2012/10/12 00:00

前作『ロータリー・ソングズ』から1年ぶりのアルバムとなるゆーきゃんの新作『あかるい部屋』。山梨・白州に新設された田辺玄(WATER WATER CAMEL)のホーム・スタジオにて録音が行われ、サポート・メンバーとしてピアノで森ゆに、ベースで田代貴之、ドラムで妹尾立樹(sistertail、LLama)、ギターで田辺玄が参加した。濃厚な時間が詰め込まれた新作をじっくりと聞いてほしい。

ゆーきゃんの濃密な新作がリリース!

ゆーきゃん / あかるい部屋

オーソドックスにして孤高。オルタナティヴにして普遍。京都在住のSSWによる4th albumはバンド編成での濃密な一枚。

【販売形式】
wav / mp3

【配信価格】
単曲 150円 / アルバム 1,200円

INTERVIEW : ゆーきゃん

京都在住のシンガー・ソング・ライターにしてBOROFESTA主催者のひとり、ゆーきゃんが1年ぶり4枚目となるニュー・アルバム『あかるい部屋』をリリースした。山梨県・白州のスタジオでレコーディングされた今作は、暖かい光が差し込むスタジオの様子を思わせる、濃密にして透明感あふれる作品となっている。初となるポエトリー・リーディング曲「ウルトラマリン日和」を収録するなど、彼にとっての新境地を開拓している部分もいくつも見られる。今回のインタビューでは、新しい試みについてはもちろん、彼の作曲において欠かせないという“光”の存在まで、ゆーきゃんという存在そのものに迫った。彼にとっての『あかるい部屋』とは一体何なのか? ぜひ読み解いてほしい。

インタビュー & 文 : 梶原綾乃

僕はシャッターが下りないと曲がかけないんです

——前作『ロータリーソングス』から1年というスパンのリリースになりますが、いつ頃製作された作品が収録されているのでしょうか。

曲自体は古いものから新しいものまで収録されています。5、6年前に書いた曲もありつつ、今年の春に書いたのが一番新しいかな。

——今回のレコーディングは山梨県のスタジオでされたそうですね。

山梨の白州(はくしゅう)っていう、南アルプスの近くにある住居兼ホーム・スタジオで録りました。WATER WATER CAMELの田辺玄さんが、レコーディングのエンジニアもやっていて、部屋に暖炉が置いてあったりして、すごい良いところでした。初めて来たような感じがしなかったですね。

ゆーきゃん

——そのスタジオの写真を見ました。とても光がよく通るところだったので、このスタジオがまさに「明るい部屋」なんじゃないかと私は思ったんです。ゆーきゃんさんの描く「明るい部屋」とはどういうものなんでしょうか。

『明るい部屋―写真についての覚書』っていうのはロラン・バルトが書いた、僕の好きな本のタイトルなんですよ。それからきてるんですね。そこでも書かれているんですけど、カメラは、正式名はカメラ・オブスキュラっていうんですよね。直訳すると「暗い部屋」のことなんですけど、バルトは「カメラ・ルシダ」、つまり「明るい部屋」だと言う。光はそこにあるものから発していて、明るい部屋はそれを捕まえる。そして、写真は「かつて、それはそこにあった」ってことをいつまでも伝えるんだ、っていう。

——ゆーきゃんさん自身、写真は撮られたりするんですか。

写真は撮らないです。見るのは好きですが、下手なので… 撮りたいというより、あの本では、写真が「かつてそこにあったもの」を表している、ということににすごく共鳴したんです。言葉も、書かれたり話された時、「そこにあった」ことは動かしがたい事実で。そういう意味では、「明るい部屋」っていう本の中でバルトが言った事は、歌の世界でも通じるなぁと思うんです。

——そうですね。今起きた事を歌うとすると、それは動かせない事実というか、この時代にこういうものがあったという歴史の証拠になる部分があったりしますね。

特に、歌っていうのは、たとえばちっぽけなきっかけとか、どうでもいいようなエモーションから始まって、必死で歌になろうとするくせに、結局は歌われた瞬間にすぐ消えていくものじゃないですか。それがCDになったりレコードになったりして、残るっていうことがすごく面白いなぁって。

——では、ここからはアルバムの収録曲についてお伺いします。1曲目「太陽」の歌詞に「ライオンの葉」が出てきてますよね。これってタンポポのことだと思うんですけど、タンポポは春の花じゃないですか。でも、以降の曲は「雪」「マフラー」など、冬を表す曲ですよね。1曲目は春だけれど、2曲目以降は冬が多い気がして。どうして季節をまたいだのでしょうか。

本当は四季を通じてのアルバムにしたかったんですけど、曲が足りなかったんですね。それで、曲順はレコーディング・メンバーのベースの田代くんに考えてもらいました。なので曲の並び自体は、耳で聴いて一番腑に落ちる流れにしただけで、あまり意味はないかなぁと思います。僕はーーカメラの話に戻りますがーーシャッターが下りないと曲がかけないんですね。シャッターを押す、その指っていうのは僕にとってたとえば季節の移ろいとかだったりして。そういうものが自分の中で感じられたときに、スッと曲なり歌詞なりが浮かんでくるので。逆に言うと、「さぁ、何か書こう」と思ってとりかかると、出来ないんですね。自然と街を歩いていて、電車を待っていて、そうやって生まれたものが今回のアルバムの中にそのまま落とし込まれたっていう感じじゃないかと思います。だから、それが音楽的にしっくりくるように並んでいるっていうことのほうが大事で、季節の移ろいそのものには、それほど大きな意味はないというか。

——なるほど。「smalltown smalldawn」についてですが、この曲は自主制作のライヴ・アルバムにも収録されていますよね。

この曲は前作『ロータリー・ソングス』に入れるつもりだったんですが、実際に録ってみて、納得できなかった。そのときには弾き語りをメインにして作るっていうコンセプトがあったのですが、何度かトライしてみても、あまりいいテイクが録れなかったんですよね。ぼくの手に余る、というか、もっといろんな音が鳴っているべき曲だとも思いました。だからお蔵入りにしたんです。で、バンドで作りたいなと思った今作、誘ったメンバーで、みんながやってくれるってなったときに、「これはどうしても入れたいな」と思いました。寝かせておいたぶんだけ、よくなった曲だと思っています。

——「611」「0764」など数字のタイトルがありますが、これは何か思い入れのある日付なのでしょうか。

ええと、「611」は6月11日です。6月11日に、中野区にある鷲宮の公園で見た景色の話ですね。「0764」っていうのは、僕の住んでいた富山県の、富山市の隅っこの町の市街局番なんですよ。今は「076」なので、もう存在しない市外局番なんですけど。

——昔の思い出に迫ったような気持ちで書かれたのですか。

その中に出てくる「ぼくら」っていうのは、実は僕と、姪と、甥のことなんです。自分の小さいころに重ね合わせたりもしていますが、けど歌っているのは今の事なんだと思います。ただ、僕にとってのホームタウンっていうのはいつまでたっても「076」ではなくて「0764」なんです。それがタイトルに出てしまったんじゃないかと。

——なるほど。ゆーきゃんさんの歌詞は何回読んでも色んな世界が広がっているような気がします。それは現在とか過去とかが混ざっている結果なのかなと思いました。

僕も読み返してみて分からなかったりするんですよね(笑)。自分の手の中にないものが好きなんです。自分の歌詞なり曲なり作品なりを、自分の手から離したいっていうのはいつも思うんです。今回はそれがわりとうまく出来たなぁと思っていますね。それはメンバーのおかげじゃないかな。

——やはりバンドのスタイルに沿ってレコーディングをされたからですか。

そうですね。アレンジはほとんどメンバーに任せたんですね。僕が弾き語りをして、それに対してみんなが思うようにやってくれたらいいっていうやりかたで。「やり直して」「もっとここをこうしてくれ」っていうこともほとんどなかったです。自分が種をまいたけども、実をつけたのは僕ではなくて。メンバーがゆーきゃんってものを聴いて、うまく活かしてくれたからだと思うんです。実際のところ僕は普通のシンガーより声もギターもすごく小さい。だから、伴奏するのがすごく大変だという風に言われているらしいです。抑揚の付け方であるとか音数であるとか音色であるとか。そういうのも、ごく一般のシンガー・ソング・ライターに比べて、制約が多いんだと。けど、ベースの田代くんが言うには「ゆーきゃんっていうものをよく聴けば自ずとどういう音、どういうフレーズかの正解が見える」と。そしてピアノの森ゆにさんは「私たち、ゆーきゃんが大好きだから」と。今作は、自分でもなんだかよくわからないものを、よく聴いてくれる、好きだと思ってくれる、もしかしたら自分よりもよくわかってくれるメンバーに委ねた、それがよかったんだと思います。

自分の感じた光をすんなりと出せるようになった

——「ウルトラマリン日和」についてもお伺いしたいです。初めてのポエトリー・リーディング曲ですよね。なぜ4枚目のこのアルバムでポエトリー・リーディングを取り入れられたのでしょうか。

ずっとやってみたかったんですよね。今年の春に出したRent: A*Carというノイズ・ユニットとのコラボレーション・アルバムでは、Rent: A*Carが音を出して、そこに僕の詩の朗読を乗っけるということをやったんですけど、今回はそこからもう一歩進んで、“ただ言葉が聞こえてくる”っていうことをやってみようと。さらに、自分がそれを読むのではなく、誰かに読んでもらう。

——なぜ、女性の方に読んでもらったのですか。

自分が読まない方が、エゴが抜けるからっていうのが1つ。これを読んでいるのは森ゆにさんなんですけど、彼女の話し声がすごく音楽的だなあと思ったっていうことがもう1つ。それに加えて、スタジオが木で出来ていて、天井がとても高かったんですよ。そこの響きがすごく良かったんで。スタジオでもなく、どこかの倉庫でもなく、そこで森ゆにさんから発せられた言葉の響きがすごくきれいだったので、録るなら今回だなぁと思ったんです。

——内容も、他の曲に比べて現実感がありますね。「原子力発電所」という言葉も出ていたりして。「砦」とか、「騎兵隊」とか。深く深く読み解くと、今日本で起きている事に近い部分があったり、そう思わせるんじゃないかと思うんですけど。詩についてはどういう思いで書かれたんですか。

この詩、元々は2年前に書いてあったんですよ。なので、どういうつもりでこの詩を書いたかは2年前の自分に聞かないと分かんないんですよね。もともとこれは歌にするつもりではなく書かれたもので、ことばのおんがく、として描かれたものなんです。だから自然と、言葉の輪郭なり攻撃性なり、あきらめのようなものであり、そこに隠れた希望であったりとかが、歌にするつもりで作られたものよりも、多少強くなったのかなと思います。

——2年前に書いたのにすごい今響いてきますね。今読んで聞いてみて、すごい「今っぽい」と思うのが面白いです。

面白いですよね。面白いとしか言いようがないけれど… その時間を越えて蘇ってくる感じこそが、「どこにもなかった」くせにやっぱり「かつてあった」ものだった、という「詩」の力なんじゃないでしょうか。

——以前他のインタビューで、作曲の際には「質感と温度と光の濃度を決める」とおっしゃられていたんですけど、写真の撮り方に似ているなと思うんです。前作に比べて、光の濃度や温度というのは違いが出てきたりしましたか。

それは、そうでしょうね。『ロータリー・ソングス』は東京で作ったんですよね。2年前に録ったものなので、2年分若かったっていうのもありますし。あの時自分の見た世界の明るさであったり、質感であったり、濃度であったり、っていうのがそのまま反映されていると思います。それが京都に帰って暮らしのテンポが変わって、バンド・メンバーと一緒にライヴを重ねて、実際にレコーディングして。曲作りから録音に至るまでの、僕の中で把握されて消化された世界の光の加減が、今回の音につながってるんじゃないかなぁと思いますね。

——バンド・メンバーの方とお会いして光の加減が変化したのでしょうか。

そうですね。東京に住んでいたころから交流はあったんですが、京都に戻ってからのほうが、音のかみ合いがずっと良くなった気がします。それは、僕が自分の感じた光をすんなりと出せるようになった、ということと、彼らが「京都のゆーきゃん」の見ている景色を、より真実だと感じてくれたからなんじゃないか、と。作曲の時点からも、あるいは昔からある曲も京都に戻って、京都で暮らしていく中で歌っていくうちに、歌の持っている顔っていうのが、変わっていったっていうことがあります。サンプルをお渡しした人たちからは、余裕が出てきたんじゃない、という感想を多くいただきますが、結局、余裕ができたんじゃないですかね(笑)。

ただ「歌を歌うんだ」っていうところに、帰ってきた

——雰囲気が、より密度が増したというか。先入観になってしまうかもしれないですけど、曲から入っても、スタジオの光の射す部屋の感じがすごく伝わってきます。

ああ、嬉しい。「京都が~」っていうのもありますが、単純にやっぱり田舎育ちなので、田舎が合ってたんじゃないですか。歌が捕らえられるというか、マイクって音を捕まえるものじゃないですか。自分の声が山梨の山奥で喜んだんじゃないかと思います。

——いいですね。声が喜ぶ。これからも曲作りに励まれると思うんですけど、今回のレコーディングで今後に活かせるものを得られましたか。

今回の収録曲の中で、「smalltown smalldawn」という曲は、盛岡に行ったときに、街のはずれを散歩してて生まれた曲なんですね。「0764」は実家の近所の歌ですし。いろんな街に歌いにいって旅をしてっていう中で、生まれた曲も結構あります。実際にアルバムのクレジットの最後に「感謝」っていう項目を作っていて、そこにはインスピレーションになった場所とかものとか人の表記をしてあるんですよ。そうやって自分がどこかに行ったり、誰かに会ったり、見たり聞いたりしたことが全部引き金になって歌が生まれているんで、逆に言うと、僕がこれから生きて、どこかに行って、誰かに会ってということを繰り返していく限りは、そういう歌は出来続けるんだなぁと思っています。

——では、今後どうしていきたいっていう考えはもうお持ちですか。

やってみたいことはいっぱいあります。あるんですけど、今までの経験を振り返って鑑みると、結局なるようにしかならないんですよ。やってみたいと思ってやっても、しっくりこなくて、「やっぱりこれはやめよう」ってなったことも多いので。出来るようにしかならへんなぁとは思います。ただ、『ロータリー・ソングス』でひとりになって、弾き語りっていうところからもう一度始めて、次の『あかるい部屋』っていうバンドでの、5人での作品を作ったので。それを踏まえて、今回の『あかるい部屋』で見えた景色というか、「もっと遠くまでいけるんじゃないか」って思った感覚っていうのは次に活かしたいなぁとは思っていますね。

——今バンドを突き通していっても、ソロに戻っても、すごい良いものができる予感がするというか。景色が変わったなと私は思います。

うまく言えないんですけど、これまでは、歌を歌うっていうことには、ふたつの意味があるんだと思っていました。ひとつにはメロディと歌詞を歌うこと、そしてもうひとつには自分の感情や、人間性をあますことなく外に伝えること。でも、今はどちらでもあってどちらでもないと思っていて。結局、歌を歌うってことは「歌を歌う」ってことしか他ならないっていうか。そんなことを思いましたね。禅問答みたいですが、それ以外に言いようがない。僕は、いま「歌を歌いたい」んです。セカンド・アルバムくらいまでは、表現したい世界、ゆーきゃんの世界っていうのは「こうあらねばならない」という風に思っていたんですけど。それがだんだん壊れていって、『ロータリー・ソングス』くらいで、一旦それをなしにしようっていう気持ちになって。上手に歌うとか、表現力豊かに歌うとかをとっぱらって、ただ「歌を歌うんだ」っていうところに、帰ってきた。それがみんながゆーきゃんの歌を支えたいとか、こんな風に花開かせたいとか、こんな風に色付けしたいとか思ってくれるようになった一番の理由なんじゃないかなぁと思います。花は「こう咲きたい」とか思わないですもんね。ただ咲きたいと思っている。それをどこに生けてどんな風に咲かせようと思うのかは、それは花自身ではないので。そういうことなんじゃないかなと思いますね。

——最後にこのアルバムについて、みなさんにメッセージをお願いします。

さっき「ゆーきゃんは、1回聴いただけでは分からない」って言わはったじゃないですか。それは自分でもそう思っていて。でも、たとえ沢山の人に求められるような、みんなが必要とするような音楽でないとしても、いつかあなたにとって、腑に落ちるものであればいいという風に思うんですよね。たぶん5年、10年かもしれないですけど後に思いだして、「あ、そういうことだったんだ」って思える作品を作っているつもりではあるんです。だから長い目で見てください。これがCDだったらBOOK・OFFに売らんといてくださいねって言うんですけど、配信ですもんね。配信だったら、じゃぁ、消さないで(笑)。

——(笑)。ありがとうございました。

ゆーきゃんの軌跡はこちらから

ゆーきゃん / ロータリー・ソングズ

ゆーきゃんが7年ぶりのソロ作品『ロータリー・ソングス』をリリース。トラック1から5は、2年弱の東京在住時における唯一の音源で、このミニ・アルバムの制作途中、作品を半ばお蔵入りにしてゆーきゃんは京都に戻って行った。また、トラック6は京都に戻ってからのライヴ・テイク。『ロータリー・ソングズ』は東京時代のゆーきゃんの遺作にして、京都と東京をつなぐアーティストの一人として再生する、その記念碑となる。

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ゆーきゃん / サイダー

京都で歌い始め、現在は主に東京で活動しているシンガー・ソング・ライター。アシッド・フォーク/サッド・コアを体現するようなその声と日本語詩は、聴くものに儚くも強烈な印象を残します。今作はギターとヴォーカルのシンプルなつくりでありながら、その歌声はグッと心に染み渡る力を持っています。ギターの弦の音や呟くようなヴォーカルを、高音質HQDファイルでよりリアルに感じられます。

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シグナレス / NO SIGNAL

あらかじめ決められた恋人たちへ+ゆーきゃん=シグナレス。幾多のフェス、イベントにて圧倒的人気の「あら恋サウンド」×心の琴線にふれる「ゆーきゃんの声」。この掛け算はダンス・フロアからベッド・ルームまで、全ての音楽ファンに届く最高の「ダンスmeetsフォーク・アルバム」だ。

PROFILE

ゆーきゃん

富山県生まれ、京都在住のシンガー・ソングライター。USガレージ・フォーク/サッドコアの影響を受けた音楽性と、日本語の豊かな響きを生かした文学的な歌詞を武器にした、唯一無二な空気感をもつ弾き語りを身上とする。近年では不定形なユニット形式でのライヴも多数行っており、サポートメンバーにはエマーソン北村、山本達久(NATSUMEN)、須原敬三(ex.羅針盤)、田代貴之(ex.渚にて)など名うてのミュージシャンが名を連ねる。また、山本精一、JOJO広重(非常階段)といった関西アンダーグラウンドの巨人たちとコラボレーション形式での共演も盛ん。京都にて2002年より続くDIYフェス「ボロフェスタ」をロボピッチャー、Limted Express(has gone?)、MC土龍らと共に主催。ジャンル・シーンを越えた音楽の理想郷を現出させるべく、10年間に渡って心血を注ぎ続けている。ミュージシャンとしてもゆーきゃんのステージは毎回好評を博し、共演したクラムボン、Caravan、向井秀徳、曽我部恵一、トクマルシューゴ、前野健太といったアーティスト達からも賞賛を受ける。ゆーきゃんの囁くような歌声は、その透明度と小ささの故に、かえってひとの耳を惹きつけてやまない。京都大学西部講堂で彼のライヴを観たくるりの岸田繁は、心を揺さぶられるあまり直々にリリースを打診、主宰するNOISE McCARTNEY RECORDからバンド「ゆーきゃんwith his best friends」名義で『sang』をリリースした。

ゆーきゃん official HP

この記事の筆者

[インタヴュー] ゆーきゃん

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