世界的トレンドであるアジア・インディー・シーンを大研究!──OTOTOY的ディスク・ガイド
近年アジア各国のアーティストの来日や海外進出で顕著に表れているように”アジア音楽”へ熱い視線が集まっています。インターネットを通じた世界各国さまざまな音楽の混沌による恩恵を吸収し、その土地の空気感やルーツ、言葉を纏う魅力的な”アジア音楽”が続々と日本のシーンを賑やかしていますよね。
そこで今回は数あるアジア音楽の中でも特に注目したい「OTOTOY的アジア音楽ディスク・ガイド」を作成しました! アーティストを国別にまとめてみましたので、ぜひこの機会にアジア音楽の虜になっちゃいましょう。次のページではアジアのアーティストの来日情報もまとめているので、気になったバンドがいたら、ぜひライヴハウスへ!
ちなみに5月期の『岡村詩野音楽ライター講座』でも「アジア・インディー・ロック大研究」をテーマに開講中なので、ご興味のある方はぜひ!
ライター講座5月期開催中! まだ間に合います!
【開催日時】
第5回 : 2019年7月13日(土)13:00〜16:00
【受講料】
事前申し込み : 単回 4,200円(税込)
当日申し込み : 単回 4,700円(税込)
【詳細 / お申し込みはこちらから】
https://ototoy.jp/school/event/info/256
COLUMN : いま盛り上がる、アジアの音楽たち
アジア音楽への興味が、特に日本や欧米のインディー・ロック好きたちの間で急速に広がりつつあります。というより、世界規模でみても「アジア」がトレンドになっているのは間違いなく、MITSKI、スーパーオーガニズムといったアーティストたちの活躍もその引き金の要因になっているのだろうという気がします。タイのファンクに影響を受けているKhruangbin(クルアンビン)のようなグループが人気を獲得しているのも、そうした傾向の一端かもしれません。
この春も、韓国からSay Sue Me、フィリピンからMellow Fellowなどが来日した他、今月は香港のThudとともにシンガポールのCosmic Childもやってきます。シンガポールといえば、昨年、日本のシンガー・ソングライターのマーライオンがしかけたユニークなイベント<シンガポール祭り>も大成功。シンガポールの男子と日本の女子によるユニットChiriziris(チリヂリズ)も結成され、7月17日には初のアルバムもリリースされる予定です。いうまでもなく、シャムキャッツ、ミツメ、ceroなど日本の人気バンドが積極的にアジア・ツアーに出ていることで、アーティスト同士の交流も年々高まってきています。
ここで紹介するのは、例えば韓国のBLACKPINKやBTSといった人気グループとは違い、もっと未成熟だったり危なかしかったり…という様々な可能性をひめたインディー・ポップ/ロックです。でも、それだけに探れば探るほど新しい発見のある音楽ばかり。私は目下タイの音楽に夢中ですが、かつてUSインディーの草の根的な広がりにハマった時のようなデ・ジャ・ヴ体験をしています。近すぎて灯台下暗しだった同じアジアのインディー音楽、一緒にその魅惑の迷宮に入ってみませんか。
音楽ライター講座講師 岡村詩野
クリーンな韓国
HYUKOH
もはやアンダーグラウンドを超えた存在になりつつある大人気ロック・バンド。欧米のインディー・ロックやR&B、ソウルなどのエッセンスを吸収し、しなやかなバンド・アンサンブルを奏でる。ファンキーなグルーヴはゾクゾクするほど刺激的で、艶やかでブルージーな歌声を持つヴォーカルの存在感は強烈。また〈フジロック2019〉への出演も決定。ライヴパフォーマンスにも定評のあるバンドなので、フジロックに参加される方はお見逃しなく。
Say Sue Me
今年4月に初単独来日公演を果たし注目を集める、釜山からの4人組。1990年代USシーンのローファイ感と爽やかでメロウなサーフ・サウンドを持つグルーヴは、そよ風のように心地よく時折パンク的な激しさやノイジーな轟音を魅せるなど、音楽性の幅広さをビシビシと感じさせる。また、ヴォーカルのチェ・スミは偶然聞こえた話し声の美しさをきっかけにバンドに勧誘されたほどの声の持ち主で、洗練されたサウンドに溶け合う格別なバンド・アンサンブルは魅力に溢れている。
ADOY
2017年にデビューした4人組バンド。結成から期間は短いが、他バンドで各々活動していたメンバーが集まっている。ヴォーカルのオ・ジュファンは〈サマーソニック〉出演経験もあるEastern Sidekickの元メンバーだ。かつてのワイルドな歌声は鳴りを潜め、現在はマイルドな時ウィスパーボイスを都会的かつ柔らかなシンセポップに乗せて響かせている。滑らかな女性コーラスが溶け込んだメロディラインはペール・カラーのような淡い印象。
SE SO NEON
2016年結成の3人組、Se So Neon。サイケデリックなギター・サウンドに重厚なリズム隊、中性的でスモーキーなヴォーカルが抜群に噛み合う本曲は最高で、新人らしからぬ貫禄を漂わせている。2018年にはYogee New Wavesとの2マン来日公演を東京、大阪にて開催し、大きな話題を集めた。
Silica Gel
2013年、ソウル芸術大学の学生を中心に結成された7人組。メンバーのうち5人が作曲を担当し、サイケデリック、ポストロック、ヒップホップ、ドリームポップなど、様々な音楽が混じり合うハイブリッドなサウンドが特徴的。MVから感じたのは、ゲーム音の影響が色濃いのかなという印象。残念ながら2018年からメンバーの兵役のため活動休止中。
parasol
2013年にソウルで結成された3人組。1960〜1970年代の洋楽と、韓国のサイケデリック・ロックをこよなく愛するという共通項から意気投合し、結成に至ったというエピソードを持つ。ゆるくサイケなムードを漂わせる曲調に柔らかで透明感のある歌声がいいアクセントになっていてグッとくる人も多いはず。日本のアーティストではシャムキャッツやミツメ、DYGLなどのバンドと親交がある。
イ・ラン
コミック作家、映像作家、文筆家など様々な顔を持つ女性シンガー・ソングライターのイ・ラン。社会と対峙しながら紡ぐ素直な言葉と音楽が多くの人たちの心を掴んでいる。日本では柴田聡子とのツアー〈ランナウェイ・ツアー〉や共作CD『ランナウェイ』でも話題に。作家としては、代表的な著書に『悲しくてかっこいい人』がある。
Summer Soul
韓国生まれのマレーシアを拠点に活動する19歳のシンガー・ソングライター / プロデューサー。煌びやかなドリームポップと脱力感が漂う曲調が特徴。ブラック・ミュージックの影響を含んだギターポップ・サウンドは屈託のない爽やかさを持ち合わせている。
空中泥棒
以前は公衆道徳という名義で活動していたが2018年に改名した宅録アーティスト、空中泥棒。閉鎖的でアンビエントな音像の中にノイジーな不協和音が混沌としているが、抜きん出た感性で構築されたポップ・ミュージックは圧倒的で色褪せることがないように思えるほど最高だ。作詞と女性ヴォーカルに上記で紹介したSummer Soulが参加していて、彼の作る音楽にうまく溶け込み作品をよりバラエティ豊かで芳醇なものにしてくれている。来日公演は未定で、実現する日が今から待ち遠しい。
Yaeji
韓国人の両親のもとNYに生まれ育ち、現在もNYを活動拠点にしているアーティスト。プロデューサーやDJ、シンガーとして活躍中。ハウスやヒップホップから影響を受けた中毒性の高いミニマルなトラックと淡々とした歌声が溶け合う、ダンサブルなミュージックがめちゃめちゃかっこいい。〈フジロック2019〉にも出演予定。
MILLIC(clubeskimo / Fanxy Child)
韓国のHIP HOPレーベル〈HIGHGROUND〉所属、韓国ブラックミュージックを牽引するDJ兼プロデューサー。ZicoやCrush、DEAN、PENOMECOが所属する〈FANXY CHILD〉のメンバーでもあり、本曲にも参加している。閉鎖的な空気感に広がる前衛的なサウンドに軽快なクラップ音と骨太なラップやヴォーカルが効いていて、じっとりとした季節にぴったりな一曲に仕上がっている。
offonof
MILLICと同じく〈HIGHGROUND〉に所属する二人組。こちらも先ほど紹介したFANXY CHILDのメンバーが所属する〈clubeskimo〉のメンバーでもある。R&B、HIPHOP、エレクトロニカの要素を持つスロウなテンポな曲調が特徴。本曲にはCosmo Pykeがギターとして参加している。
儚さを内包する台湾
落日飛車(Sunset Rollercoaster)
台湾のインディー・シーンを牽引するサイケ・ポップ・バンド。アジアン・オリエンテッド・ロックと揶揄されるように、アーバンな音色に甘く切ない魅惑的な歌声が響く。来日公演も多く、シャムキャッツやミツメ、OGRE YOU ASSHOLEなど日本のアーティストとの親交が深い。2019年フジロックへの出演が決定している。
雀斑freckles
2003年に結成されたシティ・ポップ・バンド。山下達郎など、日本のシティ・ポップへの愛が溢れるキラキラとしたサウンドが特徴。2007年、1枚のアルバムと数枚のEPを世に出してあっという間に解散してしまい、台湾で伝説的なバンドとなっていたが、2017年再結成を果たす。紅一点のヴォーカル、林以樂(benben)はskipskipbenbenとしてソロ活動も行なっている。
透明雑誌
台湾でカリスマ的存在のオルタナティヴ・ロック・バンド。透明雑誌のバンド名はNUMBER GIRLの「透明少女」から引用されていて、ピクシーズやソニック・ユース、ウィーザーなどのUSオルタナティヴ・ロックからの影響も公言している。全力疾走感溢れるストレートでエッジの効いたサウンドが魅力。ヴォーカルの洪申豪(モンキー)はソロ活動以外に、2017年にVOOIDというバンドを結成している。
ElephantGym
マスロック / ポストロックバンド。独創的なベースのタッピングは骨太だが瑞々しく軽やかで心地良く、シャープなギターと絶妙な波動を生むドラムが混じり合うバンド・アンサンブルは激しくも清らかな印象で聞き応え抜群。時に加わる繊細なボーカルが調和した透き通る美しいメロディも魅力的。
The Fur.
2016年結成、高雄を拠点に活動する男女4人組のドリーム・ポップ・バンド。多彩で表現豊かなボーカルに煌びやかなシンセポップ、抜群のソングライティング・センスが溶け合ったサウンドで奏でる、リラックスしたメロディの中で陽だまりのような優しい温かさを放っている。世界的にも注目を集めていて、海外での活動も積極的に行うなど活躍の場を広げている。今回紹介させていただいている台湾アーティストの中でもすごくオススメ!
淺堤shallow levée
こちらも高雄を拠点として活動するオルタナティヴ・フォーク・ロック・バンド。静かに躍動するビートにフォーキーで哀愁漂うメロディ、台湾語と中国語で紡がれた柔らかなボーカルが忙しい日々に凪のような心地を与えてくれる。今年1月に来日公演を果たす。
DSPS
男女4人組のギター・ポップ・バンド。細かく刻まれたビートに壮麗な男女のコーラス・ワークが晴れやかな印象を与えている。盟友Homecomingsの「PLAY YARD SYMPHONY」の7インチのリミックスを手がけ日本でも話題となった。2019年5月に来日公演をしている。
I Mean Us
2015年に台北で結成された5人組ドリーム・ポップ・バンド。ツイン・ギターのもの憂いげな轟音とクリーンな女性ヴォーカル、シンセサイザーが軽快で幻想的なグルーヴをもたらしている。本作は女性ヴォーカルが印象的だが、男性ヴォーカルやツイン・ヴォーカルをメインにした楽曲もある。2019年7月に来日予定だ。
EVERFOR
雀斑frecklesのギタリスト、スー・ウェイアン率いる、シティ・ポップ・バンド。新しくもレトロな踊れる楽曲が魅力。台湾のみならず、そのキャッチーさと絶妙なインディ感で徐々に中毒者をアジア全域に広げている。2019年3月に来日公演をしている。
deca joins
2013年結成、台北を拠点に活動する4人組。オルタナティヴ・ロック、ジャズ〜フュージョンの要素が含まれた、抜群のメロディ・センスが魅力。メロウでムーディな楽曲からドリーミーでチルな楽曲まで、卓越した演奏スキルと表情豊かなボーカルが一層の鮮やかさを彩る。2019年の2月にミツメやスカートとの共演で来日した。
9m88
NYの名門校『The School of Jazz & Contemporary Music』でジャズを学んだ女性ソウル・シンガー。R&B、ジャズをベースにしたビンテージ・サウンドの中を遊泳する、アーバンで妖艶なボーカルがすごく生き生きとした本曲。共演している馬念先は、台湾の歌手 / 俳優で糯米糰(Sticky Rice)のヴォーカル。2019年1月の来日公演で竹内まりや「Plastic Love」を披露し話題を呼んだ。また、〈サマーソニック2019〉への出演が決まっている。
落差草原
エクスペリメンタルロック・バンド。ドラム・パーカッションによって刻まれる屈強なリズムに民謡とサイケデリックの要素が融合された印象のサウンド。アンビエントな魅力と不穏な空気感を纏った音像は荘厳で唯一無二な異彩を放っている。2019年7月に来日公演を控えている。
Angel Baby
落日飛車(Sunset Rollercoaster)のドラムスの羅尊龍が率いる脱力系ガレージ・ポップ・バンド。台湾人アメリカ人イギリス人のそれぞれ台湾アンダーグラウンドで活躍するミュージシャンが集まって結成された。サイケデリックで不安定な音律と調和した、ゆるい歌声がたまらなく心地よい。
イルカポリス 海豚刑警
オルタナ・ポップ・バンド。幻想的な雰囲気と瑞々しく疾走感あるアコースティック・サウンドが印象的な本曲。身につけているゴーグルがぶっ飛んでて最高です。DSPSとの親交が深く、2018年にはシャムキャッツと台北で共演している。
均一的な都市から表現する香港
GDJYB
艶やかなサウンドとキャッチーさを兼ね備えた楽曲が多い印象。自らの音楽について、「マスロックとフォークミュージックを、ホングリッシュ(香港訛りのシンプル英語)でミックスした”マスフォーク”」と標榜している。
THUD
シューゲイザーを効果的に取り入れたサウンドが印象的なドリーム・ポップ・バンド。CRIBSやYUCK、FAZERDAZEなどのオープニング・アクトを務めるなど、香港国内での期待値の高さが伺えるニュー・カマー。ノスタルジックで淡い多幸感が凝縮された一曲です。2019年6月にCosmic Childと共同来日公演を行う予定。
常夏のインドネシア
ikkubaru
山下達郎、角松敏生など、おもに1980年代の日本のシティ・ポップから影響を受けたサウンドが特徴的な4人組ポップ・バンド。藤井隆やEspecia、tofubeatsの楽曲のリミックスやバンドでのカヴァーをしていたりと、日本のミュージシャンとも関わりが深く、過去には何度も来日公演を行なっている。今年は〈フジロック2019〉への出演が決まっている。
Reality Club
インドネシアで人気のYouTuber、ファティア・イザッティ率いる5人組ポップ・バンド。男女のツイン・ヴォーカルで、しなやかなギターとトロピカルなポップさ溢れる楽曲はクセになる心地よさを持っている。MVで披露されているダンスもとってもキュートで最高。2019年6月に来日した。
Mondo Gascaro
日本人の母親とインドネシア人の父を持つプロデューサー / シンガー。ソフトロックやAOR、ブラジル音楽などのエッセンスに日本のシティポップをブレンドしたような、トロピカルでキャッチーなポップセンスと浜風がほのかに香るメロウなメロディが魅力的。柔らかで芳醇なヴォーカルが楽曲をさらに極上な楽曲へと導いてくれる。
Adhitia Sofyan
ジャカルタ在住のシンガー・ソングライター。南国の雰囲気を漂わせるアコースティク・サウンドを基調とした繊細で美しいメロディと、静謐とした素朴で優しい歌声が内省的で奥深い世界観を演出している。耳馴染みがすごく良い、清涼としたサウンドは蒸し暑い夏のお供にぴったりだ。
Monita Tahalea
インドネシアのオーディション番組から登場した女性シンガー。ジャズ系のポップスといった感じで、間を生かしたシンプルなサウンドに透き通るしっとりとした歌声が穏やかで心地よい。特に女性シンガー好きな方にバチっとハマると思います!
アメリカからの影響が根強いフィリピン
Mellow Fellow
ジャズやソウルなど、ブラックミュージックの香りを漂わせ、ベッドルームからローファイ・ドリームポップを鳴らす洒脱なシンガー。陽気なキャラクターで、来日公演では天然水片手にチアーズというようなお茶目な一面やエモーショナルな歌声を披露し、会場を沸かせていたのが印象的だ。Clairoとのコラボ曲「How Was Your Day?」でも話題を呼んだ。
Ruru
チルなベッドルーム・ポップが特徴的。肩の力が抜ける幻想的なメロディに、思わず体を揺らしてしまうゆるいリズムに乗ったラップ。包み込むような歌声は聴くものの胸に染み渡る。Mellow Fellowとの交流が深く、来日公演ではサポート・アクトとして参加していた。
Up Dharma Down(UDD)
ギター・ポップ・バンド。レッド・ホット・チリ・ペッパーズやザ・エックス・エックス、ブロック・パーティ、インキュバス、タヒチ80などのオープニング・アクトとしても演奏をしたギター・ポップ・バンド。2018年4月〈SYNCHRONICITY'18〉で初来日を果たす。US / UKのインディー・ロック、アシッドジャズ、ネオソウル、シンセポップなどの要素を吸収し、ハイブリッドな音楽性を持つのも特徴。
EYEDRESS
UK、〈WARP〉傘下のHIPHOPレーベル〈LEX〉からアルバムを出すなど、欧米からの注目度も高い、プロデューサー兼シンガー。スモーキーで不気味な空気感を備えた楽曲が多く、メロウなローファイ・ポップからパンクまであらゆる曲から強力なアテチュードを感じる。フィリピンのインディー・シーン最重要人物であることは間違いない!
経済力と音楽力の成長が著しいシンガポール
Sobs
1990年代ギター・ポップの甘酸っぱさを持つサウンドで軽快な明るいメロディ・ラインを織り成す3人組。そのキャッチーでポップな音楽性がインターネットを通じて、欧米を中心とした世界へとファンベースを広げている勢いのあるバンドだ。2019年1月、For Tracy Hydeのファンを公言する彼らとコラボを果たし、初来日ツアーを行っている。
Subsonic Eye
シューゲイザー・ポップ・バンド。フェザーデイズやスネイル・メイルを彷彿させるローファイ・ポップでドリーミーなサウンドが病みつきになる爽やかさで最高。特にベッドルーム・ポップやドリームポップ好きな方にオススメです! ちなみにSobsも所属するレーベル〈Middle Class Cigars〉のアーティストとのこと。
Cosmic Child
こちらもシューゲイザー・ポップ・バンド。シンセサイザーを用いた幻想的な空気感と力強いギター、温もりを感じさせる女性コーラスと虚ろげなボーカルが溶け合ったバンド・アンサンブルは爽やかで奥深いサウンド。SobsやSubsonic Eyeとのレーベルメイトで両者との関係は深い。2019年6月、香港のTHUDと共同来日公演を行う予定だ。
Chiriziris
2015年結成、アジア各国を転々として育ったシンガポール在住Sasha Sardarと日本在住Fumina Ogawaが結成したロック・バンド。1990〜2000代のUKロック〜Jポップから影響を色濃く受けたサウンドが魅力。7月に開催される〈シンガポール祭りVOL.2〉に出演予定。
The Steve McQueens
世界的な影響力を持つラジオ/クラブDJとして知られるジャイルス・ピーターソンも惚れ込んだ5ピース・バンド。最先端のジャズやソウルのエッセンスを取り入れたグルーヴィでメロウなサウンドが特徴。来日公演を積極的に行っていて、日本からの支持も厚い。
人懐っこく中毒性高めなタイ
Phum Viphurit
タイに生まれ、9歳から18歳までニュージーランドで暮らし、現在バンコクを拠点に活動するシンガー・ソングライター。ノスタルジックでメロウネスなサウンドと甘くてソウルフルな歌声が際立った楽曲が多い印象。耳にいつまでの残る温かみのあるグルーヴが心地の良い。自身のルーツについて1960年〜1970年代のモータウンや日本とタイのシティポップ、USのボン・イヴェールやマック・デマルコに影響を受けたと語っている。〈サマーソニック2019〉への出演が決まっている。
Gym and Swim
5人組トロピカル・ポップ・バンド。中毒性の高いシンセポップとパワフルな歌声に病みつきになって聴き入ってしまう。筆者も観にいった初来日公演では友人の距離感で音楽と真剣に向き合い楽しんでる姿に感動してしまった。また会場を部活のようなアットホームで全力な空間に包んでくれる感じが印象的だった。
Plastic Plastic
バンコクを拠点に活動する兄弟ポップ・デュオ。アコースティックとシンセサイザー、さらにおもちゃを使うなどユニークで自由な音使いで奏でるローファイなサンシャイン・ポップが特徴。2019年4月に来日公演を果たした。ちなみに兄のポン(Pokpong)は上記で紹介したGym and Swimのギターとしても活躍中。
Cyndi Seui
エレクトロ・ポップ、シンセ・ディスコなサウンドを基調とし、ファンクやシティ・ポップの要素をかき混ぜた音を奏でるソロ・ユニット。その万華鏡のようで魅惑的なキラーチューンの虜になってしまう方も多いかと。かつて日本で話題を呼んだフリッパーズギターのトリュビュート・アルバムに参加している。
Moving and Cut from
次世代のタイ・ポップ・シーンを担う期待の5人組。静謐とした佇まいから、囁くように紡がれるサウンドたちとタイ語の持つ柔らかな響きが共鳴したメロディが印象的な1曲。タイのメジャー・バンド、POLYCATが彼らの曲をカヴァーするなど確かに注目を集めている。2018年には初来日公演を果たした。
STAMP
タイの若者の中で圧倒的人気を誇るシンガー・ソングライター。アコースティック・ギターのサウンドを土台にしたポップ・ロック的サウンドが特徴。これまでに何度も来日公演をしており、2017年4月には日本限定版のアルバム『STH』をリリースしている。
temp.
ぬるい夜風のようなサウンドが独特な空気感を漂わせ、メロウネスでありながらユーモアを持ち合わせたポップ・センスが個人的にツボ。甘酸っぱく儚い本曲は夏との相性抜群かと! 〈新代田環七フェスティバル 2019〉へ出演し、初来日公演を果たした。
今回紹介したアーティストの音源もOTOTOYで配信中です!
編集 : 鈴木雄希、松崎陸
アジアのアーティストの来日情報はこちらから
2019年7月19日(金)
〈I Mean Us 2019 “EYヨ” Asia Tour〉
出演 : I Mean Us (from Taiwan) / Attractions / Black Boboi / 村里杏
DJ : DAWA (FLAKE RECORDS)
会場 : 福岡 BEAT STATION
時間 : 開場 18:30 / 開演 19:30
料金 : 前売り 3,000円 / 当日 3,500円 (別途ドリンク代)
2019年7月19日(金)
〈imakinn records presents CHINESE FOOTBALL Japan Tour 2019〉
出演 : CHINESE FOOTBALL (from China) / e;in / cetow / nihon alps / sunday morning bell
会場 : 京都・二条nano
時間 : 開場 17:30 / 開演 18:00
料金 : 前売り 2,300円 / 当日 2,800円(別途ドリンク代)
2019年7月20日(土)
〈imakinn records presents CHINESE FOOTBALL Japan Tour 2019〉
出演 : CHINESE FOOTBALL (from China) / Crows Caw Loudly / Emitation
会場 : 名古屋・鶴舞RIPPLE
時間 : 開場 TBA / 開演 TBA
料金 : 前売り ¥2,500(1d込み) / 当日 ¥3,000(1d込み)
2019年7月21日(日)
〈imakinn records presents CHINESE FOOTBALL Japan Tour 2019〉
出演 : CHINESE FOOTBALL (from China) / MIRROR / shipyards / Haus (members of OFFICE VOIDS, shipyards, SUPER DUMB, V/ACATION and 2 sick worry) / by the end of summer (Kyoto)
会場 : 東京・渋谷LUSH
時間 : 開場 16:30 / 開演 17:00
料金 : 前売り 3,000円 / 当日 3,500円 (別途ドリンク代)
2019年7月21日(日)
〈I Mean Us 2019 “EYヨ” Asia Tour〉
出演 : I Mean Us (from Taiwan) / 揺らぎ / Tsudio Studio
会場 : 大阪 SOCORE FACTORY
時間 : 開場 18:30 / 開演 19:00
料金 : 前売り 3,000円 / 当日 3,500円 (別途ドリンク代)
2019年7月22日(月)
〈I Mean Us 2019 “EYヨ” Asia Tour〉
出演 : I Mean Us (from Taiwan) / Luby Sparks / 17歳とベルリンの壁
会場 : 新代田FEVER
時間 : 開場 18:30 / 開演 19:00
料金 : 前売り 3,500円 / 当日 4,000円 (別途ドリンク代)
2019年7月23日(火)
〈imakinn records presents CHINESE FOOTBALL Japan Tour 2019〉
出演 : CHINESE FOOTBALL (from China) / The Firewood Project / OWEN / DJ SHOCHANG (HIGHLIFE HEAVEN)
会場 : 新代田FEVER
時間 : 開場 18:30 / 開演 19:00
料金 : 前売り 3,500円 / 当日 4,000円 (別途ドリンク代)
2019年8月19日(月)
〈SE SO NEON × iri SUMMER SONIC EXTRA〉
出演 : SE SO NEON (from KOREA) / iri
会場 : 渋谷 WWW
時間 : 開場 18:00 / 開演 19:00
料金 : 3,800円 (別途ドリンク代)
発売 : 7月7日(日) 10:00〜
2019年12月11日(水)
〈Crowd Lu 2019 World Tour Tokyo〉
出演 : Crowd Lu (from TAIWAN) / iri
会場 : TSUTAYA O-EAST
時間 : 開場 18:00 / 開演 19:00
料金 : 7,500円
発売 : Yahoo!チケット独占先行 6月28日(金) 15:00〜 7月14日(日)23:59
今後もこちらのページは随時更新予定!
ぜひこちらをチェックしてライヴハウスに足を運んでみよう!!
音楽ライター講座、2019年5月期絶賛開講中──テーマは『アジア・インディー・ロック大研究』
5月期の企画特集テーマは待ってました! の『アジア・インディー・ロック大研究』!
今回の講座は、『アジア・インディー・ロック大研究』と題し、受講生全員でアジアのインディー・ロック、インディー・ポップのディスク・ガイドやコラム、考察原稿を執筆、作成します。記事はOTOTOYのウェブサイト内で特集として掲載予定。講師である岡村詩野による添削・指導によりライティングの力を高めるとともに、アジアのインディー・シーンへの深い興味と理解を文章にし、その魅力をOTOTOYを通じて発信していきます。
また、今期も豪華ゲストをお招きします! 6月15日(土)の講座には、ミュージシャン代表としてアジアでライヴ活動を積極的に展開するシャムキャッツのギタリスト、菅原慎一さんが登壇。実際に現地で感じたアジアのインディー・シーンの現状や魅力について、彼自身様々な音楽に触れる熱心なリスナーである菅原さんにたっぷりと伺います。
そして最終回7月15日(土)の講座には、東京と台北にあるライヴハウス『月見ル君想フ』のオーナーであり、台湾をはじめとしたアジアのアーティストのイベントを数多くオーガナイズしている、まさにアジア音楽カルチャー・シーンの中心人物である、寺尾ブッタさんが登壇。日本と台湾を行き来している寺尾さんが実際に感じている現在の台湾の音楽シーンについて、台湾アーティストの魅力や傾向などをたっぷり語ってもらいますよ!
来日アーティストも年々増え、盛り上がるアジアのインディー・ロックの魅力を、この夏、取材や執筆で伝えていきませんか? ライティング初心者も大歓迎! ぜひぜひ気軽にご参加ください!
〈開催日時〉
第5回 : 2019年7月13日(土)13:00〜16:00(寺尾ブッタさん ゲスト登壇回)
(全回 : 13:00〜16:00)
(※じっくりライティングを受講してもらうために、授業が延長する可能性がございます。あらかじめご了承くださいませ)
〈受講料〉
- 事前申し込み : 単回 4,200円(税込)
- 当日申し込み : 単回 4,700円(税込)
※事前申し込みは、クレジットカード / 銀行振込で、講座前日までにお支払いいただきます。期日を過ぎますと当日申込扱いとなりますのでご注意ください。
※当日申し込みは、当日に現金でのお支払いになります。
※講座が定員に達した場合は当日申し込みは出来ない可能性がありますので、事前申し込みをおすすめします。
〈開催場所〉
オトトイの学校
〒150-0046
東京都渋谷区松濤2-11-11 松涛伊藤ビル2F
【お申し込みはこちら】
https://ototoy.jp/school/event/info/256