でんぱ組.inc、6月のニュー・シングル発売前に清 竜人が書き下ろした新曲をデジタル・リリース!
6月26日にニュー・シングル『いのちのよろこび』をリリースするでんぱ組.incが、1ヶ月前の5月26日に突如新曲をデジタル・リリース! 5月25日に開催された〈清 竜人 ハーレム♡フェスタ2019 10th ANNIVERSARY & 30th BIRTHDAY〉にて発表& 初披露された「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」と「秋の葉の原っぱで」。この2曲を手がけたのは、新曲を初披露したハーレムフェスタの主催であり主役の清 竜人! タイトル名からもかなり気になる2曲を音楽評論家・宗像明将のレヴューでお送りします。
6月26日リリース!
でんぱ組.inc / いのちのよろこび
1. いのちのよろこび 作詞・作曲 : 玉屋2060%
2. 形而上学的、魔法 作詞・作曲 : 諭吉佳作/men
3. いのちのよろこび (Instrumental)
4. 形而上学的、魔法 (Instrumental)
>>リリース記念 古川未鈴 × もふくちゃん座談会<<
清 竜人が引き出したでんぱ組.incの新しいコントラスト
でんぱ組.incの歴史において、清 竜人という作家はふと現れて、気づくと去っていたような存在だった。楽曲提供は2014年に集中しており、「サクラあっぱれーしょん」に収録されていた夢眠ねむのソロ曲「あのね…実はわたし、夢眠ねむなんだ…♡」、「Dear☆Stageへようこそ♡〜武道館LIVE記念限定盤〜」に収録されていた「Dear☆Stageへようこそ♡」と「まもなく、でんぱ組.incが離陸致します♡」を作詞作曲していた。どれもメタな視点を持っている楽曲だ。
ところが、2019年5月25日に開催された〈清 竜人 ハーレム♡フェスタ 2019〉にでんぱ組.incが出演したところ、彼女たちは突如新曲「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」と「秋の葉の原っぱで」を初披露した。清 竜人の作詞作曲編曲による新曲なのだ。そして、5月25日24時から配信もスタートした。
でんぱ組.incは6月26日にニュー・シングル『いのちのよろこび』をリリースすることを発表していただけに、不意打ちのような新曲の配信。5月21日0時に、でんぱ組.incのSNSに掲載されていた「#子丑寅卯辰巳0525」というハッシュタグのイラストは、実は「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」のジャケットであった。
「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」は、情報量の多さに定評のあるでんぱ組.incの楽曲の中でも、BPMの速さや譜割りの細かさに拍車がかかっている。最初に聴いたときには「何が起きているのかわからない」と感じたほどだ。しかも、歌いだしの歌詞は「チューチュー♡モーモー♡ガオガオ♡ピョンピョン♡ゴロゴロ♡ニョロニョロ♡」である。面食らってしまった。
そんな楽曲の歌詞で歌われるのは、ふたりの出会いが運命であるということだ。異様な圧の強さには狂気も滲みでており、「まもなく、でんぱ組.incが離陸致します♡」に通じるものがある。
そして、このシングルで重要なのは、カップリングの「秋の葉の原っぱで」と「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」のコントラストである。「秋の葉の原っぱで」も清竜人による作詞作曲編曲だ。ピアノとストリングスの伴奏によるバラードである。
秋葉原での出会いと別れを歌う「秋の葉の原っぱで」は、「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」とまるで曲調が異なる。2018年から歌謡曲をテーマに活動している清 竜人は、作風が大きく変わった。その最大の理由とは、情景描写や心理描写が具体的になりすぎるとポピュラリティを失うという彼の考え方にある。
「秋の葉の原っぱで」の歌詞は8行しかない。その中で清 竜人は秋葉原に息づく人々の機微を描き、でんぱ組.incがそれを歌いあげる。でんぱ組.incの新しい側面を、5年ぶりに楽曲提供した清 竜人は提示することに成功しているのだ。
「子♡丑♡寅♡卯♡辰♡巳♡」と「秋の葉の原っぱで」は、それぞれ「より過剰になったでんぱ組.inc」と「新しいでんぱ組.inc」だと言ってもいい。その魅力の引き出し方は、清 竜人らしい極端さだ。でんぱ組.incがさらなる変化を遂げようとしているとき、自身のスタイルを躊躇なく変化させられる清 竜人が楽曲提供をしたのは、必然だと言ってもいいのだ。(text by 宗像明将)
でんぱ組.inc DISCOGRAPHY
ALBUM
SINGLE
『でんぱーりーナイト』リリース記念! "初レゾ"体験! 特集ページはこちら
LIVE INFORMATION
でんぱ組.inc 全国ホールツアー 「UHHA! YAAA!! TOUR!!! 2019」
6月26日(水)東京・オリンパスホール八王子
7月4日(木)福岡・福岡市民会館
7月6日(土)名古屋・日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
8月12日(月・祝)札幌・札幌市教育文化会館
8月24日(土)金沢・本多の森ホール
8月28日(水)大阪・NHK大阪ホール
PROFILE
でんぱ組.inc
古川未鈴、相沢梨紗、成瀬瑛美、藤咲彩音、鹿目凛、根本凪、の6人組ユニットで、ディアステージに所属し、様々な活動を展開。メンバーはもともと、アニメ・漫画・ゲームなど、自分の趣味に特化したコアなオタクでもある! また、東京コレクションやミキオサカベをはじめとして、様々なクリエイターとのコラボレーションを活発に展開し、国内のみならず海外からも注目を集め、台北やジャカルタでのファッションイベントにも参加。さらに、2013年にはJAPAN EXPOに日本代表として出演。2014年度は東アジア文化都市2014横浜親善大使を務めた。TOY’S FACTORYの新レーベルMEME TOKYOに所属。マイナスからのスタートなめんな!というキャッチフレーズで話題になり2014年5月には日本武道館で1万人動員、2015年2月に国立競技場代々木第一体育館2days単独公演を大成功させた。シングル『あした地球がこなごなになっても』でミュージックチャート1位を獲得。2015年はワールドツアーも敢行。MTV「ワールド・ワイド・アクト賞」の日本部門「ベスト・ジャパン・アクト」のウィナーに。2016年12月21日にはベストアルバム『WWDBEST 〜電波良好!〜』をリリース。2017年1月に、アリーナツアー「幕神アリーナツアー2017 電波良好Wi-Fi完備!」6公演を開催、二度目となる日本武道館公演も行う。8月に、最上もが脱退。2017年12月30日「JOYSOUND presentsねぇもう一回きいて?宇宙を救うのはやっぱり、でんぱ組.inc!」大阪城ホール公演で、鹿目凛、根本凪が加入し、2018年4月4日に7人体制となって初のシングル「おやすみポラリスさよならパラレルワールド/ギラメタスでんぱスターズ」をリリース。2019年1月1日に7人体制初のアルバム「ワレワレハデンパグミインクダ」をリリース。1月6日と7日で日本武道館公演2days(二日間で約2万人動員)を開催。1月7日『でんぱ組.inc コスモツアー 2019 in ⽇本武道館 夢眠ねむ卒業公演 ~新たなる旅⽴ち~』で夢眠ねむはでんぱ組.incから卒業した。