ポストロック、シューゲイザー、サイケ、クラウト・ロック、ヒップ・ホップやアンビエントなどをミックスさせたようなサウンドが特徴的なkilk records所属のhydrant house purport rife on sleepy(以下、hydrant)のセカンド・アルバムが完成! ゲストにカヒミ・カリィ、Fragmentaoki laska、米盛つぐみ(TINGARA、ex.りんけんばんど)、Limited Express(has gone?)Aureole、ハチスノイト(夢中夢)など総勢44組を迎えた2枚組のセカンド・アルバム『many of these memories of the sun, and increasing gratitude』。今回オトトイでは、10月17日の発売に先駆けていち早くhydrantの魅力を伝えるべくフリー・コンピレーション『reminiscing e.p.』をお届け! こちらも20曲入りと大ボリュームのフル・アルバムとなっています! 更に、ライター佐々木健二による新作のレビューも合わせてお届けいたします!!

>>>『reminiscing e.p.』のダウンロードはこちらから(9/20〜10/17迄)

新作と同時制作された20曲入りのフリー・アルバム!!

hydrant house purport rife on sleepy / reminiscing e.p.

【参加アーティスト】
Alex Keleher、田中光、LEGOWORKS、ハチスノイト、Meme、CellzCellar、Gamine、Mike Hannah... and more

【配信期限】
2012年10月17日まで
ファースト・アルバムも高音質で配信中!

hydrant house purport rife on sleepy / roll over post rockers , so what newgazers(HQD Ver.)
海外から大絶賛されている日本の至宝、hydrant house purport rife on sleepyがついにデビュー! しかも、オトトイでは24bit/48kHzの高音質音源で配信。タイトルが示すように、ポスト・ロックにもシューゲイザーにも飽きてきている人々への救世主的な作品。ゲストとして青木裕(downy / unkie)、森大地(Aureole / kilk records主宰)、cuushe、Ferri、Lööfなどが参加!

日常に溢れる音が、刺激的な音楽へと変換する瞬間

初めてhydrant house purport rife on sleepyの音楽に触れたのが、前作『roll over post rockers , so what newgazers』だった身としては、彼らから届けられた『many of these memories of the sun, and increasing gratitude』を大きな衝撃とともに楽しませてもらっている。2枚組、合計44曲。ヒップ・ホップのビート集のようなヴォリュームのアルバムが2枚。とりあえず、そのヴォリュームに腰をぬかしました!!! もうこの時点で、思いっきり聴く人を選ぶフォーマットだし、挑発的。でも、内容はバッチリなんだから、恐れ入る。作品ができるごとに次々とネットで発表を繰り返してきたという彼ら。その旺盛な創作意欲だけでなく、膨大なインプットを窺わせる音楽IQの高さがあるからこそ、成し得ることだろう。

前作はどちらかと言うと、ロック・サイドからヒップ・ホップ・マナーに接近したようなアルバムだった。今作も同じように、ヒップ・ホップ・サイドからと簡単に説明できればいいのだけれど、そういうものでも全くない。多くのゲストを迎えた本作に対して、アンビエント、エレクトロニカ、エクスペリメンタル・ポップ、サイケデリック、ソフト・ロック、ジャズ、ハード・コア、ヒップ・ホップやロック… 様々なアプローチが可能だ。はっきり言って、ジャンルを横断しようが、縦断しようが、もうそんなこと自体は何も売りにはならない時代だし、もはやジャンルレス・ミュージックというアプローチに憧れているだけの、"どこにでもある"ジャンルレスが多いのも事実だ。新鮮な音楽との出会いは、そんな気分なんて無視してやってくるし、一点突破のロックンロールだろうと、ヒップ・ホップだろうと、ごちゃまぜのミクスチャー・ミュージックだろうと、そんなことは方法論でしかなくて、方法論が目的となってしまったら、あんまり楽しくない。

話が飛びました。話を戻して、この素晴らしく挑戦的なローファイ・アルバムについて。ローファイ・ミュージックの魅力は、例えばBECKがガラクタを継ぎはぎしたような音で生み出した、最強のポップ・ミュージックのように、日常に溢れる音が新鮮で刺激的な音楽へと変換される瞬間のように、アイデアと想像力ひとつですぐ側にあるということだ。それは、例えばFragmentを迎えた2枚目の一曲目「So What」での未完成という言葉にも通じるかもしれない。完全、完璧という概念にがんじがらめになった音楽ほど窮屈なものはないし、どこまで突き詰めても、結局また新たな未完成が見つかるだけだから、そこに対してどれだけ自由にアプローチできるかどうかなのかが重要なんだと思う。

そういう点で言えば、この『2nd masta』のトラック・リストを見ると、全ての楽曲にゲストがフィーチャーされている。カヒミ・カリイからAureoleLimited express(has gone?)まで。その個性的な顔ぶれの多彩さにも驚かされるが、それはつまるところ、それぞれの楽曲で多くの制約を抱えながら楽曲を創ることでもある。だけど、そういう自分の引き出しとは別の制約の中での創作は、とても自由で刺激的だったりもする。このアルバムは、完全、完璧な何かではなく、一期一会のスリリングな化学反応が44曲詰め込まれている作品だ。それをこれだけのクオリティでやってのけてしまうところはもちろん驚嘆するが、音からあふれ出る音楽に対するその姿勢が僕は何より好きだ。それに、彼らはいろいろな要素を楽曲に詰め込みすぎて、逆に窮屈になってしまうこともない。スリリングなトラックに乗るポエトリー・リーディング。美しくソウルフルなアンビエント、エレクトロニカ。ハードコアにフォークロア、スモーキーなジャズ、ポスト・パンク。ブレイク・ビーツという基盤はぶれないが、楽曲ごとのビートの色彩やゆらぎの多彩さには思わず引き込まれてしまう。

情報量が溢れているようで、実はシンプルな音構成、いたるところに散りばめられた啓蒙的な言葉の数々。彼らの魅力でもある音とビート、言葉、声を絶妙に重ね合わせていく技量とセンスがあればこそ成し得るサイケデリアには、確実にバンドの思想、意志が詰まっている。目を見開き、耳を最大限働かせて、自分の周りの未完成で混とんとした世界の景色と音と向き合うこと。それはこのすさまじいヴォリュームのアルバムを聴くのと同じく、なかなか体力がいることだけど、それをどう楽しむかがとても大事なことなんじゃないかな。この美しく挑発的な楽曲群を聴きながら、そんなことを思う。このアルバムをどう楽しむかも、リスナー次第。とても自由だ。(text by 佐々木健治)

hydrant house purport rife on sleepyのセカンド・アルバムが10月発売!

「こんなにも音楽は楽しく、こんなにも自由で素晴らしいじゃないか」
総勢44組の客演! アーティストとの交流を活動のエネルギーのひとつとしてきたhydrant house purport rife on sleepy。彼らの自然な日々を切り取った2012年のアルバムは2枚組の大作! 洋楽、邦楽、メジャー、インディーの枠を越えたゲストを迎えて制作されたセカンド・アルバム! 仲間たちと会話をするように様々なツールと言語で紡ぎあげた作品群。前作に引き続き様々な要素が含まれている楽曲は、現代文学的なアプローチを交えた音楽の本当の「喜び」に満ち溢れている。

【発売日】2012年10月17日(水)
【アーティスト】hydrant house purport rife on sleepy
【アルバム名】many of these memories of the sun, and increasing gratitude
【参加アーティスト】カヒミ・カリィ、Fragment、aoki laska、米盛つぐみ(TINGARA、ex.りんけんばんど)、Limited Express(has gone?)、Aureole、ハチスノイト(夢中夢)、桜井まみ(ax.audio safari)、Sarah Loucks、Sunset Drive、メメ、Alex Martin、Mike Hannah、Loof、Wooden Wives… and more

PROFILE

hydrant house purport rife on sleepy
2006年結成。sleepy it(gt、key、machine)、金子祐二(b、key、gt)、金子泰介(dr、key、machine)、yawn of sleepy(vo、gt、key、machine)の男性4人からなるバンド。ポスト・ロック、シューゲイザー、プログレ、サイケ、クラウト・ロック、ヒップ・ホップやアンビエントなどをミックスさせたようなサウンドが特徴。音源製作によって探求・啓発を続ける事を基本コンセプトとし、現在は「音楽によってぼくらはもっとクールでいるべきだ」というバーニング・スピアのライナー・ノーツをテーマに掲げている。過去には、配信限定で莫大な数の作品をリリース。ライヴにも定評があり、現在も都内のライヴ・ハウスを中心に活動中。2008年には、5都市12箇所17回にもおよぶカナダ・ツアーを敢行し、限定500枚のCDを完売させる。

hydrant house purport rife on sleepy HP

この記事の筆者
佐々木 健治

新宿ROLLINGSTONEレジデントDJ。 現在、毎週木曜日tutti fruttiをはじめ、平日週末問わず、プレイ中。 新宿を根城とするロックパーティ『Lamp session』主宰(現在、活動休止中)。 音楽に関する文章を書いてます。 ROCKが主食の雑食主義者。FUNKでPUNK。年代、ジャンルを縦横斜めに駆け巡り、GROOVEを生み出す。 日々、勉強。日々、ほろ酔い。

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