自然を想う歌、カズーとの出会い
──“I wannabe shine”は、最初の挨拶みたいな曲ですよね。歌声を際立たせる浮遊感のあるコードをギター1本で奏でる。これが私だ、みたいな曲なのかなと思いました。どのようにして一曲目に決まったんですか?
Etranger:曲順に関しては、迷いに迷ったけど、第一に、自然が大好きですということを伝えたくて。自然に対する想いを込めて、地元で録った川の音を流すことにしました。森で撮ってるMVをいつか公開したいなと思っています。
──ちょっと絶望しながら、奥から一筋の光を信じるみたいな、すごい絶妙のバランスの曲だなって思っています。
Etranger:それが伝わってるのはすごくいいですね。片平さんが録り終わって聴いてくれた時の一言目もそんな感じでした。 暗いなと。森も確かに暗いなあと思います。
──次の曲“PUSH”は今回一番気になっている曲です。この曲も自然を思う気持ちが描かれているじゃないですか。 他の曲も地球についてだったり、ライブでやっていた新曲“Forest”も自然についてですよね。
Etranger:そうですね。
──この「とりあえず、わからないボタンを押してみる。それで大丈夫 問題ないよ」という歌詞、とても深いなと思って。ボタンを押すという、行動を起こすということが鍵なのかなと。“TRY”なのか、“DO”なのか“THINK”なのかは問わずですよね。
Etranger:はい。全部です。それぞれの解釈があってほしい。やっぱり、こう、行動、意思表明をしていこうみたいな気持ちが控えめにあって、それを歌にしてみました。
──アルバムの中に、こういったことをさりげなく主張する曲があるというのは意味がありますよね。
Etranger:そうだと思います。

── 7曲目の“TO ANYONE”、この曲も自然についての曲ですけど、 自責の念もあり、ドロッとした曲じゃないですか。同じ自然を描いた曲の中での違いは、どういう立ち位置、モードなんでしょうか。
Etranger:これはなんというか自然を歌いつつ、人と人の繋がりの歌なんです。“YOU” に似てて。“TO ANYONE”と“YOU”は、人への愛みたいなのを大まかにひっくるめて歌っています。だから少しナーバスになっているのかもしれません。
──大きいスケールの中の、人間のちっぽけさみたいな部分も感じられますね。“TO ANYONE”の歌詞にある「映画から学んだ」には、モチーフになった映画があるんですか?
Etranger:小学校の時に親が何回も『五十回目のファーストキス』という映画を観ていて。そこでの純粋な愛がすごく印象的で。ザ・ビーチ・ボーイズもそこで知りました。ああいう儚さをまといたいなと思っています。
──4曲目“My dog tail”と次の“パスタ”は飼い犬のむぎちゃんのことなんですよね。
Etranger:そうですね。曲中の鳴き声は、携帯で録ったむぎの声をそのまま採用していただきました。
──4曲目の最後はカズーの音が入っていて、そのまま5曲目のカズーに繋がるわけですね。少しマイナーな楽器だと思うんですが、特別な感情があったりするんですか?
Etranger:カズーは、片平さんのツアーの宇都宮で、D.W. ニコルズさんとのライブに出させてもらった時に、記念にカズーをいただいて。 それがカズーを初めて見た日でした。「こんな楽器あるんだ」ってすごい興味が湧いて。そのままそれをすぐアルバムに使いました。
──素敵な話ですね。“パスタ”で印象的な「ちむえー」という歌詞についてもお聞きできればなと思います。 ちょっと調べたんですけど、「ちむ」は心だったり、「ちむい」は可愛いって意味だったりするじゃないですか。だけど文脈的にその意味だと通らないよなと。
Etranger:「そんなの知ったこっちゃない」を方言で言ってみたいなと思って。なにかで調べたら沖縄の「ちむえー」が出てきたんです。行ったこともないし失礼な使い方になってしまったんですけど、 「ちむ」の意味を「知ったこっちゃない」って思い込んでたんですよね。でも、沖縄の人はそんな言葉を使わないって言われてしまって。
──僕はてっきり、ツアーで沖縄に行った時に触れた言葉みたいな、そういうことなのかなと思っていました(笑)。
Etranger:そういうわけではないんです。 文脈で言うとちぐはぐな感じになっちゃうけど、いい感じに気の抜け方で気に入っているんですが、沖縄の方には少し申し訳ないです。




























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