角舘(Yogee New Waves)×須藤(髭)、2人のロマンティストが追う"ヒロイズム"のあるアーティストの在り方
2015年に入りメジャー/インディーズの垣根を越え、新世代の筆頭であり中核としての存在となりつつあるYogee New Waves。1stアルバム『PARAISO』から1年3ヶ月、待望の新EPが到着した。彼らの初作品『CLIMAX NIGHT e.p.』に続くシリーズともとれる今作の『Sunset Town e.p』は全5曲入り。レコーディング・エンジニアに、サニーデイサービスはじめ曽我部恵一の作品を数多く手掛ける池内亮を迎え、両A面として機能する名ポップス・ナンバー「Like Sixteen Candles」と「Sunset Town」をはじめ、8分に及ぶ長尺でドラマティックな「Night is Coming」、弾き語りによる濃密な空気を湛えた「Lemon Tea」の4曲に加え、Dorianによる「Sunset Town」のリミックスが収録されている。
今作の配信につけて、Yogee New Wavesが3月に開催する自身の企画に招いた先輩バンド、髭のフロントマンである須藤寿との対談を敢行。髭は10月に11枚目のオリジナル・アルバム『ねむらない』をリリース。自身のレーベル〈Creamy Records〉を設立後初の作品となり、新たなフェイズへと立っていることが伺える。かねてから髭のファンだという角舘健悟と、「Climax Night」の時から敏感に反応していた須藤寿。強烈に惹かれ合うふたりの共通項から互いの魅力を探った。
Yogee New Waves / Sunset Town e.p
【Track List】
01. Like Sixteen Candles
02. Sunset Town
03. Night is Coming
04. Lemon Tea
05. Sunset Town [Dorian remix]
【配信形態】
[左]24bit/48kHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC
[右]16bit/44.1kHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC / mp3
【配信価格】
単曲 250円(税込) / アルバム 1,200円(税込)
アルバムご購入で歌詞カード(セルフライナーノーツ掲載)がPDFで付属。
髭 / ねむらない
【Track List】
01. ジョゼ
02. ネヴァーランド・クルージング
03. なんて素敵でいびつ
04. S.S.
05. テーマ・フロム・ダリア
06. 檸檬
07. ing
08. 彼
09. *イノセント (What's going on?)*
10. 闇をひとつまみ
【配信価格】
16bit/44.1kHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC / mp3
【配信価格】
単曲 257円(税込) / アルバム 2,160円(税込)
角舘健悟(Yogee New Waves)×須藤寿(髭)
「僕は髭の新譜を聞いてグッときてる。部屋を暗くして聞いてたらさ、終わってほしくない映画みたいだったのよね」。Yogee New Waves(以下、ヨギー)の角舘健悟はツイッターで髭の新作『ねむらない』に対し、こんなコメントを残している。そして、夕方から始まり、夜がやってきて、次の朝を迎えるヨギーの新作『SUNSET TOWN e.p.』も、まさに「ねむらない」作品であり、角舘が『ねむらない』に対して感じたのと同様の印象が『SUNSET TOWN e.p.』からも感じられる。こうした作品のリンクが偶然であり必然であるように、ロマンティストでセクシーな2人のフロントマン、角舘と髭の須藤寿がお互い惹かれ合ったのも、また偶然であり必然なのだ。3月には代官山UNITで開催されるヨギー主催の2マンイベントも決定。美しいサイケデリアと汗ばむようなグルーヴに包まれた、素晴らしい空間となるだろう。
インタヴュー&文 : 金子厚武
写真 : 大橋祐希
バンドを始めるなら、髭みたいにある種コンセプチュアルに活動したいなって思ったんですよね
――おふたりはいつから交流があるんですか?
須藤寿(以下、須藤) : 去年ソロで出た「とぶ音楽祭」にヨギーも出てて、そのとき初めてご挨拶させてもらったんですけど、その前から「Climax Night」とかは聴いてて、「これは全然違うフェイズに入っちゃってるな」というか、自分が20代のときにこの辺を咀嚼して吐き出してる人はいなかったなって、すごく新しいものを感じて。ヨギーだけじゃなく、D.A.N.とかもハマったし、BAYON(PRODUCTION)の周りにはすごいドキドキさせられて、作ってるものは違うんだけど、何かシンパシーを感じるというか、自分のアンテナに引っかかるものがあった。
角舘健悟(以下、角舘) : 僕はもともと髭が大好きで、代官山UNITでやったKING BROTHERSとの2マンを観に行ったのとかすごい覚えてるんですけど、俺らの仲いいバンドは、みんな髭大好きなんですよ。「今度須藤さんと対談する」って言ったら、ちょっと嫉妬されるぐらいの感じ。
――髭のどこに魅力を感じていたのでしょう?
角舘 : ヨギーを始める前から好きだったから、バンドを始めるなら、ぬるっとやりたいことをやるっていうよりも、髭みたいにある種コンセプチュアルに活動したいなって思ったんですよね。13日の金曜日にライヴをやったり(「CLUB JASON」)、自ら能動的に楽しいことをしているバンドが髭っていうイメージで、そこにはすごく影響を受けてます。当時はバンドが大変そうに見えたっていうか、曲作って、アルバム作って、ライヴしてっていうルーティンがあるように見えたんですけど、ハイジの色違いのキーホルダーとか、髭がやってることはストリートブランドみたいでいいなって思ったし、「こういう風にカルチャーみたいな感じでやりたいよね」って、よくメンバーと話してました。
須藤 : 嬉しいなあ。まあ、ホントに感覚的っていうか、ルーティンで活動できるほど器用じゃなかったっていうのもあるんだけどね。「シングル? どうやって書くの?」っていう(笑)。あとは単純に、遊ぶのが好きなんだと思う。
角舘 : それはすごい伝わってきたし、あとメンバーが仲よさそうなのもいいなって思ってました。変な話、僕はメンバーがどんなプレイをするかにあんまり興味がなくて、それよりも「いいやつかどうか」みたいな、仲良くなれるかどうかでメンバーを探して、今のメンバーになってるんで。
須藤 : 自分がよく思うのは、音楽性うんぬんよりも、ヒップな人に影響を受けてて、それはオーバーグラウンドでもアンダーグラウンドでも、年上でも年下でも関係ないし、そういうヒップな匂いのする人は何をやってもかっこいいから、音楽じゃなくてもよかったりする。もちろん、健悟にもその匂いを感じたし。
角舘 : でも、最近ちょっと悩みがあって、俺がヒップだなって思うやつらと話してると、「俺って真面目でおもしろくねえのかな?」って思っちゃうんですよ。昭和的ってよく言われるんですけど、「男は女を守るべき」とか思っちゃうタイプで、ネバヤン(never young beach)の安部(勇磨)ちゃんとかにそういうことを言うと、「俺はそれないわ」って言われたり。
須藤 : シリアスな面にしろ、ユーモアにしろ、狙って出すことはしない方がいいと思ってて、人間はどのみちシリアスだから、結局シリアスが漏れ出すし、それはユーモアにしても同じで、フラットに出すのが1番シリアスでありユーモラスだと思う。作為的にやろうとしても、自分で自分を見透かしちゃうというか、「またもてようとしてる。やめようやめよう」って思うから、フワッと香るぐらいの感じっていうのが、1番その人を映し出してる気がするな。
角舘 : 俺「せってん」が好きなんですよ。俺みたいな男の子はみんな「せってん」が好きだと思う。
須藤 : 「せってん」はみんなすげえ好きだって言ってくれる。下津(光史 / 踊ってばかりの国)も言ってた。
角舘 : 天野ジョージ(撃鉄)も言ってました。ホント、たまんないですよ。好きな女の子全員に聴かせたい。
セクシーじゃなければ意味がない
――角舘くんはツイッターで髭の『ねむらない』に対して、「ヒロイズムが堪らない」ってコメントしてましたよね。
角舘 : 俺ヒロイズムっていすごい好きで、手塚治虫の漫画とかってほぼヒロイズムでできてるし、それを俺は勝手に須藤さんから感じてて。
須藤 : 嬉しいね。でも、最近はヒロイズムをエンタテイメントとして出すのはすごく難しいと思ってて、それはSNSがあるから。SNSの使い方を間違えると、ヒロイズムとか、影の部分が全部なくなっちゃって、例えば、「今カップラーメン食べてる」とか、そういうことを言っちゃうのはすごいもったいないと思っちゃう。宣伝には使えるけど、アーティストSNSの付き合い方はすごく難しいっていうか、やっぱり相性悪いですよ。男と女の付き合い方でも何でも、俺は明け透けなのが苦手で、「お互い恥ずかしいことは何もない」みたいなのは嫌。いつまでも恥じらいがないとって思う。「俺はこいつのこと全部わかってる」っていうのはドキドキしないんですよね。それって、アーティストとお客さんの関係と同じで、「俺のことを全部わかってほしい」とは思わない。そういう俺の隠し事みたいな部分が、健悟の言うヒロイズムみたいなものに繋がってるんだったら嬉しいな。でも、今アイドルとか見てると、セックス・ピストルズみたいだなって思う。
――どういうことですか(笑)?
須藤 : 何でも言えちゃうじゃん。アイドルなのに「そこ見せちゃうの?」って部分まで見せちゃったりしてて、それは新しいなっていうか、俺勝てないなとも思う。隠し事があるっていうのが、メリットでありデメリットでもあるっていうかね。そういうの、ヨギーはどうなの? ルーツは違っても、美意識に関しては近いところがあるような気がする。
角舘 : 僕らはあくまで等身大でいようとしていて、それは「かわいい女の子がいたら背伸びしてかっこつけるのは男として当たり前」っていうのもひっくるめての等身大というか。でも、いま僕ら23歳とか24歳なんですけど、すごい中途半端な年齢っていうか、若くもないし熟してもないから、メンバー全員早く大人になりたいんですよね。30歳らへんのちょっと熟した感じがめちゃめちゃ欲しい。ただ、俺らはまだガキで、でもここから漏れ出してるものはきっと美味しいんだろうなとは思う。なので、僕も隠し事っていうか、そのセクシーさとか怪しさみたいなものはアーティストのミソだと思うから、全部を出そうとは思わないけど、ただ等身大ではあろうと思ってます。あ、でもお客さんからすると俺結構怖い人っていうか、クールに見えるみたいで、物販でサイン書いたりすると、「優しいんですね」ってよく言われるんですよ。
須藤 : 俺も未だに言われるよ(笑)。「須藤さん怖い人だと思ってた」って。いやいやいや、俺優しいから!
――2人とも実は性格的にシャイっていうのが共通点で、だから「怖い」みたいに見られちゃうんでしょうね。個人的には、そういう人の表現にこそ惹かれるんですけど。
角舘 : でも、全部出してるやつらの強さも羨ましいんですよね。「カレー食った」とか、よくあげれるなって。
須藤 : 俺もそう! でもその裏では羨望の眼差しっていうか、「俺にはできないな」って思う。でも、それはやっぱり一長一短で、それぞれがその人のチャームポイントだから、俺は自分の風が来たときだけ、最大風速吹かそうと思って生きてる。「いま来てないな」って思ったら、動かない。
角舘 : 俺はよくインタヴューで「角舘くんはスターだよ」とか言われるんですけど、そんなこと全然なくて、俺はロックスターになんてなれない、もっとしょうもない男だと思うんですよ。でも、例えば、椎名林檎が最初は作為的にやってて、今はフラットにできるようになったセクシーな仕草とかって絶対あると思うから、俺もそういうのは自分の技にしていきたいというか、習得したいなっていつも思ってる。
――角舘くんは今の20代前半のバンドの中ではかなりセクシーだと思うなあ。上の世代だと、須藤さんもまさにその筆頭だと思うけど。
角舘 : 俺はセクシーでいようとしてます。ミュージックビデオの監督とかと話しても、「ここはセクシーに行きたい」とかよく言うし、セクシーなものが好きなんですよね。
須藤 : セクシーじゃなければ意味がないっていうか、色っぽさは重要だと思う。さっきの明け透けじゃないのがいいっていうのもそういうことで、そこは自分の天然の部分でもあるから、明け透けにやろうと思ってもできないしね。
角舘 : 俺、明け透けにやったら、絶対事故る気がするなあ(笑)。
みんなでイェーって聴くよりは、夜中にひとりで歩きながら聴いて、センチメンタルに浸るというか、そういうのが好き
――ヨギーと髭の音楽的な共通点を端的に挙げるとしたら、「サイケデリック」と「グルーヴ」っていうことになると思うんですけど、それはここまで話してもらったようなおふたりの人間性、アーティスト性に起因している部分が大きいと思うんですよね。
須藤 : グルーヴ感というか、テンポ感に関して言うと、好きなものって大体ハートビートの近辺、BPM120とかその辺で、髭にも160の曲とかあるにはあるんだけど、俺らの160は140くらいに聴こえるの。そこが自分たち独特のテンポ感だと思ってて、今ってみんな速いでしょ? でも、ヨギーとはそのテンポ感も合ってたんだよね。俺が好きなのは、拳を突き上げるっていうよりも、手に汗じっとりっていう方だから。
角舘 : ああ、わかる。
須藤 : 青い感じの方が好きで、それってドアーズっぽいとも言える。だから、髭はもともと全然速くないんだけど、今回のアルバムは曲を家で書いてるから、それが極まっちゃって、キーまで下がっちゃった(笑)。
角舘 : 僕、音楽聴くのは結局イヤホンで聴くのが1番好きで、みんなでイェーって聴くよりは、夜中にひとりで歩きながら聴いて、センチメンタルに浸るというか、そういうのが好きなんですよね。そういうセンチメンタルとか、弱さをわかってるやつほど優しいやつだと思うんですけど、その俺のどうしようもない弱さに、添え木のように一緒にいたいと思ってくれてるのがメンバーで、だからこそ、そういう部分は大事にしたいし、ヨギーに歩いてるような曲が多いのは、そこから来てるのかなって。あと俺、今回の髭のアルバムはすげえドライブに合うなって思ったんですよ。
須藤 : そうそう、ちょっと自分の考えが変わってきて、移動してるときにフィットする音楽を表現してみたいと思ったの。今までの髭、特に20代の頃とかは、煽動的な曲を書いてきたと思うんだけど、ふと実家に帰るときに聴けるようなものを書いてみたいなって。だから、これは俺の中の電車アルバムっていうか、そういうのを今の俺が噛み砕いてリリースしたらどうなるのかなって、それが『ねむらない』の出発点。ヨギーは歩いてるときに合う感じって言ったけど、髭のコンセプトも今はそっちに寄ってる。
角舘 : 実際今回のEPの曲は歩きながら、口ずさみながら作ってるんです。「Night is Coming」は、京都の街を歩きながら、ボイスメモで独り言をずっと録ってて、それを曲にしてたり。
須藤 : そうやって散文的に思い浮かんだ言葉にメロディーをつけるのと、先に曲があって、そこに言葉をはめていく作業と、どっちが得意?
角舘 : 僕がよくやるのは、例えば、「Take It Easy」っていう言葉を言いたいと思ったら、まずそれを低い声で言いたいのか、大声で言いたいのかって考えるんです。メロディーもそこから引っ張られてくるというか。あとは悲しいことを悲しく歌うのか、それとも楽しく歌うのか、それはそのときの気分だったりするんですけど。
須藤 : 俺も自分でいい曲書けたなって思ったり、人の曲聴いていいなって思うのって、相反する感情を覚えたときで、すげえハッピーな曲なんだけど、そこはかとなくペーソスが漂うとか、そういう曲が好き。だから、ファンの人から手紙をもらって、「こんな風に思いました」っていう感想が、俺の思ってたこととまったく違う捉え方だったりすると、すごく嬉しくて、やっぱり多面的なものが好きなんだと思う。性格的にシャイだし、天邪鬼だから、自分で曲書くときも自分の感情を隠して入れてたりするし、人の曲を聴いても、「こいつこう言ってるけど、でも俺には分かる」みたいな、そういうのでグッときちゃう。
――今の20代前半のバンドって、例えば、ポップな曲調で「朝まで踊ろう」って歌ってても、その背後に「明日からはまたいつもの日常だから」っていうのが透けて見えるような曲が多い気がします。
角舘 : 僕もそういうのがすげえ好き。今回のEPで言うと、「Like Sixteen Candles」っていう曲は、人生を16本の蝋燭に例えてるんです。生物って、細胞的に一個になりたがるらしくて、そういう細胞でできてる人間は、そりゃあセックス気持ちいいし、子供ができたら嬉しいのは当たり前で、でも人間は物理的に1個になることはできないから、それってバースデーケーキに刺さってる蝋燭と同じだと思ったんですよ。溶け切ったらくっつけるんだろうけど、パーティーの途中で吹き消されちゃう蝋燭には、人間の儚さと、それに抗う気持ちに通じるものがあるなって。蝋燭は消えてしまうけど、その周りでは人が祝福されてるわけで、その相反してる感じも出せたから、僕、この曲はすごく愛してます。
アーティストの見せ方にも品が必要だと思ってて、ヨギーとかと一緒にやるっていうのは、俺の中では品があることだと思ってる
――3月には代官山UNITでヨギー主催の2マンが行われるそうですね。
角舘 : 俺の世代の中には髭を通ってない人もいるから、もっと聴いてほしいなって。変な話、ヒントが隠されてるバンドだとも思うし。
須藤 : もちろん、俺もいろんな人に髭を聴いてもらいたいと思ってるけど、でも変にゴリ押しするのはよくないっていうか、アーティストの見せ方にも品が必要だと思ってて、ヨギーとかと一緒にやるっていうのは、俺の中では品があることだと思ってる。
角舘 : それめっちゃ嬉しいです。
須藤 : Awesome City Clubのまっつん(マツザカタクミ)に呼んでもらったときも、彼も自分たちのファンに対していい形でプレゼンテーションしたいっていうことを言ってて、そうやって自分のカルチャーをイベントっていう形で見せることによって、バンドに対する理解もより深まると思う。ヨギーのファンはヨギーと同世代も多いだろうから、そこは俺たちが獲得してないところとも言えて、そういう場所に出られるのはすごく嬉しい。
――もちろん、髭のファンがヨギーを観ることにもなりますしね。
角舘 : 俺それすごいワクワクしてて、お姉さんたちに観てもらえるのが超楽しみなんです。
須藤 : いいと思うよ。みんなキレイだしね。
角舘 : 自分たちより下の世代、ユースカルチャーとしてかっこいいって言われるだけだと嫌だっていうか、同世代とか、それこそ上の世代にも、「やられた」って思ってもらえるようなことがやりたいんですよ。
須藤 : 俺は「ウワォ!」って思ったよ。
角舘 : 嬉しいです。そういうことをやっていかないと、バンドマンがジャニーズみたいになっていっちゃうと思って、実際そういう風に見えるバンドもいるから、俺はそういうやつらは嫌い。
須藤 : そういうやつとはいずれかみ合わなくなるよ。そこを否定する気はもうないけど、とにかく自分たちのフィールドを楽しくしていきたいから、今回の出会いは俺的に超ラッキーだったと思ってる。今は誘ってもらえて、いいと思ったらどこにでも出て行くし、そこで何ができるのかを楽しんでる。一回り年下のバンドのイベントに呼んでもらって、「俺たちおじさんなのかな? どうなるんだろう?」っていう、そういうワクワク感が自分を奮い立たせてくれるし、最近そういう刺激的な場所に呼んでもらえることが増えてきたから、すごい楽しい。いいライブを見ると、自分が古くなってる感覚も感じるし、それにヒリヒリできる。不感症になっちゃうと終わりだから、未だに嫉妬できる相手がいるっていうのは、自分としてはすごくありがたくて。
角舘 : 俺らも周りのバンドを嫉妬させたくてやってるっていうか、とにかく俺らにはこれしかないから、もっと頑張りたい。もっとかっこよくなりたいし、もっとオシャレになりたいし、もっと色気をつけて、めっちゃエロい男になりたいんですよ。
須藤 : 俺はそこに関しては既にクリアしてるね。自他ともに認められてるから(笑)。
角舘 : ずりいなあ(笑)。
須藤 : いや、なれるよなれるよ。年輪が重なれば(笑)。
――上の世代と共演することで、年輪が刻まれるのは間違いないでしょうからね。
角舘 : うん、そうしたい、ホントに。俺とにかく須藤さんくらいの年齢の人の音楽がすげえ好きなんですよ。蜜が詰まった林檎じゃないけど、熟してて、味わい深い音楽をやってるなっていつも思う。正直同世代の音楽はほとんど聴いてなくて、上の世代ばっかり聴いてるんです。もしかしたら、同世代のやってる側はみんなそうなんじゃないかなって思ったりもするんですよね。
Yogee New Waves過去配信作
ライヴの定番曲である「Fantasic Show」が、京都のインディ・レーベルSECOND ROYAL RECORDSとYogeeが所属するレーベル"Roman Label"との共同でリリースされた7インチ・シングルと配信限定でリリース。ギターのカッティングとワウが印象的なファンキーで最高のダンス・チューン。マスタリングを手掛けたのはPEACE MUSICの中村宗一郎。
彼らによる、待望の傑作ファースト・アルバム。ファーストEPに収録の人気曲「Climax Night」やライヴの人気曲など、まさに彼らの魅力がぎゅっと詰まった本作は、日本のインディー・シーンに大きな衝撃を与えた。まだ聴いていない方は、ぜひこのハイレゾ版をチェックしていただきたい。
Yogee New Waves / CLIMAX NIGHT e.p.
Yogee New Wavesのはじまり、『CLIMAX NIGHT e.p.』。都市で生まれ育った彼らが、都市の恩恵を一身に受けながらもそこからのエスケープしロマンを追ったからこそ生まれた新世代のシティ・ポップ決定盤。
LIVE INFORMATION
Yogee New Waves presents Dreamin' Night 3
2016年3月12日(土)@代官山UNIT
出演 : Yogee New Waves / 髭 (HiGE)
・オフィシャル先行
2015年12月6日(日)12:00~12月20日(日)23:59
当選発表 12月22日(火)
URL : http://w.pia.jp/t/yogee/ ※PC、モバイル共通
・プレイガイド先行
2016年1月4日(月)~1月11日(月)
チケットぴあ http://pia.jp/t/
イープラス http://eplus.jp
ローソンチケット http://l-tike.com
・一般発売
2016年1月16日~発売
チケットぴあ 0570-02-9999(Pコード:283-154)
ローソンチケット 0570-084-003(L コード:75227)
イープラス http://eplus.jp
[主催] Roman Label
[企画制作] ATFIELD inc. / BAYON PRODUCTION
[INFO] エイティーフィールド 03-5712-5227
Yogee New Waves
Sunset is coming TOUR in TOKYO ONEMAN SHOW!!!
2015年12月5日(土)@渋谷WWW
KRAPS HALL 14th Anniversary × FM NORTH WAVE 22nd Anniversary 「FONS 2UP」
2015年12月19日(土)@札幌KRAPS HALL
出演 : Suchmos / Awesome City Club / Yogee New Waves
年末調整GIG2015
2015年12月26日(土)@名古屋 CLUB QUATTRO
出演 : チーナフィルハーモニックオーケストラ / never young beach / Suchmos / SANABAGUN / Schroeder-Headz / Yogee New Waves
髭
『ねむらない』 TOUR
2015年12月4日(金)@大阪 umeda CLUB QUATTRO
2015年12月9日(水)@東京 shibuya CLUB QUATTRO(ツアー・ファイナル)
Quarter Century HEAVEN ~Welcome back!!~
2015年12月12日(土)@三軒茶屋Heaven's Door(ワンマン公演)
Shiggy Jr. presents 「なんなんスかこれ。Vol.3」
2015年12月17日(木)@新代田 FEVER
出演 : Shiggy Jr. / DALLJUB STEP CLUB / 髭
須藤寿 Chirismas GATALI ACOUSTIC SET(大阪公演)
2015年12月25日(金)@心斎橋 Music Club JANUS
RADIO CRAZY
2015年12月28日(月)@インテックス大阪
PROFILE
Yogee New Waves
2013年6月、角舘健悟(Vo, Gt)と矢澤直紀(Ba)を中心に活動開始。楽曲制作に勤しむ。SUMMER SONICの「でれんのサマソニ 2013」の最終選考に選出され、選考ライヴがバンド初ライヴとなる。9月には前田哲司(Dr)と松田光弘(Gt)が加入。2014年4月にデビューEP『CLIMAX NIGHT ep』を全国流通でリリース。その後、FUJI ROCK FESTIVAL'14の「ROOKIE A GO GO」に出演。9月に1stアルバム『PARAISO』をリリースし、年間ベスト・ディスクとして各媒体で多く取り上げられる。2015年2月に初のアナログ7インチとして新曲「Fantastic Show」をリリースし、4月には『PARAISO』をアナログ12インチでリリース。2015年5月に松田が脱退し、現在は3人で活動中。
髭
須藤寿(Vo, Gt)、斎藤祐樹(Gt)、宮川トモキ(Ba)、佐藤"コテイスイ"康一(Dr, Per)の4人によるロック・バンド。2003年、ミニ・アルバム『LOVE LOVE LOVE』でデビュー。2004年にFUJI ROCK FESTIVALに初出演を果たし、2005年『Thank you, Beatles!』でメジャー・シーンに躍り出た。以来、サイケデリックかつロマンチックな髭ワールドで、シーンを魅了し続けている。