遂に解禁。ジャンクでブルーズでロックなバンドfolk enoughのニュー・アルバム。彼等は、今の博多の中心である。

America
試聴ファイルはありません

1970年代前半。"日本のリヴァプール"とも呼ばれた博多を中心に、ブリティッシュ・ビート文化を受け継いだバンドが続々と現れ勃興した"めんたいロック"。サンハウス、THE MODS、ザ・ルースターズやロッカーズ等が、豚骨の香りと鋭いロックン・ロールを武器に日本中を震撼させた。フォーク全盛の時期に、突然変異で現れた彼らは、男臭さと硬派なオーラに満ち溢れる"健康優良不良音楽"として、求められるままに時代を駆け抜けたのだ。

そして、ストレートでスピード感溢れるそのロック・スタイルは、30年の間に少しずつ形を変えながら、脈々と現在に受け継がれる。ナンバーガールやモーサム・トーンベンダー、スパルタローカルズ等がまさにそれであり、めんたいムーブメントの再来とまで言われた。

けれども、今博多で最も語られるべきバンドは、めんたいロックが持っていたブリティッシュ・ビート文化を毛嫌いしているかのようなよれよれビートを叩き出すfolk enoughである。リーダーの井上周一は、県外に出たのはライブの時が初だったという程博多を愛し、こてこての博多弁で博多ミュージック・シーンを盛り上げ続ける。県外からのバンド招集も活発で、自主レーベルe.g.recordでは、自分達だけでなく地元のバンドのリリースも積極的に行っている。彼らの創る楽曲は、絶妙な間を駆使したジャンク・サウンド。一件ハチャメチャなようで理路整然としており、アメリカン・オルタナティブとブルースへの愛に溢れている。その絶妙なバランスが、彼らの存在を日本でも唯一無二なものにしており、手厳しい「ミュージック・マガジン」で3rdアルバムが満点であったのもうなずけるのだ。

彼や友人達で毎年主催している博多ふ頭の総決起集会に行った。そこは博多の現在のバンド達が集結。ジャンルは、パンク、オルタナ、ヒップホップ等様々である。共通しているのは、スタイルも含めて何よりもかっこ良いこと。音楽だけではなく、服装からライブの運び方までが、やりすぎず嫌らしくもない。クールなのだ。このクールさこそ、サンハウス以降、博多のバンドに(もちろんfolk enoughにも)代々受け継がれる格好良さなのだと気づいた。オオトリだったfolk enoughが、名曲「BANANA」(LIVE盤LIVE HOLE 2005に収録)をアンコールで演奏した時に、博多で生まれた無数のバンド達の思いを代弁して歌っているかのようで、めんたいロックの歴史の長さと深さを感じ、無性に泣けてきた。(text by JJ)

Rain dance





folk enough最新作! アルバムとしては4年ぶり。JUNK、変拍子、POP ROCK、BLUESを通過し結成10年。行き着いた先は4BEATへのアプローチとGUITAR SOUNDへの回帰。AMERICANAからBIG BEAT、彼ら特有の、WRIGHT WEIGHTなIN BEAT POP ROCKも健在。名曲、「AMERICA」は、2008年渾身の1曲。

LIVE HOLE 2005





さらに配信スタート。LIVE HOLE 2005。folk enoughの2005年のLIVEを収録したベスト盤的内容。 ホームであり、今や福岡インディーズ・シーンの聖地decadentDELUXEでのライブはもちろん、東京ツアー秋葉原での名演、伝説になりつつある福岡ベイサイド総決起集会でのA.Y.までも収録。ライブ・バンドとして見えてくる彼らの側面は、とてもタイトなのに猛々しいものとなってます。臨場感満点の25曲、総分数100分超の大作です。


LINK

folk enoughのmy space。http://www.myspace.com/folkenough

井上さん主催のレーベル、e.g.RECORDのホームページ。 http://sound.jp/e-g-record/

folk enoughのmixiコミュニティ。 http://mixi.jp/view_community.pl?id=257499

過剰なファンである「F」が設置し運営している私設公式サイト。事実上の、folk enoughホームページ? http://ip.tosp.co.jp/I.asp?I=folkenoug

福岡を支えるネット・マガジンtime market。 http://homepage2.nifty.com/timemarket

博多めんたいロックが、わかります。http://jp.youtube.com/watch?v=q5ya3FWA3RA

folk enough LIVE SCHEDULE

TIME MARKET 126
2008/11/30(Sun) @福岡 public space四次元
open/start 18:30/19:00
adv/door 1700/2200(1drink order)
w/ミズノイロ,yeah!!!Setztonder(北九州),noumi yoshie,torch,and young...(大阪)
この日でベースの大村が脱退する模様。現メンバーのfolk enoughを見れる最後のチャンス。是非来場下さい。

福岡が生んだジャンク・ブルース・ロックンロール・バンド。そのDIY精神に富んだバンド活動は多くのバンドからの注目、リスペクトを受ける。ビクター傘下のCOLLA DISCから2枚のアルバムと2枚のミニ・アルバムをリリース。くるりやズボンズ等を虜にし、3rdアルバム『BLUES』は、ミュージック・マガジンで満点の評価を得た。その後、自主レーベルe.g.recordを立ち上げ、LIVEアルバムと4thアルバムをリリースする。
folk enough are
DRUMS: SATO KAORI  BASS: GUITAR MUNEAKI GUITAR: INOUE SHUICHI

o

 
 

レヴュー

【REVIEW】生活を彩る音楽隊、フィクションに誘い込むトイ・ポップ──Ribet towns『フラッシュフィクション』
[CLOSEUP]・2017年10月11日・フィクションに誘い込むトイ・ポップ──生活を彩る音楽隊・Ribet townsの『フラッシュフィクション』 渋谷系や北欧音楽への憧憬を、京都という街から鳴らす12人組ポップ・バンド、Ribet towns。今年2月にファースト・ミニ・アルバム『ショートショート』を発売したばかりの彼らが、配信限定となるEP作品『フラッシュフィクション」をリリース。前作に収録されていた「メトロ」「ショートシネマ」のリアレンジと新曲2曲の全4曲を収録した今作を、OTOTOYでは発売日に先駆け、先日より配信スタート。ハイレゾでの配信もOTOTOYのみということで、これから要注目となるであろう彼らのサウンドをぜひ良い音で楽しんでいただくとともに、レヴューを掲載。カラフルなフィクションの世界へどうぞ。 ハイレゾ版の配信はOTOTOYのみ!Ribet towns / フラッシュフィクション'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【配信価格】単曲 185円(税込) / アルバム 750円(税込)【収録曲】01. ベッドタウン02. ショートシネマ03. caravan04.
by 中の人
原稿ライオット2017結果発表!!ーー聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』ハイレゾ配信
[REVIEW]・2017年10月12日・原稿ライオット2017結果発表ーー聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』ハイレゾ配信 “聴けるボーイズユニット”CUBERSが、2nd EP『マゼンタ』をリリース。ディスコ〜ブラック・ミュージックを軸に制作された1stアルバム『PLAY LIST』、そこから一歩踏み出しアイドル・ポップ然とした楽曲からロック調の楽曲まで幅を見せた1st EP『シアン』、本作はそのどちらも取り入れったCUBERSの真骨頂とも言えるEPとなっている。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信スタート!! そして、本作のレビュー記事を募集する原稿の登竜門コンテスト「原稿ライオット2017」の結果を発表する!! 審査委員長は、南波一海!! ライターを目指している人はもちろん、CUBERSを世に広めたい人、プロのライターまで、数多くの応募作の中から選ばれたグランプリのレビューをお楽しみください。 2nd EPをハイレゾ配信スタートCUBERS / マゼンタ【配信形態】WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【価格】単曲 250円(税込) / まとめ 1,500円(税込
峯田和伸が歌う「恋とロック」とは? 銀杏BOYZ3ヶ月連続リリースを読み解く!
[CLOSEUP]・2017年10月12日・青春に別れを告げた峯田和伸が歌う「恋とロック」とは? 銀杏BOYZの3ヶ月連続リリースを読み解く! 日本武道館での公演を目前に控えたバンド活動はもちろん、連続テレビ小説「ひよっこ」への出演などで、お茶の間の幅広い世代にもその存在感を示した銀杏BOYZ・峯田和伸。そんな銀杏BOYZが「恋とロック」をテーマとして3ヶ月連続で「エンジェルベイビー」「骨」「恋は永遠」というシングルをリリースした。今回の3ヶ月連続リリース第1弾の「エンジェルベイビー」で〈ロックンロールは世界を変えて〉と叫んだ銀杏BOYZ、そして峯田和伸は、きっとこれからもぼくらの世界を変え続けてくれるはず! あなたの世界を変えるかもしれない3作品を、「岡村詩野音楽ライター講座」講座生によるクロス・レヴューとともにお届けします。 3ヶ月連続リリース、3部作配信中【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC【配信価格】それぞれ 単曲 200円 / まとめ購入 400円 REVIEW : 銀杏BOYZ「エンジェルベイビー」「骨」「恋は永遠」 峯田和伸の、変わらないピュアネス(額田大志)ノイジーなバンド・サウンドの上
『23区』以降のメロウ・グルーヴ──bonobos、ニュー・シングルをリリース
・2017年10月13日・【REVIEW】『23区』以降のメロウ・グルーヴ──bonobos、ニュー・シングルをリリース メンバーの大幅な更新を経て昨年リリースされたアルバム『23区』で、その表現をネオ・ソウル〜R&Bのグルーヴへとシフトさせたbonobos。その長いキャリアのなかで大きな転換となったアルバムから1年、ここに新たなシングル『FOLK CITY FOLK .ep』を発表した。先行ですでにリリースされている、彼らの代表曲「THANK YOU FOR THE MUSIC」のリアレンジ・ヴァージョンも含む6曲は、まさに彼らの『23区』以降の現在の勢いを感じさせるものだ。端的にいえば『23区』でバンドが獲得した表現をさらに一歩推し進めた作品となっている。OTOTOYでは本作を、DSD、そしてハイレゾ版にて配信中。そしてレヴューにてその内容を紹介します。 bonobos / FOLK CITY FOLK .ep'【配信形態 / 価格】'【左パッケージ】DSD(5.6MHz) + MP3データ付きシングルまとめ購入のみ 1,800円(税込)【右パッケージ】24bit/96kHz WAV / FLAC / ALACAAC単曲購入 3
聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』をハイレゾ配信!! 南波一海によるレビュー掲載
[REVIEW]・2017年10月04日・南波一海によるレビュー掲載ーー聴けるボーイズユニット、CUBERSの2nd EP『マゼンタ』ハイレゾ配信 “聴けるボーイズユニット”CUBERSが、2nd EP『マゼンタ』をリリース。ディスコ〜ブラック・ミュージックを軸に制作された1stアルバム『PLAY LIST』、そこから一歩踏み出しアイドル・ポップ然とした楽曲からロック調の楽曲まで幅を見せた1st EP『シアン』、本作はそのどちらも取り入れったCUBERSの真骨頂とも言えるEPとなっている。OTOTOYでは本作をハイレゾ配信スタート!! 南波一海のレビューを掲載する。さらに本作のレビュー記事を募集する原稿の登竜門コンテスト「原稿ライオット2017」も引き続き絶賛開催中!! 審査委員長は、南波一海!! ライターを目指している人はもちろん、CUBERSを世に広めたい人、プロのライターまで、応募は自由。本作を隅から隅まで味わいつくそう!! 2nd EPをハイレゾ配信スタートCUBERS / マゼンタ【配信形態】WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz) / AAC>>>ハイレゾとは?'【価格】単曲 250円(税込) / まとめ 1,500円
【REVIEW】Okada Takuro(ex 森は生きている)の1stソロをハイレゾ配信開始
[CLOSEUP]・2017年10月04日・【REVIEW】Okada Takuro(ex 森は生きている)の鮮明な登場──1stソロをハイレゾ配信開始 2枚のアルバムをリリースし、2015年に突如解散をした“森は生きている”の岡田拓郎が、2017年10月4日、ソロ名義“Okada Takuro”としてのデビュー・アルバム 『ノスタルジア』をリリースする。マルチ楽器奏者であり、作曲家であり、更に“森は生きている”ではミキシングやジャケット写真までも手がけた、いわば芸術的創造力の塊ともいえる、岡田拓郎。そんな彼のデヴュー・アルバムは、ボブ・ディランからボン・イヴェールなど数々の名作を手掛けたグラミー賞ノミネート経験もあるエンジニア、グレッグ・カルビがマスタリングを担当。さらに、増村和彦(ex. 森は生きている)、谷口雄(ex. 森は生きてい る)、大久保淳也(ex. 森は生きている)の他に、西田修大(吉田ヨウヘイgroup)、三船雅也(ROTH BART BARON)、水谷貴次(peno 他)、優河、石若駿など彼と繋がりのある様々なアーティストも参加。多様な楽器が紡ぐ音、静かに漂う歌声がすっと心に沁み込む傑作『ノスタ
by ai
【REVIEW】大野雄二トリオ、5年ぶりのジャズ・アルバムをハイレゾ配信
[REVIEW]・2017年09月27日・ジャズ・ピアノの奥深さにハマる秋! 大野雄二トリオ、5年ぶりのジャズ・アルバムをハイレゾ配信 2017年は大野雄二特別活動年といっても過言ではないでしょう。今年に入ってなんと3作目となる作品は、5年ぶりとなるトリオ名義でのジャズ・アルバム! 現編成のトリオでのリリースは初でもある。スタンダード・ジャズナンバーから、もちろんルパンの曲まで12曲収録。これから深まる秋の夜長にハイレゾ音質でじっくり耳を傾けてはいかがでしょうか。 YUJI OHNO TRIO / LET'S FALL IN JAZZ'【Track List】01. LET’S FALL IN JAZZ feat.Lyn02. SWEET SUE, JUST YOU03. MISTY TWILIGHT04. LET’S FALL IN LOVE05. LOVE SQUALL06. LET’S FALL IN JAZZ -interlude-07. MY ONE AND ONLY LOVE08. LET’S FACE THE MUSIC AND DANCE09. A FOGGY DAY10. LOVE THEME11. THEME FROM LUPI
ルーツをブレンドしながら“正しい場所“を見つける旅は続く――注目の新人バンド・Wanna-Gonnaの初EP
[CLOSEUP]・2017年09月28日・ルーツをブレンドしながら“正しい場所“を見つける旅は続く──注目の新人バンド、Wanna-Gonnaの初EP 時代や、そして洋・邦の垣根すらも超える普遍的サウンドを鳴らすバンド、Wanna-Gonna。〈FUJI ROCK'16〉への出演をはじめ、現在インディ・シーンで注目を集めている。先行でリリースされた7inch シングル「New Town」を筆頭に、ほっこりと落ち着いた気持ちになれるような良質な音楽を詰め込んだアルバムがやってきた!! ポップスの魅力に立ち返らせてくれる1枚を、レヴューと合わせてお楽しみください。 待望の1stミニ・アルバム!Wanna-Gonna / In the Right Place'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/48kHz) / AAC【配信価格】単曲 250円(税込) / アルバム価格 1,200円(税込)【収録曲】''01. Three Miles02. Run High 03. Nicaragua,1979 04. New Town 05. Transmitting End 06. Man in the Right Place 【REVIEW】W
筆者について
J J (JJ)

パンク・バンドLimited Express (has gone?)のギター・ボーカル。BOROFESTAの主催者。ototoyのチーフ・プロデューサー。JUNK Lab Recordsのレーベル・オーナー。ライターやイベント・オーガナイズも多数。ototoyでは、リミエキのJJとして喋っている時は、JJ(Limited Express (has gone?))と記載しています。

同じ筆者による他の記事