POWER DA PUSH第11弾! 大注目のGAMEBOYS × JZAがアナログ盤をリリース!
OTOTOYのヒップ・ホップ担当こと和田隆嗣が、一押しのヒップ・ホップ・タイトルを追い続けるPOWER DA PUSHシリーズ! 第11弾は、今現場でホットな評判を得ているGAMEBOYS。すでに一度プッシュしていますが、近々リリース予定のアナログ盤から先行配信決定!! ということで、再フィーチャーいたします! 彼ららしい力の抜け方と、新たな試みが試された新作をお聴きください!
アナログから1曲先行配信
GAMEBOYS × JZA / ODEKAKE
【配信価格】
mp3、wav共に150円
2012年VLUTENTRECORDSより『1.5(ONE POINT FIVE)』をリリースしたGAMEBOYS × JZA。2013年3月上旬にManhattan Recordsから12inchを限定リリース。アナログのリリースに先駆け、収録曲の「ODEKAKE」をデジタル・リリース。昨年の『1.5』の発売から、変化しつつある心境を落とし込んだNEW SHIT。
これがイツモドオリのヒップ・ホップ・スタイル。デビュー・アルバム配信
GAMEBOYS × JZA / 1.5
【価格】
150円 / 1,500円(MP3のみ)
ヒップ・ホップ・アーティストを輩出している千葉県柏市レペゼンのCHAPAHとKAICHOOの2MCからなるGAMEBOYS 。彼らが2011年に自主リリースしたEPをAIR BOURYOKU CLUB 、KOGAI UNITでの活動も記憶に新しいVOLOが、トラック・メイカー名義のJZAとして、オリジナルの7曲と新曲7曲(スキット、イントロも含む)を追加し“リ・プロデュース”。
GAMEBOYSの実験性が、とても面白く表現された1曲。アナログのリリースも待ち遠しい! PVを見るともっと世界観が伝わるので、そちらもお見逃しなく!!(OTOTOY / 和田隆嗣)
新たな進化を遂げて帰ってきてくれること
JZA(ラッパー名義ではVOLO)による無機質なトラックと、自然体過ぎてナンセンスの境地まで辿り着いてるラップが印象的なGAMEBOYS。だからこそ、今回の「ODEKAKE」は、イントロを聴いた瞬間、アーティスト名を確認してしまった。イントロに続くコーラスは、『1.5』でプロデュースとして参加していたJZA自身が、初めて声で参加している。VOLO名義で活動しているAir Boryoku ClubやKOGAI UNITではハード・コアなラップを聴かせる彼が、本作でメロウな歌詞を歌っている驚きは大きい。それだけでなく、Frank Ocean的(アメリカ・ルイジアナ州出身のR&BSSW)なメロディ・センスに、驚きだけでなく流石という感情が芽生えてくる。
一方、GAMEBOYSの2人による“IT'S MO DORI(いつもどおり)”なスタイルは健在だ。『1.5』のレビューでも書いたのだが、友だちとの会話をそのまま抜き出したような口語を断片的に並べたリリックは、余白が多く残されていておもしろい。JZAによる曇った寒空のようなメロディを背に、パジャマ姿の脱力感と、実家の徒歩圏内を思わせる風景描写は、聴けば聴くほどに、いつかの休日を思い出させてくれる。たとえば、別れと出会いの間に生まれる暇な時間。そう、今から始まる春休みとか…。
それを踏まえると夏にリリースされた『1.5』は遊んでばかりの毎日を連想させる夏休み的一枚であったが、「ODEKAKE」はちょっとセンチな気持ちを届けてくれる一枚となっている。今回はアナログ・レコードと配信のみのシングル・リリースなのだが、これを聴く限りでは彼らは新たな進化を遂げて帰ってきてくれることは確実。未だ次のアルバムに関する情報はないが、前作とは違った一枚がどのように仕上がるのか、期待せざるを得ない。また、今回JZAがフックで登場しているので、その延長としてラップで参加することを期待しているヘッズも多いに違いない。
そのVOLO(JZA)とpiz?の2人による自主レーベルVLUTENT RECORDSが定期的に開催している「GRIND HOUSE(at 池袋BED)」も回を追うごとに大きくなっている。インターネットだけでは集まらない客層がフロアを埋めていることが彼らの実力の証だ。そして一度見たら忘れられない狂気の塊みたいなラッパー(?)、Abe Tomonariの活躍も目が離せない。そんな予測不可能な動きをするVLUTENT RECORDSらしい、2013年一発目の嬉しいサプライズであった。(text by 斎井直史)
POWER DA RECOMMEND
Fla$hBackS (Febb+jjj+KID FRESINO) / FL$8KS
日本語ラップ・シーンでは新世代と言えるFebb、jjj、KID FRESINOによる『Fla$hBackS』、待望の1stアルバムが遂に完成!メンバー全員がラップ・トラックメイクをこなし、オーセンティックな作りの中にキラリと光る独自のセンスとノリにやられる2012年最後のボム!!
ABC(VOLO+piz?) / ABC
2010年、好事家達を唸らせた"VEAZY"が記憶に新しいVOLO A.K.A JZAと、トラウマ軍団VANADIAN EFFECTの酩酊担当Piz? による30日間という超短期間に制作された科学実験の研究レポート!! OMSB'EATS(SIMI LAB)、KMC(POPGROUP RECORDINGS)、WO2X7(VANADIAN EFFECT)、JJJJ(FIVE STAR RECORDS)参加。
RHYDA / FREEWHEELIN' THE HIGHFIELD
RHYDAが仲間と遊びながら吐き出すリアリティーは、まだ誰も言葉にしたことがないものばかりだ。世間のカラカラとした狂騒に隠れて、思い出し笑いのようにふと湧き上がり、脳裏にこびりつく言葉たち。描き出された夜の光景。夢と現実には境などなく、延々に続く今をどう生き、どう戦い、どう遊ぶか。一見無益なその衝動に純粋に向きあう者にとっては、RHYDAの言葉に共感にも似た感情が生まれるはずだ。
PROFILE
GAMEBOYS
CHAPAHとKAICHOOのともに千葉県柏市出身、在住の2MC。ゴリゴリのハードコアなスタイルやコンシャスなアンダーグラウンドなスタイルが主流の柏において、IT'S MO DORIなスタイル! 生活感丸出しかつ自由な楽曲は異端ではあるが、親しみやすい。柏を代表するCLUB LUZROOTSでは、最も多く出演したグループでもある。CHAPAHの高めのよく通る声とフローで語られるリリックは、とてもキャッチーでユーモラスだがシニカルで自虐性が高くGAMEBOYSのスタイルの根幹となっている。おりそれにまとわりつくKAICHOOのモタっとしたフローに全く何にも言ってないようで深そうなリリックはよりGAMEBOYSをオリジナルな存在にしている。
JZA
千葉県松戸市出身在住VLUTENT RECORDS、AIR BOURYOKU CLUB、KOGAI UNIT所属のRAPPER。VOLOのDJ、トラック・メイカー時の呼び名。WU-TANG CLANのRZAに対する憧れとJAZZからのサンプリングを主とするトラック・メイクをしてたことが名前の由来。結果的には飽き性且つ、天邪鬼な気質のそれは現在、由来の意に形を止まる事はなかったがあの晩、この晩、ギンギンにエレクチオン!! そんなサウンドを最近は目指しているらしい。