
VネックTシャツ偏愛ソング「V-Neck T」、筋トレ・アンセム「Workout Remix ft.般若&SHINGO☆西成」 の大ヒットも記憶に新しい、YOUNGHASTLEの2nd Albumがリリース! 今回はなんと日焼け推奨ソングを収録。その名も「Blackout」! プロデュースは日本一黒いDJと噂されるJHETT a.k.a. YAKKO。今作はフル・アルバムとなっておりYOUNGHASTLEの魅力が存分に詰まった内容となっている。様々な表情を見せる全10曲は捨て曲なし!
今ノりにノッている男の超待望2ndフル・アルバム!!
YOUNGHASTLE / Can't Knock The Hastle
【販売形式】
mp3 150円 / 1500円
WAV 200円 / 2200円
【参加アーティスト】
Jhett a.k.a. Yakko、Jigg、DJ TY-KOH、Y's、 Big-T、 Flammable、Hiroshima、and more!!!
一切のブレを感じさせない彼の性格
まずは、このビデオを観て頂きたい。この「V-neck T」のビデオで一躍話題の新人となったのが、YOUNGHASTLEだ。しかし、このシンプルすぎる歌詞と、彼の"攻め一手"なキャラクターは、視聴者にとって、彼のイメージを固定させてしまったかもしれない。何を隠そう、筆者もその1人だった。
ところが、筆者が渋谷のとあるイベントに1人で行った時のこと。大体がリリース音源を持たない若手ばかりのアンダーグラウンドなイベントであったのだが、そこでYOUNGHASTLEがかかるとめちゃくちゃ場が盛り上がる。YouTubeのPVで一気に名前が売れてしまったラッパーという印象を持っていたが、現場で日々泥臭く戦わせてるラッパーからの厚い支持が衝撃だった。

セカンド・アルバム『Can't Knock The Hastle』を聴いてみた今、そうした支持は心底頷ける。YOUNGHASTLEの持つピュアさや、純粋さをひしひしと感じることができたからだ。1曲目の「I'm Nobody」では、自身を取り巻く環境が猛スピードでレベル・アップしていく快感から、今のチャンスの貴重さに徐々に目覚めて行く心境の変化を歌っている。またYOUNGHASTLEのことをYouTubeでしか知らない人は、2曲目「Spell My Name Right」で心をガッチリと掴まれる。彼の名前が"Hustle"ではなく、"Hastle"というのが正しいスペリングであることをトピックとしている。その理由は曲中で語っているので聴いてもらうとして、彼の音源をしっかりと聴いたことがない人は、彼のイメージの認識を間違えていたことに気付く。こうした「にわかファン」を相手にした曲というのは、ファンの気持ちを高ぶらせてくれるに違いない。トラックもドラム・ロールとシンセが多用されたアッパーなもので、フロアを盛り上げるはずだ。
続く3曲目はDJ TY-KOHのシャウトからはじまる「March 13th (Happy B-Day)」。そして、おそらくこのアルバムの中で1番頭に残るのが次の「Blackout」。JHETTO a.k.a. YAKKOのプロデュースによるトラックはイントロからセクシーで、おもわずうっとりしてしまうが、ラップがはじまると笑いを堪えられずにいられない。なんと… 日焼けアンセムなのだ(笑)。歌も任せられるラッパーとして現在注目を浴びているJAZEE MINORのオート・チューンが、メロウかつスウィートなことこの上なし。日サロマスターからの助言が詰まったセカンド・ヴァースが終わる頃には、ニヤけながらも自然とフックを口ずさんでしまう。これは筆者だけではないはずだ。

他にも過去の彼女との別れを綴る「History」では、悪気があるわけではないが、熱しやすく冷めやすい男心を歌っている。ライヴ・オファーだけでなくモデルの仕事への意欲をアピールする「Gimme」、周りの人間の名前を挙げて感謝を述べる「Brother From Another Mother」は、YOUNGHASTLE自身の実体験を抽象化せずにラップへ落とし込むことに成功している。そんな曲が大半を占める中、後半の「Concentrate feat. BIG-T & Y's」や「Don't You Ever」、アルバムのタイトル・トラック「Can't Knock The Hastle」では、彼の謙虚でありつつも男らしい性格が強く前面に出ていてピュアな衝動に対して尊敬の気持ちすら生まれる。
「V-Neck T」、「Work Out Remix feat.般若&Shingo☆西成」に続き今作を聴いて痛感したのは、彼のピュアさだ。一聴すると、人の興味を引くための飛び道具的なラップだが、彼のピュアさが無いと、ここまで純度の高い曲は書けない。音楽にも、女にも、友情や師弟関係に対しても一切のブレを感じさせない彼の性格こそが、現場で後輩から厚い支持を受けている所以に違いない。YOUNGHASTLEを肉食系筋肉ラッパーとでも思っているヘイターの、耳と人間性に問う! これを聴いてからYouTubeの「イイね!」を押し直せ! (text by 斎井直史)
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PROFILE
YOUNGHASTLE
中3の時にキングギドラ『空からの力』を聞き本物の日本語RAPに出会う。ZEEBRAのスタイルに惚れて自然とフォローするようになる。当時、彼がやっていたラジオ番組「BEATS TO THE RHYME」を毎週CHECKする。次第にUSのHIPHOPも聞くようになり、NEW YORKのHIPHOPに強い影響を受ける。18歳の時に仲間に誘われRAPを始める。主に渋谷のCLUBでLIVEを重ねる。2010年6月1st ALBUM『THIS IS MY HUSTLE』をリリースする。収録曲「V-NECK T」が多方面で話題になり、2010年9月「V-NECK T(V-MIX) FT. DJ TY-KOH、Y'S、OHLI-DAY、YUKI a.k.a. JUTO、JAYSMAN & BIG-T」を発表。2010年12月「V-NECK T」がAmebreak AWARDS 2010 BEST SONGS部門で堂々の第2位に輝く。2011年6月、「THIS IS MY HUSTLE REMIX EP」をリリースする。収録曲の筋トレ・アンセム「WORKOUT REMIX FT. 般若 & SHINGO☆西成」のGOLD'S GYMで撮影されたミュージック・ビデオが話題になる。2011年8月、「NEVER BROKE presents SPECIAL DELIVERY PT. I 」に収録の「REAL CLUB / A-THUG, DABO & YOUNGHASTLE pro. JIGG」に参加。