2014/01/03 00:00

「とんちこんぴ」参加者紹介 by とんちれこーど

とんちれこーど的コンピレーション。

【とんちれこーどとは】片想いとホライズン山下宅配便のメンバーからなる総勢11名の音楽家たちの集まりです。高円寺円盤の田口史人氏より「武蔵野音楽集団」という名を授かるも、レーベルとは銘打つこともなく早8年あまり。

その多いとも少ないとも言えぬ人数の中に存在するバンド、ユニット、ソロ・ワークは数えてみてもすぐには思い出せないほど。20・30を優に超える、順列組み合わせを最大限に活用したコンビネーションでもって日々創作を続けてきました。そうしてとんちれこーどのメンバーのみならず、いつかその括りすらぼやける程に多くの素晴らしい音楽家たちと邂逅してきました。 要するに巻き込んで、喜ばれたり嫌がられたりしているのです。

【当コンピレーションには】そんなごく一部というか代表的なというか、13組の「とんちれこーど」を収録。
【さらには】とんちと親交を温めてきたcero(カクバリズム)、Alfred Beach Sandal、そしてVIDEOTAPEMUSICという未来の音楽界を担う3組が特別参加してくれたことで、とても「とんちれこーど的」なコンピレーションアルバムになっています。お蔵出しから書き下ろしまで、15曲全曲未録音音源! 本当は16曲! とどめの隠しトラックがまたとんち的な奇跡。たどり着いてください。

優れた音楽を日常の中で培い続けるとんちれこーど的コンピレーション・アルバム『とんちこんぴvol.1』。

とんちれこーどの歩んできた毎日、人生の途中で奏でる音楽、彼らの誇るとんちの道程が、初めて形になりました。とんちれこーどだけでなく聴いてくれる人にとっても、いままでになかったコンピ体験ができるに違いありません。

2013.11.30 とんちれこーど

シンクロ

片岡シン(片想い)+黒岡まさひろ(ホライズン山下宅配便)=シンクロ意外にその活動歴は長く、数々の無意味な変名を繰り返した末にあっけなく今の名前に落ち着いた。「サンペグジュペルマンズ」「ティーンズ」「長男次男」「シンクロニシティー」etc… 実は園田俊夫という第三のメンバーもいるが、それは人間ではなく園田俊夫というシンセサイザーのことを指す。

片想い

まさかのカクバリズムからのリリースで、『踊る理由』(7inc)、『すべてを』(10inc)、『片想インダハウス』(アルバム)と立て続けにヒット! フジロックにも出ちゃったりして、世間をわりかし「あっ!」と言わせる。でも当の本人たちはあんまりそんなこと気にしてなく、のほほんと活動中。今回収録曲「ニーオンザベリー」はとても古い曲で、片岡、MC.sirafuの職場の同僚の結婚式のためにつくられた曲。「ニーオンザベリー」とは相手を押えつける柔術用語で、尻に敷かれている新郎の状態をそれに比喩している。そして意外にも、今回のコンピへの参加は、とんちれこーどでの片想い初音源となる。

ホライズン山下宅配便

多くのミュージシャンからのリスペクトに甘んずることなく、ひたすらストイックに、そしてストレンジにロックンロールを奏で、歌唱し続けるバンド、ホライズン山下宅配便。とんちれこーどをとんちれこーどたらしめているのはやっぱり彼らがいるからであって、ホライズンこそとんちれこーどのとんちの部分を担っているわけであるから、我々は最大級のとんちを働かせて彼らの放つとんちに対峙しなければいけない。そして、長い活動歴と、前身である「ライダーキック」時代から大量にリリースされている音源を掘り起こした所で、彼らの評価をどこかに位置づけすることなど到底無意味なのである。今回収録の「Do it ~トラブルン ファインブルン レインブルン ~ミドロの反乱」はまさかの新曲3曲のメドレー。一聴すればおわかりになると思いますが、すでに彼らは次のホライズン(地平)へ行っております。

Alfred Beach Sandal

異才。2014年、現存する最後の吟遊詩人。「カリブ海のキャプテンビーフハート」とか呼ばれてたこともある。とんちれこーどと非常に関わりの深い音楽家でもあり、ホライズンが昔つくった曲だけど本人たちは忘れてしまったので、彼にむりやり曲を思い出させたり(?)していた。その曲は、「モノポリー」 ( inspired by "夏はモノポリー" by ホライズン山下宅配便)として、先日リリースされたニュー・アルバムにも収録されたりしている。とんちれこーどから最も愛されている人。

Be-positive

テル(vo)、YU(programming)、ナベ(カホン)、ISSA(コーラス)による大阪で活動するユニット。今回は新メンバーDJアツを加えた新編成での音源。MC.sirafuと対談したのをきっかけに、稀にとんちれこーど関連のイベントに出没するようになる。最近では片想いのCD特典のDVDにも、ボーカルのテルがゲスト・コメンテーターとして出演して、キレのあるトークを披露している。ちなみに毎回ナベがライヴにカホンを忘れてきてしまい、YUと取っ組み合いのケンカになってしまう。今回収録曲レコーディングの際も、カホンは忘れてきてしまったようだ。

VIDEOTAPEMUSIC

一応とんちれこーどの映像係というポジションに就かされてはいるが、本当は、「サニーディサービス」や「やけのはら」のPVを監督したり、VHSからのサンプリングによるコラージュ・ダンス・ミュージックはリリースするたびにバカ売れしたりと、とにかく引く手あまたの才人。とんちれこーどとも数々のコラボレーションをしていて、片想いとの「kataomoi vs videotapemusic」(DVD)が有名。他にも、ホライズン山下宅配便の名曲「期待」のPVを手がけたり、最近では倉林くんとライヴでコラボしたり。今回は最近の彼のライヴでも数多く披露されている「Brazilian Pavilion」をなんと新録で収録!!!!! もちろんスティールパンは戦友MC.sirafu。

ニceオモro

「カタオモロ」が円盤ジャンボリーに出演した際、どこからともなく現れ、本人たちのフリをして勝手に演奏を始めた謎のバンド「ニceオモro」。その際演奏された「宜野湾クルーズエキゾチカ」は、本家カタオモロの演奏よりも盛り上がってしまう始末。会場は両バンド、そして興奮したファンの罵声が飛び交い、ついには大乱闘に発展。その後、「沖縄の演奏」というカタオモロの大事な東京ツアーにも、厳重な警備の隙をかいくぐって、しれっと出演を果たしてしまった「ニceオモro」。今回収録曲「なんだかんだ言っても」はその時に披露されたナンバー。あまりの鮮やかなダンスと歌に、この時ばかりはカタオモロメンバーも成す術なく指をくわえる他なかったという逸話さえある。ちなみに「ニceオモro」メンバーの顔が、カクバリズム所属の「cero」メンバーに酷似しているという指摘もあるが、真相はわかっていない。

伴瀬朝彦

ホライズン山下宅配便のギタリスト、そして片想いのベーシスト。時にピアニスト。プレイヤーとしての高すぎる評価に飽き足らず、なにより、「アナホールクラブバンド」を経てからのSSWとしての活動こそが、彼への順当な評価に値すると言えよう。人智を超えたコード・センスと完璧主義で紡ぎだされる名曲の数々。今、最も正式な音源が待たれる才能の一人であることは間違いない。そんな名盤への予告編となるであろう今収録曲は、あなたをどこかに誘おうとする、世にも美しすぎるノクターン。

山下三四郎



岡山から東京に出てきたシンガー・ソングライター。武道館での単独ライヴを夢見ている。

カタオモロ

沖縄県宜野湾市を中心に活動する片想いのコピー・バンド。レパートリーは「片想い」のカバーが中心だが、最近は「cero」のカバーなどもやっているようである。メンバー・チェンジが激しいのは、ライヴの度にメンバーがハブに噛まれて死んでしまうため。ギターやお囃子、さらにはチューバやシンセサイザーを含む、意外にトリッキーな大編成でライヴ活動をこなしている。その顔ぶれはなんだか、東京インディーズ重要バンドたちのメンバーに酷似しているという声もあるがそれは気のせい。今回収録曲は、中心メンバーである、沖縄で〜じろうと伊志嶺栄昌によるしっとりとしたシンセサイザーと三線による演奏です。琉球の風を感じていただければ幸いです。

河合一尊

「ホライズン山下宅配便」の孤高のベーシスト。実はギタリストとしての一面もあり、「アナホールクラブバンド」の初期や、「チェンバーアナホールトリニティ(伴瀬朝彦+遠藤里美+河合一尊)」においては、難解な伴瀬サウンドを構築するには欠かせない、実にセンシティブでテクニカルなギタープレイを披露している。ソロとしての活動もマイペースながら行っており、今回は恐らくオフィシャルなものとしては初(!)の貴重な音源となる! ちなみに彼の曲名はすべて数字の羅列である。その法則性は謎に包まれている。今回収録のギター多重録音による、インストゥメンタルの作品「01344」。このタイトルも5時間悩んだ末のものらしい。

アベユミコ

アベユミコ(a.k.a オラリー)。言わずと知れた片想いのオラリー。「踊る理由」の「僕が〜泣いてる理由なんて〜わからないだろう〜」の部分は、この人が唄ったらいいフレーズになるように、MC.sirafuが作曲した。そのくらい、麻薬的要素のある声質であることは、誰しもが認めるとこであるわけだし。そうじゃなかったら星野源が何度もコーラスで誘ったりするわけがないのである。弾き語りスタイルや、カジメラというユニットで唄ったり、地味に活動している彼女だが、そのソングライティング・センスを認める声も多い。本格的なソロ活動が待望される。

mantaschool



mantaschool(a.k.a MC.sirafu)。とんちれこーどの黒幕。

あだち麗三郎

片想いのドラマーである前に、あだち麗三郎という一人の表現者。満を持して発売されたSSWとしてのアルバム「6月のパルティータ」では、到底常人では考えられない音楽的発想と言語感覚で、多くのリスナーの思考の遥か上を飛び越えて星になった。それでもまだまだあだちワールドは留まることを知らず、今収録曲「candy」においては現在進行形の、クオリティ高すぎるアレンジが炸裂している。本当に底を見せないあだち麗三郎という脅威。彼の脳内を具現化するために集められた、名音楽家たちのプレイにも注目を。

倉林哲也

ホライズン山下宅配便のドラマー。「虎茶屋」という食堂を民家で営みながら、SSWとしても活動。あのトクマルシューゴ氏にライヴ・アクトを絶賛され、まさかのリキッドルームでのフロントアクトに指名される。日々の生活、特に食堂経営を通して表現される森羅万象への敬意と視点かな成るその作品群は、すでに芸術の高みに到達していると言えよう。生活の空気感さえも取り込む録音や、毎作品ごとのアートワークも逸脱。今回収録曲は珠玉の名曲「車橋」の歌入りver!!!!

この記事の筆者

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