2013/12/12 00:00

4年。1年でも、2年でも、"待望の"なんてよくつけられるところだが、これはまさに、"待望の"と言わせてもらっていいだろう。金沢で生まれ、金沢のシーンを牽引するサイケデリック・ポップ・バンド、noid。2008年にイギリスのbabyboomからリリースされたファースト・アルバム『the space-elephant arrives at the moon』以来となる待望のセカンド・フル・アルバムをリリース!!

実験音楽の先鋭性と普遍的音楽の牧歌性が混在したメロディーはそのままに、前作よりもよりポップに、大きく間口をあけた作品となった今作。OTOTOYではこのなかからリード曲である「city」をフリー・ダウンロードでお届け。さらに、アルバム購入者には特典として、まだどこにも音源化されていない「I feel」と「生中」のデモ音源がついてくるので、こちらも必聴です!

>>「city」のフリー・ダウンロードはこちらから

noid / so are millions of us

【配信価格】
WAV 単曲 150円 / アルバム購入 1,200円
mp3 単曲 150円 / アルバム購入 1,200円

【Track List】
01. city / 02. ヨルヲアルク / 03. SOS / 04.ツバメ / 05. ハレルヤ / 06. interlude / 07. Who am I / 08. galaxia / 09. climber / 10. so are millions of us / 11. I feel(デモ) / 12. 生中(デモ)
※M11、M12はアルバム購入者のみについてくる特典音源です

金沢シーンの土台を形成したnoid

2000年代に入り、バンド・サウンドはシューゲイザーやダンス・ロック、ポップ・ロックなど様々な派流が生まれた。より細分化され複雑に分かれていくなか、noidはどれも柔軟に、かつ的確に要素をつかんで混ぜ合わせる。ひとつのジャンルに固着しないしなやかな感覚は、NINGEN OKやehonといった後輩バンドからも見受けられる。これこそが金沢のロック・シーンの最大の特徴であり、noidが形成した土台ともいえるだろう。

札幌(北海道)や十三(大阪)など、各地方で独自の展開を繰り広げる音楽ローカル・シーン。そんななかでも急成長を見せているのが石川県金沢市で、百万石音楽祭~ミリオンロックフェスティバル~、DIVING ROCKといったライヴ・イベントが盛んに開催され、話題となっている。NINGEN OK やYOCO ORGAN、ehon、herpesといった期待のアーティストを続々産出しているが、そのなかでも見逃せないのがnoid(ノイド)だ。彼らはあえて都心を拠点とせず、各地で評判となっているアーティストを主催企画で招待。金沢の音楽シーンを活性化させようと奮起している。その真摯な姿は、2010年に本サイトで公開された、noidのパーカッション、sanchanの「金沢レポート」からもよくわかるはずだ。

そんな彼らの新譜『so are millions of us』がついに発表された。前作『ヨルヲアルク』からおよそ3年半、長い間待ち望んでいた人も多いだろう。海外インディー・ロックに実験的要素を盛り込むnoidは、今作ではUS / UKサウンド・アプローチを前面に押し出した構成で進行。歌声にエフェクトを掛けたり、エレクトロな飾り付けが合間に盛り込まれたりと個性的な味付けもなされているが、決して敷居が高いわけではない。むしろ感傷的な音像が浮き彫りにされ、より聴きやすさが増している。また日本国内の一地域から発信されているにも関わらず、どこか異国的な雰囲気を漂わせているのも見逃せない。地方で閉鎖的な空間を生み出すのではなく、国という枠組みすらも超え、大きな視野で音楽を見つめているようだ。その姿勢は金沢のみならず、日本全体の音楽シーンに刺激を与えていくだろう。(text by 高橋拓也)

noid / city
noid / city

RECOMMEND

NINGEN OK / 体温の行方

2009年に活動を開始したNINGEN OKは、石川・金沢在住のサカグチケンイチ(Dr)、ヤマシタタクロウ(Gt)の2人組。金沢のライヴ・ハウスを中心にライヴ活動を行いながら、2011年に自主制作によるライヴDVDをリリースしている。「僕らにとってロック=怒りの爆発ではなくて。ハードなサウンドだが、愛情表現であるっていうのは揺るぎない」とメンバーが語るように、生命力や人間愛が滲み出たポジティブなオーラを纏ったファースト・アルバムを聞き逃すな!

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nhhmbase / 3 1/2

問題作『波紋クロス』から約5年。拍点をずらし予想の斜め上を行く独特の数学的リズム解釈から生み出される唯一無二の絶妙の間と、転調を繰り返しながらもかろうじて調性を成す機能和声はさらに洗練され、nhhmbaseの構築の美学は新たな境地に達する。脱ポストロックシーンに布石を打つセカンド・フル・アルバム。

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SuiseiNoboAz / ubik

約2年ぶりの3rdアルバムであり、メジャー・デビュー・アルバムともなった『ubik』は、どれだけ時間が経とうが、全国のどこで、誰が彼らの音楽を聴こうが、聴き手を包み込むような圧倒的なグルーヴが迫ってくる。それほどの強度を持っている。それは、ライヴとは違った、音源でしか味わえない作品性の色濃いものだ。向井秀徳プロデュースのデビュー作『SusiseiNoboAz』でみせた疾走感が、渦を描くように表現され、歌詞は文学性を帯びたものへと昇華されている。

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LIVE INFORMATION

noid presents 『so are millions of us』レコ発+Garda japan tour
“Magical Colors Night”

2013年12月14日(土)@金沢メロメロポッチ
w/ Garda(ドイツ)、Llama(京都)、ehon、恭81、cassette tape echo(オープニングアクト)
DJ/ yotch

PROFILE

noid

2004年、石川県金沢で結成。
2008年、イギリスのレーベルbabyboomと契約。2枚のコンピCDがイギリスより世界発売。スコットランド、フランス、ブラジル...様々な国のラジオにて楽曲がオンエアされる。 2009年4月11日、noidのファースト・アルバム「the space-elephant arrives at the moon」が日本発売。5月20日付けのCRJ-C Weekly Chartで、「wood world」が初登場3位。(2009.6月現在) 5月29日のj-wave「radio×spider」にて、企画・構成の方の目に留まり、「夕暮れる焦燥」が異例のOA。 2009年8月7日、summer sonic 09に出演。(e+meets)
2010年4月4日、セカイイチを金沢に招きnoid主催イベント"magical colors night"開催。
2010年4月9日、j-wave「radio×spider」にて、「ヨルヲアルク」OA。
2011年9月11日、りんご音楽祭2011に出演。
2012年5月19日、hungry ghost japan tour@金沢テトラポットに出演。
2012年5月20日、りんご音楽祭2012に出演。
2013年7月20日 「SORETO MUSIC vol.4 nhhmbase『3 1/2』release tour」@メロメロポッチに出演。
2013年12月11日に、5年ぶりとなる2nd album『so are millions of us』を発売。

>>noid Official HP

この記事の筆者
高橋 拓也 (もり)

泡沫大学生。ナゴム好きをこじらせ、現在80's NEW WAVE(おもにドイツ周辺)を掘削視聴中。

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[レヴュー] noid

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