2022/02/18 19:00

mabanua 「Coffee Excess feat. Orono (Superorganism) & Lennon」

R&B、ソウルなどを軸に、さまざまなジャンルの要素を掛け合わせ自由自在に音楽を生み出すマルチプレイヤー・mabanua。そんな彼がイギリス・ロンドンを拠点に活動する多国籍バンドSuperorganismのヴォーカル・Orono Noguchiと、Oronoと親交のあるアーティストLennonをフィーチャーした本作。ハズレるはずがないと確信して聴いた本作だが、アタリどころか大アタリだった。Oronoの程よく気怠さをもったハスキーな声に、mabanuaが生んだスパイスが効いた軽やかなサウンドが気持ちいい。またLennonとの息ぴったりのボーカルが楽曲に厚みと深みをもたらしている点も、念のため言及しておきたい。

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中村佳穂 「さよならクレール」

音楽シーンで確固たる存在感を示している中村佳穂。それは、ポップだけれどちょっぴりクセのある楽曲と、低音から高音まで、まるで調律したばかりのピアノのように確実性のある歌唱力、そして楽曲の額縁からはみ出して遊ぶような歌声、これらの要素が三位一体となった歌の魔力が要因に違いない。さらに昨年末にその実力を地上波で披露してから、彼女への注目は日に日に増している印象だ。そんな彼女が今年1月にリリースした本作『さよならクレール』は、歌詞にもなっている「さよならクレール」というフレーズが印象的な、アップテンポでキャッチーな楽曲に仕上がっている。もちろん本作でも、彼女の表現力、そしてまるで音と遊ぶような独自の魅力ある歌唱を遺憾無く発揮。約4分間を最後の最後まで走り切るような歌唱が、まさに爽快だ。ただ「歌がうまい」だけではおさめられない彼女の歌唱と表現力によって、今後より彩られていくであろうJ-POPシーンは、もう聴き流すことができない。

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この記事の筆者
那須 凪瑳 (Nagisa)

誕生日は森高千里、加山雄三、武田鉄矢、そして金子みすゞなどと一緒。現在はフリーライター、ときどき編集者としても活動しています。

OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.181 CONTRIBUTORS SPECIAL : レコ屋時代、ジャンルも時代も、まあまあバラバラ

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REVIEWS : 040 国内オルタナティヴ×ポップ(2022年2月)──那須凪瑳

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