2025/11/06 18:00

Elmiene『Heat The Streets』

UKソウルの新たな顔として頭角を表すエルミーンが、メイン・プロデューサーに現行R&Bの中心人物ギッティを迎えた新作ミックステープを発表。デビュー時から引き合いに出されるネオソウル〜ディアンジェロの影響はゴーストノートらが手がける"Miss Hot July"あたりにこそ伺えるが、彼のメロディーセンスや繊細なナヨ声(褒め言葉)はマイロンやトニー・リッチら同時期を彩ったオーガニック・ソウルの担い手たちに近い気もする。ナードを自称し音楽のレガシーを探求するのが好きだという彼が、ダニー・ハサウェイ版を意識したであろう"君の友だち"のカバーで締めくくるのも納得だ。マニー・ロングが参加した冒頭曲のリミックスも必聴。(Yacheemi)


Joy Crookes 『Juniper』

2021年にデビューアルバム『Skin』が絶賛を呼び数々の賞にノミネート、一躍注目の的となったJoy Crookes。艶やかな声でジャズに影響を受けたヴィンテージソウルを歌うパフォーマンスは、エイミー・ワインハウスがR&Bシーンに降り立ったようなインパクトだった。しかしそれ以来活動が途絶えていたが――ここに来て復帰、しかもアルバムを携えて!前作同様プロデュースはBlue Mayだが、次のステージに進むことを決意したかのようなパワフルな曲が並び、進化が感じられる。Vince Staplesが参加する“Pass the Salt”や、リニアなビートでポップに歌う“First Last Dance”が◎。昨今のSZAをはじめとした、個人の感情の揺らぎを余すことなく可視化するR&Bの潮流にも位置づけられそうだ。(つやちゃん)

Yerin Baek 『Flash and Core』

今年のアジアのR&Bにおける最大の話題作がリリースされた。2015年にソロ・デビューし、ロック・バンド、The Volunteersにも所属するペク・イェリンがいよいよ5年ぶりに新作を発表。前作『Tellusboutyourself』はインディ・ポップ~シンセ・ポップのサウンドを広く吸収した広義のR&Bだったが、今作ではUKクラブ・サウンドを取り込んだアダルトな空気へと転換している。“save me”や“Teary lover”などのデカダンスでダンサブルな曲は、プロデュースに入ったPEEJAYの才覚が冴えている。中でも必聴は“Karma calls”。これでもかと連打される低音のダビーな鳴りにくらくらしているところに、澄んだペク・イェリンの美声がかぶさるという歪で訳が分からない構成。この突拍子もない曲群は、アジアのR&Bならではだ。(つやちゃん)

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[連載] Elmiene, Joy Crookes, MARIAH CAREY, Mariah the Scientist, UMI, Yerin Baek

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