2019/06/24 18:00

IO、メジャー初作品『Player’s Balld.』──リリースまでの1年、KANDYTOWNの活動から傑作の背景に迫る

東京のみならず全国で人気を博しているKANDYTOWNのラッパー、IOが名門レーベル〈Def Jam Recordings〉よりメジャー・デビュー・アルバム『Player's Ballad.』をリリース! 大物ラッパー5lackや沖縄の若手アーティストYo-Sea、そしてもちろんKANDYTOWNの仲間も参加した彼らしい豪華なアルバムとなった。このアルバムのリリースに至るまでの1年強の期間、KANDYTOWNにはどのような動きがあったのか、今回のビッグディールを軸に彼らKANDYTOWNの1年間を振り返る。

IOのメジャー初アルバム!!


IO - Shawty.(My View)

『Player's Ballad.』リリースに至るまでのKANDYTOWNの動向

IOが〈DefJam〉のチェーンを自身のインスタグラム・アカウントのストーリーに投稿しヘッズたちに衝撃を与えた2019年3月17日から遡ること約1年1ヶ月前の2018年2月14日。YUSHIの命日であるこの日にシングル「1time 4ever」がKANDYTOWN名義としては5ヶ月ぶりにリリースされた。もともと1年前からMVがアップされていたこの曲はすでにファンには屈指の人気曲だった故に待望のリリースが実現されたという形となった。

その後も2018年はプロデューサーのMIKIが自身初となるソロ・アルバム『137』、クルーの中でも随一のアグレッシヴさを誇るKIKUMARUが『711』、クルーのDJであるMASATOとMinnesotahが〈BLUE NOTE〉の音源のみで作成したミックスCD『Good Old Soul -Love and New Note』、Gottzが自身初のフィジカル・リリースとなるアルバム『SOUTHPARK』、RyohuがMALIYAなどをゲストに迎えた配信限定のミックステープ『TEN TWENTY MIXTAPE』、MUDがEP『VALUE THE PRESENT』をリリースするなどクルーのメンバーそれぞれが活発に活動を広げた1年となった。特にGottzのソロ作品は先行リリースされていたようなトラップ・チューンがメインの構成に加えてNeetzプロデュースによる「The Lights feat. Ryugo Ishida,MUD」と「Neon Step feat.Yo-Sea,Neetz 」といった彼の新境地とも言える曲も加わり期待以上の仕上がりとなった。

今年に入っても勢いは止まらず、2月にはKEIJUがソニー契約後初となるまとまった作品『heartbreak e.p.』を突如リリースし、Ryohuのライヴ・サポートやTempalayとしても活躍するAAAMYYYやYoung Yujiroなど個性派ゲストを集めシリアスなトーンで彼の新しいスタイルを見せ話題となった。YUSHIの命日2月14日にはクルーとして6曲入りのミックステープ『LOCAL SERVICE』、2月20日にはNeetzがソロ1stアルバム『Figure Chord』をメジャーからドロップ、3月にはGottzが2ndアルバム『SAKURAGAOKA』、KIKUMARUが沖縄604の超注目株MuKuRoらをゲストに迎えEP『Chain Reaction 2』と続いた。

KANDYTOWNの約1年間を振り返る10曲

4月17日にはかねてより話題となっていたKEIJUと小袋成彬、RIRIの3者のコラボによる資生堂「アネッサ」のCMソング「Summertime」を発表し、5月3日には満を持して開催されたワンマン・ライヴ〈LOCAL CONNECTION〉を開催。チケットも全種類ソールドアウトし熱気に包まれた会場では「Till I Die」といったクルーの最新曲から「His Game」のような懐かしのバンガーまで披露され異様な盛り上がりを見せた。

こうした流れの中でリリースされたIOのメジャー初アルバム『Player’s Ballad.』。ソロ作品で周りの予想を大きく裏切るほどに独自の色を表現したKEIJUやGottzと同様に、IOもこの作品では過去作品からの大幅なアップデートを見せている。一聴してわかるメロディアスで落ち着いた特徴的な音色もそうだがメンバーの作品にも参加しているYo-SeaやMALIYAによるInterludeを経る前後で曲の雰囲気が段階的に変わっていき、終盤になるにつれてくっきりと内省的なIOのラップが浮かび上がってくる。NeetzやRyohuら変わらぬKANDYTOWNの面々を招き、地に足をつけながらも〈Def Jam〉というレーベルからだす初アルバムとしては期待以上の作品をしっかり作り上げる彼の実力はやはり間違いないものであるということを証明する作品となった。

この後もBSCのソロ・デビュー・アルバム『JAPINO』が7月にリリースされ、クルーとしてのアルバムのリリースも今秋に控えている彼ら。当たり前のことだが16人という大所帯クルーとはいえ個性が曖昧になることがないということは間違いなく彼らにしかない強みだと言える。リスナーに様々な色の音楽や体験を弛まず提供し続け、クルーとしてもソロとしてもめまぐるしいスピードでお互いに交わりながらキャリアを構築して行く。規模を大きくしながらも根底にあるものを変えず突き進む彼らの今後の動きも非常に楽しみにしたい。(text by 鎭目悠太)

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KANDYTOWN関連作品はこちらにて配信中!!

LIVE SCHEDULE

IO (KANDYTOWN) Player's Section.

2019年6月28日(金)@ビルボードライブ東京
出演:IO (KANDYTOWN)(Rap)/MALIYA(Vocals)/荒田洸 (WONK)(Drums)/新井和輝 (King Gnu)(Bass)/hanna・ハンナ(Guitar)/安藤康平(MELRAW)(Saxophone, Flute)/宮川純(Keyboards)/Neetz (KANDYTOWN)(Sampler)
1st ステージ 開場17:30 開演18:30
2nd ステージ 開場20:30 開演21:30
Service Area : ¥5,900 / Casual Area : ¥4,900

詳細は:こちら

PROFILE

IO

東京都出身。KANDYTOWN / BCDMGに所属するラッパーであり、クリエイター・チーム、TAXi FILMSでも活動する映像クリエイター。
2014年11月にKANDYTOWNとして『KOLD TAPE』を発表。
同年末にはUNITED ARROWS企画のサイファー「NiCE UA 37.5 “Break Beats is Traditional”」にMURO、ANARCHY、KOHH等と共にKANDYTOWNのメンバーであるYOUNG JUJU、DONY JOINTと揃って参加したことで大きな注目を集め、デビュー前にも関わらずOLLIE誌のカバーを飾った他、EYESCREAMやWOOFINといったファッション/ストリート誌で注目のアーティストとしてピックアップ。
2015年1月にKANDYTOWNの初アルバム『BLAKK MOTEL』、9月に『Kruise』をリリース。
12月にはIO、YOUNG JUJU、DONY JOINTの連名でCARHARTTとコラボによるEP『Nothing NewEP』をリリース。
2016年2月14日、ソロ・デビュー・アルバム『Soul Long』をリリース。
全国クラブ・ツアーを始め、NIKE企画の「AIR MAX DAY」や「さんピンCAMP20」、「TAICO CLUB」、「SPACE SHOWER Twilight Shower Vol.2」(IO、YOUNG JUJU、DONY JOINT名義)等、さまざまなジャンルのイベントに出演。
同年11月にKANDYTOWNとしてワーナー・ミュージック・ジャパンよりメジャー・デビュー・アルバム『KANDYTOWN』をリリースし、東京/大阪/名古屋/広島/福岡の5大都市でのワンマンライブ・ツアー「KANDYTOWN 5CITY TOURPOWERED BY CARHARTT WIP」を開催。
2017年4月19日、ソロとしてのセカンド・アルバム『Mood Blue』をリリース。
その直前にはApple MusicのキャンペーンにSuchmos、ぼくのりりっくぼうよみ、iriと並んでフィーチャー。同作のアートワークを担当した上岡拓也氏とのコラボによるアートワーク・エキシビションを原宿のギャラリー、SO1にて開催。
同作を記念したカプセル・コレクションのポップアップ・ストアをOPENING CEREMONY OMOTESANDOとPULPにてオープン。
Libertin DUNE誌にてDIORHOMMEの最新コレクションのモデルを担当。
ラッパー以外にもアート・ディレクター、ヴィジュアル・クリエイターなど表現者として多彩な顔を持つ今、東京で最も注目を集めているアーティストのひとり。

公式HP : https://www.universal-music.co.jp/io/
Instagram : https://www.instagram.com/iointheday/

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