2012/11/14 00:00

POWER DA PUSH第10弾! EVISBEATSの新作が登場!!

OTOTOYのヒップ・ホップ担当こと和田隆嗣が、毎月一押しのヒップ・ホップ・タイトルを追い続けるPOWER DA PUSH! 第10弾は、2012年の最高傑作とも言われる『ひとつになるとき』をリリースしたEVISBEATSの新作『Sketchbook』をピック・アップ! EVISBEATS節全開の万華鏡インストと、未発表ラップ曲を含む全24曲が収録された至宝の一枚!

EVISBEATSの新作が登場!!

EVISBEATS / Sketchbook
【価格】
mp3 単曲 150円 / アルバム 1,800円
wav 単曲 150円 / アルバム 2,100円

2012年にリリースした『ひとつになるとき』以降制作のメロウなトラック、またアルバムからのシングルとも呼べるメロウで心地良い「ゆれる」のインスト、アジアやアフリカや日本など個性溢れるサンプリング・トラックが溢れている。
前作『ひとつになるとき』は間違いなく2012年の最高傑作。そして、今回発表された今作はクラブ・ミックスされた24曲入り。最近ライヴ活動を共にしているPUNCH & MIGHTYのDJ MIGHTY MARSのエッセンスを組み込んで、遊び尽くされた傑作。年の瀬まで楽しめそうです! (OTOTOY / 和田隆嗣)

ジャンルや国境を越えたグッドミュージックの軌跡

元・韻踏合組合(NOTABLE MCとして活動)というEVISBEATSのコテコテな背景は、新たな作品を発表するごとに薄れていく。四季の移り変わりのようにグラデーションめいた変化ではなく、確固たる価値観の“揺れ”が彼の音楽性を大胆に変えていったのではないだろうか? 2008年発表の『AMIDA』では、民族的なトラック・メイキングが顔を覗かせつつも、ラッパーとしての立ち位置を主張する側面が見られた。しかし、2012年夏に発表した『ひとつになるとき』(傑作! )では、ラップやヴォーカルのクリエイティブを他者に委ねて、自身はトラック・メイカーの領域をより広げた印象が強い。その結果、「いい時間」や「ゆれる feat.田我流」といった、より情緒的かつ、ジャンルや国境を越えた名曲が生まれた… と自己解釈をしている。さらに彼の評価が際立ったのは、遊べる本屋「ヴィレッジヴァンガード」での光景にある。お香や民族グッズとともにEVISBEATSのコーナーが設けられていて、猛プッシュされていたのだ。「コレを聴いて、“いい時間”を過ごそう! 」。“POPに書かれたコピー”と“店員のドヤ顔”が容易に想像できる。これまで届かなかった層にまでリーチできたのは、日本語ラップ・シーンの枠から大きく外れた場所で評価されたからだろう。

そして、今回の最新作『SKETCHBOOK』の話へ。日々のストレスから解放されるべく、気ままな“人生(=旅)の思い出”や“その過程で得た価値観”を音楽というフォーマットに落とし込んだEVISBEATSの集大成といえる。目を閉じれば、異国の匂いがする老若男女が道端に座り、EVISBEATSの顔をチラ見している絵が浮かぶ。そんな彼の生きた軌跡が詰まっている本作に耳を傾ければ、前作以上に身体が“ゆれる”し、“いい時間”を過ごせること必至! 超いい時間っ!!

現在ライヴを共にするPUNCH & MIGHTYのDJ MIGHTY MARSが繋ぎ合わせたインストゥルメンタル中心の全24曲。未発表のラップ曲「VIBES」「恋する仏像」だけでなく、「ゆれる feat.田我流」のRemix的な位置づけとなる「I CAN」までも収録されている。心が疲れたときの処方箋代わりに『Sketchbook』をどうぞ。(text by 徳谷柿次郎)

POWER DA RECOMMEND


EVISBEATS / ひとつになるとき

数々のプロデュース・ワーク、客演で更なる高みへ到達したEVISBEATSのセカンド・アルバム。PVや7インチでCD化を渇望されていた楽曲も勿論含む全15曲収録。こんなときだからこそ『ひとつになるとき』が必要なのです。

>>>EVISBEATSのインタビューはこちら


GOKU GREEN / HIGH SCHOOL

遂にベールを脱ぐ。USヒップ・ホップとの距離間は皆無、若干16歳の高校生MCによる1stアルバム。プロデュースを手掛けるのは、全てJakk PotとLill輸吉! YouTubeにアップされた数曲のみですでに話題になっていましたが、遂にその全貌が明らかになります。日本では他に類を見ないストーナーラップ。注目!


DJみそしるとMCごはん / Mother's Food

ちょーやばい。なんでしょう、この丁度いい塩梅。割と“まんま”使いのトラックは主張し過ぎないけどツボを外さない。字余り字足らず上等のリリックは、リズムの揺れも含めて、クセになるようなグルーヴ生み出しまくり。フロウだのライムだのっていうヒップ・ホップめいた要素も、まとめて絞ってハイOKてな具合。

>>>DJみそしるとMCごはんの特集はこちら

PROFILE

EVISBEATS

元韻踏合組合。2004年韻踏脱退後にトラック・メイカーEVISBEATS、ラッパー名義AMIDAとしてソロ活動を開始する。KREVAやET-KING、RSPといったメジャーから韻踏合組合、般若、SHINGO西成、UKのブレイク・ビーツ職人BOCA45のREMIX、サイプレス上野、スネークマンショウのCLUBKINGのコメディー音源等、様々な楽曲の制作に携わる。

[連載] EVISBEATS

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