Design始動! 先行配信&フリー・ダウンロード開始!
「Design」は、Small circle of friendsのAZUMAと韻シストのBASIによる新たなユニットの名前である。すごくストレートかつ様々な意味にもとれるこの名前が、すでに彼らのことを表していると言っていいだろう。良いデザインはあるだけで空間を整え、環境に馴染み、それと同時に触れたものの想像力を刺激するようなところを適度に持つ。ジャズやソウルを現代的に組み上げたトラックに、スムースかつ余韻を残すラップから成るDesignの音楽は、リスナーにそれと同じような感覚を味あわせてくれる。そして、ここではインタビューから、そんなDesignの世界を覗いてみて欲しい。
インタビュー & 文 : 滝沢 時朗
>>>まずはフリー・ダウンロード曲「D.E.S.I.G.N」を聞いてみよう。
ボーナス・トラック付きの新作を先行配信でどうぞ!
Design / D.E.S.I.G.N
【TRACK LIST】
01. intro-spelling check / 02. D.E.S.I.G.N. / 03. get on the bus / 04. morning / 05. back in the day / 06. かたちのないもの / 07. Tokyo Sky / 08. D.I.S.C.O. / 09. mirrorball magic / 10. Mic Checker / 11. 夢の中 / 12. 満たそう / 13. WE DESIGN
アルバム購入者には、ボーナス・トラック「GO HOME」が付いてきます。このボーナス・トラックは期間限定となります!(9/30~10/13)
Interview
——Designの結成以前にもAZUMAさんのユニットでBASIさんが客演されるという形で音楽を作られていたお2人ですが、そこから本格的にDesignを組んでやろうとなった経緯を教えてください。
BASI(以下B) : 客演を何度かさせていただいてからDesignに発展したというよりは、Designをする為に何度かの客演があったような気がします。2人で何かをしようというのは5、6年前くらいからありましたので。
AZUMA(以下A) : そうですね。初めて会った時に「一緒に何か作ろう」という話をしたような記憶があります。勿論それ以前から互いの音楽は知っていたのですが。
——Designというユニット名はシンプルでいろいろな意味を読み込みやすいですが、反面誤解も生まれそうで思い切った名前のように思います。この名前はすんなり決まったのでしょうか?
B : 今はひとつも覚えていないんですが、何個か候補はあったと思います。しかし、お互い1、2ヶ月は「ん〜」といった感じでしたね。「Design」という名前は東さんがつけてくれました。最初は戸惑ったり、自分自身に馴染むまで時間はかかりましたが、今となれば最高の名前だと思います。Designのジャケットのデザインなんだけどぉ... とか。いちいちややこしいところが好きです。
A : 最初にユニットのアイディアを話してた時、BASIくんが「ギャラリーに展示してあるような作品... 」というような(かなり抽象的な)事を言っていて、それが妙にアタマに残っていて、そこからの発想の連鎖で「Design」まで行き着きました。ただ、最初は周囲から反対されましたけど... 。BASIくんはスンナリ「それでいきましょう」と言ってましたね。
——お二人は様々なキャリアを積まれていますが、今回Designのファースト・アルバムということで、はじめてDesignの音楽を世に出すということになります。今までのお二人のリスナーや、逆に初めてお二人の音楽に触れるリスナーに対して意識した点などあれば教えてください。
B : 正直、2人の音楽に触れる初めてのリスナーに対しては、あまり何も考えてなかったです。むしろSmall circle of friendsの東里起と韻シストのBASIを追いかけてくれてる人たちがどんな反応をするのか。そこしか考えてなかったです。
A : 最初のアイディアからレコーディングまで、リスナーの事は考えていませんでした。ただアルバム1枚作ってみようというだけで。考え始めたのはミックス・ダウンからですね。でも、Small circle of friendsが好きな人はBASIくんのラップが好きな筈です。
——BASIさんは今回ラップだけでなく「歌う」ことを決めていたそうですが、それはなぜでしょうか?
B : 事前に決めていたわけではないんですが、作っていく流れの中で「歌」が先に浮かぶことが多かっただけです。それでレコーディング初日の休憩時間か何かの時にそういうことを東さんに宣言しまして。そこからは、より自然に素直に制作に没頭できた気がします。
——AZUMAさんはDesignのために100個ものビートを用意したと伺いました。量が多いように思うのですが、どのように選ばれたていったのでしょうか。
A : 多くの場合BASIくんがビートを選ぶのですが、そのBASIくんが「ドコ」に引っ掛かるか解らないので、とにかく「数」だけは用意しました。あまり意識せずにバババッと作っていって、通常ならボツにするビートも全部聴かせた、という感じです。あまりビート選びで迷う事はなかったです。BASIくんは比較的メロウなビートを選んでいったのかな... 今振り返ると。「D.I.S.C.O.」という曲だけはアルバムの流れのバランスを取る為に制作終盤に作りました。
——アルバムの制作過程を1回約20秒、全23回の動画「Behind the Design」として公開されていましたが、ドキュメンタリーでもありそれぞれが独立したCMのようでもあり面白く拝見しました。非常に想像力を刺激される形式だと思うのですが、なぜこういった形で制作過程を公開されたのでしょうか?
A : 今回のDesignのPV「D.E.S.I.G.N.」も作ってくれているミヨシさんにレコーディングに来て撮ってもらいました。何かイイものが撮れるんではないか、という予感がして... 。ミヨシさん自身普段からドキュメンタリーを撮る人なので、レコーディング中も完全にカメラと共に存在を消すんですよね。だからこちらもカメラの存在を忘れてレコーディングに集中してました。あと、やはり好きな音楽は完成品だけでなく、その過程も知りたい、と僕自身常々思うので。
B : 理由は制作過程を公開する人が少ないからですかね。なんか先にやっときたかったというか。YouTubeなどで見てくれた人も多いと思いますが、あれは簡単に見えて、実は無茶苦茶技術や精神力のいることなんです。僕らは作業を通して会話や何かのやりとりで息抜きはできますが、ミヨシさんは、ただただ黙して何時間も撮り続けてるわけですから。3人入ると窮屈に感じるブースの中でもずーっとですよ。Designは12時間作業とかもありますからね。本当にミヨシさんは凄い人だと思います。
——朝の光景や思い出、東京の空など全体を通じて日常に寄り添った内容の歌詞が多いですが、意識してそうしたテーマを選ばれているのでしょうか?
B : 東さんの音ありきです。音をとにかく聴いて出てきたイメージやワードから膨らましていく感じです。日常に寄り添った内容は確かに多いですが、非日常的な世界も用意してあるので、そのあたりも楽しんでいただけると思います。
A : テーマもBASIくんが出す事が多かったのですが、そのビートに対してのテーマがいちいちハマッていて、歌詞もスムーズに出てきました。同じテーマについて書いていても全く視点が違ったり、また意外と近い事思っていたり、そこが面白かったです。テーマの日常性は出発点ですね。他人と曲を作る場合... 特に歌詞を作る際に、その出発点が相手に伝わらなければならないので、テーマはシンプルなものになりがちです。で、その出発点からどれだけ寄り道、迷い道しながら物語を広げられるか。そこがポイントです。
——歌詞の内容はリスナーにも身近なものですが、Designのトラックはジャズやソウルのフィーリングがあり、押し付けにも冷たくもならずいわゆる大人な距離感でリスナーを音の世界へ導いてくれるように聞こえます。こうしたバランスは個人的に日本の音楽では珍しいように思うのですが、いかかがでしょうか?
A : んんん... そうですねぇ... あまりそういう事は考えて作っていないのですが... 。ただ、聴かれる場所やシチュエーションが限定されるような音楽ではないですね。... あとは... BASIくんよろしく... 。
B : 確かにリスナーとの距離感は大事にしようと思いました。普段、ラップものを聴いてると、ハッと箸が止まったり、一瞬、嫌な気分になるってことがよくあるんです。運転をしていても鋭い言葉が通過すれば無意識でも耳が反応してしまいますし。そういったものはDesignではしたくなかったです。大事に大事にひとつひとつ言葉を選んでいますが、最終的にはBGMであってほしいと思います。
Live information
- 10/2@福岡警固公演ステージ
- 10/15@兵庫 ingot lounge
Design profile
東京と大阪、それぞれを拠点に着実なキャリアと確かなスキルを積み重ねる2人がタッグを組み、グループ『DESIGN』となった。AZUMAのビート、BASIのソング・ライティング、そしてもちろん2人のリリック。 そのなにげない日常を、「360度パノラマ広角視線」で切り取り、ビートに乗せて配置していく様は、まさに「デザイン」。2009年東京、世田谷は駒沢にてレコーディングを繰り返し、2010年夏、遂に1stアルバムをリリース! 聴いてみる? Do you listen?
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