YAYYAYはメンバーにすごく触発される
──たしかにお話を伺うほどにみなさんの音楽的背景といったものに興味がわきます。それぞれ音楽的なルーツや方向性を簡単に伺えますか。
須原:それは自分でも知りたいぐらい(笑)。はじめたきっかけはクラシックですけど、そこから言い表せないぐらいグネグネ来てるもんで、どれが自分のルーツかわからない。
林田:俺もチェロはやってたんですけど、小さい頃はあんまりクラシックは聴いてなくて。弾くから聴いてはいたけど自分からは聴いてなくて。自分は小学校ぐらいでヒップホップとか聴きはじめて。親が井上陽水さんとかフォークを聴いてたからか、カラオケ行くとフォーク歌うみたいな。そこから学校でクラシックの道に1回行ったんで、クラシックを好きにもなったんだけど、その頃からスティヴ・ライヒとかミニマル・ミュージックとか大学で教わって、こういうの好きだなーと思って、こういうのやりたいと思った時期もありましたね。そういうのがあるから、一志さんの音楽がストンときたのはあるかもしれない。それで、色々仕事するようになって、今は何が自分が好きなのかわかんないですね(笑)。
須原:私も順番で言えばクラシックから現代音楽に行って、それこそ私とJPでミニマル系のバンドを組んでたこともあって。そんなこともやりつつASA-CHANG&巡礼に入ったり。ポップスはそのあとですね。昔から雑食ではあるんですよね。
田中:僕は最初に入り込んだのはビートルズなんですよね。その後にコロコロ好きなものが変わっていって、ロック・バンドやったりブルース・バンドやったり、ジャズの勉強したくなって学校に行ったり、アレンジャーやりたくてアレンジの勉強したり。クラシックも勉強しなきゃってやってたらおもしろすぎでハマったり。何が好きなのか僕もわからない。おもしろいものが好きっていうだけで、さらにそういうものをぶち壊して行く人が好きなんですよ。このメンバーもそうですよね。
ユウ:私はロック・バンドがルーツっていうか、ロック・バンドやりたいっていう思いだけではじまったので、ロックばっかり聴いてましたけど、自分で音楽やるようになってから、ホントに音楽聴かなくなっちゃって。いまはいろんな意味で、あんまり情報得ない方向で(笑)。だからYAYYAYは、みんなのアイディアとかすごいし、刺激はメチャメチャありますね。こんなに幅が広がるなんて。
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──YAYYAYはみなさんの幅広い経験と個性が混じり合ってユニークな作品を生んでいることがわかりますね。このバンドをやりたいとみなさんが思う求心力は何なんでしょう。
林田:一志さんが曲をどんどん作ってくるのがいちばんの推進力じゃないですか(笑)。
ユウ:確かに、一志さんはいっぱい作れるタイプで、私は逆で。一志さんはいくらでも出てくるみたいですごいなーって思う。
田中:会う人とかに刺激を受けると、こんなのやれたらいいなってすぐ思っちゃうんですよ。YAYYAYはメンバーにすごく触発されるんですよね。このメンバーでやることが前提で、このバイオリンが入ったら、このチェロが入ったら、この歌が入ったらって思い浮かんじゃう。
ユウ:一志さんの作ってくるデモが既にカッコよくて。一志さんの仮歌がカッコいいんですよ。歌詞はなんちゃって英語なんですけど。私が歌うとイメージがだいぶ変わっちゃってるのは事実で、あのデモを聴かせたら本当はこんなにカッコいいってわかってもらえると思う。
田中:普段は歌わないんですよ。小学校の先生に「あんた歌へたね」って言われて以来、絶対歌わないって決めてて、デモとかも他の人に歌ってもらってたんですけど、この2、3年はもういいやって。やっぱり自分で歌った方が下手くそでも伝わりやすいと感じて、いまは平気でデモを送ってるんです。
──「催眠」に続き、配信シングル第2弾が予定されているそうですね。
田中:はい、2曲目は僕が作曲してユウちゃんが作詞した“東京下暗し”で7月27日にリリースの予定です。
ユウ:これはまあ、灯台下暗しみたいなことが言いたかったんです。地獄も天国もここにあるってことなんですけど。
──おもしろそうな曲ですね。さらにセカンド・アルバムに向けて製作中だそうですが、手応えはどんな感じですか。
田中:現時点では5曲ほどあがっていて、アルバムどうしようかと相談しているところです。YAYYAYをはじめてからライヴもまだできていいないじゃないですか。ライヴやるんだったらCDを出したいよねって。忙しい人たちばかりなんで、なかなか予定通りに進まないというのが正直なところで。
──前作リリース時はコロナでツアーとかできなくて、1回だけ配信ライブをやりましたね。
林田:(札幌の)芸森スタジオで みんなでやって楽しかったからね。またやれたらいいな。
ユウ:でも有観客では、やってないから。
須原:芸森みたいな雰囲気を感じながら、次は有観客でやれたらいいですね。
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編集:梶野有希
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過去記事
PROFILE : YAYYAY
それぞれの分野で大活躍する4人が再度結集!唯一無二の魅力を放つユウのリリック、ボーカル&ギター、ギタリストよりもエフェクター多用、さらに自由に暴れまくるバイオリン須原杏とチェロ林田順平。変態的ハイセンスな音を生み出す最狂エレクトリックトラックメイカーShizuka Kanata。弦楽、エレクトリック、歌謡曲、レトロ、パンク、ディープ、お馬鹿?など様々混入の突然変異ミュージック!!2020年コロナ禍真っ最中にファースト・ミニ・アルバム『I’m Here』を発表。同年11月に札幌芸森スタジオ似て配信にて唯一のライブを行っている。その後、コロナ禍おさまらずの中2021年後半より音源制作を開始、継続するコロナ禍の中東京札幌間でオンラインでのプロダクションを進め2022年1月に2年ぶりに東京に集合レコーディングを行う。その後、再度札幌東京間でオンラインでのミックス作業を進行。2022年6月末よりシングルを配信後、秋頃にセカンド・アルバムの発売を予定している。
■公式Twitter:https://twitter.com/yayyay_official