勇気を持って大きい一歩を踏み出していきたい
──先日、“エラー彗星”のMVが公開されましたが、アニメーションでかなりSFチックな世界観に仕上がっています。
宇野 : 今回はsakiyamaさんと一緒にミュージック・ビデオを進めるっていうのを前提に曲は作っちゃっていたので。テンション上がりましたね。 今回Sakiyamaさんと一緒にお仕事するのが5、6回目なんです。お互いのことを何となく分かるようになっていっていて、今回の作品は「こんな世界観で」という話と「“エラー彗星”ではこういうのを伝えたい」というのは話してはいたんですけど、ストーリーとかプロット案とかは、Sakiyamaさんが僕らの意見をいろいろ聞いていただいた上に広げてもらった感じです。
──こういう感じのMVになるっていうのは想像していたんですか?
宇野 : 近未来都市とか工場みたいなキーワードはSakiyamaさんと一緒にミーティングをした際に、いろいろこういう感じがいいんだよねっていうところで上がってたんです。そこの情景はSakiyamaさんの範囲です。
平牧 : Sakiyamaさんがすごい工場好きで、僕もすごい工場が大好きなんですよ。その人の力がいちばん出るのって好きなことをやっている時だと思うんですよ。前回のときはこっちがいろいろ注文をして、それを絵にしてくださった感じだったんですけど、今回は違うチャレンジをしたいなっていう思いから「Sakiyamaさんの好きな部分をぜひ広げさせてください」っていう感じで作っていきました。
宇野 : 色使いとか絵の雰囲気とかもそうなんですけど、今回はSakiyamaさん色が全開のMVにはなっていますね。
──そもそも、なぜアニメでMVを作ろうという形になったんですか?
宇野 : もともと、僕と仁ちゃんがアニメーションの作品とかすごく好きなので僕らの作品もそういう形で世に出したいなと思っていたんです。僕が個人でやっているYouTubeに、以前顔を出さずに撮った動画でバズったことがあって、顔を出していないから「宇野悠人ってどんな人?」みたいな感じだったんですよね。当時プロフィールとかも出していなくて謎に包まれていたところで、そのベールに包まれた部分をシキドロップに持ってきたって感じです。だから、実写のMVでもなくアニメのMVで進めていたんです。“エラー彗星”の後半あたりで頭部が植物になったシーンとかもあると思うんですけど、あんなことなんて実写はできないと思うし、これがアニメのMVならではの魅力なのかなと思いますね。
──アニメーションのPVも最近は一般的になってきましたよね。シキドロップさんは楽曲のオフ・ヴォーカルを公開されているのがおもしろいなと思っています。
宇野 : もともと僕が歌い手だったし、いまもいろんな方の曲をカヴァーしたりしてるんですけど、僕の願望としては僕らシキドロップの曲をいままでカヴァーで活動してきている人たちに僕も歌ってもらいたいなとは思うんです。率先的にオフ・ヴォーカルは公開しちゃって歌いやすい状況を作っていくのがいいのかって。というか今時どれが普通かなと思っているんです。ずっと真夜中でいいのに。さんとかYOASOBIさんとかもみんな公開していらっしゃるじゃないですか。そういうのがネット・ミュージックの文化だと思うんです。僕もそこをめがけているのでオフ・ヴォーカルを公開するべきかなと思って公開しました。
──ありがとうございます。サード・アルバムをリリースして、2021年はこれからどういう活動をしていきたいと思っていますか?
宇野 : 今年は制作がメインになっちゃうんじゃないかなと思っています。ただ、いままでずっと絵のMVだったけどいきなり実写で出してみるとか、そういうのも一個挑戦してみたいなとは思っています。
平牧 : 制作の仕方もいろいろチャレンジしてみたいなと。ガッツリ共作するみたいなこともチャレンジしながら、悠人の言った通りMVの出し方とかもいろいろトライしてみたいなというところです。
──新たなシキドロップの打ち出し方みたいなものを模索して挑戦していくというイメージなのでしょうか。
平牧 : やっぱり3枚目ってターニング・ポイントになると思うんですよ。それを出すことは僕の中で覚悟があったんです。ここからは違う一歩をちゃんと歩まないと、また似たようなアルバムを作り続けるようなニュアンスは嫌だなと思っているので。勇気を持って大きい一歩を踏み出していきたいなっていう気持ちは強くあります。
宇野 : 共作はこれから挑戦していきたいところはありますね。実際にいま1、2曲共作で進めている曲がありまして、それがどんな形で世に出ていくのか分からないですけど、いつかみんなに聴かせたいなとは思っています。
平牧 : 共作パターンの曲は、いままでのシキドロップを大事にしながら違う方に行けるような曲も作ろうよっていうことで書いていたりしています。多くの人々に響いてほしいとは思っているので『イタンロマン』を出した感触はすごく大事にしたいですね。
編集 : 片野妃茉里
シキドロップ過去作もチェック!
新→古
PROFILE
シキドロップ

YouTuberとしてカバー動画が過去に年間再生動画ランキング1位を獲得、1億回以上総再生されているVocalの宇野悠人と「トッキュウジャー」、ミュージカル「テニスの王子様」など俳優として舞台、テレビ、映画のキャリアも持ちながら音楽活動を続けてきたPianoの平牧仁が出会い、2017年12月に結成。
すぐさま1stシングルとなる「おぼろ桜」をリリースする。人生の様々な瞬間を音楽で彩れたらと2018年、8月に夏曲「ホタル花火」、10月に秋曲「さくら紅葉」をリリース。SNSなどで圧倒的な広がりをみせ、CDリリースもないままに11月、渋谷duo MUSICEXCHANGE で行われた1stワンマンライブ「シキハメグル」を満員御礼で大成功に収めた。そして12月には冬曲の「なごり霙」をリリースし、春夏秋冬を締めくくる。
2019年3月に「さよなら」のメッセージと共に巡っていく四季をテーマとした1stミニアルバム「シキハメグル」をリリース。そして、オーディエンスと1つの空間をよりダイレクトに共有できる、Homeのような場所になる「宴」というライブを開催させる。3月に「宴 ~春の宵~」、6月に「宴 ~夏の夜半~」、9月に「宴 ~秋の待宵~」とシリーズ化された。
2020年、1月「行進する怪物」、2月「先生の言うとおり」、4月「涙タイムカプセル」のMVを人気イラストレーターのsakiyamaとコラボレーション3部作として公開した。SNS社会の歪みにシニカルなメッセージが込められた衝撃的なミュージックビデオは話題となり、4月にはネット世代らしいエッジの効いたメッセージ色が際立つ2ndミニアルバム「ケモノアガリ」をリリースする。
5月にワンマンライブを開催する予定だったがコロナ禍で中止となり、活動を模索する中、配信ライブ「シキドロップ ONLINE LIVE 2020」を開催し、普段とは違った新たな形を提案した。そして6月には、2ndミニアルバムでラストを飾った楽曲「心」をリカット的なMVとして公開した。
10月にはASMR×演劇をコンセプトにYouTubeで公開されたショートドラマ「DUMMY 2032」の主題歌として起用された「育つ暗闇の中で」をリリース。 そして2021年、シキドロップの新たな物語が始まる。新世代の鋭い感性で普遍的な情景とストーリーを時に優しく、時に激しくとドラマチックに描くその世界観は、多くの人の記憶に突き刺さるだろう。
【INFO】
■シキドロップオフィシャルHP:
https://www.shikidrop.com/
■シキドロップオフィシャルTwitter:
https://twitter.com/shikidrop4?s=20
■宇野悠人Twitter:
https://twitter.com/uno_yuto?s=20/
■平牧仁Twitter:
https://twitter.com/jin_hiramaki226?s=20/