2014/01/03 00:00

武蔵野音楽集団とんちれこーど、初のレーベル・コンピレーションをリリース

2014年、OTOTOY一番最初のリリースは、 2013年に1st album『片想インダハウス』を発売し、大躍進を遂げた片想い(OTOTOY AWARD 2013にも選出)とホライズン山下宅配便のメンバーからなる武蔵野音楽集団とんちれこーどのコンピレーション・アルバム『とんちこんぴ』。収録メンツには、片想い、ホライズン山下宅配便、あだち麗三郎等のとんちの面々だけでなく、VIDEOTAPEMUSICやAlfred Beach Sandalも友情出演、そしてニceオモro、カタオモロ、MC Sirafuのソロmantaschoolがとにもかくにも気になります。12月に新代田FEVERで行われた「とんちまつり2013」では、まったくメンツを発表しないにも関わらず満員御礼だったその勢いを、本作から感じとって欲しい。いまやインディーズ・シーンの最重要レーベル! にも関わらず、時流や我々の期待など我関せずで面白いことのみを追求し続けるその独自の雰囲気が漂いまくっているのです。

なんと15曲全てが新録・未音源化曲!

V.A 『とんちこんぴ』価格 : HQD(24bit/48kHzのwav) / mp3 共に1200円

【TRACK LIST】
1. シンクロ「鈴木隆弘」
2. 片想い「ニーオンザベリー」
3. ホライズン山下宅配便「DO IT ~ル・トラブルン・アンブルン・レインブルン~ミドロの反乱」
4. Alfred Beach Sandal「クリスマスと算数」
5. B-positive?「Positive PaParazzi Party」
6. VIDEOTAPEMUSIC「Brazilian Pavilion」
7. ニceオモro「なんだかんだ言っても」
8. 伴瀬朝彦「OintheO」
9. 山下三四郎「時計の針」
10. カタオモロ「雨ふる夜に」
11. 河合一尊「01344」
12. アベユミコ「Naked Days」
13. mantaschool「弦によせて」
14. あだち麗三郎「Candy」
15. 倉林哲也「車橋」
マスタリング 原真人 / イラスト 黒岡まさひろ / デザイン 惣田紗希
参加アーティストの詳細は上記画像をクリック

巻き込んで、巻き込まれて、愛おしい感情が生まれる

8年ほどゆるやかに続く、武蔵野音楽集団「とんちれこーど」初のコンピレーション・アルバムが完成した。しかも全曲新録、未音源化曲という豪華さ! とんちれこーどは片想いとホライズン山下宅配便から成る集団で、「とんち」と銘打っていながらも、計算された繊細さはなく、ただただおもしろさを追求し続けるカオス感に溢れている。本作にはceroやVIDEOTAPEMUSIC、Alfred Beach Sandalといった、とんちれこーどにゆかりのある人たちも参加している。チャンポン式に周囲を巻き込んで広がり続けるとんちれこーどの実態を、はっきりと掴むのはそろそろ難しいようだ。

 そんな『とんちこんぴ』の蓋をおそるおそる開けてみよう。ギロとピアノの伴奏に乗せてひたすら鈴木隆弘周りの人間関係を描き出した、片想いの片岡シンとホライズン山下宅配便の黒岡まさひろから成るシンクロ「鈴木隆弘」での幕開けには、はなから驚かされる(そもそも鈴木隆弘って誰なんだろう…)。そして、ニceオモroと称するバンドによる初期SMAPのようなソウルフルなビート・ナンバー「なんだかんだ言っても」や、片想いの名曲「管によせて」のタイトルを想起させるmantaschool(a.k.a MC.sirafu)による温かなアコースティック・ギターと歌声の絡みが心地よい「弦によせて」など、名曲揃いである。一聴して様々な性格を持つ個性的な者たちの集まりに思えるが、他方、全体を通してどことなく漂う同じ空気感にとんちれこーど特有のものを感じて、妙に納得してしまった。

とんちれこーどとその周辺の音楽を、テクニカルで巧みな音楽として聴いている人は少ないはずだ。彼らの奏でる音楽を聴いていると、文化祭や町内会の出し物を見ているような感覚に陥る。特段上手いわけでもないけれど、日常のひとコマがぎゅっと詰まっていて、感傷に浸ってしまう。それはきっと、レーベルのコンピレーション・アルバムなのに、とんち以外の人たちが気楽に参加できるように、聴き手にとっては、ただ聴くだけの音楽ではなく、自分も参加しているような、他人事として傍観することができないような、そんな間口の広さを持っているから。とんちれこーどは、家族が奏でる音楽のごとく、わはわはと笑いながらも時にホロリと泣けてしまうような、そんな愛情に満ち満ちているのだ。

ただし、断言しよう。周りの人たちをどんどん巻き込みながらも、持ち前のゆるいテンションでただただおもしろさを追求し続けたとんちれこーどが8年も続いたことは、この厳しい音楽業界の中では、一つの奇跡なのだと。その集大成がこの『とんちこんぴ』! さぁ、次はあなたがとんちの奇跡と出会う番だ。(text by 竹島絵奈)

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