2021/09/14 17:00

UFU × Mogwaa 「Morning Calm」

韓国ソウルを中心に活動しているアーティスト / プロデューサー、Mogwaaと、韓国アパレル・ブランド、Used Futureによる新プロジェクト第1弾作品。朝の散歩中の風景を落とし込んで作られた、ニューエイジ色の強い瞑想的アンビエント音楽。ソウルのアンダーグラウンド・シーンでは、ここ数年前まであまり感じられなかったアンビエント・ミュージックのシーン参入。ここ1-2年のエクスペリメンタルからの流れで色濃くなった印象があり、現地のシーンの変動としてキャッチアップしていきたい部分です。 シンセ / モダン・ファンクのイメージが強いMogwaaが魅せる、新たなサウンド展開としてもマストでチェックしておきたい作品。(前述の『STARGATEFUNK』に収録された楽曲と是非聴き比べて楽しんでみてください)。音源と当時に発売されたMorning Calmパズルもすごく可愛い。

KIRARA 「4-3」

タンブラー(韓国のクラウドファンディングサイト)での支援を受けて制作した、KIRARAの2021年初リリース作品。1曲目の「vc19101」では、ミュージシャン“KIRARA”ではなく、特定のアイデンティティ代表としてピックアップされることに懐疑的になったこともあったと言うKIRARAが、そんな特定のアイデンティティから切り離されたひとりの音楽家として自身を示すための作品となっています。「面白く無い話をしようと思います」と言う言葉からはじまり、学生時代の話を淡々とする「vc19101」。続く2曲目「vc19111」は、韓国のポストロック・バンド、In The Endless Zanhyang We Areの「And so it goes」をサンプリングしたもの。従来のイメージとしてあるポップなエレクトリック・サウンドよりもぐっと内省的な残響感強めのエレクトロ・ミュージック。ヘヴィーな音に心掻き乱されます。 リミックスにはAseul、IDIOTAPE、Byul.orgが参加と非常に豪華! 異なる表情の「vc19111」を是非楽しんでください。

Big.I.Ssue 「Music for Social Consensus」

イ・ジュヨン a.k.a DJメンメンジェイとDJチュンチュンによる、2021年8月に始動したプロジェクト。「時には音楽よりも、より明確な態度と言葉が必要な瞬間があり、対話すべき内容を音楽にしてシェアしよう」と制作をする彼女たち。1曲目の「Beats for Social Consensus」では「言いたいことがある」と言うセリフから始まり、日常の何気ないやり取りを切り取って綴られる差別や抑圧に反対するリリックが続きます。アシッド・フォークやサイケっぽさをベースに、直接的ではないけれどパンソリや民族音楽の影響を伺える力強いボーカルが、歌詞に主体性を持たせていて非常に面白いです。韓国語独特の音節パッチムで韻を踏むところも良い。

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