「RAYという空間」がそのまま詰め込まれた曲
──4曲目の“Bittersweet”は、なんとイギリスのシューゲイザー・バンド、RIDEのMark Gardenerが作詞・作曲を手がけています。
内山:RIDEは私が最初にシューゲイザーっていう音楽ジャンルと出会って好きになったきっかけでもあるバンドなので、「ついにここまで来ちゃったんだ」という気持ちです。でも、「RIDE」というネームバリューを抜きにしても、すごくストレートに良い曲だと思います。レコーディングでは編曲を担当してくださった、管梓(エイプリルブルー)さんが立ち会ってくださって、発音等を指導してくださいました。
──アレンジはどのように?
内山:原曲は南国っぽい、ゆったりして温かい印象でした。でも管さんが「RAYがライブで披露する姿」を重視して、爽やかに乗れるようにアレンジしてくださって、今の形になりました。
──その編曲について、Markさんの反応はどうだったんでしょう。
内山:一発OKだったみたいです!「ヒットしてほしい」って直筆メッセージもいただきました。「ヒットさせなきゃ!」と思いましたし、すごく嬉しかったです。

──5曲目は“starburst”。こちらもスピーカーで聴くのとライブで聴くのと全然印象が違う曲ですね。
月海:これはライブだとイントロが長いので煽りを入れたり、一列になって、キャッキャしたポーズを連続でやるんです。ぜひ注目してほしいです。あと最後のところで、私としずくちゃんがコンビでラップするんですけど、そこは試行錯誤しました。
琴山:「どうしたらラップっぽくなるか」とアドバイスを受けて、マイクの持ち方や視線の合わせ方を練習したんです。でも最終的には「元気よく」が一番大事でした(笑)。
月海:歌詞も「暗さをベースにしつつ明るさで乗り越えていく」というテーマで、「これは私だ!」と思って自分自身と重なって泣ける曲になっています。この曲「明日の君の羽根になる」という歌詞が2回出てくるんですけど、前半は「?」がついていたのに、後半は「!」に変わっていて、どこか乗り越えたような感じなんです。その流れがすごく響きました。

──続いては“アップサイドダウン”です。
琴山:“アップサイドダウン”は“moment”や“Bloom”を作ってくださった、Coupleさんに提供してもらいました。この曲は“RAY史上最もキュートでポップ”な楽曲だと思います。振り付けも特徴的で、顎に手を当てたり、首を振ったりと「アイドルっぽい動き」を取り入れています。最初はぎこちなさすぎてへっぴり腰で踊っていたくらいなんです(笑)。でも、そういう新しい一面を見てもらえる楽曲になっています。
月海:間奏前の「きゃっきゃっ」という声のところは、メンバーひとりずつ収録して、それを重ねたんです。恥ずかしくてニヤニヤしながら録りました(笑)。
琴山:そういうかわいい瞬間がある一方で、間奏ではガラッと雰囲気が変わるので、ギャップを見せられる最強ソングだと思います。ライブでは500倍可愛く見えるので、ぜひ動画に撮ってほしいですね。
──“NO WAY! LIFE GOES ON!”はいかがでしょう。
紬:“NO WAY! LIFE GOES ON!”は公開レコーディングを行って、ファンのみんなの声も一緒に収録された、「RAYという空間」がそのまま詰め込まれた曲です。ライブでは、「NO WAY! LIFE GOES ON!」とみんなで声を合わせて叫んでくれるので、一体感がすごいんです。曲自体は短いんですけど、その一瞬が強烈に記憶に残って「大事なひとかけら」になるような楽曲だと思います。
──8曲目はWOZNIAKの星優太さんが作詞・作曲・編曲を担当した“plasma”です。
内山:“plasma”は歌い出しまでが異常に長い“RAY変態曲シリーズ”に仲間入りした1曲です(笑)。去年のマスフェス(BAHAMAS FEST 2024)で、星さんとご一緒したことがきっかけで今回作ってもらったんです。星さんはレコーディングにも立ち会ってくださって、常に笑顔で「最高です!」とポジティブに励ましてくれました。その姿がまるで少年漫画の主人公のようで、「この人についていきたい!」と思いましたね。
──この曲は歌も難易度が高いですよね。
紬:振り付けはRAY史上最大難易度で、心が折れそうになるくらい大変でした。歌も難しいし、振付も難しいし、ギャーギャー言いながら練習しました。
内山:イントロからの歌い出しも大変なんですよ。激しく踊った後に、何事もなかったかのように歌い出さなければいけなくて。静寂に包まれたなか、一切の乱れを見せずに歌う必要があるので、そこに命を注ぐつもりです。
