すごいぞ、くるり! そして、ハイレゾは、もっとすごいぞ!ーーくるり、オリジナル・アルバム『THE PIER』をハイレゾで配信開始

左より、佐藤征史、岸田繁、ファンファン

くるりが、11作目となるオリジナル・アルバム『THE PIER』を完成させた。アジア、中東、欧米、アフリカといった世界各地の情緒を取り込み、過去、現在、未来を行き来できるような音楽要素がふんだんに詰め込まれている。これは、どこかで聴いたことがある懐かしさを持ちながら、まったく聴いたことのないような新鮮な作品だ。シタールやメロトロンといった楽器から、iPhoneのアプリで作られたノイズ音まで使用された本作を、OTOTOYではハイレゾ配信する。ハイレゾだからこそ味わえる豊かな音楽体験をお楽しみただきたい。いい音を届けるというミュージシャンとしての使命感とともに本作を作り上げた、くるりへのインタヴューも掲載する。音楽の未来が、ここで変わる。それくらい衝撃的な『THE PIER』。ごゆっくりご堪能あれ。

くるりの音楽的豊かさがダイレクトにわかる!! 待望のハイレゾでリリース!!

くるり / THE PIER(24bit/44.1kHz)

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV

【価格】
単曲 540円(税込み) / まとめ購入 3,240円(税込み)

【Track List】
1. 2034
2. 日本海
3. 浜辺にて
4. ロックンロール・ハネムーン
5. Liberty&Gravity
6. しゃぼんがぼんぼん
7. loveless
8. Remember me (wien mix)
9. 遥かなるリスボン
10. Brose&Butter
11. Amamoyo
12. 最後のメリークリスマス
13. メェメェ
14. There is (always light)


「OTOTOYでくるり『THE PIER』のハイレゾを聴いてみよう」

日程 : 2014年9月21日(日)
時間 : 11:00〜17:30

もしハイレゾ環境でくるり『THE PIER』を聴くことが出来ない人は、OTOTOYにて、くるり『THE PIER(24bit/44.1kHz)』とTHE PIER【K2HD】(24bit/96kHz)を試聴出来る環境をご用意していますので、OTOTOYへおこしください。

ご来場いただける場合は、
お名前、お電話番号、人数、来場出来る時間を記載の上、
info(at)ototoy.jp へメールください。

※メンバーや関係者がきたり、ハイレゾの講義などもありません。スタッフは、常駐しますので、何か不明点があれば、お気軽にお声がけください。ただし、専門的な内容、レコーディングのことなど、答えられない内容もあります。

住所 : 〒150-0046 東京都渋谷区松濤2-11-11 松涛伊藤ビル(地図はこちら)
電話 : 03-5829-8371

ビクタースタジオFLAIRが有するオリジナル技術『K2HDプロセッシング』を用いて24bit/96kHz化した『THE PIER』も配信開始


くるり / THE PIER【K2HD】(24bit/96kHz)

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV

【価格】
単曲 540円(税込み) / まとめ購入 3,240円(税込み)

※本作は24bit/44.1kHzのマスター音源を、ビクタースタジオFLAIRが有するオリジナル技術『K2HDプロセッシング』を用いて24bit/96kHz化した作品となります。

>>K2HD MASTERINGとは?

INTERVIEW : 岸田繁、佐藤征史、ファンファン(くるり)

くるりと知り合って15年になる。くるりは、立命館大学ロックコミューンの先輩だった。大学時代、そしてその数年後に〈みやこ音楽祭〉を一緒に創ったりと、べったりじゃないけれど、僕はくるりと何年かに一度、深く関わる。今回は、「ハイレゾ」だった。岸田繁が、Twitterでつぶやいた「ハイレゾ」の言葉は、僕が「すぐ会いたいです」とラブコールをするのに時間はかからなかった。そしてCD-Rでいただいた『THE PIER』を、恥ずかしながら最初は理解出来なかった。あまりにも未知の音楽だった。その後、ハイレゾ版を聴かせてもらい、何度も聴くうちに印象は明確に、そしてとても新しく、聴けば聴く程、新しい発見があるスルメのように、手放せない名盤になった。そういえば、彼らはいつもそうだった。日本のロック・シーンのトップへ一気に駆け上がり、音楽的な名盤を創り続けた。そう… くるりは、いつも僕の前を行く。すごいぞ、くるり。

インタヴュー&文 : 飯田仁一郎(OTOTOY/Limited Express (has gone?))

微分音、半音の更に半音が調律の中に入っているんです

ーー今回、キーワードがいくつかありますよね。「多国籍サウンド」という言葉もありますが、構想はいつ頃から?

岸田繁(以下、岸田) : アルバムを作りはじめるときにはまだ構想はなくて。それまで単発で出していた曲に加えて曲作りしていく中で、「Liberty&Gravity」辺りの曲が固まってきた時点で、ある程度の方向性が決まっていったかな。基本的に僕らは完璧な設計図を作ってから録音を仕上げていくとかライヴを仕上げていくってことに向いていないバンドなので、大体行き当たりばったりなんです。ボロフェスタ(※インタヴューアー・飯田が主催する京都の音楽フェスティバル)みたいなもんですよ(笑)。


くるり「Liberty&Gravity」

ーー(笑)。その方向性というのは具体的には?

岸田 : 言い方が難しいけど、”マニアック”かな。マニアックな音楽っていうと、イメージがマニアックなのか、音楽の構成要素がマニアックなのか、組み合わせ方がマニアックなのか、いろんな捉え方ができますよね。音楽の構成要素、例えばリズムとか和音のハーモニーがマニアックであるというのは、くるりはずっとそれをやっている。でもそれに時代感が加わって、1曲単位・小節単位で考えていろんなものを組み合わせて作るので、出来上がったものはイレギュラーになるんです。飯田くん、野球わかる?

ーーはい。

岸田 : スピードもそこそこ出て、いい変化球2つくらい持ってて、わりと先発の柱になってるようなピッチャーより、(中日の)山本昌さんみたいな、軟投型で左腕で120〜30キロ台の遅い球を投げるんだけど、みんな打てなくて空振りするような、イレギュラーだけどちゃんと試合に勝てるピッチャー。そこを目指したいなと。

ーーその、イレギュラーでありながらも試合に勝てる要素って、何なのでしょうか?

岸田 : 今作は民族音楽的だったり、エクスペリメンタルだったり、メタリックだったりするけど、伝わりやすいポップスの要素も部品になっているんです。最終的に統一感を出すっていうよりも、甘いのも辛いのも使ってパンチがあるかどうかですね。

ーー先程「時代感」とおっしゃっていましたが、時代にはどう向き合ったのでしょうか。寄り添った? それとも反抗した?

岸田 : 特に今のものを追って聴いているわけじゃなかったし、古典を参照しているわけでもなかったけど、作品にはそのとき聴いていたものが反映されるじゃないですか。みんながおもしろいと思う音楽を並べていったら、ファンファンはわりと最近のものも聴いてると思うんだけど、僕と佐藤くんは偏りのある音楽を聴いていることが多かったりするんです。でも移動中にAvicii聴いたり、とんがっているものをおもしろがって聴いたりとかしてて。そういう日常で起きてることを色濃く反映すれば、わざわざ音楽的なキーワードや流行を使って演出しなくても必然と今っぽくなると思っていて。あんまり音楽を作るときに時代とか時代感を意識しすぎると、その時しか聴けないものになると思うんですよね。ただ、意識しないとそれはそれで間違ったときにでかいんですけど。

ーー今回、東欧とか中東の感じを取り入れたのはどういう経緯があったのでしょうか。

岸田 : 『ワルツを踊れ』を作ったときにウィーンに行っていて、あそこは中欧だから東欧のはじっことか中東からの移民も多いところで、馴染みの薄い音楽を初めて聴くわけですよ。こんな音楽があるんやなっていうのはその時に認識して。個人的にはその前に北アフリカとかの民族音楽とか、東欧、ルーマニアとかブルガリア辺りの音楽を聴いていたし、今回もアラブ音楽や民族音楽が入ったというよりも、ハンガリーのバルトークとかリストとか、古典音楽から興味を持って派生していった感じですね。あと、昔音博にタラフ・ドゥ・ハイドゥークスを呼んだときに、バルトークのルーマニア舞曲を完コピして変な楽器で演奏してたのとかも印象的だったんだけど、東欧の音楽ってコード進行もちょっと違うんですよね。

ーーというと?

岸田 : 僕はハンガリー音楽のコードを”ハンガリー和声”って呼んでるんだけど、3コードの常識が、欧米の音楽と違うんですよ。最初は全然意味がわからないんだけど、聴いていくうちにカタルシスを得られるんです。それが何なんやろうなってところから今回の曲作りに着手した感じ。その中でアラブ音楽も掘りはじめて。東欧の音楽と似ている要素があるんだけど、それよりも微分音、半音の更に半音が調律の中に入ってるんです。今回使ってるサズって楽器とかは、最初は聞き慣れない音だから気持ち悪いんだけど、アラブっぽいフレーズを弾くと成立するんですよ。そこから楽器と自分の知識をうまいこと帳尻をあわせて音階を出したり、実験的なことをやりはじめて。

ーー実際にやってみていかがでしたか?

岸田 : おもしろかったですね。普通は録音していく中でピッチを直したりするんだけど、オートチューンとかメロダインとかのピッチ調整ソフトは12音階であることを前提に作られているから、サズを使ったものだと直せないんですよ。

ーーへえ、おもしろい!

岸田 : 今は、国とか音楽の要素で自分の触れたことのないものに興味を移していっていますね。バルトークってクラシック界では異端児で、名前も残ってる人なんだけど、彼は「自分の夢のひとつであり音楽で大事にしていることは、世界中の民族音楽を収集すること。それを記録すること」と言っていて。それをコレクターがやるのはただの物好きってことになるけど、音楽家がやるってスタンスがいいよなと思っています。

格好いいことは、ソウル・ミュージックであることと思っている

ーー東欧〜中東の新しいコード感を聴いたとき、佐藤さんはどう思われましたか?

佐藤征史(以下、佐藤) : 微分音がどうっていうよりも、はじめて触れる音楽に対して「これは体の中で知っているかもしれない」と思う感覚は自分で培っていかないといけないものだと思っていて。例えばJ-POPしか聴いたことがない人がはじめて洋楽を聴いたときにいいと思えるかといったら必ずしもそうとは限らなくて、飯田くんがこのアルバムを聴いて最初はわからなかったって言ってるのと同じことだと思うんですよ。僕らも以前ウィーンに行ったときにトルコのバンドの練習をみて、その人たちが何をやってるのかまったくわからなかったんですよ。でもその人の国や近いところの音楽を聴いてるうちにわかるようになっていった。なんとなく音楽から気持ちがわかるようになったら勝ちだと思うんですよね。

ーーそれは音楽を聴く醍醐味でもありますね。

佐藤 : バンドの意思統一の話にも繋がっていて。同じものを聴いたり、こういうアルバムにしようって話し合いはするし、それを踏まえて制作しようと思うけど、20代の頃とは違うから、同じテクスチャで作ろうとは思わないんです。今作は、新しい音楽や違う国の音楽で受けた影響を、自分たちの音楽の中でどうやったら表現できるかを突き詰めていった結果でもあります。
岸田 : 熱狂することなんですよ。熱狂するのに、全然知らない国に熱狂なんかできるわけがない。知らないものには口を出すべきではないけど、知ろうとすることに意味を見出すことができると思っているんです。僕らはミュージシャンだから、壁を壊すのも音楽からだと思っていて、古典的なものの美学って絶対的にあると思うんですけど、結局先祖を辿っていったら何かが混じってできているんだから、それを変に保守的に考えることには僕らは興味がない。

ーー現在の音楽シーンに対してはどう思っていますか?

岸田 : インディーの子たちの業界に対する文句と、超ベテランの人が今を嘆いている文句とはまた違う、自分たちの世代ならではの文句っていうのはあって。でもできるだけ文句は言いたくないんです。音楽を作ることに夢中になっていたいし、集中したい。そこで自分をシーンの中心に置くことを避ける方法となると、自分たちの文化圏からの逃亡しかないんですよ。それをずっと繰り返してる。

ーーくるりの中では、ポップであることと自分たちのやりたい音楽は両立していますか?

佐藤 : 個人的に正直なところを話すと、デビューする前には、自分たちはポップなのかどうかっていう疑問はものすごくありましたよ。ポップっていろんな意味があるけど、受け入れられるかどうかってところだと、最初のシングルとアルバム(『東京』『さよならストレンジャー』)を出して、受け入れられたと思えたから、自分たちが作ってるものはポップなんだと思っていますね。
岸田 : 僕は佐藤くんと同じような視点もあるんだけど、「ポップなものを作りなさい」って言われたときに、今までは作れていたものが作れなくなったと感じてる。それは才能が枯渇したとかではなくて、ここ2~3年、ポップであることが何なのかを決めあぐねてるっていうのがあるんです。自分がポップだと思っている物がポップじゃないんだろうなって感じているところがあって。

ーーどうしてですか?

岸田 : 今、シングルを出して10万枚売れるのなんてほとんどないじゃないですか。オリコンにでてる人とか人気のあるバンドを並列に並べたときに「これポップやな」と思う、みんなが知ってるような、万人向けのものって何一つない。でも、何がポップか決まってる時代じゃないことはワクワクする部分でもあって、特殊なこと、おもしろいことをやってる人がそのラインだけ根こそぎもっていっている感じがあるから、そういう意味では僕らは僕らのやり方でそれをやっていますね。

ーー越境していっても、最後にはきちんとくるりの音楽になるというか、筋が通っていると思うんです。

岸田 : 京都で活動して、東京へ出てきて、自分の訛りで自分たちならではのおもしろさを伝えてるけど、ちょっと離れたり方法が違うと伝わらないこともあるんですよね。それを同じように伝えたい。例えば、朝日が登ってくる感じをひとつのコードで表現するとしたら、LAとザンビアでは全然違うと思うんです。朝日の捉え方も違うやろうし。その違いを楽しむ一方で、もしかしたら本質的には皆同じように朝日を楽しんでいる気持ちがあるのかもしれないと思っているところもあって。文化やルールが違うと伝え方が変わってくるけど、上手く本質が伝わるようにしたいと思っています。格好いいことは、ソウル・ミュージックであることと思っているので。

物を作っていくのは、一日一日の皆の記録なんですよ

ーーファンファンさんは今作をどのように捉えているのでしょうか。

ファンファン : 楽器の話で言うと、昔吹奏楽をやっていたときに先生が「トロンボーンが一番ピッチをあわせやすい、簡単な楽器だ」って言ってて、当時は何を言ってるんだろうと思ってたんです。トロンボーンはポジションによって音が変わるじゃないですか。トランペットとかは押さえるところも出る音も決まっている楽器だから、そっちのほうが簡単じゃんと思っていて。でも今回のサズとか、言ってしまえば人の声とかも、自分が知らないだけでどの音程でも鳴らせるんだってわかっておもしろいなと思って、楽器自体に興味を持つようになりました。トランペットがどう生まれたかみたいな本を読んだことがあって、ナチュラル・トランペットっていうディジュリドゥみたいな、棒だけのトランペットで音を調整していたみたいなんですけど、それは演奏するのがしんどすぎて、難しい曲を吹いた後に人が死んだとか書いてあって。
一同 : へえ!
ファンファン : 今では考えられないから興味深いなと思って。そういうのと同じように音楽に関しても興味を持ったり、知らないものを知って好きになっていくまでの過程を含んだアルバムですね。

ーーバンドでの自分の役割って意識されたりします?

ファンファン : そうですねえ… はじめは私にしかないものをとか、こういうふうにしようとか思ってたんですけど、今は意識してないですね。そのまま以上のものを出せるようにがんばろうとしてるところです。
岸田 : ギターとかストリングスでやるような内生の部分をトランペットでやってるから、普通トランペットの人がやるフレーズじゃないんですよね。ロック・バンドとしてはトランペットのパートありすぎやろ! ってくらい入ってるし印象は強いけど、そんなふうには聴こえないと思います。

ーートランペットを入れるようになったのは、ファンファンさんと出会ったから?

岸田 : うん。たまたまファンファンと会って、トランペット持ってたから「何か吹いて」って言ったら「プー」って。それで何かいいなあって。
一同 : (笑)。
佐藤 : サックス吹きだったらサックスが入ってたかもしれないですよ!
岸田 : 火を焚いて踊る人だったらそうだったかもしれない。仮に佐藤くんが「俺今日からギター弾くわ!」って言っていいギターを弾くようだったら「じゃあベース引き継いで」ってなるだろうし。本当に行き当たりばったりですよ(笑)。


くるり「There is(always light)」

ーー今作のレコーディングは順調に進んだんですか?

佐藤 : あのね、僕らレコーディングに全員ずっといるんですよ。

ーーへえ、珍しいですね。

佐藤 : 繁くんがコンポーザーで、リズム録りが終わったら、顔を出す位はあるにしても、ずっといたら邪魔になることだってあるじゃないですか。その日何が起こるかわからないこととか、方向性が決まったときに全員その場にいることとか、それをわかって行動しているっていうのは結構バンドにとって大きいと思いますね。
岸田 : 大体のバンドは帰りますからね。

ーーくるりの作り方としてそれは重要な要素なのでしょうか。

岸田 : 重要です。体育会系やから。
佐藤 : 誰かがスタジオに行く前に聴いていたものに触発されたプレイをしたら、そこでちょっとその日録ってるものの方向性が変わるわけじゃないですか。それは後で「何でこうなったの?」って話すことができるものでもないから、その場で皆で話せたりするのはいいですよね。
岸田 : 物を作っていくのは、一日一日の皆の記録なんですよ。

単純に音のいいほうにいくと思うんですよね

ーー今回、まずCDで聴かせてもらったんですけど、実はその時はすぐに理解ができなくて。その後ハイレゾ(24bit/44.1khz)で聴かせてもらって、音像がはっきりした時に、アルバムの世界に深く入り込むことができたんですよね。今作をハイレゾでも出そうと思ったのはなぜですか?

岸田 : ハイレゾの話が出たのは作り出してからで、いい音で録ってそれをマスタリングして出すことを見越して24bit/96khzで録りはじめたんです。自分たちの趣味だけでいったらアナログで録るのが近かったり、個人的には録音媒体としてはDSDが好きだったりするんですけど、使えないじゃないですか。あの、自分がはじめてCDをきいたときってびっくりしたでしょ?

ーーはい。

岸田 : 子供のときのほうが可聴領域が広いし、はじめてヘッドフォンをしたときに得た感動って、今の僕らとは比にならないくらい敏感に察知するから、単純に音のいいほうにいくと思うんですよね。アナログ、カセットの時代からCDに移行したのって、アーティスト主導でメーカーが動いたからで、(ヘルベルト・フォン・)カラヤンがクラシックのアーカイブをってソニーに働きかけたんですよね。日本だと大瀧詠一さんとかもそう。人が動いて新しいメディアにって動きがでてくればいいと思っているし、僕らもそのきっかけになればとも思うんだけど、もう少し時間がかかるかなとも思ってる。実際に僕はハイレゾ環境でも聴いてて、イヤフォンでCDとハイレゾを聞き比べるとすごい差なんです。

ーー僕、これまで山ほどハイレゾの音源を聴いてきましたけど、ここまで違いがハッキリわかるアルバムは初めてかもしれないです。

佐藤 : とにかく音がたくさん入ってるからね。
岸田 : ああ、それはそうやね。
佐藤 : 映像だったらわかりやすいことなんですけどね。DVDからブルーレイに変わったのも、技術革新でTVのサイズがどんどん大きくなって、映像の荒が明確にわかるようになったから、画質の向上を求める人も多かったわけで。でも、CDの音に不満がある人はまだそんなにいないですよね。そんな中でこっちができることといったら、環境を用意すること、それに合う音楽を作ることしかない。それをなるべく多くの人がチョイスしてくれるんだったら、これからそれが主流になっていくだろうし。フィジカルでもデジタルでも、音質のいいものが手に入るにようになればいいと思っています。
岸田 : その流れを加速させるにはスタジオとかメーカーとか、大きいところが動かないとどうしようもないところもあるけど、ミュージシャン側もその意識を持って作り方を変えていかないといけないよね。

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LIVE SCHEDULE

京都音楽博覧会2014 in 梅小路公園
2014年9月21日(日)@梅小路公園

DISCOVERY [HOQAIDO]
2014年10月5日(日)@北海道 帯広 MEGA STONE
2014年10月7日(火)@北海道 札幌ペニーレーン24

DISCOVERY [TOHO-Q]
2014年10月9日(木)@青森 青森クォーター
2014年10月10日(金)@秋田 Club SWINDLE
2014年10月12日(日)@山形 ミュージック昭和Session
2014年10月13日(月)@岩手 盛岡Club Change WAVE
2014年10月15日(水)@宮城 仙台Rensa
2014年10月16日(木)@福島 郡山HipShot Japan

くるりの東北ライブハウス大作戦2014
2014年10月18日(土)@岩手 カウンターアクション宮古

くるりの東北ライブハウス大作戦2014
2014年10月19日(日)@宮城 石巻 BLUE RESISTANCE

フレスコキクチPresents くるりの東北ライブハウス大作戦2014
2014年10月21日(火)@福島 フレスコキクチ相馬店「菊地蔵」

「THE PIER」リリース記念・くるりワンマンライブツアー2014「金の玉、ふたつ」

2014年11月6日(木)@東京 EX THEATER ROPPONGI
2014年11月10日(月)@東京 中野サンプラザ
2014年11月11日(火)@東京 中野サンプラザ
2014年11月25日(火)@広島 広島CLUB QUATTRO
2014年11月26日(水)@名古屋 Zepp Nagoya
2014年11月29日(土)@福岡 Zepp Fukuoka
2014年12月2日(火)@大阪 オリックス劇場

PROFILE

くるり

1996年9月頃、立命館大学(京都市北区)の音楽サークル「ロック・コミューン」にて結成。
古今東西さまざまな音楽に影響されながら、旅を続けるロック・バンド。

OFFICIAL HP

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by 岡本 貴之
Ryo Hamamoto、3rdソロ・アルバムをハイレゾ配信&インタヴュー
[CLOSEUP]・2016年07月13日・"ロックンロール"という様式美の最先端──Ryo Hamamotoの3rdアルバム、ハイレゾ配信 moools(モールス)やハリネコにて卓越したギタープレイで魅せてきた浜本亮が、バンド名義の前作から4年、ソロ名義"Ryo Hamamoto"としては9年ぶりとなる、3枚目のアルバムを完成させた。 今作に収録されたのは声、ギター、ベース、ドラムという最もシンプルなロック・ミュージックのフォーマットで描かれた全9曲。先行7インチ・シングルに収録された「Last Train Home」、「カリブに配属」が異なるミックスにて、さらに濱田岳主演のショート・フィルム『Miss Fortune』のエンディング・テーマとなった「The Photographer」が新録にて収められた。プロデューサー兼ドラムには盟友、神谷洵平(赤い靴、大橋トリオ、Predawn等)が、ベースにはガリバー鈴木(Predawn等)、ミックスおよびマスタリングは原真人(細野晴臣、大森靖子、ザ・なつやすみバンド等)が参加。高純度で紡がれた楽曲をOTOTOYではハイレゾ配信する。 さらに特集では4年ぶりにインタヴューを敢行。ここから彼を知るという方には是
by 渡辺 裕也
筆者について
J J (JJ)

パンク・バンドLimited Express (has gone?)のギター・ボーカル。BOROFESTAの主催者。ototoyのチーフ・プロデューサー。JUNK Lab Recordsのレーベル・オーナー。ライターやイベント・オーガナイズも多数。ototoyでは、リミエキのJJとして喋っている時は、JJ(Limited Express (has gone?))と記載しています。

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