宮世琉弥、「自分の気持ちを、自分の言葉で」──色彩豊かな楽曲で描く『Illusion』の世界

日常に色彩を添えるようなシティポップも偏愛ソングも攻めのラップ×ロックも、アーティスト宮世琉弥を構成する音楽として違和感なく並列する。3作目となるフル・アルバム『Illusion』はソロ・アーティストならではのメリットを活かした振り幅の大きな一作だ。自作ナンバーや友人でもある石崎ひゅーいと遂にコライトを実現した楽曲、プログラミングも自身で手がけた楽曲など、創作のスタンスも拡大している。
2019年の俳優デビュー以降、コンスタントに出演作を重ね、20代前半という若さながら本格俳優と目される現在。俳優とアーティストを両立する中で常にその違いや共通点を尋ねられてきたであろう彼。“幻想・錯覚”という、その問いの答えのようなタイトルを持つニュー・アルバムについて訊く。
石崎ひゅーい、崎山蒼志ら参加。宮世琉弥の自作曲も収録!
INTERVIEW : 宮世琉弥

取材・文 : 石角友香
撮影 : 梁瀬玉実
俳優/アーティスト、それぞれで引き出される宮世琉弥の表情
――今回のアルバムの発端として“二面性”というワードが浮上したそうですが、このワードに惹かれたのはどんな理由からですか?
宮世琉弥(以下、宮世):僕はまず俳優としてお仕事をさせていただいていて、そこからアーティスト活動も始めたんです。役者は自分の意志よりも作品のストーリーに沿ってその役を演じきることが前提で、僕ではない誰かを生きる仕事ですが、音楽は、自分の経験したことや理想を、自分の言葉として届けられる。そこには俳優とはまた違った感動の伝え方があると思っています。
その表現方法の違いが、僕にとっての“二面性”のひとつですし、それは自分にしか出せない武器なのかなと思ったんです。だからこそ、しっかりとそれを強みにしていきたいと思って、このテーマで制作しました。
それに、この2〜3年、アーティスト活動をやらせていただいて、得た経験から改善すべきところも見えてきましたし、もっといろんな宮世琉弥を見せられるようになりたいとも思いました。アーティストとして楽曲で表現する宮世琉弥の中での二面性もありますし、いろんな場所で違う魅力を出していけたらいいなと思うので、新たなフェーズを意識して取り組んだアルバムです。
――今の宮世さんを形容するワードでもあると。アルバムでは強気と弱気、不安と「やってやるぜ!」、どちらの気持ちも表現されているのも納得です。
宮世:「SUPER!!」のような激しい曲もあれば、J-POP寄りの楽曲、爽やかな曲、しっとりした曲、「Feel a LIVE」のようにライブで盛り上がる曲もあって。このアルバムを通して聴くだけで、いろんな感情になれると思います。
アルバムって再生したら次の曲が自然と始まるじゃないですか。その流れの中で、聴く人をいい意味で裏切れる作品になっているんじゃないかなと思います。ただ、曲調は違っても、歌詞を追っていくとどこか同じ世界観の中にいる感覚は味わえるはずです。バラバラなようで、ちゃんと一本の軸は通っているアルバムになったと思います。

――ファースト・アルバムの『PLAYLIST』(2024年)はヒップホップやトラップなど、比較的強い表現が多かった印象で、セカンド・アルバムの『Soleil』(2025年)では初めての作詞作曲楽曲が入ったり、曲調も広がった印象があります。今回もいろんな作家の方とのコライトや宮世さんの自作曲がありますが、どういうふうに曲を集めていきましたか?
宮世:アルバム・タイトルが『Illusion』ということもあって、曲調はあえてバラバラにしています。そのエンタメ性や面白さは意識しました。
リリース時期から逆算して目標を決めて、自分でも5曲ほど制作しました。ただ、それを無理に詰め込むというよりは、その中から一番良いものを選んでブラッシュアップして、アルバムに入れる方がいいと思いました。
理想は全曲自分で作れるようになることですが、まだそこまでの時間や技術が十分とはもちろん言えないですし、自分で作るとどうしても固執してしまう部分もあるとも思ったので、提供していただいた楽曲の中で自分が表現したいものに近いものを選んで、できるだけリリックで参加する。そういうバランスを意識しながら制作しました。





























































































