10年前より落ち着いて考えられるようなった
──今作には、10年前の2011年に実施された〈4.10中野サンプラザ大会 ももクロ春の一大事~眩しさの中に君がいた~〉第1部 〈ももクロ☆オールスターズ2011〉にて初披露された最初のソロ曲“恋は暴れ鬼太鼓”と、“津軽半島竜飛崎”のリテイクバージョンも収録されています。
高城 : 当時はソロ・コンサートをやるなんて思ってなかったですし、まさかソロ曲ができるなんて思ってなかったんです。ライヴのときに、ももクロメンバーそれぞれがソロ曲を披露するコーナーがあって、それを機に作っていただいたんですけど、まさか自分に演歌が回ってくるとは思っていなくて(笑)。曲自体はすごく良い曲なんですけど、私がそれを歌いこなせるレベルまで到達していなかったので、「そんな生半可な気持ちでは歌えないようなジャンルの曲を私が歌うの?」って当時は思っていましたね。最初はリテイクする予定はなかったんですけど、今回ひとつの節目としてアルバムに収録させていただくにあたって、もっとこのアルバムを特別なものにしたいと思ったときに、聴き比べができるようになればと思ったんです。いまの28才の高城れにが歌ったらどうなるのかなと思って、最初のソロ曲2曲を入れさせていただきました。
──10年前と変化はありましたか?
高城 : 正直、あんま変わんなかったですね(笑)。ただ、歌うときの気持ちは全然違いましたね。強弱の付け方もわかってきたし、言葉の意味がちゃんとわかるようになりました。当時は、「北のはずれの?どこ?」って感じだったんですけど、いまはちゃんとわかるようになって。そこはさすがに10年前とは違いますね。成長したんだと思います。
──その他の楽曲で印象深いものはありますか?
高城 : やっぱり“everday れにちゃん”ですね。この曲はSUZUKIのEVERYのCMソングに起用していただいているんですが、はじめてソロでのCMソングだったんです。私の声がCMで流れているのがすごく感動的だったし、曲自体もすごく元気がある曲なんですよね。“everydayれにちゃん”って一見やばいタイトルだし、歌詞の中にも“れにちゃん”ってワードが何個も入っていて、良い意味で変な曲だねって言われるんですけど、でも1個1個見ていくと、すごく良い歌詞で。私も元気がないときは聴いていますね。あとは、収録曲の“まるごとれにちゃん”、“everday れにちゃん”、“Dancingれにちゃん”の3部作はすごく印象に残っています。
──このアルバムは本当に高城さんの10年間のソロ楽曲が詰め込まれたアルバムだと思うんですけど、この10年を通して高城さんのなかでなにがいちばん変わりましたか?
高城 : うーん、疲れが溜まりやすくなったかな(笑)。疲れがダイレクトにちゃんと身体に出るようになりましたね。前は割と朝まで起きてるのも、へっちゃらだったんですけど、いまはもう全然起きてられないですね。すぐに眠たくなっちゃいます(笑)。
──そこなんですね(笑)。
高城 : でも、さっきもお話ししたように、わたしは悩みやすい性格なんですけど、それに対する対処法もわかってきました。だんだん悩みを受け入れられるようになってきたというか。自分の失敗も人のことに対しても、心が広くなったような気がします。受け入れる態勢がすごくついたかな。なにがいちばん良い方法なのかとか、どうしたら自分が楽になれるのか、相手になにをしてあげたらいいことなのか、ということを10年前より落ち着いて考えられるようなったと思います。
──ありがとうございます。では、最後にメッセージをお願いします。
高城 : まずは、このアルバムを本当にたくさんの方々に聴いて頂きたいですね。これをきっかけに、いままでももクロをそんなに聴いたことなかった方々にも、ライヴに足を運んでもらったり、気づいたらモノノフになっていたと思わせるくらい、私も頑張りたいです。こんな時代だからこそ自分のなかで悩むことだったり、我慢することもたくさんあると思うんですけど、気持ちがどうしても上を向けない時は、少しでも音楽の力で笑顔が増えたら嬉しいです。ぜひぜひたくさんの方に聴いてほしいです!
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ももいろクローバーZ
PROFILE:高城れに
1993年6月21日生まれ、神奈川県出身。2008年に結成されたももいろクローバーZのオリジナルメンバーで、グループ内最年長。担当カラーは紫、キャッチフレーズは「ももクロの鋼少女」。
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