2013/12/27 00:00

2013年もいよいよ大詰め。今年もいろんなことがありましたね。音楽業界に限って言えば、2013年はSONYが"ハイレゾ音源"対応の再生機器を一挙に発表したことで、CD以上の音質で音楽を聴くということが、かなり一般的になった一年だったと思います。そして、そんな"ハイレゾ音源"の最高峰に位置しているのがDSDです。DSDとは、一般的なCDとはまったく違うレコーディング形式を採用し、アナログ・レコードのように滑らかな音質と、デジタルならではの透明度を両立させた高音質フォーマットのこと。OTOTOYでは、2010年からDSD配信を進めてきましたが、今年に入ってようやく、その魅力が多くの人に伝わってきたな、という手ごたえを感じているのです。そこで、2013年、OTOTOYがどのようなDSD音源をリリースし、どのような活動を展開してきたか、簡単に歩みを振り返ってみたいと思います。OTOTOYによる2013年のDSD総まとめ、ぜひご覧ください。

OTOTOYによる独自レコーディング音源、売れてます

何と言っても、OTOTOYが最も力を入れて取り組んできたのは、OTOTOY独自のDSD音源のリリースです。銭湯、教会、キャンプ場など、こだわりのロケーションをチョイスし、素晴らしいアーティストやエンジニアとともに、レコーディングからマスタリングまでのすべてを独自に行ったこのシリーズ。わずかなニュアンスすら鮮明に記録すると言われるDSDの力を最大限に活かし、場所の空気感まで生々しくパッケージすることに成功した音源は、大きな反響を呼んでいます。今年4月にリリースされた『世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり』から、12月にリリースされたばかりの『山の上にて(森ゆに at 大倉山記念館)』まで、全9タイトル、さらっと復習してみましょう。

シリーズ1(2013年4月2日 / 5月25日リリース)

世武裕子 / 世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり / vol.2 JOY

シンガー・ソングライターおよび映像音楽作家として活躍する世武裕子が、DSDネイティヴ録音、ネイティヴ・ミックスを初体験。かねてから積極的に高音質配信を行ってきた彼女が、ついにDSDでのレコーディングに挑んだ記念すべき作品です。100万円と2,500万円(!!)、2種類のピアノで同じ曲を弾き比べながら、世界に数台しかないDSDワークステーション「Clarity」を使って、その様子を記録しています。

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シリーズ2(2013年5月20日リリース)

キセル / KICELL EP in みなと湯(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

兄弟ユニット、キセルの日比谷野音ワンマンを記念して、なんと銭湯でDSDレコーディングを行ったのがこの音源。誰もが一度は感じたことのある、お風呂で歌を歌ったときの"あの気持ち良さ"。それを驚くほどリアルに追体験させてくれる作品となっています。場所の空気を肌で感じているかのように、臨場感たっぷりに聴くことができるのはDSD音源ならでは。OTOTOYが自信を持ってオススメする人気タイトルです。

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シリーズ3(2013年8月29日リリース)

ROTH BART BARON / DSD Recording EP よだかの星/Campfire

春、オーディオ評論家の高橋健太郎を講師に迎えて、オトトイの学校で開講された「DSD徹底攻略塾」。DSDについて基礎から学び、実際に体験するこの講座の課外授業として、ゲストにROTH BART BARON(ロット・バルト・バロン)を迎えたDSD公開録音を行いました。一片の淀みもない美しい世界観を持つ彼らの楽曲を、肌で感じていただきたいです。

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シリーズ4(2013年9月18日リリース)

大森靖子 / 大森靖子 at 富士見丘教会(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

季節は変わり、セミの声が鳴りやまない夏。下北沢にある富士見丘教会で、大森靖子のDSDレコーディングを行いました。大森靖子といえば、次世代を担う女性シンガー・ソングライターとして、今、各所から熱い視線を浴びまくっている存在。そんな彼女が、教会の厳かな雰囲気の中、思いのすべてをDSDに凝縮しました。まるで彼女が耳元で歌っているような、生々しい響きを持ったこの作品は、OTOTOYの年間ベストにも食い込む超ロングセラーを続けています。

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シリーズ5(2013年10月17日リリース)

バンバンバザール / バンガロー・セッション(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

愛車ハイエースに乗って、全国に陽気なグット・ミュージックを届けるバンバンバザール。彼らのDSDレコーディングが行われたのは、湖のほとりのキャンプ場でした。セミの声、小川のせせらぎ、風の音。大自然の奏でる音楽と、バンバンバザールの絶妙なアンサンブルをお楽しみいただける作品となっています。川の音を拾うためだけにマイクを立てたり、セミの放つ高周波をナチュラルに溶け込ませたり、エンジニア的な視点からも聴きどころの多い一枚です。

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シリーズ6(2013年12月5日リリース)

平賀さち枝 / 平賀さち枝と天命反転住宅(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

天命反転住宅は、通称「死なないための住宅」。まるでSFの世界に紛れ込んでしまったかのような、異世界を思わせる住宅です。こんな一風変わった場所でも、OTOTOYはDSDレコーディングを行いました。アーティストは女性シンガー、平賀さち枝。黄一色に塗られた球体の部屋に向かって、彼女は柔らかい歌声を響かせます。同梱されている写真入りブックレットとともに、場所の雰囲気を想像しながら楽しんでほしい音源です。

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シリーズ7(2013年12月13日リリース)

湯川潮音 / 湯川潮音 at 大倉山記念館(DSD 5.6MHz+HQD ver.)

冬の始まりを感じさせる12月初旬、OTOTOYは湯川潮音を招き、DSDの魅力を最大限に活かした自信作を録音することに成功しました。場所は横浜の高台にある歴史的建造物、大倉山記念館。ピアノとチェロを従え、湯川潮音は伸び伸びとした歌声を存分に聴かせてくれます。3曲のみの小規模な作品ながら、楽曲の完成度、響きの豊かさ、どれを取っても最高品質の音源ができあがったと言えるでしょう。

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シリーズ8(2013年12月18日リリース)

森ゆに / 山の上にて(森ゆに at 大倉山記念館)(5.6MHz DSD+HQD ver.)

2013年最後を飾るDSD独自音源となったのが、この作品です。場所は再び大倉山記念館。ピアノと声で端正なポップスを奏でる森ゆには、寒い冬にぴったりの温かい歌声で、聴く人の心を優しく包み込んでくれます。79年の歴史を誇る建物の、自然かつ上品なリヴァーブは、彼女の歌声をより魅力的なものへと変化させました。DSDならではのきめ細やかな音質で、その美しさをお楽しみください。

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今年もやりました、OTOTOY DSD SHOP

DSDの魅力や聴き方をより広めていくため、OTOTOYが昨年から開催している「DSD SHOP」。今年もDSDにまつわる活動の総決算として、12月4日(水)~10日(火)のあいだ、渋谷ヒカリエの8Fにあるイヴェント・スペース、aiiimaで行われました。"SHOP"と名づけられていますが、実際にはショールームのようなイメージで、すべて無料でお楽しみいただけます。さまざまな音響機器メーカーの協力のもと、多くのお客さまに最新のDSD再生機器を自由に体験していただきました。また、会期中は関連イヴェントを多数開催し、DSD音源の公開録音や公開試聴会などを実施。累計1,700名以上のお客さまにご来場いただき、わいわいと人の絶えない賑やかな空間を演出できたと感じています。

展示スペースの様子

OTOTOY DSD SHOP 2013

参加メーカー&出展機器
Astell&Kern「AK120」 / 「AK100MKII」
BUFFALO「LS421D」シリーズ
CHORD「QuteEX」
Resonessence Labs「HERUS」
Fostex「HP-A4」
KORG「DS-DAC-100」
MYTEK「Stereo192-DSD DAC M マスタリングバージョン」
ONKYO「HF Player」
OPPO「BDP-105JP」
Pioneer「VSA-1123」
SONY「UDA-1」
TASCAM 「DA-3000」
TEAC「UD-501」
iFI Audio「nano iDSD」

イヴェント一覧
12月4日(水) e-onkyo music presents Ryu Miho DSD公開録音
12月5日(木) PIONEER presents 『平賀さち枝と天命反転住宅』公開試聴会!!
12月6日(金) 和田博巳 presents DSDの快楽
12月7日(土) 初めてのDSDネットワークオーディオ / TASCAM「DA-3000」 PCM/DSD録音比較試聴会
12月8日(日) 『湯川潮音 at 大倉山記念館』公開試聴会!! / 伊藤ゴローの3rdアルバム『POSTLUDIUM』を最高音質で聴いてみよう!!
12月9日(月) KORG「MR-2000S」とTASCAM「DA-3000」で録音された同音源を聴き比べてみよう

■OTOTOY DSD SHOP 2013 特設ページ

今年のDSD SHOPで印象的だったのは、「DSDのこと、気になっていました!!」というお客さまに多くご来場いただいたこと。昨年は「DSDって何ですか?」という方が大半でしたが、今年はかなり詳しい知識を持っていたり、具体的にDAC(再生機器)の購入を考えているお客さまも多くいらっしゃいました。ようやくDSDの認知度が高まってきたんだなぁと、DSDをなんとか普及させようと努めてきたOTOTOYとしては、確かな手ごたえを感じるとともに、身の引き締まる思いです。

イヴェントの様子

また、連日行われたイヴェントも盛況でした。特に人気だったのは、平賀さち枝、湯川潮音など、アーティスト本人を招いての新作公開試聴会。2人とも、イヴェント直前にDSD音源をレコーディングしたばかりで、できたてホヤホヤの新作に注意深く耳を傾けていました。そのほか、オーディオ界の大御所、和田博巳が3種類のDACを聴き比べながらDSDの魅力について語る「和田博巳 presents DSDの快楽」や、サウンド&レコーディング・マガジン編集長の國崎晋と、エンジニアのオノセイゲンによる対談も満員御礼となりました。

2013年、OTOTOY DSD売れ筋タイトル10選

OTOTOYでは、独自にレコーディングした音源以外にも、多くのDSDタイトルを配信しています。その中から、2013年、特に売れていたタイトル、反響の大きかった10タイトルを紹介。ぜひ聴いてみてください。

■OTOTOY DSD配信カタログ
■DSDの聴き方

来年もOTOTOYは良質なDSDコンテンツを扱っていきます!!

DSDの澄んだサウンドは、一度聴いたら忘れられません。それは音楽の楽しみ方を大きく広げる可能性を持った、未来あるフォーマットです。けれど、まだまだその魅力に気づいていない人が多いことも事実。そんな人たちに、初めてDSDを体験したときのあの感動を味わってもらうために、そしてもちろん、すでにDSDの魅力に取りつかれてしまった人たちのために、OTOTOYは来年も良質なDSDコンテンツを多数扱っていきます。それではみなさん、よいお年を!!

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