
kilk recordsから新たな才能がデビューする
神奈川県在住のサウンド・クリエイターMitsugu Suzukiによるソロ・プロジェクトである、cellzcellar(セルズセラー)が森大地が主宰するkilk recordsからデビューする。オトトイではCD販売より1週間先行で販売開始。24bit/48kHzの高音質音源でお届けします。さらに、期間限定で収録曲「Laika」のフリー・ダウンロードを実施。今、音楽に感動や驚きを求めているあなた。是非、cellzcellarの御伽の国に迷い込んだかのような不思議な音世界を体感してほしい。
>>>「Laika」のフリー・ダウンロードはこちらから(05/31〜06/07)
デビュー作を24bit/48kHzの高音質で!
cellzcellar / circus from a bygone era
音楽的な手法としてはエレクトロニカ、シューゲイザー、ポスト・ロックやアンビエントなどを主体としているが、そういった音楽を全く聞いたことのないリスナーにも訴えかける親しみやすさがこの作品にはある。
【価格】
mp3、wav : 単曲150円 / アルバム 1500円
HQD(24bit/48kHz) : 単曲200円 / アルバム 1800円
【特典】
アルバム購入者には、デジタル・ブックレットが同梱されます。
様々なジャンルを違和感なく共存させる
洋邦問わず、ぶれない姿勢でポスト・ロックやエレクトロニカのアーティストを送り出し続けるkilk records(以下、kilk)。そんなkilkからcellzcellarという一人のアーティストがデビュー・アルバム『circus from a bygone era』をリリースする。cellzcellarはMitsugu Suzukiによるソロ・プロジェクトだが、彼はこれまでにも多岐にわたる音楽活動を続けている。ゲームやCM音楽の制作、RAREDRUGやShaggy-Sheepといったバンドでの活動、ミックス、マスタリング・エンジニアなど幅の広いキャリアを築いているのだ。

では、そんな彼がcellzcellarとして発表する本作はどんな内容になっているのだろうか。タイトルの『circus from a bygone era』は直訳すれば「過去の時代から来たサーカス」。まさに古いサーカスのイメージ通りに陽気さとミステリアスさを同時に感じさせる1曲目の「circus from a bygone era」は、おそらく蓄音機から流されているという体で始まる。そして、すかさず2曲目「Laika」ではMy Bloody Valentineを思わせる轟音ギターのリフを中心としたバンド・サウンドが耳に飛び込んでくる。「Laika」はこの後にエレクトロニカ的なリズムにアンビエントな響きの女性ヴォーカルがのり、次の展開のメロディではストリングスが入り、その次にはこもった音響処理に歌とギターのみでいう展開で耳を引き、そこから冒頭のバンド・サウンドにヴォーカルがのるという形で楽曲を飛躍させる。このワンコーラス分の流れからもわかるとおり、cellzcellarの楽曲は様々なジャンルの手法を1曲の中につぎ込み、違和感なく共存させつつあるイメージに向けて楽曲を作り上げている。

よく映像の浮かびやすい音楽というような言い方があるが、こうしたそれぞれの音が楽曲として1つのイメージを作るためにはっきりと意味や役割を持ち、それが聞き手にスムーズに理解できるような音楽に対して用いられると思う。「Laika」だけでなく、『circus from a bygone era』に収められているどの楽曲も同様に作られている。先に書いた他にも曲によってはクラシックやブレイクコアなどの他のジャンルを感じさせるところも多い。また、歌い手にレーベル・メイトであるAureoleの森大地、kacicaの美里、ハイスイノナサの鎌野愛、Ferriやükaを曲ごとに迎えている点も本作の特徴の一つだ。曲によって歌い手が変わることによって、アルバムを通して聞くと、オペラのように場面によって歌が展開されているような印象を受けるし、楽曲のアクロバティックな部分と相まってまさにサーカスのようにも感じられる。
このように『circus from a bygone era』はそのタイトルの示すイメージをアルバム全体を通して表現している。人間にとって過去は現実にあったことであると同時に、朧気ではっきりしない部分も多い。そして、それは生身の人間が行いながら、多分に虚構的でもあるサーカスと似ている。cellzcellarはそんな近いようで遠く、あるようでないような、物事の間にあるなにかを、様々な音楽表現を混ぜ合わせることで描いている。(Text by 滝沢時朗)
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PROFILE

cellzcellar
神奈川県在住のサウンド・クリエイターMitsugu Suzukiによるソロ・プロジェクト。過去にはRAREDRUG、Shaggy-Sheepなどのバンドに在籍し、2008年よりcellzcellarとしてソロ活動を開始。繊細なアルペジオから轟音までを自由に行き来するギターと緻密なプログラミングを駆使し、人々の様々な感情に訴求するサウンド・スケープを構築している。cellzcellarと平行してミックス、マスタリング・エンジニアとしても活躍中。hydrant house purport rife on sleepy、Ferriなど数多くの作品を手がけている。彼の作り出すサウンドに各方面から絶賛の声が上がっていて、今後最も注目されていくトラック・メイカー、ソング・ライターと言っても過言ではない。