Alpha Pup / cordeの新ユニットが現れた! 音響空間へと身を委ねよう
Carlos Ninoの美しき新プロジェクトが始動!
Turn On The Sunlight / TURN ON THE SUNLIGHT
「ジョン・フェイヒーとブライアン・イーノが海と星と愛についての音楽を作ったとしたら」そんなカルロスの夢想から始まったこのプロジェクトは、ダヴィデ・バルラや中村としまるら様々なアーティストとの演奏経験を持つNY在住のギタリスト / インプロヴァイザー、ジェシー・ピーターソンと一緒に作り上げられた、フォーキーで、そして最近のビルド・アン・アークにも感じられるアコースティックなアンビエントの空気にも包まれた素晴らしい音楽空間を作り上げた!
Alpha Pup / cordeの高音質音源の追加タイトルも配信開始です!
Nosaj Thing / Drift
Flying Lotusが口火を切り、ラスランプ・キラー、ラス・G、サムアイアム、エディットなど、LAの新世代(大半は20代半ば)のプロデューサー&DJ勢が次々と注目を集めることになったが、その中でもノサッジは特に際立った個性を発揮している存在。Flying LotusのEP『L.A. EP 2 X 3』に提供したリミックスで話題を呼んで以来、Urbの「Next 1000 artists」に選出され、そのライヴを見にビョークも足を運ぶなど、ノサッジは僅か23歳にして、大きな期待を寄せられる存在へと歩み出した。
聴き手の心をノックする。
LA BEATSを始めたとしたLAの音楽シーンのキーパーソンCarlos Ninoの新しいユニットTurn On The Sunlightがファースト・アルバムをリリースする。スピリチュアル・ジャズ・ユニットBuild An Arkやインスト主体のヒップ・ホップ・ユニットAmmon Contactなどいくつものプロジェクトをこなす彼が今回提示してくれるサウンドは、アコースティック・ギターの演奏を中心とした穏やかなものだ。ギターの演奏はニューヨークのアーティスト、Jesse Petersonによるもので、Carlos Ninoが彼の家に通い交流を深めながら制作したとのこと。中にはCarlos Nino自身が歌っている曲もあり、フィールド・レコーディングやドローンなど一筋縄ではいかない側面もある。彼の人懐っこいけど、実験精神も持ち合わせているという魅力は健在だ。その中でも特に面白いのは、音響や空間のあり方だろう。Carlos NinoがTurn On The SunlightについてJohn FaheyとBrian Enoの名前を挙げているが、そこからも意欲的に音響面に取り組んでいることが想像できる。では、Carlos Ninoのサウンドが作り出した音響空間とはどういうものなんだろうか。
それを知るにはCarlos Ninoのキャリアを通じた代表作、2004年に出たBuild An Arkの『Peace With Every Step』がわかりやすいだろう。スピリチュアル・ジャズはクラブ・ミュージックの文脈で再発見されたが、このアルバムは踊れたりトリップできるというアッパーな面が中心ではない。音はグルーヴィだが高揚しきらず、まるで温泉のように心地いい。疲れずに聞き続けられる隙間の多い演奏。そう、そこに居続けたくなるような空間を音が作り出しているのだ。それはLAのインターネット・ラジオ局dublabの創設メンバーであり、様々なアーティストやリスナーを結びつける活動をし続ける彼らしい音響空間。人のつながりが生むコミュニティ的なサウンドだ。
このTurn On The SunlightもCarlos Ninoが探求する音響空間の新たな試みなのだろう。アコースティック・ギターを核に据え、リズム楽器をあまり用いない抽象的なサウンド。より入りやすくなった音は今まで以上にゆるく、居心地がいい。それは木漏れ日のように聞き手の心をノックする。そして、それに応えてサウンドに自ら深く身を任せるとき、あのTurn On The Sunlightのアート・ワークのような深淵が見えるのではないだろうか。
(Text by 滝沢 時朗)
来日ツアーが決定!
来日情報!
corde presents 『Turn On The Sunlight JAPAN TOUR 2010』
2010/10/11@京都 CLUB METRO with Rei Harakami、TERRAS
2010/10/12@神戸 GUGGENHEIM HOUSE
2010/10/13@大阪 PINE BROOKLYN
2010/10/15@代官山 UNIT with Rei Harakami、Tenniscoats + 梅田哲也
2010/10/16@札幌 札幌 盤渓スキー場センターロッヂ
Turn On The Sunlight PROFILE
Build Ark ArkやJ・ディラ・トリビュート『Suite For Ma Dukes』のプロデュースで知られ、ロサンゼルスの音楽シーンを牽引するキーパーソン、カルロス・ニーニョと、ニューヨークの気鋭のギタリスト、ジェシー・ピーターソンによる新ユニット。カルロス・ニーニョは、スピリチャル・ジャズ・バンドBuild An Arkをはじめ、Life Force Trio、Ammoncontactなど、数々のプロジェクトで知られるロサンゼルスを代表するプロデューサー&DJ。ファラオ・サンダースからDJシャドウまでジャンルを横断してさまざまなアーティストと交流を持ち、各種の重要な音楽プロジェクトを実現してきた。近年は、LAサウンドのコンピ『The sound of L.A.』や故J・ディラの追悼プロジェクト『Suite for Ma Dukes』の制作でも話題を呼んだ。自身のラジオ番組「Spaceways」をKPFK FMで15年以上も続け、世界的に注目を集めるネット・ラジオ局Dublablの設立にも関わっている。
ジェシー・ピーターソンは、コーエン・ホルトキャンプ(Koen Holtkamp)、ダヴィデ・バルラ(Davide Balula)、中村としまるら様々なアーティストとの演奏経験を持ち、多くの録音に参加しているニューヨーク在住のギタリスト / インプロヴァイザー。アート・インスタレーションやビデオ・プロジェクトの音楽も手掛けており、ニューヨークの15th Street MeetinghouseやSalt Spaceのイベント・キュレーションも手掛けている。ターン・オン・ザ・サンライトは、ピーターソンが初めて中心的ソング・ライターとパフォーマーとして参加した作品となる。
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