2017/06/25 00:00

友情と愛がありふれた普通の日常を、もう1度、友情と愛に変える

季節でいえば春。気温で言えば22℃くらい。暮らしは吉祥寺で、お金持ちではないけれど、そこそこ豊か。不満もあるけど、ちゃんと幸せもある。「せっかくの晴れの日だし、公園に行こうよ」なんて僕が言えば「暑くなりそうだからついでにアイス買っていこう」なんて君は言って、結局面倒くさくなってコンビニでアイスだけ買って家に帰るみたいな休日。そんなありふれた普通の幸せがシャムキャッツによってきちんと調律されて音符とメロディになると、こんな素敵なアルバムが出来る。

時代の動きに多少目配せしつつも、最終的に決して流されない普遍的なポップスを鳴らすシャムキャッツにはつくづく感心させられてばかりだ。自身のレーベルから届けられた本作では、過去作よりもヴォーカルとしての菅原にスポットが当てられている。’70sの日本のロックの影響を想起させるアコギをメインにしたオーガニックでシンプルなアンサンブルも過去作とは異なる点である。その変化からは長年の友達として楽しくスタジオで演奏する4人の情景が思い浮かぶ。まさに「Friends Again」。友情と愛、文字にすると仰々しい言葉も、シャムキャッツにかかれば、「普通」の幸せとして再確認できる。(高橋秀実)

レーベル TETRA RECORDS  発売日 2017/06/21

01. 02. 03. 04. 05. 06. 07. 08. 09. 10. 11.

※ 曲番をクリックすると試聴できます。


【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC

【配信価格】
単曲 250円(税込) / アルバム 2,400円(税込)

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[レヴュー] シャムキャッツ

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