2014/11/18 19:15

NEW HOUSEが初のフル・アルバムを発表!

NEW HOUSEが登場した時、USインディーに共鳴し、自分たちなりの回答のように、音を鳴らそうとしているバンドだと勝手に思っていた。その認識は、今回のインタビューを読んでもらえれば分かるが、かなり的外れだった。あらゆるワールド・ミュージックからアニソンまで、彼らの好奇心は幅広く深い。

時代や国境、ジャンルに縛られずに音を掘りながら、自分たちが鳴らす新しい音へと昇華していく。彼らのとんでもなく柔軟で旺盛な好奇心と、それを当たり前にメンバー同士で共有できる関係性によって生み出されたNEW HOUSEのファースト・フル・アルバム『Burning Ship Fractal』。エクスペリメンタルなサイケからアンビエントにまで向かいながら、彼らにしか鳴らせない瑞々しいポップ・ミュージックが鳴り響いている。

インタビュー&文 : 佐々木健治


NEW HOUSE / Burning Ship Fractal
【価格】
MP3 : 単曲150円 / 1500円
WAV : 単曲200円 / 1800円

デビュー・ミニ・アルバムから2年の時を経て大胆な進化を果たしたNEW HOUSE、初のフル・アルバムが遂にリリース。Animal CollectiveやAtlas Soundなどのサイケデリック・ポップから、Anticon系エレクトロニカ~ヒップ・ホップまでを吸収。そこにオリエンタルかつキャッチーな独創的メロディと、煌びやかなアレンジが加わって、彼らにしか成し遂げる事ができないであろう唯一無二のサウンドに仕上がった。

自分達の音源を再現できるようになってきた(Yuta)

——まずは、2008年の結成から4年。最初にNEW HOUSEでやろうと思っていた音楽はどういうものだったんでしょうか?

Yuta(Vo.Gt) : 高校の時にPunpunと僕は、バンドを一緒にやっていたんですけど、NEW HOUSE結成の時にはPunpunはいなくて。全員が初心者だったので、それぞれができること… ギターを鳴らして、ドラムを鳴らして… まあ、インディー・ポップが好きそうなヒストリーですね(笑)。それで、就職どうする? ってなった時に、「学校のイベントでバンドをやったらモテるんじゃないの? 」ってなって。それでいざやったら勘違いしちゃって、「ツアーとかやっちゃう? 」って。曲とか全然ないのに。
Seiya(Dr) : そういう話(笑)?
Yuta : そうそう(笑)。音楽に関しては… 当時聞いていたのは、中二病臭い、70年代のジャーマン・ロックから、PAVEMENT、PIXESみたいなUSのオルタナティヴなものを聞いていて。中二病臭いって言っても、今も好きで聞いてますけどね。

——それって、中二病くさい音楽になるの(笑)?

Yuta : どうですかね(笑)。でも、その感じも分かるじゃないですか。そればっかり聞いちゃう時期っていうか。

——当時のUSインディーとか、そういう音楽を意識はしていなかった?

Yuta : 当時は、UKとかUSとか、インディー界隈では話が出ていたっぽいんですけどね。そういうのにうまく馴染めなかったんですよね。イベントも出させてもらえなかったし。

——僕のイメージでは、2009年の「WANT ALONE BUT HELP ME」はUS のそれこそVAMPAIRE WEEKEND以降みたいな音に共鳴したジャングリーなギター・ロックバンドというイメージで。

Yuta : ああ、VAMPAIRE WEEKENDは凄く言われたんですよね。でも、本当にそこは全く意識してなかったんですよ。
Seiya : もともと好きな人いなかったもんね。
Yuta : うん。VAMPIRE WEEKENDも自分たちと似たような音楽が好きだったんじゃないの?
Seiya : 言われて聞くようになったよね。
Yuta : そう。言われて聞いてみると、凄くいいバンドだなと思って。
Seiya : PIXIESとPAVEMENTもよく言われたよね。
Yuta : その二つは本当によく聞いていたしね。Built To Spillとかもね(笑)。

——なるほど、90年代オルタナだ。「WANT ALONE BUT HELP ME」が出来てから、メンバーにPunpunが加入したんですよね?

Yuta : ミニ・アルバムができて、そのリリース・パーティのギターは彼でしたからね。
Punpun(Gt.) : 僕はYutaと高校時代から友達だったし、一緒に住んでいたので、ライヴにはよく遊びに行っていたんです。そうしたら、ミニ・アルバムが出て、ライヴの三日前くらいに部屋に来て「ちょっとライヴでギター弾いてくれない? 」って言われて、耳コピさせられて(笑)。
Yuta : ここだって言うタイミングで出てきたよね(笑)。

——そもそも、そのタイミングで誘ったのはなんで?

Yuta : 入口がこんな感じで始まったバンドだったので、だんだん遊びだったのが、本気になってきたんです。僕らはノリノリだったんですけど、前のギターは疲れてきたというか、温度差が出てきて。Punpunも大学生だったし、ギターも弾けるし、東京にいたから。
Punpun : 東京にいたから(笑)?
Yuta : そうだよ。地元の茨城にいたら、誘わなかったよ(笑)。話も合うし。
Punpun : でも、俺も遊びだと思ってたよ。加入する前も、何回かライヴに参加したもん。

——真剣にやろうと思ったのは、いつ頃からなの?

Yuta : やっぱり、レコードを出したあたりだよね。あ、ヤバい。俺らお金を取るんだって。そこら辺から、真剣にやった方がいいなって。レコードを聞いて、来てくれるお客さんもいるし。全く能動的な理由じゃないですけど(笑)。

——ハハハ。

Yuta : でも、実際にそうだと思います。バンドを組んだ直後に、旅行がてらにノリでツアーに行ったんです。その時に、SECOND ROYALの小山内さんがさっそく声をかけてくれて。「すぐにレコーディングしよう」みたいな。たいして曲もないのに、何とかレコーディングをして。

——凄いスピード感だね。

Yuta : 最初のレコーディングは悲惨でしたね。まる二日間使って、何もできなかったですからね。誰も経験したことがないから、「録りってどうやるの? 」みたいな状態からの始まりで。でもそのおかげで、自分の中でこれまでとは違うことや、曲の作り方も見えてきたんですよ。それまでエフェクターを使ったこともなかったけど、使うようになったり。機材で曲を作るようになっていったり。リリース・パーティの時点ではそういう曲もやっていたよね。
Seiya : うん。やったね。
Yuta : リリース・パーティでやったら、シーンとして… そこから地獄の二年間が。反応の鈍い二年間。今考えたら、あの時点でフラグたってたよな。リリパであの雰囲気。
Seiya : たってたね。
Punpun : しばらくは、俺が入ったからだと思ってましたよ。俺が悪かったんだと。
Yuta : ハハハ。でも、助長したよな。もっといっちゃおうぜって。で、潜りましたね。

——それはもう進んでいこうと。ミニ・アルバムと新作『Burning Ship Fractal』の進化、変化のきっかけは?

Yuta : 前作もこの『Burning Ship Fractal』も、曲の作り方とかは、そんなに変わっていないんですよ。ワン・コードから展開していく感じとか。でも、もっとビートとか、メロディとか、音楽的な要点を強調したかったんです。前は、一気にガーッて。アベレージな感じで、うまいことポップに聞こえればいいなと思ってたんです。今は、ここが聞こえて、ここが聞こえて、っていうことができればいいなと思っているんです。そうすれば、変わったことではなくて、リズムがよく出ていて、歌がよく聞こえて、音がちょっと面白いとか。でも、そういうことをやろうと思ったら、やっぱり大変でしたね。作ったことがなかったので、やっぱり時間がかかりました。
Punpun : 最初っから、二年前からある曲を何度も録り直したり、アレンジを変えたりしてね。何度もやっていって、やっと形になっていったっていう。

——曲作りとか、アレンジはどうやっているの?

Yuta : 原曲は、僕とPunpunで作って、スタジオに持って行って、こういう展開のイメージなんだけどって言うのを伝えて、ジャムるんですよね。それを僕が持って帰って、こういうのを足してきたんだけどって提案する。
Seiya : 抜き差しをしてね。
Yuta : 最初は、俺が独壇場みたいにやっていて、良くなかったんです。でも、途中から皆の感じをどれだけ録れるかって言うノリでやれたから、楽だったし、楽しかったんですよね。前回のミニ・アルバムの時にあった自分の苦しい部分はなかったですよ。

——全員でやっている感じがある?

Yuta : 本当にそれが大きいですね。やっぱり、皆変な音楽を聞いているんですよ。だから、俺が「これ変かな」と思いながら持って行っても、ある程度のラインに達していれば反応がちゃんと返ってくる。
Seiya : その感じはいいよね。
Yuta : 思いっきりガレージみたいなバンドだったら、これはなかったと思うんですよ。やっぱり、雰囲気違うんじゃない? ってなっていただろうし。

——そういう縛りがないから、できたこと?

Punpun : これはやっちゃダメという決まりがないっていうか、皆奥底で分かっているから、伝わりやすいんです。例えばふざけて、これダサいだろうなっていうギターを弾くと、皆笑ってくれるから。
Yuta : 一気に、そういうジャム・セッションやったりしてね。イエーとか言いながら(笑)。
Seiya : そうやって、このメンバーで音源を作って、ライヴでもやれるようになったしね。
Yuta : それは演奏ができるようになったんじゃない? 音源を再現できるっていうラインが、今更ですけどやっと出来た。自分たちのエクスペリメンタルな部分も出していきたいんですけど、演奏がきるようになったので、自分たちの音源を再現できるようになってきた。

次に何をやるかも見えている(Punpun)

——SHAKKAZOMBIEのTSUTCHIEさんがレコーディング・エンジニアをされているそうですが、TSUTCHIEさんにお願いするきっかけは?

Moro : TSUTCHIEさんは、僕が参加しているLEF!!!CREW!!!で紹介をしてもらって、レコーディング、マスタリングをしてもらったんです。特にこの人がいいなと思ってやってもらったんですけど。実際にやってみたら、本当に凄い人でしたね。
Yuta : 前回は、David Naughtonって、ベルセバとかのスタジオで働いていた方がプロデューサー的な位置にいたんですけど。今回は前回よりも、自分たちの中で作りこんだんですよ。音像的にはコレっていうのは見えていたので、プロデューサーというよりは、それを出してくれる人がいいという話になった。それで、MORO君がTSUTCHIEさんがいいと。じゃあ、お願いしてみようと。
Punpun : レコーディングの前は、僕は不安だらけで、自分たちでも何をやっているのか分からない状態のまま臨んだ感じだったんです。「こんなもの本当に音源になるのかな? 」と。でも、TSUTCHIEさんは「あ、いいじゃん、大丈夫だよ」って言ってくれて。それで、段々自分たちも「じゃあ、こうしてください」って言うことをもっと言えるようになっていきました。
Yuta : 俺はもう、アンビエントな曲に関しても自信満々でした。レコーディングの歌入れとかに関しては、前回Davidが「こうやって録ったら、こう聞こえる」みたいな音楽的なことを色々教えてもらったので、それも今回に活きたかなと思いますね。あと、前回はドラム、ギターは別々に録っていたんですけど、シーケンスは機械じゃないですか。それを別々に録ると、本当にダンス・ミュージックみたいになってしまうから、今回はシーケンスに合わせて一発録りしたんです。いいのが録れるまで、何回も録り直してね。

——一発録りなんだ?

Yuta : 一発録りもTSUTCHIEさんの提案なんです。ラストの「Pond I」もジャム感が凄く出ているし、いいなと。目標としたのは、バンド・サウンドと上物がちょうどよく半分にできたらいいなと。それは、一発録りにすることでうまく出来たと思います。
Seiya : あと、あのスタジオの設備じゃないとできないよね。
Yuta : 凄かったね。
Seiya : 一発録りなんですけど、音は全部別で録れていて。
Yuta : LINEで全部別々に録っていたんです。あんないい設備でこれからもやれたらいいな(笑)。

——ミニ・アルバムをリリースしてから完成までは、皆さん、どんな音楽を聞いていたの?

Yuta : astral social clubとか聞いてたよね。
Punpun : 僕とYutaは、ちょうどミニ・アルバムが終わった頃から一緒に住んでいたので、音源を交換し合ってましたしね。
Yuta : いろんな国のフォーク聞いたね。ターキッシュ系とか。中東、エイジアン・ポップス、タイ・ポップスみたいなのとか。昔からあるんだけど、ちょっとだけオルタナ感があるものに興味があるんですよ。
Seiya : 僕はアンチコンばっかですね。
Yuta : 出た、アンチコン好き(笑)。SXSW(1996年からアメリカ、テキサス州オースティンで行なわれている世界最大の音楽コンベンション)の時も観に行ったもんね。
Seiya : 嬉しかった(笑)。あとは、皆がこれいいよって言うのを共有してもらって。そっちの方が分かりやすい。いいよって言われれば、いいんだろうなっていう体で聞くので(笑)。

(一同爆笑)

Moro : クラブ・ミュージックも聞くし、PunpunとYutaが持ってくる変なワールド・ミュージックも聞きますね。
Yuta : 普段はアニソンでしょ(笑)?
Moro : アニソンも聞きますけど…。
Punpun : あれ、今日はそっちじゃない?
Yuta : こっそり分けてきたな(笑)。普段はアニソン聞いててほしかったなあ。
Moro : いやいや(笑)。ツアー中の車もアニソンですしね。

左からPunpun / Komuro / Yuta / Moro / Seiya

——バンドのブログ見てたら、そんな感じでしたね(笑)。アニソンは皆、ずっと聞いてるの?

Seiya : 俺は小学校の時から、家でずっとアニメを観てましたし。「きんぎょ注意報」とか。
Yuta : 「化物語」の最終回を一緒に見て、一緒に泣いたね。
Seiya : 泣いた(笑)。共有ですよね。誰か一個何か好きなら、全員共有できるんですよ。
Yuta : そこに対しては、本当に早いよね。

——じゃあ、おすすめのアニメは?

Seiya : 一個は「パプリカ」でしょ。
Yuta : 俺は「カイバ」をお薦めしたいんだけどね。昔のマッドハウス(アニメの企画制作会社)のアニメなんですけど。
Punpun : 俺も言っていい? 「苺ましまろ」。
Seiya : これ、全部音楽ヤバいですよ。

(一同爆笑)

——(笑)。とりあえず、どれからか観てみます。

Moro : 僕らライヴのSEもアニソンなんですよ。
Seiya : そう。それを楽しみに来てくれるお客さんもいて。「今日は何を流すの? 」って。

——話を戻しましょう(笑)。アルバムのタイトル『Burning Ship Fractal』は、幾何学の言葉なんですね。よく分からないけど、一部分と全体像の相似関係みたいな話なの? その例として出てた図形を見ると、かなりサイケデリックだったけど。これはどうしてアルバム・タイトルに?

(全員苦笑)

Punpun : まず、謝ろうか。
Yuta : 悪ノリしました(笑)。カッコいい名前を付けようと思って。
Punpun : まずは、イベント名があって、それがそのままアルバムのタイトルにも採用されたんですけど。そのイベント名を決める時に、3時間くらい色んな案を出して。中二病っぽいのがいいね、とかふざけてやっていて。「エンドレスワルツ~終焉舞踏~」とか、コナンみたいな(笑)。最終的に出たのが『Burning Ship Fractal』。

——ハハハ。

Yuta : でも、意味的にも通じると思って。今回のテーマがミニマルっていうのがあったんで。大きく見ても、小さく見ても、同じに見える。そういう意味では、通じるものがあるんじゃないかなと… 後付けで(笑)。

——(笑)。ここ1年くらい、いろいろな人にNEW HOUSEのライヴが変わってきたと聞いていたんですね。それこそ、ANIMAL COLLECTIVEのようになってきていると。で、そういう変化はもちろんこのアルバムにもはっきりと出ていると思うけど。

Yuta : 自分の聞き方に関して言えば、ANIMAL COLLECTIVEはいろんな人に言われるだろうなと思っていたし、ファッションの学校に行っていた頃から聞いていたので。ライヴも来たら観に行っていたし。でも、そういうところから影響を受けたとしたら、どちらかと言うと、マインド的なものですね。何をやってもいいんだ、日本人っていう。例えば、中東であれ、アジアであれ、何でも聞いて、何でも作っていいんだという意識で影響を受けましたね。エクスペリメンタルな部分であれ、ポップな部分であれ。オタクっぽいというか、90年代のテクノ、BASIC CHANNELとかを聞いたとしたら、次にミニマルって何だったんだろうと思っていくと、Steve ReichとかTerry Rileyとかが出てきて。La Monte Youngのドローンもいいな。「ドローンて、他にはどんなものあがあるんだろう」みたいに掘りまくって、自分たちでやったという感じですからね。

——なるほど。

Punpun : ANIMAL COLLECTIVEも、その中で大好きなニューヨークのバンド。あとは、ジャーマン・ロックを聞いて、何に影響を受けたって、自分たちのリズムを自分たちで作っていくし、新しいことを常にやっていくところですよね。
Yuta : でも、聞けば聞くほど、アニコレ凄いってなりましたからね。本当に凄い。別物ですね。
Punpun : 自分たちが次に何をやるかって、どんどん考えていって、触発されますよね。

——バンドとして、常に変化していきたい、新しいことをやっていきたいっていうのがある?

Yuta : 今は、本当にそうですね。
Punpun : そうじゃないとダメくらいに思っています。好きなバンドって、次のアルバムで何をやってくれるんだろうっていうところに興奮してきたし、NEW HOUSEの新しいアルバムを聞いて、次はどうなっていくのか楽しみにしてもらいたいです。
Yuta : SUN CITY GIRLSもそうだった。Punpunと住んでいた時、はまりすぎちゃってね。Sublime Freqenciesレーベルって、何だってなって。現地の50年代のポップスとかをレーベルでどんどん出してて。あと、Now Againっていうオレゴンとかのレーベルとか。1930年代とか40年代の音源とかもあるような、発掘系のレーベルなんですよ。そういうのを聞くと、普遍的なんですよ。歌のメロディとかも自由だし、リズムも素晴らしい。かと思うと、何使っているんだろうって言うような変な音がシンプルになっていたり。どうやれば、新しくこういうのを出せるのかなとか。
Punpun : 自分たちは、それに触発されながら、どうやっていくか。一月にレコーディングが終わって、宅録で一曲、新曲でいいのが録れたので、ちょっと方向性が見えてきた感じもあるし。

——なるほど。そういう変化をした二年前には苦しんだわけじゃない? そういう不安を今は感じない?

Yuta : そういう不安は… 正直レーベルがヒシヒシと感じているかもしれませんね(笑)。まあ、でも曲作りはこの二年間でうまくなったと思うしね。
Punpun : 二年前のミニ・アルバムが出るまでは、まだ初心者だったし。僕も入ったし。今はまた状況が違うので。
Yuta : 自分たちのイメージする音に持っていくのは早くなったよね。前は、遅かったんです。試行錯誤もありますけど、自分たちの実力が足りなくて、そこに持っていけなかった。それで二年間かかったんですけど、今はこういうイメージがあるって言ったら、「じゃあ、ガンガンやってそこまでいこう」っていうのが、早くなった。
Seiya : うん、それは早くなった。
Punpun : やりたいことはこの二年間でしっかり定まって。次に何をやるかもパッと出てくるくらいで。

——なるほど。この新作を出して、ここからバンドとしてどんな活動をしていきたいですか?

Yuta : Burning Ship Fractal』でやった感じをたくさんの人に聞いてもらいたいです。その為にも、ツアーで皆にしっかり聞いてもらえるような形で、ライヴも回数をできるだけ多くやりたいですよね。
Punpun : 今回、自分たちだけのリズムを作っていくということをやってきたし、それができたと思うし、自分たちだけのアルバムができたと思うし。今度は、それを環境でも作っていきたいんですよね。去年から自分たちのイベントをやっているし。自分たちでしか呼べない人たちを呼んで、自分たちのイベントをやっていけば、もっと音楽を聞いてもらえるし。3月31日に自分たちのイベント「Burning Ship Fractal」をやって、ツアーを5月くらいにはやりたいですね。
Seiya : これからまた面白いことばっかりやっていくよね。
Yuta : アルバムを聞いて、面白いと興味を持ってもらえれば、僕たちも面白いと思う人たちをピック・アップしているので、「Burning Ship Fracta」に遊びに来てもらえれば、楽しいと思いますね。

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NEW HOUSE Profile

2008年結成、爆発する初期衝動と様々な音楽的要素を含有したインディー・サウンドで渋谷、新宿、下北沢のライヴ・ハウスを中心に話題を拡大しVIVIAN GIRLS、BLACK LIPS、NEILS CHILDRENなど海外バンドとも数多く共演。2009年9月には1stシングル「Kill The House」(アナログ盤)、11月にデビュー・ミニ・アルバム『Want Alone But Help Me』をリリース。ROCK'IN ON/SNOOZER/MUSICAなど国内ロック雑誌に軒並みピック・アップ、収録曲がiTunes「今週のシングル」にも選出されるなど話題を呼んだ。 2010年にはUSツアーを敢行、ジャパン・ツアーで意気投合したBLACK LIPSのニューヨーク2公演のフロント・アクトを務め、さらに「SXSW」への出演も果たす。USツアー中に出合ったオックスナードのバンド「SEA LIONS」とはスプリット・カセットをリリースした。その後、長期の音源制作期間に突入、2011年に待望の新曲「SMALL WORLD」を発表(『SECOND ROYAL VOL.6』収録)し新たなモードを提示。2012年待望のファースト・フル・アルバム『Burning Ship Fractal』をリリースする。

NEW HOUSE official HP

この記事の筆者
佐々木 健治

新宿ROLLINGSTONEレジデントDJ。 現在、毎週木曜日tutti fruttiをはじめ、平日週末問わず、プレイ中。 新宿を根城とするロックパーティ『Lamp session』主宰(現在、活動休止中)。 音楽に関する文章を書いてます。 ROCKが主食の雑食主義者。FUNKでPUNK。年代、ジャンルを縦横斜めに駆け巡り、GROOVEを生み出す。 日々、勉強。日々、ほろ酔い。

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[インタヴュー] NEW HOUSE

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