INTERVIEW : 13.3g
ファンク、R&B、ヘヴィ・ロック、J-POPなどを自由自在に取り入れたバンド・サウンド、キャッチ—な響きと生々しい感情を共存させた歌詞、そして、強烈なエモーションとしなやかなグルーヴを内包したボーカル。2021年の結成以来、着実に注目度を高めてきた13.3gがついにメジャー・シーンに進出する。メジャー・デビュー・シングル「潜在的なアイ」(TVアニメ『Fate/strange Fake』エンディング・テーマ)をリリースしたばかりの彼らに、メンバーの音楽的ルーツ、バンドの成り立ち、今後の活動ビジョンなどについて聞いた。
インタビュー・文 : 森朋之
写真: 西村満
メンバーが一人ひとりの“正解”を持っていて、表現につながっている
──これまでリリースされた作品を聴いて、13.3gのなかにある音楽性の広さに驚かされました。まさにジャンル分け不可能なバンドだと思いますが、まずはみなさんの音楽的なルーツを教えてもらえますか?
藤丸将太(Vo/Pf/Gt 以下、藤丸):親の影響で小さい頃から歌謡曲をよく聴いてました。それこそ松田聖子さんもそうだし、シティポップのアーティストなどもよくかかっていて。それを真似して歌うようになったのが僕にとっての音楽の始まりですね。
藤原聖樹(Ba/以下、藤原):僕もJ-POPがルーツですね。将太と同じで、両親が作ったプレイリストを聴いてて。そのなかに入ってたのはポルノグラフィティさん、浜田省吾さん、HOUND DOGさんなどで、その後、自分がベースを始めたタイミングで今の世代の音楽を聴くようになった感じです。洋楽もちょっとかじってますね。
奥野"ロビン"領太(Gt/以下、奥野):僕は洋楽のラウド・ロックが入り口ですね。フォール・アウト・ボーイとか、パパ・ローチとか。クラッシュ・シンバルが揺れてれば揺れてるほどカッコいいという定義が僕のなかにあって。
──ギタリストなのに(笑)。
奥野:シンバルの揺れにエネルギーとロマンを感じてしまって(笑)。そういう部分に“気持ちが乗ってるかどうか”の指標があるので、ライブ映像とかもけっこう見ていて。そこからバンドをやりたいと思うようになったんですけど、母親に「あんた、ギター似合うで」と言われたので、ドラムじゃなくてギターを選びました(笑)。
輪田拓馬(Dr/以下、輪田):僕はドラムを始めたのがわかりと早くて、そこから音楽を探ったんです。最初はドラムが目立つバンドを探して、X JAPANに出会って。そこから派生してメロディック・パンクやハードコアを聴き始めて、さらにリズムの気持ちよさを求めてヒップホップやR&Bに興味を持ったり。リズムを起点にして音楽を聴いてる感覚がありますね。
──なるほど。4人とも見事にバラバラですね。
全員:ハハハハハ!
奥野:面白いバンドですよね(笑)。
──13.3gを結成したとき、「こんな音楽をやろう」というコンセンサスはあったんですか?
奥野:そんなに深く話してはないよね?
藤原:うん。最初は「とりあえずやりたいことをやろう」という感じで。ポップスやったりファンクやったりバラードやったりチルやったりするなかで、「何をやっても自分たちっぽくなるな」と思うようになって。気づけばいろんなジャンルをやってたという。「これをやりたい」というより、どんなものでも落とし込めると気づいたところから、今の自分たちが出来てきたのかなと。
奥野:そうだね。あとは将太が出してくる言葉とメロディーが大事で。ちょっと硬い言い方になりますけど、将太のメロと歌詞に対する最適解、いちばんマッチするサウンドを作りたいんですよね。パンクっぽい音が似合うと思えばそうするし、チルっぽくゆったりした感じが合うこともあって。将太の歌に寄り添う形を追求していくうちにジャンルが広がって、僕らのスタイルになっていた感覚もあります。
──結果、藤丸さんはいろいろなテイストの楽曲を歌うことになると。13.3gのボーカルをやるって、どんな感じですか?
藤丸:大変ですね。
奥野・藤原・輪田:ハハハハ!
藤丸:(笑)僕はこのバンドが音楽人生のスタートなんですよ。楽器や歌を習ったこともないし、このバンドを始めて、みんなから得られる音楽のエッセンスがすごくあるんです。今まで知らなかったジャンルや楽曲に触れて、「こういう歌い方が合うかもな」と楽しみながらやってる感じというか。でも、大変は大変です(笑)。
──(笑)藤丸さんのルーツになってる歌謡曲には、ロックとかラテンとかソウルとか、いろんなジャンルが内包されているじゃないですか。自ずといろんなサウンドに対する対応力が身についていたのかも。
藤丸:当時はそういうことを意識せず聴いてたんですけど、確かにそうかも。「こういうリズムにはこういう譜割りがいい」とか「こんな言葉が合いそう」だったり、無意識に培ってきたものがあったのかもしれないです。
──作詞もこのバンドを始めてからですか?
藤丸:そうです。やっぱり歌う人が書いたほうがいいだろうなと。自分はもともと自問自答というか、自分だけの世界に入るのがクセで。自分にいろんな問いを投げかけて、それに対して自分なりの答えるというのをずっとやってたので、それが歌詞につながってる感覚があるんですよ。
──メンバーのみなさんは藤丸さんの歌詞をどう捉えていますか?
輪田:それぞれに捉え方が違うんですよね。将太自身が放っている意味合いもあるし、聴く人それぞれの視点によっても解釈できて。僕らにも一人ひとりの“正解”を持っていて、それは楽器のアプローチにもつながっているんですよね。
──プレイにも影響する?
輪田:うん、そうですね。
奥野:僕もめちゃくちゃ影響してます。もともと歌詞を重視して聴くタイプだし、特にライブのときは、将太の歌のニュアンス、声色、「今こういう気持ちで歌ってるのかな?」みたいなことによって自分のプレイも変化するので。
藤原:そうだね。ライブは生モノなので。
藤丸:自分のコンディションや心情によっても変わってきますからね。同じバラードでも、わりとサラッと歌える日もあれば、すごく気持ちが乗ることもあって。「メンバーが後押ししてくれる」と感じる瞬間もけっこうあります。リアルタイムでコミュニケーションを取ることで、表現が変化するというか。
──バンドのカルチャーはあまり通ってないけど、ボーカリストとしてバンドの醍醐味を感じているとうか。
藤丸:そうかもしれないです。バンドのカルチャーを避けていたわけではなくて、周りの友達も「ライブ行こうぜ」という感じではなかったし、僕自身も消極的な性格だったんですよ。バンドをやるようになって、だいぶオープンになってきたと思います。
藤原:ステージでバケる印象もありますね。
藤丸:明るくなりました(笑)。






















































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