LiVS、音と身体と感情のすべてで提示した“いま”と“これから”──〈LiVS 2.5〉

2026年2月5日、代官山UNITで行われたLiVSのワンマンライブ〈LiVS 2.5〉は、完成形ではない“いま”を全力で肯定し、その先に続く未来を力強く指し示す一夜だった。メンバー脱退を経て4人で立った大きなステージ。過去と現在、そして「まだ途中」であることへの覚悟が、轟音と感情のうねりとなってフロアを飲み込んでいく。LiVSの物語が、ここからさらに加速していくことを誰もが確信した瞬間を、本レポートで追っていく。
取材&文:ニシダケン
写真 : 白石達也、伊藤洸太(集合写真のみ)
LIVE REPORT : LiVS〈LiVS 2.5〉@代官山UNIT
彼女たちの物語は、まだまだここでは終わらない。
2026年2月5日、代官山UNITで開催されたLiVSのワンマンライブ〈LiVS 2.5〉は、そんな確信を強く刻みつける一夜となった。
2023年8月のデビューから約2年半。LiVSは決して平坦ではない道のりを駆け抜けてきた。2025年にはメンバー脱退を経験し、現在はコンニチハクリニック、スズカス・テラ、ミニ・マルコ、ランルウの4人体制で活動を続けている。この〈LiVS 2.5〉は、この現体制になってから初めて時間をかけて挑む代官山UNITという大きなキャパシティでのワンマンライブ。半年から1年にわたる現在地の総決算であり、同時に“まだ途中”であることを自ら掲げた、“次”への覚悟を示すライブでもあった。
開演時間が近づくと、ステージ袖から聞こえてくるメンバーの円陣の声。それに呼応するように、フロアからも大きな歓声が上がっていた。すでに両者の準備は万端、ということだろう。SEとともにメンバーが登場すると、それぞれのダンスが観る者の心を一気に高揚させる。なお、このSEは昨年12月の刷新以降、初めて振り付けが加えられたもので、現在のLiVSの気合いと覚悟を示す演出でもあった。1曲目に投下されたのは“Don't Look Back”。いまを生きるすべての人へエールを送るような振り付けと歌声に、フロアのヴォルテージは一気に最高潮へと引き上げられる。


LiVSは続いて“Believe”、“CONNECT”でも、勢いのあるロック・チューンを立て続けに投下。“UNIT、飛べー!!”という叫びを合図に、フロアが大きく揺れる。ステージと客席が呼吸を合わせるような一体感は、LiVSと目撃者(LiVSファンの総称)たちとの間に確かに心が繋がっていることを雄弁に物語っていた。
序盤ブロックを終えると、ここからは恒例のメンバー自己紹介。ミニ・マルコは、「いつだってー忘れなーい、ユニットはユーエヌアイティー(UNIT)!」と、会場名を絡めた独特の挨拶で笑顔を引き出す。そして、「2.5は道半ばの姿。バージョン3.0に生まれ変わろうとしています」と語り、この日のライブが“通過点”であることを改めて提示した。
その言葉から披露されたのは、彼女たちの原点とも言えるデビュー曲“EGO”。活動開始から現在に至るまでの葛藤や覚悟をすべて抱きしめるようなパフォーマンスは、観る者の胸に深く突き刺さる。さらに、大森靖子が制作を手がけた最新曲“私アイドルじゃないです”を続けて披露。デビュー曲から最新曲へという流れは、過去と現在を対比させながら、そこから先へと続く未来を示す意図的な構成だったのだろう。全身全霊で放たれるその表現からは、次なる進化へと進む強い意志が確かに感じられた。


ライブはさらに加速する。“RとC”では、コンニチハクリニックがステージからフロアへとダイブ。目撃者を物理的にも巻き込みながら、熱狂の渦を自ら作り出していく。そこからさらに“僕の声、眺ね返る”“JUST ONCE”と畳み掛けるように展開し、興奮が冷めやらぬまま突入した“業TO HEAVEN”では、コンニチハクリニックのアカペラ独唱からサインボール投げへという予測不能な展開に。楽曲のカオスな構造と相まって、UNITは一瞬たりとも目を離せない異様な熱気に包まれていった。
怒涛のパフォーマンスでフロアを揺らし続けてきたLiVSは、ここで一度MCへ。ランルウの口から告げられたのは、3周年ライブを渋谷クラブクアトロで開催するというビッグニュースだった。その瞬間、会場は割れんばかりの歓声に包まれる。ランルウはさらに「これからもLiVSと一緒に、最高な未来を駆け抜けていこうぜ!」と叫び、目撃者たちの想いを力強く掴み取った。

その熱気を引き継ぐように始まった次のブロックは“始まりの歌”。3周年という新たな節目へ向かう“始まり”を象徴するこの楽曲で、4人の表情は驚くほど晴れやかだった。これまでの道のりのなかで、不安や悔しさを感じた瞬間がなかったはずがない。それでもステージ上の彼女たちからは、過去の影を一切感じさせない、まっすぐに前だけを見据えた姿があった。その姿は、目撃者の目には希望の光のように映っていたに違いない。
このブロックのラスト“Reverse”では、フロアとのとてつもない一体感が生まれていた。ここまで積み上げてきた覚悟と決意が、確かに観客ひとりひとりに伝わっていることを証明するような光景だった。
さらにLiVSはここで、サプライズとして新曲“knew it.”を初披露。これまでのLiVSにはなかった新しいサウンド感を持ちながらも、LiVSを愛してきた人なら直感的に“好き”だと感じるであろうロック・チューンで、グループが今後さらに広く知られていくきっかけになりそうな一曲だ。


そして、ライブはいよいよクライマックスへと突入していく。“Preserved”で圧巻の盛り上がりを見せると、ミニ・マルコが“これから先も変わることがあるかもしれない。 でも、ここで叶えたい未来があって。 譲れない思いがあるのは、これからも、ずっと、ずっと変わりません。 私たちなら何色にでもなれるって信じてる”と熱い言葉で想いを語り、本編ラストに届けられたのは“BACKLiGHT”。その真っ直ぐな想いに呼応するように、目撃者たちは全力の声と身体で応え、会場は感情の熱で満たされていった。
アンコールでは、先ほど披露されたばかりの新曲“knew it.”を再びパフォーマンス。先ほど以上に大きく、確かな声がフロアから返ってくる。続くMCではこれまでの歩みを振り返りながら、メンバーから「LiVS、新メンバー募集します!」という重大発表が飛び出した。それは、変化を恐れず、それでも“LiVS”という炎を絶やさずに走り続けるという、彼女たちなりの決意表明のようにも聞こえた。
そして披露されたのは、かつて一緒にオーディションを受けた候補生からの手紙をもとに生まれた楽曲“ONE”。たとえ報われないことがあったとしても、それでも走り抜くと決めた4人の覚悟が、まっすぐな歌声となって代官山UNITに響き渡る。

ラストチューンは“Colorful”。あたたかなひだまりのような幸福感が会場全体を包み込み、目撃者ひとりひとりの表情も自然と緩んでいく。最後はLiVSのライブではおなじみの“人間、最高!!”という叫びで大団円を迎えた。
“LiVS 2.5”は、変化を経験し、迷いも葛藤も抱えながら、それでも立ち止まらずに走り続けてきた4人が、“いま、ここにいる意味”と“これから進む未来”を、音と身体と感情のすべてで提示した一夜だった。
未完成であることを恐れず、むしろ“途中”であることを掲げる姿勢は、LiVSというグループの本質そのものだろう。代官山UNITに刻まれた熱と叫びは、確かに次のステージへと続いている。彼女たちの物語は、ここからさらに加速していくのだ。






















































































































































































































































































































































