MAIL INTERVIEW
夢あるフリーターたちの応援歌になればいい
──アーティストを目指した時期ときっかけを教えてください。
アーティストを目指すようになった具体的な時期やタイミングはないのですが、5歳の頃からピアノ教室に通ったり、中学校でいった留学先で知り合った同い年の子に影響されてギターを買ったりと、幼い頃から自然に身の回りに音楽がある環境でした。高校生になって本格的に曲を作るようになってなんとなく、自分はこれを職業にしたいなと思いはじめました。
──影響を受けたアーティスト / 最近気になっているアーティストをそれぞれ教えてください。
影響を受けたアーティストは数えきれませんが、はじめて衝撃を受けた音楽としては中学生の頃に聴いたONE OK ROCKです。曲もかっこいいし、Takaの歌声に魅力を感じて、いまでもイントロドンでは誰にも負けません(笑)。
最近気になっているアーティストはボカロPのみきとPさん。失礼ながらいままでちゃんと曲を聴いたことがなかったのですが、最新のボーカロイド可不を用いた楽曲「YONAKI」のサウンド・メイクやメロディがすごく好きで、いまでは過去の曲もたくさん漁っています。同じくボカロPでは、きくおさんも大好きです。
──活動を続けていく上で、大切にされていることは?
僕は作曲や制作作業の集中力とか熱中具合が、周りに引かれるほど高いと自負しているのですが、きっとそのストイックさみたいなものは、小中高と通った学習塾で培われたのかなと思っています。最初は絶対にできないと思っているものでも、ひとつひとつ丁寧に積みあげて行けば必ず良い結果が出るという教訓はいまでもアーティスト活動や私生活の基本になっています。
──「疲れた日の夜に -Hard Day’s Night-」ができたきっかけを教えてください。またこちらは、以前活動されていたバンド名義ではなく、ソロ名義で正式にリリースされた1作目です。ひとりで楽曲制作をするようになり、気づいたことはありますか?
ちょうどバンドが解散してソロをはじめる前にバイトをしていた時期がありました。毎日朝早くから夜遅くまでバイトをしていて、だんだん音楽から生活が遠のきそうになって…。それでもなんとか深夜に時間を見つけて、食らいつく思いで曲を作って「みんなが疲れて眠っているときでも、夢があるから頑張る」──そんな僕みたいな思いをしている夢あるフリーターたちの応援歌になればいいなと思って、「疲れた日の夜に -Hard Day’s Night-」を作りました。
バンドは良くも悪くも家族みたいになっていくので、絆が深まっていくと同時に馴れ合いや甘えも出てきてしまうと思っていて。バンドが向いている人ももちろんいるのですが、僕の場合そうではなかった。ソロ活動の良い点は、曲ごとに違うミュージシャンに演奏をお願いすることで、毎回ケツを叩き直されるような気持ちになれるのところ。あとは、どんなテイストの楽曲でも僕から出てきたものでしかないので、変に見え方を気にすることもなくなりました。
──最新作「君を見つけた -Found You- feat.FiJA」は、ご自身にとってどのような楽曲になりましたか?
「君を見つけた -Found You- feat.FiJA」」は、Sean Oshimaとしては初の打ち込み中心の楽曲となったのですが、エレクトロな世界にどうやって生楽器を配置するか、どうすればもっとタイトに聴かせられるかを改めて勉強するきっかけになりました。今作のミックスではDAWで打ち込んだものを改めて実機にかけたり、生楽器をレイヤーとして重ねたり、色々実験したおかげで自分の製作の中での音のアイデアや選択肢がたくさん広がったと思います。フィーチャリング・ゲストのFiJAの声も凄く曲に合っているし、おもしろい音で仕上げられたのでとても満足しています。