LIVE JUNK / CONVEX LEVEL
本作は、2010年4月25日に下北沢Threeで行われたライブの模様を収録したもの。昨年末に突如リリースした『New Moon 1st Contact』収録曲を中心に、80年代に作られた曲まで、数々の名曲が演奏された。全く無駄のない、どこまでも格好良く昇華されたギター・ロック・サウンドに、ただただ圧倒されてください。本作は、もちろんHQD(24bit/48khzのwav)で販売。全音楽ファン必聴のマスト・アイテム。
同日に行われたのライブも、HQD音源で近日販売予定です。どうぞお楽しみに!
recorded by Kentaro Takahashi at Shimokitazawa THREE, 2010
mixed and mastered by Kentaro Takahashi at Doni Doni studio, 2010
「you are the alien」のフリー・ダウンロードはこちら(期間 : 5/13〜20)
「you are the alien」をダウンロード頂いた方には、もれなくototoyが昨年8月から提唱しているHQD(High Quality Distribution、24bit/44.1khz以上の高音質音源)の聴き方を紹介する、高音質音楽配信攻略ガイドブック「HOW TO ENJOY HQD ?」をプレゼント。執筆は、音楽ライターでもあり、オーディオ評論家でもある高橋健太郎。ototoyの高音質音源を、このガイドブックを参照に聴いてみてください。
4/25 CONVEX LEVEL×リミエキ@下北沢three ライヴ・レポート
20年以上にわたって活動する関西アンダーグラウンド・シーンの重要バンドCONVEX LEVELと、まさにその背中を見ながら育ってきたLimited Express (has gone?)(以下、リミエキ)。下北沢のライブ・ハウスでこのふたつの関西シーンを牽引してきたバンドがツーマン・ライブを行った。
最初はCONVEX LEVELから。まず、東京出身の筆者にとっては、こんなにすごいバンドが関西以外であまり知られていなかったとは! という驚きがあった。タイトに刻むドラム、その上を複雑なベース・ラインがうねり、ギターの的確な演奏が空間をつかむ。しかも、バンド・サウンド全体の印象としてはむしろポップに聞こえる。よくよく聞けばアメリカのUnwoundのようなポスト・ハードコア・バンドを思わせるような演奏なのにだ。歌に関しても、英語詞で歌う曲には90年代のイギリスのギター・ロック・バンドのようなスマートな叙情性をはらんだものもあれば、日本語詞で歌う曲では朴訥とした少年のような繊細さを感じさせる。なんにしろ色々な要素が重なり合い、バンドが表現していることは複雑なことであるはずなのに、全ての音に必然があって、しっかりとした芯を持っていることが聞いていてわかるのだ。ライブではどのパートが空間のどの位置で音を鳴らすか、ということが自然に住み分けられている熟練した演奏で、しかもその奥にある感情はより鮮烈に伝わってくるという、とても見がいのあるライブだった。
続いてリミエキ。この日のリミエキはCONVEX LEVELとのツーマンということもあってかテンション最高潮。しょっぱなからステージを所狭しと暴れまわり、渦巻く熱量でオーディエンスをグイグイ引き込んでいく。ロー・ファイでパンクな音に三人のはっきりしたキャラクターによるパフォーマンス、という言葉では全くすくいきれないほどにぶっちぎれていて、いつもは可愛さやキッチュさに見え隠れする狂気がバンドのテンションによって前面化していく。特にベースのYUKARIは曲間でもなんだかよくわらないことを高速で歌い続け、ライブが進むにつれ振り切れた暴れっぷりを見せてくれた。最終的にはYUKARIのマイクが天井の配水管に引っ掛けられ、JJのマイクは地面に転がっているのでバンドが縦に並んで三段で演奏したり、最後の曲が終わったと思ったら直後に続けて同じ曲をまたやるなど斬新な事態も起こっていた。しかし、そんなことになってもリミエキの放つエネルギーによって、なんだか知らんがとにかくよし! といった気持ちになりとても楽しめた。
2バンド見ただけでわかったようなことを言うのもなんだが、今回のライブは関西アンダーグラウンド・シーンの懐の深さを感じるようなライブだった。また、CONVEX LEVELをはじめて知ったことによって、自分が知った気になっていた日本のロック・シーンがほんの一部でしかないことも痛感した。そして、この日のライブはこれからまだ見ぬバンドに出会う事がより一層楽しみになったと思わせてくれた。
CONVEX LEVEL 未発表曲&リマスター集『DiY1』も販売開始!
2010年5月にLIVE会場で発売開始したCONVEX LEVELの未発表曲&リマスター集。数々の名曲達が今甦る。バンド歴20年を越える彼らのこの身軽さといったら。続編「DiY2」も近日発売予定。
1.Be Nimble / 2.Fire / 3.Karl-Marx Stadt / 4.Strawberry Season / 5.(That Is Always) Fantasy / 6.Knife / 7.Electric Brother (電気兄) / 8.Miss Marmalade, Our Teacher / 9.She's Gone / 10."6" / 11.The Brown Sheep / 12.All I Want Is Everything (Live)
参照ページはこちら
関西オルタナ・シーンは、引き継がれていく
New Moon 1st Contact / CONVEX LEVEL
CONVEX LEVELが、2009年に密かにリリースしたアルバム。名曲「Another Man」や「What's Going On」等、全音楽ファンのマスター・ピース。関西で培われたギター・ロックは、ここまで進化を遂げた。
LTD / Limited Express (has gone?)
解散、上京、加入、出産・・・数々の出来事を重ねてきたLimited Express (has gone?)が、約5年ぶりとなるニュー・アルバムをリリース。谷口順(U.G.MAN)と竹久圏(KIRIHITO)をプロデューサーに迎えて制作された今作では、持ち前のアヴァンギャルドさはそのままに、ライブを重ねてきたことで生まれた強靭なグルーヴ&バンド・サウンドを繰り広げています。
lemniscate 1 (HQD ver.) / JESUS FEVER
京大西部講堂前の空き地ライブにNONとOkazawaの2人で出演していたところに、たまたま通りがかったChinaが2人のライブを目撃し、そのまま加入。Jesus Feverが誕生した。初期のサウンドは女性Voガレージ・ギター・ポップといったところだが、最初から一貫してベースはなかった。日本各地での精力的なライブ活動行い、バンド・サウンドはさらに空間的に、NONのギター、Chinaのドラムもシンプルかつ1音1音の意味が大きくなっていった。本作は、彼らが最も頻繁にライブ活動を行っていた2000〜2002頃、彼らの新たな(そして最後の)スタイルが確立された時期の貴重なスタジオ録音である。8年の歳月を経て、リリースされた。
PROFILE
CONVEX LEVEL
渡辺 良 Watanabe Ryo ’67 (guitars / vocals)
前川 健一 Maekawa Kenichi ’67 (bass guitar / vocal)
中道 圭介 Nakamichi Keisuke ’67 (drums / vocal)
CONVEX LEVELとして渡辺と前川が高校時代に音楽活動を開始。当初は電子音楽ユニットであった。その後同じく高校の同級生のドラマー中道が加わり渡辺、前川の二人も弦楽器に持ち替えスリー・ピース・バンドとなる。以降二十数年に渡って同じメンバーでライブ活動を続けている。息のあった演奏力と高度な音楽性で一部の音楽ファンの間で根強い人気を保っている。また録音、ミックスやマスタリングをすべてメンバーが行い、ギターの渡辺は90年代に関西の数々のインディー・オルタナティヴ・バンドのプロデュースを手がけた。今はなきgreen recordsの主催者でもある。ベースの前川は山本精一率いる羅針盤に参加するなど幅広い音楽活動を展開している。彼らの音楽からは様々なアーティストが想起される。例えば、CAMPER VAN BEETHOVEN、NEIL YOUNG & CRAZY HORSE、PIXIES、SEA & CAKE、WIRE、JOY DIVISION、THIS HEAT、XTC、KING CLIMSONやPETER GABRIELなど。 2009年暮れに突如ニュー・アルバム(4th album)『New Moon 1st Contact』を自主発売。オフィシャル・ページでは曲目違いのフリー・ダウンロード・バージョンも配信中。
Limited Express (has gone?)
2003年、US、ジョン・ゾーンのTZADIKから1st albumをリリースし、15カ国以上を飛び回る。その後、高橋健太郎主催のmemory labより、2nd album、best albumをリリース。WHY?、NUMBERS、そしてダムドの日本公演のサポートを行うなど、名実共に日本オルタナ・パンク・シーンを率先するバンドになるも、2006年突然の解散宣言。半年後、突然の復活宣言。なんとニュー・ドラマーには、日本が誇るPUNK BAND、JOYのドラマーTDKが正式加入!!! メンバーのJJは、ボロフェスタを主催。YUKARIは、ニーハオ!のリーダー等、各人の活動は多岐にわたる。2008年6月11日DODDODOとのsprit albumをLess Than TVからリリース。そして2009年、待望の3rd album『LTD』をリリース。