
下津光史(踊ってばかりの国)×有馬和樹(おとぎ話) 対談
踊ってばかりの国の2ndフル・アルバム『世界が見たい』が完成! リリースを記念して、下津光史(Vo./Gu.)と、先月5thアルバム『BIG BANG ATTACK』を発表したばかりのおとぎ話の有馬和樹(Vo./Gu.)によるフロントマン対談が実現! どこまでも自由で甘酸っぱいファンタジアを打ち鳴らすスーパー・バンド、おとぎ話。サイケデリックで人懐っこいメロディーにシニカルな言葉をのせる踊ってばかりの国。彼らは、今や師弟関係のごとく惹かれあっている。インタビュー中も大騒ぎだった2人の、そして2バンドの共通点と相違点は? さらにそれぞれが考える「世界」とは?
インタビュー : 飯田仁一郎
構成 : 水嶋美和
踊ってばかりの国 / 世界が見たい
前作『SEBULBA』から約7ヶ月、新体制になってから初めて制作されたアルバムが完成! 「よだれの唄」のリアレンジ・バージョンや、「悪魔の子供」のアコースティック・バージョンを含む全13曲。人懐っこいメロディーにシニカルな言葉。世界へ向けて放たれた、ポップなサイケデリックな一枚。
1. 世界が見たい / 2. !!! / 3. going going / 4. 言葉も出ない / 5. ドブで寝てたら / 6. 僕はカメレオン / 7. EDEN / 8. 反吐が出るわ / 9. よだれの唄(リアレンジ) / 10. 悪魔の子供(アコースティック) / 11. お涙頂戴 / 12. 何処にいるの? / 13. セレナーデ
おとぎ話 / BIG BANG ATTACK
どこまでも自由なファンタジアを打ち鳴らすスーパー・バンド、おとぎ話の5thアルバム。前作『HOKORI』に引き続き、マスタリングを手掛けたのは曽我部恵一。その手腕を最大限に発揮した音作りと、おとぎ話のオリジナリティが炸裂したキュートでポップな甘酸っぱいロックンロールが詰まっています!
1. 未来の乗り物 / 2. HISTORY / 3. 思春期 / 4. SUN (12月) / 5. ロボットの夢 / 6. 空想からの革命 / 7. 小悪魔ソング #2 / 8. SATELLITE LEAGUE / 9. ネムイ x 眠くない / 10. ピーターラビット / 11. THANK YOU / 12. This is just a Healing Song / 13. 1981
本人はストレートを投げてるつもりだけど、傍からすればフォークに見える(有馬)
――有馬(和樹)くんにとって、下津(光史)くんは後輩という感じ?
有馬和樹(以下、有馬) : いや、実は血が繋がっていた弟がバンドやってるって感じですね。
下津光史(以下、下津) : Hey! Bro.
有馬 : Bro. Yeah!!
――仲良いね(笑)。
有馬 : 二回目に会った時にはもう酔っぱらって歩けなくなるところまで見てますからね。
下津 : 俺、前ちゃん(前越啓輔/おとぎ話/dr)の胸で泣き崩れましたからね。「子供出来てもーたわー! 」って(笑)。
――波長が合ったポイントはどこだと思います?
有馬 : 音楽の共通点が多いんです。俺はEAGLESやSimon & Garfunkelみたいな古い洋楽が好きなんだけど、下津とはそこの話ができるんだよね。なのに、お互い出てくる音楽が狂ってるのが良い。
下津 : え、狂ってますか?
有馬 : 狂ってるよ! おとぎ話も自分達は狂ってない気でいるけど、聴いてる人は狂ってると感じると思う。踊ってばかりの国も多分同じで、本人はストレートを投げてるつもりだけど、傍からすればフォークに見える。でもちゃんとストレートも投げれる。

――EAGLESやSimon & Garfunkelって、下津くんからしたら親の世代の音楽だよね。
下津 : 僕は親父からアコギを習ったんで、元々そういう曲しか知らなかったんです。
――最近の音楽は?
有馬 : GIRLS、The Morning Benders、Ariel Pink、Deerhunterとか。下津はそこを押さえてる上で、当たり前のようにEAGLESの名前が出てくるの。でも下津と同じ世代のバンドマンって日本の音楽しか聴かずにきた子が多くて、すごく狭いところで音楽シーンが回ってしまってるなって思う。だから踊ってばかりの国みたいなバンドが出てくると本当に嬉しいんですよ。
下津 : おとぎ話って、僕らがこのバンドを始めて一番最初に共感できたバンドやと思うんです。大阪ではBEARS(山本精一が店長を務めるライヴ・ハウス)で、オシリペンペンズとかの関西ゼロ世代と対バンをすることが多くて、そこでずっとライヴしてるとよくわからなくなってくるんですよね。
有馬 : わかる! おとぎ話は東高円寺のU.F.O. CLUBっていう、大阪でいうBEARSみたいなところでライヴすることが多かったから、否が応にも関西から招集されたバンドと一緒にやる機会が多かったんですよね。で、関西ゼロ世代ってカオスな部分でいかに盛り上がれるかってところがあるじゃないですか。その中でアピールするためにはやっぱりステージから降りて何かすべきなのかを考えた。
下津 : 頭割ってみるんか、ションベンすべきなのか(笑)。
有馬 : 回転しながらステージから落ちた方がいいのか、とかね(笑)。
――(笑)。二人とも、スタートが似てるんだね。
有馬 : そこで悩んでる時期にもし同世代で踊ってばかりの国と会ってたら、おとぎ話は今とはちょっと違ってた気がする。
――おとぎ話と踊ってばかりの国の共通点と言えば、作品のリリース時期の間隔がものすごく短いですよね。
有馬 : そうですね。『FAIRYTALE』まではUK PROJECTから出してたからそこにペースを合わせてた節はあるんだけど、『HOKORI』からは完全に自分のペースで出せるようになって、気持ちもフットワークも軽い状態で動けてる。まあ、踊ってばかりの国のリリースの早さは僕も異常だと思いますけどね。
下津 : だって暇じゃないですか。やること無くなってきません?
――踊ってばかりの国は前作の『SEBULBA』から8カ月しか経たないけど、早く次を出したいという意志はあった?
下津 : リリースは3月やったけど録ったのはもっと前やったんで、鬱憤たまっとった感じがありましたね。ギターの滝口(敦士)が抜けて、メンバーも前作から変わってるんで。
――彼が自分から抜けたの?
下津 : うーん… 気まずい期間が一カ月あって… 。
有馬 : 色々知ってます(笑)。
下津 : 助かりました、兄さん(笑)。
有馬 : 音楽が良い方向に進むためにはしょうがないことだと思うし、下津は勇気のある決断をしたと思いますよ。実際、新作すごいいいし。
下津 : 踊ってばかりの国は僕とそいつで始めたバンドやったんで、そいつを抜けさせることにはものすごい葛藤があったんです。
――2人が曲を作っていく中で、それを受けるバンド・メンバーたちがいますよね。彼らについてはどう思う? おとぎ話は10年やってるし、有馬くんはメンバーに投げればちゃんと返ってくるっていうのはもうわかってるよね?
有馬 : わかってるわかってる。

――面白いアレンジって、年齢が上がっていくと難しいんですよね。色んな知識を得た上で挑戦していかなくちゃいけなくなるから。その中で、今作は挑戦的ですごいと思った。
有馬 : 自分が一番大人だった時って、デビューしたての時期やったと思うんですよ。銀杏BOYZのフックがあってデビューしたから、どれだけ銀杏臭のしない作品を作れるかとか、どれだけうたものとして成立させられるかと色々考えながら、自分を押し殺しながら作ってた。でも最近、やっと「本当はPAVEMENTやNIRVANAが好きなんだ」って気持ちを解放させて音楽ができるようになってきたんだよね。だから挑戦してるというよりも、やっと好きにやり始めたって感覚の方が近いかな。
――そこにメンバーも付いて来てる?
有馬 : メンバーは俺が押し殺しながらやってきたのを知ってるから、「やっと来た? 」って顔で、逆に楽しんでます。
――下津くんとメンバーの距離感は、どう?
下津 : 前のアルバムまで結構意見も多かったんですけど、もう無くしました。曲に関しては俺の言いなりですね。単純に、曲をいじられるのがすごい嫌なんですよ。
――それはおとぎ話とは反対だね。
有馬 : 俺は自由にやって欲しいけど、テンションが低いメンバーには自由にさせたくはない。そこは下津も同じだと思うよ。例えば俺と一緒にスタジオ入って2人ともテンション上がってる中で、俺が「これ、こうしない? 」って言ったら下津も「イイネ! 」ってなると思う。
下津 : そう! みんなわかってないんですよ。俺の扱い方を(笑)。
有馬 : おとぎ話で言えば、牛尾(健太/g)は最近になってようやく俺たちに気を使わなくなってきてる。活動5年目ぐらいでまだ気を使ってるメンバーがいると、バンドって止まるんですよ。だからそこで下津がイニシアティヴを握ったのは本当に良い判断だったと思う。
――有馬くんは、下津くんみたいな時期はあった?
有馬 : 今もUKにいた頃も、ほとんどのアレンジは俺がやってたんだけど、UKの時は事務所とメンバーの板挟みがきつかったですね。
下津 : バンドの顔役にされるんですよね。で、メンバーは実際前線に立って話してないから理解が遅くて、何回も説明せなあかん。
有馬 : 音楽に対する評価を実際に受けてるのは、やっぱり曲を作ったやつなんですよね。おとぎ話がUKにいた頃、他のメンバーには覚悟やプライドが足りてなかった部分があって、そこを抜けてブッキングもレコーディングも全部自分達でやるって決めてから、他のメンバーも覚悟を突きだしてくるようになった。バンドが本当に面白くなるのはここからですよね。

――踊ってばかりの国のメンバーは、下津くんに付いて来てますか?
下津 : そうですね。まだ辞めるとは言いだしてないんで。
有馬 : 5人編成の時はそんなことなかったんだけど、今のメンバーになってから下津以外の3人がおとぎ話のライヴに来るようになったんだよ。昨日もけんちゃん(佐藤謙介/dr)来てたよ。で、前ちゃんとすごい喋ってて、聞いてみたらほとんど擬音だったの。「ヤイヤイヤー! 」「ドンドン! 」「タンタン! 」とか。
――何なんですか、それ(笑)。
有馬 : ドラマーってドラムの星から生まれてるから(笑)。でもけんちゃんだけで来るって、今までなかったじゃん。やる気があるから他のバンドも見に行こうってなるんじゃない? でも海外のバンドってそうだよね。Flaming LipsがANIMAL COLLECTIVEのライヴの一番前で盛り上がってるとか。同じように、俺らが対バンしてる踊ってばかりの国や他のバンドも、お互いのファンを引っ張り合って、お互いの音源を買うようになればいいと思う。そうすればお互いの売上が2倍になるし、それが3倍4倍って増えていけばみんな食えるようになるよね。
下津 : 結局金っすよねー。
有馬 : うん、儲かればいいと思うよ。
――下津くんが目指すところは、お金の面ではどこになる?
下津 : BUMP OF CHICKENですね! 好きです、バンプもお金も。
――メジャーで活動して、CMソングに使われたりTVでも流れたりして、幕張メッセを満員にする、というのを踊ってばかりの国でやりたい?
下津 : 小さい頃からの夢なんですけど、俺はロック・スターになりたいんです。メジャーじゃなくてもインディーでめっちゃ金を儲けれるならそれでいいし。

――なるほど。有馬くんはちょっと違うよね?
有馬 : うん。お金に関してはちゃんと結婚して家族を養えるぐらいを音楽で稼げれば。そこをクリア出来たら、Sonic YouthとかFlaming Lipsみたいに、自分の表現を最大限に活かせる場所で音楽をやりたいし、そこにお金をつぎ込むと思います。シーンを作りたい、そういう面で売れたいという意志ははっきりあるけど、あくまでもそのシーンの真ん中にいたいと思いますね。もちろん、踊ってばかりの国はどんどん売れてロック・スターになればいいと思う。
――下津くんがカート・コバーンになって、有馬くんがサーストン・ムーアになればいいってことですね?
有馬 : そうそう、まさにそういう事! サクセスしたいとは俺はそんなに思わないんだよね。
――それはUKから離れたのも関係ある?
有馬 : じゃなくて、ロックって中指立ててなんぼだと思ってるから、頭ぺこぺこしてる今の音楽シーンではそんな風には思わない。
下津 : 大人が手を付け過ぎですよね。
有馬 : と、思うよ。若いバンドがどんどん利用されて捨てられていってるじゃないですか。
――下津くんは多分渦中にいる人だから、あまりそういう話しない方がいいんじゃない?
下津 : マジっすか!?
(一同笑)
有馬 : でも踊ってばかりの国とmini muff recordsの関係はちゃんと下地に音楽があるから、横から見てて気持ちがいいよ。
何で日本人はこんなに危機感ないんやろう(下津)
――その中で幕張メッセまでいけたら、本当にすごい。では、新作の話を聞かせてください。おとぎ話は『BIG BANG ATTACK』を作る上で、何かヴィジョンはありましたか?
有馬 : 明確なヴィジョンがありました。まずはもう一度、日本の面白い音楽シーンを復興させること。今、本当に音楽を作りたい奴は地下層にいっぱい居て、そこの音楽シーンを掘り返したいという意味での復興ですね。あとは地震の影響も大きくて、これはみんなが本気で音楽をやらなければいけないと思えるある種のきっかけだったはずなのに、結局お金を持ってる奴らが地震を無かったことにしようとしてる。ふざけるなって思いましたね。今こそ、良いバンドが残るような音楽シーンにしなきゃだめだろって思いながら作りました。
下津 : 僕も、震災の影響は大きかったです。
――下津くんの家は関西だよね?
下津 : 震災時は曲作りのために東京に来てたんです。だから阪神大震災と今回の震災、2発とも食らったんですよね。あと、子供が生まれたのも影響として大きかったですね。
――その中で、今作はどんな作品にしたかった?
下津 : まだセカンドなんで、今のうちに色んなことをして幅を広げておこうかなと。25、6歳過ぎたら脳みそが退化し始めるって上岡龍太郎が言ってたんで。
――上岡龍太郎かあ(笑)。
有馬 : 俺、30歳だけどまだ大丈夫だよ(笑)!
――それ以外に、何かありましたか?
下津 : 政治的な話になるんですけど、「世界が見たい」って曲に「アナタになって世界を見てみたい」って詞があるんですけど、それは『自分』が日本で、『アナタ』は第二次世界大戦時のアメリカなんです。向かってはいくけど、焼きつくされてしまう。それって今の感じにも当てはまるなと思うんです。今の日本って、アメリカの盾になってる気がしません? 何で日本人はこんなに危機感ないんやろう。そこで、こういうポップ・ミュージックから教えてやらないとと思ったんです。
有馬 : 下津って物事を俯瞰してる部分と主観で捉えてる部分を両方持ってて、自分自身の存在を小さく見てないところが俺は好きなんですよね。
下津 : いきってますもん、俺(笑)。
――震災の影響はどの部分に反映されましたか?
下津 : 「EDEN」ですね。めっちゃきれいな地域があったけど、誰も入れない野良犬の街になってしまって、人間は自分達で首を絞めていっている、という曲です。原発のことですね。
――おとぎ話は?
有馬 : 「This is just a Healing Song」です。今まで直接的に政治的なことを言ってこなかったんだけど、今、それを言うチャンスだなと思いました。
――2人とも歌詞に「世界」という言葉が入ってるけど、有馬くんが使う「世界」って何のこと?
有馬 : 「景色」ですね。だから夕焼けも世界だと思うし、福島の自然を見ても世界だと思う。そのせいか、今回初めて大きな地震を体験してすごいびっくりしたけど、地震は悪くないと思っちゃったんだよ。地殻変動で揺れちゃって、その上にたまたま俺たちが住んでたっていうだけ。これを言うと嫌だと感じる人もいるだろうけどね。でもそういう人でも、夕焼けを見て切なくなったり、星を見て和んだりする。それが世界だと思うんです。
――じゃあ、下津くんが言う「世界」は?
下津 : 「社会」です。有馬くんとは真逆の意味ですね。だからお互い好きになるのかも。
――子供が出来て変わったと言っていたけど、それはどういう風に?
下津 : 俺がおらんと、食ってけへんじゃないですか。頼られてるし、頼ってる。単純に守らなあかん存在が出来たってとこですかね。
有馬 : 下津が考えていることが昔より分かるようになってきた。
下津 : 昔は自分自身何を考えてるのかわかってませんでしたね。別に意見もなかったし。でも今は意見があります。
有馬 : 踊ってばかりの国ってそこが肝で、歌詞もサウンドも対社会のものだとすごいシリアスになっちゃう。そのバランスが絶妙なんですよね。
下津 : 音楽だけ聴いたらめっちゃ楽観的ですよね。
有馬 : だからこそ、新しいプロテストなんじゃないかな。

――踊ってばかりの国は次の作品がフル・アルバムとしては3枚目だよね。先日、曽我部(恵一)さんが「3枚目までは経験でいける。4枚目からが勝負だ」って言ってたんだけど、下津くんのゴールはもう見えてる?
下津 : まだ見えてないですね。
――じゃあ、これから先の作品も踊ってばかりの国として出していきたい?
下津 : 踊ってばかりの国はサイケ・ポップをやりたくて始めたので、そのジャンルを嫌いになってしまったら解散ですね。でもまだまだ興味もやれることもたくさんあると思います。
――有馬くんは、おとぎ話の次の作品を考えてる?
有馬 : 下津と会って面白いなと思ったのが、今、自分が興味あるものに対してものすごく正直なんですよ。俺は3作目までそれが無くて、今作でやっと自分の興味をビビッドに出せた気がする。だから次の作品よりも、今はこの作品がどこまで響くのかが気になってるんです。今年が終わるぐらいまではちょっと傍観してようかなと思ってます。とか言いつつ、すぐに次の作品を作り始めるかもしれませんが(笑)。
LIVE SCHEDULE
踊ってばかりの国2マンシリーズ
2011年11月9日(水)@渋谷eggman
w / sleepy.ab
2011年12月5日(月)@渋谷eggman
出演者後日発表
おとぎ話Presents SUPER! ULTRA! BIG BANG ATTACK! TOUR
2011年12月01日(木)@名古屋アポロシアター
2011年12月10日(土)@札幌Colony
2011年12月12日(月)@仙台パークスクエア
2011年12月22日(木)@福岡薬院ユーテロ
2011年12月24日(土)@大阪十三ファンダンゴ
2011年12月27日(火)@渋谷クラブクアトロ
PROFILE
踊ってばかりの国
林宏敏(Guitar) / 下津光史(Vocal、Guitar) / 佐藤謙介(Drums) / 柴田雄貴(Bass)
2008年神戸にて結成。2009年3月に自主制作盤1st mini album『おやすみなさい。歌唄い』を手作りで制作し、東京、名古屋にてツアーを敢行。一週間で500枚を売り上げる。あまりの売れ方にメンバーでの手売りを断念し、7月に全国流通盤を出すや否や、各CDショップバイヤーや各媒体に好評価を得る。2010年3月に2nd mini album『グッバイ、ガールフレンド』をリリース。このリリースをきっかけに、ライブオファーが殺到し、FUJI ROCK FESTIVAL’10、RUSH BALL2010など大型フェスに参加。これにより、名前は全国区に広がり、2010年11月「悪魔の子供/ばあちゃん」、2011年1月「アタマカラダ」の枚数限定シングルはどちらもオリコン総合チャートの上位を占め、一週間を待たずに2,000枚完売する。(現在はネットオークションにて高額で取引されている)2011年3月には集大成的作品1st full album『SEBULBA』をリリース。初のワンマン公演(東京公演はソールドアウト)を含めた全国ツアーを敢行。追加公演の渋谷WWWワンマンも大盛況のうちに終了する。また、ツアーの合間を縫って、新作のレコーディングを開始。夏にはRISING SUN ROCK FESTIVAL 2011 in EZO、RUSH BALL2011などの大型イベントに出演。11月には早くも2nd full album『世界が見たい』をリリースする。
おとぎ話
有馬和樹(Vo、Gt) / 風間洋隆(Ba) / 牛尾健太(Gt、Chorus) / 前越啓輔(Dr、Chorus)
2000年に有馬とベースみたいな顔の風間くんが出会い、バンド「おとぎ話」を結成。旅の途中、右手にBOSSのエフェクターを持って佇んでた牛尾くんと、りんごの星で野球帽をかぶった前越くんが仲間入り。以後、独自の表現と音楽の可能性に懸ける日々。焦燥と少年性の同居した1stアルバム『SALE! 』、絆と赤い情熱を描いた2ndアルバム『理由なき反抗』、日々の不安と感謝の季節を綴った3rdアルバム『FAIRYTALE』、そして、おとぎ話を語る上で重要な曲が収録された2枚のEP『ハローグッバイep』、『青春 GALAXYep』を現在までに発表している。2010年で結成10周年。おとぎ話メンバーのみでレコーディングに臨み、いち早く声を掛けてくれた曽我部恵一氏との共同作業の末、2010年11月11日、4thアルバム『HOKORI』リリース。そして、2011年10月12日に5枚目となる、アルバム『BIG BANG ATTACK』がリリースされた。その音楽性はますますオリジナリティを増し、新たな扉を開けの旅は続いて行くのである。