スペシャル・フォトギャラリー
共演場所である、渋谷WWWにて撮影したスペシャルな写真をチェック!
INTERVIEW : 半田修土(灰色ロジック)と松本素生(GOING UNDER GROUND)
2022年6月12日(日)渋谷WWWで、灰色ロジックがGOING UNDER GROUNDと対バンする。灰色ロジックが行っている、2021年10月6日にリリースしたフルアルバム『see the sea』を携えての二度目のツアーのファイナルのゲストに、GOING UNDER GROUNDが出演する、という形である。GOING UNDER GROUNDは、マネージメントもレーベルも、すべて自分たちで行うDIY体制になってから初めてのアルバム『あたらしいともだち』を、3月19日にリリースしたばかり。これまで一切接点はなかったという両者の共演がどんなふうに決まったのか、半田修土と松本素生に訊いた。
インタヴュー・文 : 兵庫慎司
写真 : 山川哲矢
撮影協力 : 渋谷WWW
SEで「グラフティー」「アロー」を使っていました(半田)
──このたびの対バン以前に、面識はあったんでしょうか?
松本素生(以下、松本) : まったくないんですよ。でも、僕らが新代田FEVERでワンマンをやった時に(2021年12月25日)、観に来てくれてね。
半田修土(以下、半田) : はい。それがはじめてです。で、楽屋まで通させてもらって、お会いして。
松本 : ライブに誘ってもらって、音源をもらって、聴いて「あ、いいからやろうか」っていう。
──ええと、世代的には──。
半田: いま28で、今年29です。
──どんなふうにGOING UNDER GROUNDを発見したんですか?
半田 : 高3の時、ベスト盤を買ったんです。
──そのベスト盤、どの時のでしたっけ?
半田 : シングル・コレクションです。(『COMPLETE SINGLE COLLECTION 199802008』2008年5月リリース)
松本 : じゃあ、メンバーがやめる時だ。ひとりめが(キーボードの伊藤洋一が脱退)。
半田 : そうです。「あ、この人ってもういないんだ?」ってあとから知って。ただ、お店で見つけて……名前は知ってたので。買って、聴いて、すごい好きになって。自分がその時やってたバンドの、登場SEにするぐらい好きで。
──そのバンドはどんな音楽性?
半田 : その当時流行ってたものに、すごく感化されていたというか。ギター・ロックで、ちょっとテクかったり、4つ打ちのビートで──。
松本 : ああ、流行りましたね。
半田 : っていうのを俺もやって、売れてやろう!みたいに、安直に。好きな音楽とは別で。
松本 : それさ、できるのすごいよね。売れるためにこれをやってやろう、って思えるのって。
半田 : いや、できなかったんですよ。全然うまくいかなかった。それが20代の最初で、23、24くらいになった時に、「これ、ちょっとダセえな」って気づいちゃったというか。
──GOING UNDER GROUNDを聴いて、どんなところが琴線に触れたんでしょうね。
半田 : 曲のよさと、声ですね。あと、言葉の使い方、選び方が。「ネオンのゼリー」(6枚目のシングル「トワイライト」の歌詞 )とか、シンプルな言葉なのに、言葉のつなぎ合わせで、こんなに新鮮なものになるのか、と。
松本 : まあでも、自分も影響を……たとえば「ネオンのゼリー」という歌詞も、相当ブルーハーツ、しかもマーシー(真島昌利)の言葉の使い方に影響されてるなあ、と、いまになるとわかるけど。当時は、それもわかんないくらいで。その人たちみたいにできたら満足だった、っていう頃だよね。
──半田さん、バンドは何歳頃から?
半田 : 高校1年生からはじめて、そのバンドが19歳の時に終わって、21の時にまた組んだんですよ。なので、いまが2バンド目です。そのふたつの間にGOING UNDER GROUNDを聴いたんですね。最初にやってたバンドの終わりの頃は、SEで「グラフティー」を使っていて、いまのバンドをはじめた頃は、「アロー」を。で、SEいらない、ってなって、そこからは使ってないんですけど。地元のバンドの先輩で、GOIND UNDER GROUNDをめちゃくちゃ好きな人がいて。共通の話題がゴーイングで、「おまえら、SEで使えよ」って言ってくれて。
松本 : 僕がその場にいたら止めるけどね(笑)。
半田 : でも……その人、ライヴハウスで働いてるんですけど、精算の時に言われて。「きみたちは、GOIND UNDER GROUNDに、バンドが負けてるよ」って(笑)。
松本 :その人がやれって言ったんでしょ?
半田 :そうなんですけど。「SEは最高だなって思って聴いてたけど、バンドがはじまったら『ふざけんな』ってなるよ」って(笑)。でも、それは核心を突いていて。がんばろうと思ったきっかけのひとつですね。