歌詞のひとつひとつにも音楽の力は宿っている
──MASUNARIさんは〈MUSIC LIVER COMPILATION ALBUM presented by 17LIVE〉収録曲に「“AI”(読み:アイ)」を選んでいます。この曲は「すべてを越えて伝えたい思いがある、とあるAI(エーアイ)の話」であり「会いたい人に会えない環境で思いが募っていく日々を歌う、心の存在を知らなかったロボットの話」とのことですが、なぜこの曲を収録しようと思われたのでしょう?
MASUNARI:背景を語るとそのイメージがついてしまうのであんまり話してこなかったんですけど、実はこの曲、祖父の話なんです。
──そうだったんですか。
MASUNARI:祖父は90歳を超えても、寝たきりになった祖母が暮らしている施設に毎日通っていたんです。でもコロナ禍によって、それが一切できなくなっちゃって。そしたら祖父はそのまま病気になって、「これ以上治療することができません」という状態になってしまったんですよね。それを聞いた祖父がまず言った言葉が「ああ、もうばあちゃんに会えないのか」だったんです。祖父はすごく威厳のある昔ながらの人だったせいか、祖母への伝え方も不器用だったと子どもながらに感じていました。でも祖母のことをすごく愛していたし、だから高齢になっても毎日祖母に会いに行っていた。自分の病気以上に、何十年も一緒に歩んできた最愛の人と会えなくなるのがいちばんつらいことなんだと知って、すごく心を打たれたんです。
──そう思って歌詞を読むと、すごく腑に落ちます。特別な曲なんですね。
MASUNARI:僕にとってすごく特別な曲です。この曲は配信はしてるんですけど、CDにしたことがなくて。CDになったら、どっかでじいちゃんが見てくれるんじゃないかなと思ったんですよね。
──MASUNARIさんのオリジナル曲は耳馴染みのいいメロディや、ヴォーカルが映えるミドル・テンポの曲が多い印象を受けたのですが、ご自身で発信したい音楽を言葉にすると、どういうものでしょう?
MASUNARI:その時その時にいいと思ったものを信じて、伝えたい想いや書きたいことを歌詞に込めています。限定してしまうとそれしかできなくなるので、あえて決めないようにしていますね。ただの男女のただエロい曲とかも書いてますし(笑)、とらわれていない。だから出てきた言葉、伝えたいこと、それぞれの楽曲で書いている感情は違うものなんです。いつも作曲をしてくれているHi-ra(今作「“AI”」の作曲も担当している)も、僕が歌詞に書きたいことや歌いたいことを相談して、それを汲んで曲を作ってくれることが多いんですよね。
──心が動いた瞬間に湧き上がったものを曲にしてらっしゃるのかもしれないですね。
MASUNARI:かもしれませんね。目で見えないにもかかわらず心が震える、涙が出てくる音楽の持つ力にずっと圧倒されているので、聴いてくれた人にそれを感じ取ってもらえたら幸せですね。「1日のスタートにこの曲を聴いたらなんかうまく回るんだよね」や、「落ち込んだ時にこの歌詞刺さるんだよな」みたいなことって、音楽が好きな人だったらみんな絶対経験があると思うんです。それを感じてもらいたくて、ライブ配信をやっている面はあるかもしれません。あと、CD音源ってもう2度と変わることはないですよね。
──そうですね。
MASUNARI:でもライブで音楽は進化していくと思っているんです。ライブならではのリズムやアレンジ、メロディーがあるので、全然違う印象で聴こえると思う。そうすると歌詞の印象も変わることがある。そういうのも音楽の力だし、歌詞のひとつひとつにも音楽の力は宿っているし、そういうものが伝わったらいいなと思いながら日々音楽を届けていますね。
──12月10日には、タワーレコード渋谷店 B1F CUTUP STUDIOにて、コンピレーションアルバム参加ライバー全10組のインストアライブが開催されるそうですね。
MASUNARI:インストアライブは、はじめての経験なので、すごく楽しみですね。普通のライブと違って距離も近いのかなとかいろいろ想像しているんですけど、この10人が集まることは後にも先にもこの日しかないと思うんです。
──参加ライバーさんには、MASUNARIさんが親しい方も多いですか?
MASUNARI:鈴木龍二(fr. S.Dragon-Er)とは仲がいいですね。ふざけていて明るい感じですけど、見えないところですごく努力家なんです。それがライブ配信やライブのパフォーマンスにも活きていると思うし、一緒のライブに出ていても楽屋でパソコンを開いて曲作りをしたりするんです。そういう姿を見ると自分も刺激を受けますね。あと1曲目に収録されている澤口優聖くんはこの前はじめてイベントが一緒になって。彼は2歳から演歌を習い始めた歌手だから、場数がとんでもないんですよ。裏ではすごく礼儀正しくて腰が低くて、ステージに立ったらものすごく堂々としてる。20歳には見えない貫禄でしたね。今回のラインナップには初対面の方も多いので、皆さんにお会いできるのが楽しみです。
──良い2022年の締めくくりになりそうですね。
MASUNARI:いろんな音楽がごちゃ混ぜになる、すごくおもしろい1日になるんじゃないかと思っていますね。それぞれが自分にしかできない音楽を届けられると思います。これまでに出会ってきた人がいて、その日々の積み重ねで今年もこういうご縁をいただけたので、来年も音楽の力を通じてたくさんの人に出会っていけたらいいなと思っています。
編集:梶野有希
コンピレーション・アルバム『MUSIC LIVER COMPILATION ALBUM presented by 17LIVE』より
MASUNARIの過去作はこちらから
LIVE INFORMATION
〈MUSIC LIVER COMPILATION ALBUM発売記念インストアイベント〉
■開催日時
2022年12月10日(土)
開場 / 開演:18:00 / 18:30
※フリー入場・フリー観覧はございません。 ※17LIVEアプリ内で獲得した特典対象の方は、優先入場となります。
■場所
タワーレコード渋谷店B1F CUTUP STUDIO
■出演
澤口優聖、鈴木龍二(fr. S.Dragon-Er)、中野正英、Yuuki、沖野惇(GENSEKI)、はたなかみどり、AOI、marimani、MASUNARI
■詳細
https://towershibuya.jp/2022/11/01/173796
17LIVE公認のコンピレーションアルバム『MUSIC LIVER COMPILATION ALBUM presented by 17LIVE』
■リリース
11/30(水)
■収録曲
1.Real Love (be yourself) / 澤口優聖
2.BillyBone / 鈴木龍二(fr. S.Dragon-Er)
3.アドバーシティ / 中野正英
4.その一歩 / Yuuki
5.ミッションベイビー / 沖野惇(GENSEKI)
6.たねの話 / はたなかみどり
7.ひかり / 星野希望
8.揺るぎない花 / AOI
9.Mr.Evergreen / marimani
10.“AI” / MASUNARI
※500枚限定
PROFILE : MASUNARI
東京を中心に活動するシンガー。海外音楽留学にて、Mariah Careyをプロデュース、des'reeのYou Gotta Beを作曲したAshley Ingramに師事。一度聴いたら頭から離れないシルキーボイスで聞き手を引き込む歌声でしか作れない世界観やルーツを大切にしながら常に新しい音楽を追い求めている。
■公式Twitter:https://twitter.com/MASUNARItter
17LIVEについて
イチナナの愛称で親しまれる「17LIVE」は、スマホひとつあれば、いつでも誰でもどこにいても楽しめるライブ配信アプリ。グローバルに展開し、全世界5,000万以上のユーザーを誇る「17LIVE」では、ライバー(ライブ配信者)が参加できる、様々なイベントやオーディションが常にアプリ内で開催している。ここにしかない瞬間を24時間365日いつでも満喫できるエンターテイメントアプリ!それが「17LIVE」。
■ダウンロード
アプリ名 :17LIVE - ライブ配信アプリ
アプリ本体:無料
※一部有料アイテムがあります。
対応端末 : iPhone/Android版
AppStore:https://itunes.apple.com/jp/app/id988259048?mt=8
GooglePlay: https://play.google.com/store/apps/details?id=com.machipopo.media17
17LIVE HP:https://jp.17.live/