先行&ハイレゾ配信!! スカ発アフロビート経由のブラス・ロック・アンサンブル、RIDDIMATESの新作
うねるアフログルーヴと灼熱のブラス・アンサンブル――RIDDIMATESの最新作の勢いはなみなみならぬ“風”が吹いている! 2004年から活動を続け、つねに変化を続ける彼らの現在形はコレだ。
ホーンやリズム隊のダイナミックな絡み合いは、ぜひともOTOTOY独占先行配信の 24bit/48kHzのハレイゾ音源で。グルーヴを生み出す、リズムの繊細なせめぎ合い、ホーンから吐き出される熱き吐息はぜひとも、高い解像度でさらなる勢いを感じれるはず。また、ヒサシ the KIDを迎えた1曲もフリー・ダウンロードにて展開。まずは1曲じっくり聴いてみるのも手だ。この熱量豊かな新作をリリースしたばかりのRIDDIMATESに、気鋭のライター、大石始が迫る。
最新作『JOY』をハイレゾ音源で先行配信スタート!!
RIDDIMATES / JOY
【Track List】
01. FRONTIER / 02. HOT SONG / 03. CINEMA CLUB / 04.サングラスとボルサリーノ (feat.ヒサシ the KID) / 05. B.B.M.O / 6. SPINNING WORD / 7. STRIKE A GONG / 8. WALKIN' / 9. Bap-on / 10. Twi-titi
【配信価格】
(左)
alac / flac / wav(24bit/48kHz) : 単曲 250円 / アルバム購入 1,900円
(右)
alac / flac / wav(16bit/44.1kHz) : 単曲 200円 / アルバム購入 1,700円
mp3 : 単曲 150円 / アルバム購入 1,300円
ヒサシ the KIDを迎えたtofubeatsカヴァー曲をフリーで!!
tofubeatsの「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」を、活動休止中のTHE BEACHES、ヒサシ the KIDを迎えてカヴァー。OTOTOYではalac、flac、wav(16bit/44.1kHz)の形態でフリー・ダウンロードを開始!!
>>フリー・ダウンロードはこちらから<<
(2014年4月3日(木)18:00~4月10日(木)24:00まで)
INTERVIEW : RIDDIMATES(CrossYou、Buchi*、akirag)
高校生のころからスカコア・バンド、STEP BY STEPに参加していたCrossYou(テナー・サックス)と辻亮(トロンボーン)によって2004年に結成されたRIDDIMATES。初期はCrossYouのスカ・プロジェクトという性格が強かった彼らだが、メンバーの脱退~増員を経て、少しずつアフロビート~アフロ・ファンク色の濃い大所帯バンドとしてのスタイルを構築。このたびリリースされた最新作『JOY』では、近作で作り上げてきたスタイルからさらに踏み込み、ポップかつキャッチーなブラス・ロック~ファンクを作り上げることに成功した。
日本スカ界の若手有望株から期待の新世代アフロビート・バンド、そして現在の個性派ブラス・ロック・アンサンブルへ――常に進化してきたRIDDIMATESの最新型を提示した最新作『JOY』。このアルバムとRIDDIMATESのこれまでの歩みについて、リーダーであるCrossYou、トランペットのBuchi*、アルト・サックス&フルートのakiragという3人に話を訊いた。
インタビュー&文 : 大石始
新しいものを作り出そうとしている音楽が根本的に好きなんです
――ファースト・アルバム『TOO MUCH BLOWING IS JUST RIGHT』がリリースされたのが07年でしたよね。当時は今よりもスカやレゲエに近い音楽性でしたけど、そのころはどういう音を目指していたんでしょうか。
CrossYou : 自分はスカコアからスカに入ったんですけど、RIDDIMATESは「ユルいものをやろう」という話から始まったんです。そのころから“スカ"というキーワードはありましたね。それまでのスカコアからもっとユルいスカやレゲエ、ロックステディをやろうと。女の子ヴォーカルでカヴァーものをやったり、打ち込みでトランペットとトロンボーンでやったり… (ドーン・ペンの)「No, No, No」とかポリスのカヴァーもやってました。でも、いくらユルいものをやろうとしても、結局血が騒いできちゃったのか…。
Buchi* : 根本は変えられなかった(笑)。
CrossYou : そうそう(笑)。どんどん(サックスを)吹きたくなってきちゃったんです。
――「ユルいものをやりたい」というのはそれ以前のスカコア時代の反動だったわけですか。
CrossYou : うん、まさにそうです。
Buchi* : ディストーションのギターがイヤになっちゃったんです(笑)。ラヴ・グローサー(註)の影響があったのかな。
CrossYou : ああ、そうだね。ファーストにはちょいちょい打ち込みのレゲエが入ってるんですけど、あれはラヴ・グローサーを意識してました。
CrossYou : ラヴ・グローサーはトガってたんですよね。UKレゲエ特有のトガった感じがあって、そこが好きだった。
Buchi* : ON-Uもそうじゃないですか。パンク感が強くて、そっちのほうがピンときたんです。
CrossYou : 結局、ユルいものが性に合わなかったということだと思うんですよ。
――つまり、RIDDIMATESの根っこにはジャマイカのオーセンティック・スカよりも、パンク的なUKレゲエのほうがあるわけですね。
CrossYou : うん、そうかもしれないですね。新しいものを作り出そうとしている音楽が根本的に好きなんです。UKレゲエもそうだし、アフロビートもそういうものだと思う。
――なるほど。では、2007年のファースト・アルバムの段階で自分たちはスカやレゲエのシーンに属しているという意識はあったんですか。
CrossYou : ありました。ただ、ファーストとセカンドであのシーンで僕らができることはやったかな、という気持ちもありましたね。なおかつオリジナル・スカをやってる大先輩にはどうやっても勝てないということには気づいていたので、自分たちのスタイルをやろうということになったんです。
アフリカ音楽の演歌っぽいメロディーは日本と通じるものがある気がする
――セカンド・アルバム『SEVEN GODS IN A…』が出たのが2009年で、その後、CrossYouくんはアフリカのブルキナファソに1か月半行ってるんですよね。
CrossYou : ま、滞在中に怪我とか病気もしてたんで、あっという間だったんですけど(笑)。ブルキナファソでは第二の都市にいたんですけど、向こうではトリオ・ロロっていうその街のナンバー1バンドのライヴが毎週レストランであって、そこに上がるためのレッスンを受けたりしました。トリオ・ロロはハイライフとかアフロビートに近い音を出すバンドでしたね。
――トリオ・ロロと演奏して、どういうものを得られました?
CrossYou : 正直、そんなになかったんですけどね(笑)。ただ、ジャンベも習ったので、アフリカ音楽をもっと探求してみたくなりました。それまではアフリカ音楽といってもフェラ・クティとフェミ・クティぐらいしか知らなかったんですけど、帰国してからもっといろいろと聴くようになりましたね。
――アフリカ音楽のどういう部分に興味を持ち始めたんでしょうね。
CrossYou : レゲエの根っこにはアフリカ音楽があると思うし、セドリック・ブルックスのライト・オブ・サバ(註)みたいなものも僕自身大好きだったんですよ。そういう流れでごく自然にアフリカ音楽に入っていったところはあるし、あと、アフリカ音楽の演歌っぽいメロディーは日本と通じるものがある気がするんですよ。そういうところからレゲエを経由しないで直接アフリカにハマっていったところはあると思いますね。
Buchi* : 僕はもともとスカ / レゲエ以外にもワールド・ミュージックは好きで聴いていたんですよ。でも、意識して聴いていたわけじゃなかったので、遊くんにいろいろ教えてもらいました。
CrossYou : Buchi*はDJもやってるので、俺の知らないアフリカ音楽についてもいろいろ教えてくれたんですよ。
Buchi* : どこの国かも分からないレコードを「このリズム、おもしろくない?」なんて訊きながら、そのレコードの上でセッションしたこともありましたね。ただ、そうやって参考にしたのはアフリカ音楽だけじゃなくて、それこそラテンだったりバルカンだったり、あとはニューオーリンズだったり。
――メンバー間で情報を交換し合いながら今のスタイルを作ってきたわけですね。
CrossYou : そうですね。akiragくんが入る前、『LOST ONENESS』(2012年)のちょっと前ぐらいの時期はそういう情報交換をずっとやってました。
Buchi* : それまではレゲエという共通認識があったので、そういう情報交換をしなくても良かったんですよ。でも、遊くんが(日本に)帰ってきたときにブルキナファソの音楽を持ち帰ってきて、それから(バンドの方向性が)変わっていったんです。
――RIDDIMATESに持ち込まれたのは、アフリカのどういう音だったんですか。
CrossYou : 本当にいろいろですよ。ブルキナファソの歌姫であるカディジャラとかエチオピア音楽を採り入れたスイスのインペリアル・タイガー・オーケストラとか…。
akirag : アフリカじゃないですけど、ヒプノティック・ブラス・アンサンブルとか。
Buchi* : 他のメンバーはソウライヴとかレタスみたいなジャズ・ファンク系が好きだったり、ニューオーリンズ・ブラスが好きだったり、あとはバルカン・ブラスとかラテン…。
あくまでもアフロビートを採り入れて、自分たちの音楽をやる
――今上がってきたバンドはまさに今のRIDDIMATESの下地っていう感じがしますね。
CrossYou : そうですね(笑)。でも、RIDDIMATESの場合はアフロビートをバンドでやろうとしても、パーカッション奏者がいないのでアフロビートそのものにはならない。そのなかで自分たちのスタイルを作ろうとしてきたんですけど…。
Buchi* : 結構苦労したよね。
CrossYou : うん、そうだね。ちょっと時間がかかっちゃったんです。悩む時期だったんでしょうね(笑)。
――「フェラ・クティのようなアフロビートそのもののスタイルを自分たちがやっても仕方ない」という意識もあったんですよね?
CrossYou : ありましたね。それはスカやレゲエとも通じるところなんですけど、アフロビートそのものをやろうという意識はまったくなかった。あくまでもアフロビートを採り入れて、自分たちの音楽をやる。そのためには時間が必要だったんでしょうね。
CrossYou : うん、調子いいんです(笑)。曲が仕上がるペースが以前とは比べものにならないぐらい早くなりましたね。僕以外のメンバーなんてもう次のアルバム用の曲を作ってますから(笑)。
akirag : サックスを録った日の夜、遊くんに「次はこういうマイキングで録ったらいいと思うんだよね」なんて話してましたからね(笑)。
Buchi* : 確かに"掴んだ感"はあるよね。それまで溜めてきたものを『LOST ONENESS』でようやく形にすることができたし、あのアルバムを作ったとき「これでいける!」という手応えがあったんです。
akirag : ひとつのアイデアがスルッと形になるようになりましたね。ま、スルッといかないものもあるけど(笑)。
――今回のアルバム『JOY』のお話に移りたいんですけど、制作にあたってメンバー間で具体的イメージやヴィジョンはあったんですか。
CrossYou : ポップなイメージはありましたね。ポップといってもいろいろあると思うんですけど、なによりも曲を短くしようと。僕らの場合、1曲が結構長いんですよ。それはアフロビートのイメージもあるんですけど、1曲のなかにいろいろ詰め込むのが好きなんですね。ただ、今回は一端、シンプルにまとめてみようと思ったんですね。ヒサシ the KIDさん(THE BEACHES)をヴォーカルに迎えた「サングラスとボルサリーノ」でも、ヒサシさんと「ちょっとチャラいものを作りたいね」っていう話をしながら作りました。
Buchi* : ポップでキャッチーで楽しく、というイメージですよね。
CrossYou : 1曲のなかに要素を足していくのは得意だったんですけど、今回は削る作業に力を入れたんです。
――なるほど。今までとは曲の作り方が違うわけで、だからなのか、これまでにないRIDDIMATESのカラーが浮き彫りになってきたようなところがありますよね。
CrossYou : バンドの世界観そのものが“メンバー全員の真ん中"になってきた気はしますね。ファースト~セカンドのころは僕のプロジェクトとしてのカラーが強かったんですけど、『LOST ONENESS』以降のバンドとしてのバランスが今回のアルバムには出てるように思います。しかも、それが自然にできてる気がしますね。
――曲調も幅広いですよね。ヒサシさんとのポップな曲(「サングラスとボルサリーノ」)があれば、バルカン・サルサみたいな曲もあるし、熱いアフロビートやニューオーリンズっぽいもの、スウィング調~アフロ・ファンクの曲もあって。そして、それをまとめているのが全体を覆う“楽しいムード"という。
akirag : 今は誰かがアイデアを持ってくると、とりあえず1回やってみるんですよ。実際にやってみてダメだったら、アイデアを持ってきた本人が「あ、ダメだ」ってすぐ分かるんですね。
――とりあえずやってみる、と。
Buchi* : そのアイデアが膨らんでいくなかで、当初想定しなかったものになったり、新しいアイデアが生まれたりするんです。
CrossYou : そういうやりとりを楽しめるメンバーが揃ってるんでしょうね。単に“アフロビートの曲"、“バルカンの曲"っていうものじゃなくて、オリジナル・スタイルを作りたくて続けきましたし、今のメンバーならそれが可能だと思うんですよ。
――RIDDIMATESのオリジナル・スタイルが固まりつつある、という実感もあるんじゃないですか。
CrossYou : (即答して)あります。すごくあります。RIDDIMATESの得意パターンができつつある気がするんですよ。その先に「これがRIDDIMATESだよね」っていうものに到達できるんじゃないかと思ってて。
――5月4日には渋谷のCLUB QUATTROでワンマンがあるんですよね。
CrossYou : そうなんですよ、みんなに来てほしいですよね。
Buchi* : ワンマンじゃなきゃできないことをやりたいし…。
akirag : いつもと違うスイッチが入るかもしれませんね。
CrossYou : QUATTROじゃないとやらないアレンジもやりますし、ヒサシさんを迎えて「サングラスとボルサリーノ」も初めてやります。スペシャル・ゲストとしてJxJx(YOUR SONG IS GOOD)にもDJをやってもらいますし、ぜひ遊びに来てほしいですね。
RIDDIMATES過去作
RECOMMEND
2009年にリリースされたTHE BEACHESの3rdフル・アルバム。ビーチズのライヴ・バンドとしての魅力が詰め込まれ、バイレファンキ、ラテン、アラビアンビート、スカなど世界中のビート・グルーヴをロックに昇華させている。
リリース前から話題沸騰となっていたユアソンの約3年半ぶりとなるフル・アルバム『OUT』が遂にリリース! 古今東西のあらゆる音楽を昇華させたサウンドと圧倒的なライヴ・パフォーマンスで確たる地位を築き今年で結成15周年となる。そんな彼らの5thアルバムは、全曲インストにこだわった挑戦ともいえる1枚。“なにより踊れて、こみ上げるかっこよさと、どこか泣けるワビサビを両立させたダンス・トラックでありキラー・チューン"な全8曲!
過去多くのフリー・ダウンロード作品や、ビッグ・ネームとのリミックス・ワークで世間を賑わせてきたtofubeatsの1stアルバム。2012年最大のヒップホップ・アンセム「水星 feat.オノマトペ大臣」はもちろん、SKY-HI、南波志帆、G.RINA、PUNPEE、仮谷せいら、オノマトペ大臣といった豪華ゲストを招聘した新曲も収録。最新のクラブ・ミュージックからディスコ、90sポップスへの愛あるオマージュまで、神戸からインターネットとポップを経由して届けられる17曲。
LIVE INFO
RIDDIMATES『JOY』RELEASE PARTY!!!
QUATTRO ONEMAN 題して"クアマン"
2014年5月4日(日)@渋谷 CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30
TICKET : 前売¥2,800 / 当日¥3,300
SPECIAL GUEST VOCAL : ヒサシ the KID (THE BEACHES)
SPECIAL GUEST DJ : サイトウ"JxJx"ジュン (YOUR SONG IS GOOD)
DECORATION : 大島エレク総業(Dormitory K, atombox)
FOOD : can cafe
【チケット】
●ぴあ : Pコード222-68
●ローソン : Lコード78937
●e+ : http://eplus.jp
【お問い合わせ】
DISK GARAGE TEL : 050-5533-0888 (月〜金12:00-19:00)
PROFILE
RIDDIMATES
CrossYou(T.sax)、akirag(A.sax, Flute)、yoopey(Organ, E.piano, Clavinet)、Buchi*(Trumpet, Sampler)、Sadabou(Dr, Per)、TNAAMI DAISUKE(Ba)
2006~2009年、2枚のアルバムと2枚のEPをリリース(SKA~REGGAE期)。2009年以降、SKA、REGGAE以外のバンドとも交流がはじまり、今のブラスロッカーズ・スタイル(ジャンルレス)へと少しずつ変化していく。2010年にはCrossYou(T.sax)が西アフリカの「ブルキナファソ」へサックスを持ち1ヶ月半の旅に出て、言葉の通じない現地のトップ・アーティストとセッションやライヴを繰り返す。バンドでも「FESTA de RAMA'」、「あさぎりテンクウマツリ」、「夏結び」など野外フェスの誘いが増える。2011年にはクラブ界隈、ジャム界隈との交流、更には唄モノなど様々なイベントに呼ばれ、ジャンルは更にボーダーレスになっていく。2012年Mr.SYMAROP ROY ELLISの来日サポートや渋谷PLUG主催コンピCD『巡音彩祭』に参加。ヒサシ the KIDとのtofubeatsカヴァー「朝が来るまで終わる事の無いダンスを」でROCK、CLUB界隈で盛り上がり、ミニ・アルバム『LOST ONENESS』を発表、このリリースで様々なフェスへ誘われるようになる。2013年に3枚目のアルバム『ZION RHAPSODY』発表。シンクロニシティ、アースガーデン、朝霧JAM、GO OUT CAMP出演。2014年に4枚目のアルバム『JOY』をリリースし、5月4日(日)に渋谷クアトロにてワンマン決定!!