日英を代表するダンス・ミュージック・バンド2組が奇跡の融合!
京都で行われたROVO×SYSTEM7のライヴ音源を配信リリース!
ROVO×SYSTEM7 / PHOENIX RISING LIVE in KYOTO 29.10.2011
ROVOとSYSTEM7が合体融合して行った「Phoenix Rising Tour」はいずれも満員御礼の大盛況で幕を閉じた。なかでも、彼らが初めて合流して演奏した舞台となった京都。一曲20分を超える壮大な世界観を見せつけた彼ら。至高のサイケデリック空間をこの音源で追体験して欲しい。
【TRACK LIST】
01. HINOTORI (Phoenix Rising Live version) / 02. ECLIPSE (Phoenix Rising Live version)
収録分数 : 41分58秒
★購入者には特典として当日の模様を収めたデジタル・フォト・ブックレットがつきます
奇跡の一夜はここから始まった! ROVO×SYSTEM7よる初のコラボレーション・アルバム
ROVO×SYSTEM7 / PHOENIX RISING
【TRACK LIST】
01. HINOTORI(ROVO Phoenix Rising version) (SYSTEM 7×ROVO)
02. ECLIPSE(SYSTEM 7 Phoenix Rising version) (ROVO×SYSTEM 7)
03. HINOTORI(SYSTEM 7 original version) (System 7)
04. ECLIPSE(ROVO original version) (ROVO)
>>ROVO×SYSTEM7『PHOENIX RISING』特集ページ : 勝井祐二インタビュー
2011.10.29 Live Report (Text by 山本啓(NABOWA))
ROVOとSYSTEM7が西部講堂で! 2011年10月29日、この日が近づくにつれ京都に住む僕の周りでは合い言葉のように「29日、行く? 」という言葉をよく耳にした。たったそれだけの言葉で意味が通じてしまう程みんなわくわくしながらそのイベントの日を待っていたのだ。当日、僕が会場に着くと既に西部講堂の前は受付に並ぶお客さんの列が何十メートルも続いていた。この日の受付に並んでいるお客さんの顔に、なんだかいつもと違う雰囲気を感じた。長蛇の列に並びながらも朗らかに、どこか自信に満ちた表情をしている。自分が体験するこれからの数時間が必ず素晴らしいものになるだろうという事を信じて疑わない、そんな顔だ。講堂内に入ると心地の良いSEが流れていて期待感はますます高まった。
ROVOのライヴがスタート。もしこの日のROVOのライヴの楽譜があったとすれば、ずっとクレッシェンドが書いてあるんじゃないかと思う程天井知らずの音楽。そこへ迫田悠の映像が加わって、何度か体を持って行かれそうになる感覚を味わっているうちに、あっと言う間に終わってしまった。ROVOのライヴが終わって、SYSTEM7のライヴが始まるまでにドリンクを買いに行っておこうと一度講堂の外へ出ようとしたその瞬間、間髪入れずにSYSTEM7のライヴは始まった。SYSTEM7のライヴを観るのはこれが初めてだった。いろんな人から「SYSTEM7のライヴは絶対観た方が良い」と言われていたが、その意味はすぐに解った。のどの乾きも忘れて釘付けになってしばらく動けなかった。一体どれくらいの場数を踏めばあんなライヴができるんだろうか。そして、あんなにいきいきとした顔でライヴをやる人ってなかなかいないんじゃないだろうか。SYSTEM7のライヴもあっという間に終わってしまった。そして、ステージに8人同時に並ぶ時が来た。何と言っても、この日はこの瞬間を待っていた。
まずはSYSTEM7の曲、「HINOTORI」から始まった。徐々に、徐々にあがっていく曲調にROVOのメンバーがすーっと自然に絡んでいきどんどん盛り上がっていくところで、それまで後ろにいたスティーブが前へ出てギターを弾いていた。若輩者の僕が言うのは失礼だとは思うが、本当に、全員子供のような顔で演奏していた。そしてROVOの「ECLIPSE」。僕はこの曲が大好きで、イントロが始まった瞬間鳥肌がたった。何度もCDで聴いた曲だったけどこの曲にSYSTEM7の音が元々入っていたかのように見事にはまっていた。二人が加わる事でよりパワフルに、そしてより複雑に絡み合いながらもぶつかり合う音が無い。緻密に、繊細にどこまでも美しく、そしてどこまでも強い曲だ。ライヴがどんどん盛り上がる度にいつの間にか僕は音を聴くのにあれこれ考えるのをやめていた。考えることよりも笑顔で演奏する彼らの姿と出てくる音に夢中になっていて、 あっという間にライヴが終わってしまった。こんなふうになったのは多分僕だけではなかったんじゃないかと思う。
演奏が全て終わり、彼らが全員でお客さんにお辞儀する時、本人達はもちろん、お客さんもみんな笑顔だった。震災後、ライヴ=生きることについて色々考えさせられる事が多い昨今、全ての行動に意味を求められる時代になっている気がする。今、日本でミュージシャンがライヴをやる意味とは? そしてオーディエンスに対して何ができるのだろう? 国内外の音楽シーンを牽引し、今も様々なアーティストに現在進行形で影響を与え続けるROVOとSYSTEM7。彼らが「Phoenix Rising」と名付けたこのプロジェクトは見事にそれを示してくれたのではないだろうか。
DISCOGRAPHY
ROVO
SYSTEM7 / GONG
PROFILE
ROVO
「何か宇宙っぽい、でっかい音楽をやろう」と、勝井祐二と山本精一を中心に、1996年結成。バンド・サウンドによるダンスミュージックシーンの先駆者として、シーンを牽引してきた。驚異のツイン・ドラムから叩き出される強靱なグルーヴを核に、6人の鬼神が創り出す音宇宙。音と光、時間と空間が溶け合った異次元時空のなか、どこまでも昇りつめていく非日常LIVEは、ROVOでしか体験できない。FUJI ROCK FESTIVAL、RISING SUN、METAMORPHOSE、朝霧JAM、アラバキ・フェスなど、大型フェス、野外パーティーにヘッドライナーとして連続出演。毎年5月には恒例のROVO主催フェスで、日比谷野音を熱狂させる。またレギュラーVJ、迫田悠の映像とのコラボレーションは、他に類を見ない音楽映像パフォーマンスとして評価が高い。2010年11月には結成15年にして最高傑作、との呼び声の高い「RAVO」を発表。2011年には「RAVO」をテキストにライヴでの再現を前提としないDUBアルバム『RAVO DUB』を制作。その発表を受けて行ったツアーのファイナル・ライヴとなった日比谷野音では、会場前から降り続けた強い雨がROVOの演奏開始と共に止み、満員の客席全体が大きな一体感を持って狂熱の渦と化したのも記憶に新しい。国内外で幅広い音楽ファンから絶大な信頼と熱狂的な人気を集める、唯一無二のダンス・ミュージック・バンド。
SYSTEM7
SYSTEM7はスティーヴ・ヒレッジ(Steve Hillage)とミケット・ジローディ(Miquette Giraudy)の2人組ユニットで、前身である伝説のプログレ・バンドGONG時代から数えると、2人のキャリアは40年にもおよぶ。SYSTEM7名義としては過去に7枚のアルバムをリリースし、2000年には自身のレーベル「A-WAVE」を立ち上げる。そのエレクトリック・ギターをフィーチャーしたサイケデリックなテクノ・サウンドでオリジナルなハーモニーを奏で続けている孤高の存在だ。日本でのライヴ・パフォーマンスとしては、広島・厳島神社で行われた世界聖なる音楽祭、TOKIO DROME、渚音楽祭、朝霧ジャム、MOTHER、奄美皆既日食音楽祭、フジロックフェスティバルなど多岐に渡り、1999年から現在まで毎年コンスタントに来日をしており、その時空を超えたパフォーマンスで若い世代からの支持も確実に増やし続けている。2005年には新アンビエント・テクノ・ユニット『Mirror System』のアルバムを発表、2007年手塚治虫氏の代表作である『火の鳥』をトリビュートしたアルバム『Phoenix』をリリース。最新作『Up』を2011年6月8日にリリースし、ワールド・ツアーを敢行中。日本に於いてもFUJI ROCK FESTIVAL、Womb、ひかり祭、DOMMUNE他への出演が決定している。