「まだ、この先へ行ける」──LAST ALLIANCE、13年ぶりのアルバム『divine』に刻まれた前進の意志

MATSUMURA(Vo./Ba.)、ANZAI(Vo./Gt.)(L→R)
2024年、4曲入り配信シングル「Bring Back Blue」を合図に、LAST ALLIANCEが再び動き出した。WWWでのワンマン・ライブ、立て続けのシングル発表。止まっていた時間を一気に巻き戻すかのように、その歩みは加速していく。そしてついに、アルバムとしては実に13年ぶりとなる新作『divine』が完成した。
疾走感あふれるメロディアスなサウンドと、物語性を帯びた神秘的な歌詞世界、「これぞラスアラ」と呼ぶにふさわしい核はそのままに、Gt./Vo.のANZAIがこの13年で惹かれてきたポップな感覚も確かに息づいている。過去と現在がぶつかり合いながら、バンドは新たな輪郭を獲得したのだ。
なぜ彼らは、長い沈黙を越えて再び歩み出したのか。歓びも痛みもすべて抱えた13年を経て辿り着いた、今だからこそ鳴らせる音と、その先へ進もうとする意志。ANZAI、MATSUMURA(Vo./Ba.)に、そのすべてを訊いた。
現在進行形の衝動と、色褪せない「神」と「愛」を描く、13年ぶり8枚目アルバム
INTERVIEW : LAST ALLIANCE

取材・文 : 小林千絵
撮影 : YOSHIHITO KOBA
やっぱり、LAST ALLIANCEがいちばん楽しい
──LAST ALLIANCEは2024年に4曲入り配信シングル「Bring Back Blue」をリリースして本格的に再始動しましたが、再始動してみていかがですか?
MATSUMURA(Vo./Ba.):大変だけど楽しいですね。中学生みたいな感想ですけど(笑)。
ANZAI(Vo./Gt.):うん、楽しいですよ。
──その後は、ライブのみならず、楽曲もリリースするなどハイペースで活動されていますが、それはどのような思いからですか?
MATSUMURA:どうなんだろう。でもANZAIと飲んでいるときに、ANZAIに「俺はもっとバンドをやりたい。まっちゃん、忙しいと思うけどペースを上げていこうよ」と言われて。
──ANZAIさんは、MATSUMURAさんにハッパをかけるほどにバンドをやりたいと思ったのはどうしてですか?
ANZAI:年齢的にもういつ死ぬかわかんないし。
MATSUMURA:それは本当にあるよね。僕ら今年で52歳なので、リアルにリミットがあるんですよ。例えば「じゃあ3年後に動こう」と言ったら55歳になってしまう。だから「動けるうちに」みたいな気持ちはありますよね。
──その結果「大変だけど楽しい」という日々になっているわけですね。
MATSUMURA:まぁ大変ですけどね(笑)。動き始めてからアルバムができるまでにもこんなに時間かかっちゃってるわけだし。

──「Bring Back Blue」を出したときに「次はアルバムを」という気持ちになったんですか?
MATSUMURA:いや、『Seventh Sense』(2013年リリースの7枚目アルバム)を出したあとからずっと、「いつかはもう1枚」と思ってはいました。年に一回〈焼來肉ロックフェス〉に出る形でギリギリLAST ALLIANCEを繋いでいたときもずっと「いつかはアルバムを」と思っていて。
──それが、2024年に本格的に動き始めたことでアルバム制作も具体的になってきたと。実際、アルバム制作に向けて動き出したのはいつ頃ですか。
MATSUMURA:東京・WWWでワンマン(ONEMAN SHOW “Bring Back Blue” 2025年3月1日開催)をやってからですね。そこで「次に行ける」「次に行こうよ」という気持ちになって。次は東京・Spotify O-EASTでやりたいと思っていたので、2026年6月6日のO-EASTを抑えられたときに、そこから逆算してアルバムを作り始めました。
──ということは、WWWのライブの手応えが良かったということですよね。話が前後してしまうのですが、WWWのライブの話も聞かせてください。ライブはいかがでしたか?
ANZAI:楽しかったですよ。
MATSUMURA:楽しかったね。チケットが先行販売の時点で売り切れたり、想像以上の反響があったから「こんなに待っててくれたんだ」みたいな気持ちもあったし、実際ライブもかなり盛り上がって。本当にやって良かったなと思いました。
ANZAI:僕は「若い子も結構いるな」という印象で。僕らと共に歳を取っていった同世代がほとんどかと思いきや、意外とそうじゃない人たちのことが目につきました。
──そういう人がいると、さらに「このあと活動止められない」という気持ちになりますよね。
MATSUMURA:はい。これからは、今まで聴いてくれた人たちに向けた活動はもちろん、新しい層にもリーチできるようにいろんなことを考えて活動したいなと思っています。それがバンドを前に進めるということだと思うので。結局バンドって、箱も徐々に大きくしてフェスに出て、音源も広く届けていかないとやる意味がない。ただ「時間があるからライブやろう」みたいな感覚ではないですね。楽しいからやっているだけじゃなくて、つらいことがあっても先には進みたい。

──「楽しくやれればいい」とか「続けられたらいい」という気持ちではなく、復活をとげたうえで、上を見ていられるのはどうしてなのでしょうか?
ANZAI:結局、LAST ALLIANCEをやることが一番面白いなと思ったんです。いろいろ大変なことはあるけど、歌や楽器で何かを伝えるという、自分たちがやってきたことが一番楽しいと思った。そういう意味ではお休みの期間も必要だったんだと思うし。この十数年間でいろんなものを吸収して、勉強をして、その結果「やっぱり一番面白いのはバンドだな」って思えたから。まっちゃんにはいい迷惑だったかもしれないけど。
MATSUMURA:いい迷惑ですね(笑)。
ANZAI:あはは(笑)。
MATSUMURA:冗談ですよ。ANZAIが「俺ら、またロッキンとか出たいし」みたいなことをよく言うんですよ。その言葉に「まだそんな先見てるんだ」って感化される部分があって。今はサブスクもあって、昔の曲が日の目を見ることもある。だけど、昔作った大切な曲を新たな人に聴いてもらうためには、やっぱり新しいものーーそれが僕たちに取っては今回のアルバムなんですけどーーで、新たに聴いてもらうきっかけを作っていかないと、誰にも気づかれないから。こうやってインタビューしていただけるのもありがたいし、再開したからには、今までやってきた以上のところに行きたいと思っています。
──だからこそアルバムを出す意味があるわけですね。
MATSUMURA:はい。アルバムを聴いて「ライブを見たい」と思ってもらえたらいいなと思うし、何かがバズればいいなとも思う。若い世代の人だけじゃなくて、僕らと同世代だけど時を経てLAST ALLIANCEに気づいてくれる人もいるだろうし、そういう人たちにも届いて、バンドを大きくしていきたいなと思っているところです。































































































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