「この4人で頑張っていくぞ」という宣言のような曲
──だいぶ未知の世界に飛び込んだ感じだったんですね。他のメンバーはナトリさんの第一印象はどうでした?
モエギ : 茨城弁が抜けてないところが、めっちゃかわいかった。オーディションの途中に私たちと懇親会みたいな感じで話す機会があったんですけど、「この子がいい」って全員一致でした。
アサギ : 逸材ですね。「絶対この子!」って、みんなテレパシーみたいに通じ合ってました。
ナトリ : 私はそのとき、めっちゃ緊張してたんですよ。
モエギ : でも、ウチらからしたらそういうところもウブでかわいいんですよ。
シイカ : なににも染まっていない感じがしたんです。
──確かに、いまも染まっていない感じはしますよ。
モエギ : いや、もうすでに結構ウチらに染まってますよ。
ナトリ : もうダメですよ(笑)。
シイカ : 私たちと一緒にいるから、良いことも悪いことも吸収するんですよ。
アサギ : でも、真面目だし、しっかりしてますね。
モエギ : 「タメ口でいいよ」とか、「モエギちゃんって呼んでね」って言っても敬語だし。
アサギ : 最近になってからですね。ちゃん付けしてくるようになったの。でも、多分敬語の方がやりやすいんだと思うんですよ。別に壁があるわけじゃなくて。
ナトリ : いつか敬語が抜けるように、徐々に慣れていこうかなと思います!
──初ライヴのときはナトリさんはどうだったんですか?
ナトリ : 出番の直前はすごく緊張してたんです。そんなとき、モエギちゃんが「アイドルはステージ上では泣かないもんなんやで(ドヤ顔)!!」って言ってくれて。
モエギ : 言ってませんよ(笑)!!
ナトリ : 言ったと思うけどなー(笑)。でも、シイカちゃんもアサギちゃんも、ほっぺたをぷにぷにして緊張をほぐしてくれました。
モエギ : ライヴの度に毎回緊張するって言うんですけど、ステージ上では堂々としてるんですよね。しっかりちゃんとやるから、元々いたかのような存在感があります。
アサギ : やるときはやるんだよね。でも、リリスリはみんな結構そうかも。
モエギ : SEが流れるとスイッチが入るんだよね。
──9月には初期メンバーのミコトさんが脱退されました。
ナトリ : いなくなるっていうのは、わかっていたんですけど、脱退は本当に寂しくて。仲もよかったですし、思い出すと泣きそうになるんですけど、最後泣いちゃった時に「ダメだよ笑顔だよ」って言ってくれたんです。
アサギ : 本人が笑顔だったし、悲壮感はなかったんですよね。「楽しかったです! 」って感じだったし、新しいところでも頑張ってほしいですね。
シイカ : 私は、この事務所に入ってからずっと一緒に活動してきたので、他のメンバーよりも結構重く考えていたんですね。でも、だからと言って私が引き止めても、彼女のためにはならないだろうし。彼女も進みたい道があるんだったら、背中を押してあげるのがいいんじゃないかなと思って何も言わずに見送りました。でも、いまでも普通にプライベートで連絡取ったりするんですよ。
モエギ : 本人もアイドル歴が長いから、節目だったんだと思います。爽快に「これからもリリスリをお願いします! じゃあ!!」って感じでしたね。そのあとも、いっしょにチヂミパーティーとかしたし(笑)。
──そして、11月24日には、4曲入りのEP「LIBERATION」がリリースされます。まず1曲目は“自分解放宣言”。アルバムのリード曲ですね。
シイカ : いままでコロナ禍で抱いていた想いだったり、紆余曲折あったなかで、リリスリバース第2章というものを感じられる曲なのかなと思います。歌詞のなかにメンバーをイメージして書いたものがあったり、改めて「この4人で頑張っていくぞ」という宣言のような曲になっているんじゃないかなと思います。
モエギ : 「傷痕にはタトゥーを刻んで愛して」という歌詞があるんですけど、ここは私をイメージしているのかなと思って。だからこそ、伝えられるものがあるというか、気持ちがこもりますね。
シイカ : 自分の歌割りの部分で「消えかけた踏切越えて」という部分は好きですね。私、性格的に明るくて、前向きにいろいろ取り組んでいるんですけど、やっぱりさすがにメンバーが抜けるときは、色々考えちゃって。そういうときの気持ちを超えて、頑張って行きたいという想いをここで歌っています。次のパートでアサギちゃんにつなげて、大サビで盛り上がっていく、この一連の流れが好きです。
アサギ : 落ちサビの間奏のところで鳴っている音がすごく好きです。落ちサビの展開からまたラスサビに向かって盛り上がっていくのがいいですね。デモの音源の時点では歌詞がなかったんですけど、その時点でメロディーも好きでした。
ナトリ : 自分の歌割になっちゃうんですけど、「不完全体ひきずり走って転んで 向いてないことだらけを変えて 「好き」を見つけたいよ」っていうところが好きです。いままで活動してきたなかで、もしかしたらアイドルは向いてないんじゃないかみたいなことを思ったんですけども、それを変えて今後は好きっていう感情を見つけて届けたいって思っています。