松井省悟(空中ループ)×成山剛(sleepy.ab)対談
2009年、まだレーベルに所属する前の空中ループが、大ファンだったというsleepy.abを呼んで、京都で2マン・ライヴを行ったことをきっかけに、現在では互いにシンパシーを寄せ合う2組のフロントマンによる対談が実現した。この2組、考えれば考えるほど共通点が多く、様々なジャンルを横断した完成度の高いサウンド・デザインを持ち味としつつ、歌を軸とした普遍性のあるポップスでもあり、さらに楽曲のキーワードとして「浮遊感」という言葉がよく使われもする。また、今年発表されたそれぞれの最新作『空中ループ』と『Mother Goose』は、それぞれバンド内での構造変化が起こり、これまでのフロントマンを中心とした曲作りと比べ、他のメンバーの曲に対する貢献度が大きく上がっているし、京都と北海道というそれぞれの地域性を重視して、そこに留まりながらも、全国規模の活動を展開しているという点も同様である。こういった共通点を軸に話を進めることによって、2組の相性の良さが改めて浮かび上がると共に、それぞれの個性もより明確になったのではないかと思う。
中でも、それぞれのバンドが表現の核として、ある種の「安心感」を音楽に求めていたことは非常に印象的だ。今年まざまざとその威力を見せ付けられた自然災害や、コントロール不能なほど急速な発展を続けるテクノロジー、国内の社会不安や刻一刻と変わる世界の情勢など、様々な要因から来る獏然とした不安感は、現代に生きることの前提とさえ言ってもいいかもしれない。はたして、その不安に対して、音楽には何ができるのか? 両者はまさにそれを探し求めているのではないだろうか。そして、その答えを見つけたとき、松井が対談の最後に話をしている「この1曲で日本中の気分が変わるみたいな曲」を、彼ら自身が作り出せるはずだ。
インタビュー&文 : 金子厚武
写真 : ハタエアヤミ
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2011年10月にリリースされた、空中ループの待望の1st フル・アルバム『空中ループ』。プロデューサーに大谷友介(SPENCER、Polaris、ohana)、エンジニアに益子樹(ROVO)を迎えた最強コラボ・トライアングルで送る第3章。三者三様の全く違う空間から放たれた、音楽の素粒子が混ざり合う究極の化合物、極限のポップから生まれた至極の12曲が詰まった作品。
【トラック・リスト】
01. Sky Line / 02. Traveling / 03. 長い夜に / 04. ray / 05. ステレオ / 06. 今夜、瞬く銀河まで / 07. Dancing in the rain / 08. Praying / 09. Check Out / 10. ラストシーン / 11. 言葉では / 12. Future
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ちょっと離れていた方が全体が見える(成山)
――空中ループ(以下、空中)とsleepy.abは2009年の10月に京都で2マン・ライヴを行っているわけですが、本格的な交流はそのときが初めてだったんですか?
松井省悟(空中ループ/以下、松井) : 対バンさせてもらったんは、それが初めてですね。
成山剛(sleepy.ab/以下、成山) : 大阪のMINAMI WHEELでライヴしたときにCDをもらったのかな?
松井 : そうです。僕らが元々ファンで、初めて大阪に来はったときぐらいから観に行ってたんですね。で、2008年のMINAMI WHEELのときになんばHatchで朝5時ぐらいにやってて、深夜やったんで物販とかに行きやすかったんで、そのときに音源を渡したのが最初。sleepy.abは翌日も長崎でライヴがあって、移動中の車内で音源を聴いてくれて、山内さんが「すごくよかったです」ってMySpaceでメールをくれて。
成山 : そうそう、それで対バンする前からメールを… お互いをちょっと褒め合うっていう(笑)。
――(笑)。で、その翌年に空中がsleepy.abを呼んで2マン・ライヴが行われたと。
松井 : 年が明けて、大阪とか東京のライヴも見に行ったりして、2マン・ライヴの企画書を、これも物販に行って渡して(笑)。
――では、松井君から見たsleepy.abの魅力とは?
松井 : 単純にまず音楽がめちゃくちゃかっこよくて、すんなり入ってくるというか、ホントに唯一無二で、それでしかなくて。そういうぶれない感じっていうか、強さみたいものをすごく感じて、それを見せられたら、自分もぶれないでやろうっていう勇気をもらったというか。
――成山さんから見た空中はいかがですか?
成山 : スッと入ってきたっていうのがまず第一印象なんですけど、懐かしいような、けど前に進めるような力もあるし、音楽的にも面白いなって。
松井 : ホンマ僕の勝手な見解でちょっと申し訳ないんですけど… (sleepy.abに)LUNA SEA感を感じてて…。
――ああ、空中は実はLUNA SEAがルーツだったりするんだよね。
松井 : LUNA SEAってポスト・ロックっていうか、一回ロックを解釈し直したバンドで、(sleepy.abにも)そういう空気を感じてて。結構ツアーの車の中とかで、LUNA SEAとsleepy.abを交互に聴くみたいなのをやってて(笑)。
――それぞれの解釈の違いを楽しむと。
松井 : 「インソムニア」(『paratroop』収録)とかのダークなイメージの曲とか特に。
成山 : ああ、でもLUNA SEAがポスト・ロックって確かに。そういうmixiのコミュニティあったよね? 「LUNA SEAをポスト・ロックと解釈する」みたいな。
松井 : そんなコミュニティあったんすか! めっちゃ面白そうですね!
――それ、松井さんチェックしないとね(笑)。でも、ロックの再解釈的な側面のあるポップスっていうのは2組の共通点ですよね。なおかつ「浮遊感」っていうのがキーワードとしてどちらもよく使われると思うんですけど、それぞれどこからそのような要素が出てきているんだと思いますか?
成山 : 俺は幼少時代の環境が関わっていると思いますね。うちは親が離婚してて、母と妹と3人だったんですけど、いつも母がいなくなるような感覚があって、「このまま帰ってこなかったらどうしよう? 」っていうのが常にあったんです。「暗い」っていうか、「寂しい」っていう感覚がずっとあって、その何とも言えない感じを意図して音楽で表そうとしたわけじゃないけど、自然とそれをやっているのかなって。
松井 : 自分はすごい美しいものというか、きれいな景色、広い海に沈む夕日とか、夜と朝の境目の感じとかにすごく憧れがあって、そういうものを見たいといつも思ってて、そういうことを表すっていうか、やっているのかなって。
――そういう自然に対して、どんな感覚を感じてるのかな? 成山さんみたいな、ある種の「寂しさ」なのか、それとももう少し違う感覚なのかっていうと、どう?
松井 : どっちかといえば安心感っていうか、ああいうものって明らかに自分たちの範疇を超えているものじゃないですか? 自分の一生100年ぐらいは明らかに超えていて、星の年齢とかもそうですよね。そういうものに包まれる安心感というか、自分だけでいるんじゃなくて、大きな流れの中のひとつとしてあるというか、それを音楽にも求めているのかなって。ただ、それと浮遊感が繋がっているかというと…。
成山 : なんなんだろうね? 俺らもよく「浮遊感ありますよね? 」って言われるけど、浮遊感を作ろうとして作っているわけじゃない場合が多いじゃん?
松井 : なんなんでしょう… 地面でもない、高い空でもないっていうか…。
――その中間の感覚っていうことかな? 「寂しい」だけじゃないとか…。
松井 : 朝と夜の中間とか。
――そうそう、ひとつに割り切れない、ある種の曖昧さを音で表現しようとしたときに、それが浮遊感に繋がるのかなって。
松井 : そういう境目に何かある気がしてて、暖流と寒流が当たるところにめちゃめちゃ豊富な魚がいるとか。悲しいだけじゃない、寂しいだけじゃない、楽しいだけでもない、それって言葉では言い切れないし、それを音にしたいんですよね。
――もしかしたら、それが浮遊感に繋がるのかもね。でも、さっきの自然の話で言うと、松井さんは北海道に対する憧れって強いんじゃない?
松井 : そうなんですよ。スケールが全然違うじゃないですか? 京都とかホンマ開けた場所とかないですし。
成山 : ギュッとしてるもんね、京都。
松井 : してますね、コンパクトに。
――碁盤の目だもんね。京都と北海道、土地柄が音楽に表れてるっていうのも2組の共通点だと思っていて。なおかつそこに留まって今も活動を続けているっていうことは、必ずしも東京に出てこなくてもいいっていう意味で、現代的な活動のあり方を体現している2組だとも言えると思うんですね。東京に出てこようと思ったことっておそらくないですよね?
成山 : 俺はない。
松井 : 僕は、初めは上京したいってすごい思ってたんですけど、段々京都にいてもできるかもしれんって思い始めたんです。それこそsleepy.abと出会って、北海道在住なんやってめっちゃ驚いたんです。地方に住んでてもこんだけできるんやっていうのはすごい勇気になって、背中を押してもらった。
成山 : 出会った頃はすごい関西行ってたな… 年間何十本飛行機乗ってるんだろう? っていう(笑)。今でもそうなんですけど、そういう意味でフットワークは軽いかな。
――今は松井さんも行き来すごいだろうね。アルバム出たばっかりっていうのもあるし。
松井 : そうっすね。「今ここどこやねん? 」みたいな(笑)。でも、ホンマそういう意味でsleepy.abの存在はすごく大きいんです。
――成山さん、改めて聞くと、東京に出ようと思ったことは一回もないんですか?
成山 : 本当に一回もないです。けど、東京が嫌いとかではなくて、お祭りだと思ってて(笑)。住む場所として考えるんじゃなくて、「そういうところ」っていう。
――それこそ、遊園地に行くぐらいの感覚?
成山 : そう、みんながいっぱいいるところっていう感覚で、そこに住んでマンネリ化しちゃうのも嫌だし、ちょっと離れていた方が全体が見えるというか、そこに入ってわかんなくなるのも嫌だなって。そこでコミュニティみたいのができちゃってぶれるのも嫌だし、そういうのはなくてもいいかな。北海道でもそういうのは作りたくなくて、だから… 友達がいないんです(笑)。
――でも、ここ数年で言うとサカナクションであったり、MONOBRIGHTであったり、音楽性はそれぞれだけど、交流はありますよね?
成山 : そこらへんは一緒によくライヴをやってたんですけど、その上とか下は全くですね。
――流されないように、あえてそうしてる?
成山 : そうですね。ハコとかでもできてくるじゃないですか? あんまりそういうのには属したくないなって。
――一方の京都は学生の街だし、縦のつながりとか強そうですよね。
松井 : コミュニティはありますね。ただ、僕らもあんまり属せてなくて(笑)。
成山 : でも、松井くん自体いろんなとこにいそうじゃない? すごいアクティヴなイメージ、そうでもない?
松井 : 京都に住んではいるんですけど、京都のシーンに属している感じはあんまりなくて、お客さんとして、京都の先輩のバンドは好きで観に行くんですけど、自分がそういう文脈の中にいるっていう感じはないですね… 浮いているかもしれない。めちゃくちゃ歌ものでもないし、でもすごいマニアックというか、ディープなことをしてるわけでもないし、こっちに行ってもちょっと違う、あっちに行ってもちょっと違うっていう。
――でもそこはね、確かに10年前だったら空中にしろsleepy.abにしろ居場所がなかったかもしれないけど、最近はサウンドと歌を両方高いレベルで突き詰めようとしてるバンドって増えていて、それこそ今回の空中のアルバムのプロデューサーである大谷(友介)さんのPolarisがいて、sleepy.abと空中がいて、下にも絶対いるでしょ? そう考えると、居場所はできつつあるのかなって。
松井 : ああ、確かにそうかもしれない。
成山 : ただ、輪の中に行こうとしても、こっちが動いたら、輪の方も移動しちゃう感じがするんですよね。だったら、追いかけるんじゃなくて、待ってた方がいいかなって。あまりそういうことは意識せずに、自分達らしいものを作っていればいいかなって。
日本中の空気をいっぺんに変えてしまうものに憧れがある(松井)
――なるほど。じゃあ、その「自分たちらしさ」っていうところでいうと、今ってsleepy.abも空中もバンドの中で構造変化が起こっていると思うんですね。かつては、成山さんや松井さんのソロの延長っていう部分があったと思うんですけど、どちらも新作では他のメンバーの曲に対する貢献度が上がってますよね。その変化がそれぞれどう起こって、二人がどう感じてるのかを聞きたいのですが。
成山 : 前は全部自分で作ってて、それを一緒にやっていくっていうのが面白かったんだけど、曲をみんなが作ってくるようになって、その楽曲の中で自分がどう生きるか、それまではソングライティングに重きを置いてたけど、ヴォーカリストとしてどういうのを乗せられるかが面白かったり、そういうことを考えるようになったかな。
松井 : 僕らは今回のアルバムからメンバーが曲を書いてたりしているんですけど、さらにそれに自分もアイデアを出してメロディを加えたり、歌詞は自分で書いたり、もうごっちゃになってて、誰がどの曲っていうよりは、人格が見えないような曲になってて、それがなんか面白くて。そこで起こる化学変化がバンドの醍醐味っていうか、曲が自分の予想できないところに行っちゃうのが楽しくて。
成山 : でも、苦手だなって思うやつとかない? これ無理だなっていうものは、それをやんわり断るっていう(笑)。「トラベラー」(『Mother Goose』収録)っていう曲があって、絶対無理だと思って、他にいい曲作ってはずそうと思ったんだけど、残っちゃって(笑)。何が大変かって、詞が書けないんですよ。自分で作れば、詞もセットになっていたりするじゃないですか? ヒントが全くない、ゼロからやる難しさはありますよね。
松井 : 僕は自分の中にあるちょっとしたアイデアとか、これは面白そうって思うんだけど、でも「これ以上どうするんや? 」っていうのが結構あって、それをメンバーに「どう思う? 」って投げて、広げてもらって、「あ、こうなったんや。じゃあ、こんなんどう? 」ってキャッチボールをする感じがありますね。
成山 : あるある。おっきいキャッチボールね、丸投げっていうレベルの(笑)。もう、爆弾みたいな(笑)。
――「誰がこれ処理するんだ? 」っていう(笑)。
成山 : 大体山内(憲介(Gu))のところに行くんだけど。「プロデューサー!」って(笑)。
――成山さんからヴォーカリストとしての意識っていう話がありましたが、松井さんも新作ではヴォーカリストとして結構苦労したんだよね?
成山 : 習ったんでしょ?
松井 : そうです。ボイス・トレーニングに行ったりしました。あとプロデューサーの大谷さんもヴォーカリストなんで、「どういう歌が人に一番響くのか? 」みたいな話を結構して。僕音痴コンプレックスっていうか、自分が音痴なんで、はずれていたりするのがすごく気になるんですよ。でも、「はずれていたら人は感動しないのか? 」っていう話になって、必ずしもそうではないなって。それよりもっと本音とか、奥底みたいなものをさらけ出したときの方がグッとくるなって思うようになって、それは大きかった。ホンマに生きている毎日が歌になるっていうのを最近すごく思ってて。
成山 : ヴォーカリストっていうことで言うと、声の揺れみたいなのがすごい出てるときって、とても伝わっている気がして。出るときと出ないときがあるんですけど、揺れっていうか震えっていうか、音波として出てるみたいなイメージで、それが綺麗な揺れになったときに、伝わっている気がするんです。
松井 : 響いているみたいな感じですか?
成山 : 体の中に響いているみたいな、ビブラートじゃなくて。前にスティングを武道館に観に行ったんですけど、ホント音波みたいで。口から出てるんじゃなくて、骨とか肉とか、その人の体から出てるんだなって思って、それから揺れをすごく意識するようになりました。
松井 : 波って音楽的な要素っていうか、海の波もある意味音波だと思うんですよね。心臓の音とかもそう。そういうのって自分にとってもテーマだったりするんです。
――さっき松井さんが言ってくれたみたいに、その人そのものが見えるっていうか、途中で言ってた浮遊感とかだけじゃなくて、ある種の生々しさっていうか、それこそ生活の感じとか、そういう要素もそれぞれの音楽から感じられるようになってきていると思うんですよね。
成山 : 「小さな光」(『夜明け、光。』収録)を初めて聴いたときに、すごい松井くんっぽいなって思った。松井くんの暖かいところとか、包み込む感じっていうか、そういうのがすごく表れていて、とても感動したのを覚えてます。いい曲だよね。あの曲大好きなんですよ。
松井 : そういうメールとかもらったら保存していますからね(笑)。
成山 : 松井くんの内面に触れたような感覚っていうか。
松井 : 内面って、隠さずに裸になるっていうか、そういうことをすれば、多分向こうも開いてくれるし、それでより繋がれるイメージがあって。「ねむろ」(『archive』収録)ってあるじゃないですか? あれはやっぱり故郷の?
成山 : いや、故郷関係ないんだよね、実は(笑)。
松井 : 関係ないんですか!?
成山 : "眠ろう"っていう曲で「ねむろ」ってつけちゃった。ダジャレみたいな(笑)。
松井 : マジっすか!? めっちゃ衝撃なんですけど! あれホンマすごく好きで、僕は故郷の歌やと思っていたんで、成山さんを形成してきた場所の歌っていうか…。
成山 : そうだよね、詞を聴いても故郷の歌だって思うよね(笑)。
松井 : <ここには帰れない>とか、完全にそうやと思ってました(笑)。だから、成山さんの結構芯の部分の曲なのかなって。
――もちろん、「ねむろ」にもそういう部分はあるだろうし、あと内面をさらけ出した曲っていうことで言うと、「メロディ」(『palette』収録)がそういう曲なのかなって。
成山 : そうかもしれないですね。さらけ出すっていう意味では「メロディ」っていう曲が、松井くんも言ってた"開いた"曲かなって。
松井 : でも生活している場所の空気が出るってすごいことですよね。音の方言みたいなのってある気がして、僕らにもあるんやろうけど、そういうのすごい面白いなって。だから、やっぱり自分は京都を拠点にして作りたいと思ったし、そういう人たちが全国にいたら、すげえ国自体楽しいっていうか。音楽だけじゃなくて、いろんな他のことも、どうしても東京に集中するっていうのがあると思うんですけど、その場所その場所にすごい魅力があるんですよね。
――うん、sleepy.abがsleepy.ac(sleepy.abのアコースティック編成バンド)として全国のちょっと変わった会場でライヴをやっているのとかも、そういう部分と繋がっている気がする。
成山 : 東京はもうちょっとスタイリッシュ。地方だとちょっとダサくても生きるっていうか、だから、sleepy.abが東京でやっていたら、俺自体魅力を持てなかったかもしれない。それぐらい、北海道とsleepy.abっていうのは意味がある気がして。
松井 : ちょっと歪っていうか、スタイリッシュではないけど、それがすごい愛しいっていうか。
成山 : お互いロマンチストなところはあるかもしれないよね(笑)。
松井 : かなりあると思いますね(笑)。でも、それぞれがいいっていうだけじゃなくて、この1曲で日本中の気分が変わるみたいな曲って毎年自分の中にあって、去年やったら『ゲゲゲの女房』の「ありがとう」っていういきものがかりの曲とかすごい好きで。
成山 : なんであの人たちあんないい曲ばっかりできるんだろうね? いつも良すぎて、腹立つよね(笑)。
松井 : ああいう日本中の空気をいっぺんに変えてしまうものにもすごく憧れがあって、ある種の普遍性っていうか、そういう曲をやりたいと思っていて。なんなら日本だけじゃなくて、世界中で共有できるようなことをやってみたい。地方っていうのを大事にしつつ、大きな世界にも広がる、両方できたらなって思うんですよね。
LIVE SCHEDULE
空中ループ
2011年12月6日(火)@北堀江 Club vision
2011年12月10日(土)@尾道 JOE BOX
2011年12月11日(日)@広島 MUGEN5610
2011年12月13日(火)@ 札幌 SOUNDCRUE
2011年12月14日(水)@札幌 Sound Lab mole
2011年12月15日(木)@渋谷 O-nest
2011年12月21日(水)@仙台 park Square
2011年12月24日(土)@南堀江 knave
2011年12月28日(水)@名古屋 池下UPSET
2012年1月26日(木)@京都 磔磔
空中ループpresents「ライブ アクロス ザ ユニバース4」
2012年2月3日(金)@心斎橋 JANUS
2012年2月4日(土)@新宿 MARZ
2012年2月5日(日)@新栄 クラブ・ロックンロール
sleepy.ab
2011年12月7日(水)@札幌 Revolver
2011年12月22日(木)、23日(金・祝)@札幌 Sound Lab mole
2011年12月30日(金)@新宿 Motion+MARZ
2011年12月31日(土)@幕張メッセ 国際展示場1〜8ホール、イベントホール
2012年1月20日(金)@Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE ※成山内での出演
PROFILE
空中ループ
京都発信、音響ギター・ポップ・バンド「空中ループ」。のびやかで心地よいメロディー、独自の浮遊感と躍動するリズム、小さくも確かに心を灯す詞。それらが絶妙に合わさる音世界は唯一無二。これまでのリリースCDは、タワレコ新宿店、京都店、梅田マルビル店で発売日インディーズ・チャート1位を獲得。また全国のタワー・レコードがプッシュするアイテム「タワレコメン」に選出される等々、好セールスを記録。 2011年より、プロデューサーに大谷友介(SPENCER、Polaris、ohana)、レコーディング・エンジニア&MIXに益子樹 (ROVO)を迎え、新プロジェクト「Walk across the universe」が始動! 『この国(日本)を変える、音楽の一端を担う』というおおきな目的に向かって、ちいさな日常を邁進している。
sleepy.ab
札幌在住の4ピース・バンド。接尾語の"ab"が示す通りabstract=抽象的で曖昧な世界がトラック、リリックに浮遊している。Vo成山らが紡ぐ美しく繊細なメロディGt山内の変幻自在の空間プレイ、Ba田中とDr津波の確かな素養に裏付けされた強靭なボトム。シンプルに美しいメロディ、声、内に向かったリリック、空間を飛び交うサウンド・スケープが4人の"absolute" な音世界をすでに確立している。3rdアルバム『palette』収録の「メロディ」がFM NORTH WAVEのメガ・プレイ、同局にて『archive』収録の「雪中花」がHOT100チャート1位を記録。国内外アーティストからも注目され、ARABAKI ROCK FESTIVAL、RISING SUN ROCK FESTIVAL(2年連続)、SUMMER SONIC、RUSH BALL、FUJI ROCK FESTIVALなどの大型フェスにも出演。