2025/12/11 18:00

編集部が注目する今週のリリース作品

“ポスト・ポップス” を掲げるBlume popoの初アルバム


1月にリリースされたEP『Test for Texture of Text』の好印象もまだ強く残るBlume popoが、12月になり新たなアルバムを届けてくれた。これまでのドイツと日本を行き来する体制から、この秋、活動の拠点を東京に移す。が、その後、不運な事情によりライブ活動が休止されていたが、アルバム・リリースと時を同じくして、その再開もかなった。春以降に単曲リリースされてきた、"抱擁"、"月夜銀河へ"、"ふわふわ" といったハイクオリティな楽曲たちを含む全13曲収録 ("抱擁" は完全別バージョンとなる。あなたはどちらが好きですか?)。シーン、ジャンル、テクスチャの合間を軽やかに舞う。最新であり、心を揺るがす作品。(高田)

優河がアメリカ滞在中に録音したEP


優河が単身渡米し、現地で録音されたという6曲入りEP。ギターにはTortoiseのJeff Parker、ドラム/パーカッションにはJay Belleroseという錚々たる面々が参加している。昨年の『Love Deluxe』がR&Bのグルーヴで身体を揺らす作品だったのに対し、今作はその対極に位置する。優河の包容力ある歌声が、絡まりをほどくように静かに、しかし確かに空気を震わせて広がっていく。歌詞も極めて個人的な手記のようであり、たった一人に宛てた手紙のような親密さを帯びている。派手な装飾や都会的な喧騒から距離を置き、耳の奥から心の内側までを温めてくれる、普遍的なあたたかさを宿した作品。(石川)

吉澤嘉代子参加曲あり、2ndEP


年末にとんでもないEPがでた...。Trooper Saluteによる2枚目のEPがリリース。ハイファイな質感でありながら、抜群の表現力でつくられるレトロと、シリアスで強火なオルタナティヴを横断する作品。リード・トラックの"野菜生活"は平成を感じる気持ちのいいワードの羅列、サビの二周目から4つ打ちになるなどの"ベタ"を突き詰め、現代的に融合させた絶妙な一曲。7拍子が楽しい"思考回路"は曲の構成が最高。良いギターと良いシンセサイザーが鳴り続けていて、空いた口が塞がらないとはこのことかと。吉澤嘉代子が歌う"不治"もすごいです。ぜひ聴き比べてください。(菅家)

ポストパンク・リバイバル・リバイバルなZOOZジングル


ポストパンク・リバイバル・リバイバルを掲げるロック・バンド、ZOOZが2025年第6弾シングルをリリース。ペイブメントを意識したという今作は、ガサガサとしたローファイな音作りとスロー・テンポな四つ打ちが自然と体を揺らしてくれる、心地の良いインディー・ロック・ナンバー。(藤田)

C.O.S.A.参加曲など追加された、『親子星』のデラックス版


3月にリリースされた11年ぶりのアルバム『親子星』に10曲を追加したデラックス版が配信開始。JJJとBESによる"Kawasaki Blue"のリミックスや、D3adStock、C.O.S.A.、STUTSが参加した"Groovy Lou"、R-指定との"ちょっちゅね!!!"などなど強力客演がズラリと並ぶ1枚。ジャケのインパクトもさらにマシマシで最高です。(高木)

十明によるスピッツカバー


SSWの十明がスピッツの「楓」をカバー。今回施されたのは、BPMをグッと落とし、音数も少ないアレンジ。だからこそ十明というアーティストの歌声が心に染み渡り、そして草野マサムネの手がけたメロディーの強さを感じることができる。(西田)

哀しくてユーモラスなクリスマス・ストーリー、ROSE RECORDSより


ゆうやけしはす&すうらばあずによる、クリスマスに取り残された少年を主人公に展開していく“サイケデリック・オペラ”アルバムが、曽我部恵一主催レーベルよりリリース。妖精の自己紹介ソングがあったり、サンタの移動中と思しきサイケ曼荼羅ジングルベルがあったり、そうして辿り着いた夢の国?“オレンジ・ダイヤモンドランド”で孤独を癒すようにロックンロールで踊る。アルバムの中にできた特設ステージを見逃さないで。夢の国道中でのサイケデリック・エフェクトが気持ちいい。サイケデリック・ロックというだけでもなく、たま的なデフォルメされたユーモア、サイケ感覚を誘発するポストプロダクションと、いろんな角度から楽しめる。(津田)

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