BiS全作品レビュー(text by 西澤裕郎)

1st Album「Brand-new idol Society」(2011年3月23日発売)

記念すべきBiSの1stアルバムは、彼女たちの軸であるエモさを詰め込んだ名盤である。アッパーなビートから始まる「Give me your love 全部」、ミドル・テンポで始まりながら後半に畳み掛ける「BiS」、オートチューンがかったかわいらしい楽曲「太陽のじゅもん」、BiSの代表曲といってもいい海老ぞりソング「nerve」、そしてヘッドバンキングをし続けるヘヴィ・メタル調の「パプリカ」。この冒頭5曲のエモーショナルな構成は奇跡的と言ってもいいだろう。1年以上経った今も、これらの楽曲がライヴで異常な盛り上がりを見せること自体、楽曲の強度を証明していると言ってもいい。最終曲「レリビ」では、こんなことが歌われている。「他の人のことなんか気にしてられなかった/だって世界を変えるなんて普通じゃできるわけない/結局世の中なんてほとんどなるようにしかならないし/楽しいことばかりじゃないのもわかってる…それでも私たちはやってみせるから!」。BiSはここから始まり、ここに戻ってくる。たった1枚しかない最高のデビュー・アルバムである。

1st Single「My Ixxx」(2011年8月3日発売)

BiSの記念すべき1stシングル…である反面、初期メンバーのヨコヤマリナが脱退し、新メンバーのテラシマユフを迎えるまでの間に収録された楽曲である。そのため、歌詞から様々な思いを読み取ることが可能だ。「行かないでそう見ていて/どこまでも追いかける/ちょっと待ってなんて知らない/消えないで消えないでいてよ」。本人たちがどう思っているかはもはや二の次で、BiSがストーリーを背負うことを宿命づけられた1曲と言ってもいいだろう。全裸(に見える格好)で樹海を走るPVが100万ビューを越えて賛否両論も起こるなど、それ以降の波瀾万丈のBiSを決定づけたシングルとしても捉えることができる。曲調は攻撃的ながらもメロディアスで、一発で曲に引き込む強さを持つ。これからのBiSの波瀾万丈さと快進撃を占うような、エモーショナルで激しさも持った楽曲だ。

2nd Single「nerve」(2011年10月19日発売)

BiSの代表曲「nerve」のシングル・カット。1000枚限定でリリースされたため、わずか3日足らずで完売してしまう。ジャケットの画像が、某アニメをそのまま用いたガラであったため、黒く塗りつぶされ検閲済みの文字が明示されているのも特徴的だ。2011年4月24日に行われた、中野heavy sick zeroでのワンマンにおける冒頭からの3曲連続「nerve」は伝説として今も語り継がれているが、ここ最近も新宿LOFTでのおとぎ話との2マン、つんつべフェスで3連続を披露しており、もはや彼女たちの代名詞といってもいいキラー・チューンになっている。カップリングに収録された「gugigi」も、キラキラ感に満ちたエレクトロ・ロック・チューンで、このシングルが単なる企画ではなく、彼女たちの楽曲をしっかり押し出した作品ということを示している。

3rd Single「primal.」(2011年12月21日発売)

恵比寿リキッドルームでワンマン・ライヴ、そしてナカヤマユキコの脱退とほぼ同時にリリースされた「primal.」は、これまでの楽曲とはひと味違ったエモさを全面に持った楽曲だ。サビ前の「靴ずれした両足でここに立っていたいんだ」というフレーズは、彼女達の歩みを想像せずにはいられない。「繰り返す思い出は振り返らずに駆け抜けてきた」と歌うサビでは、BiSのメンバーが研究員に背を向けて両手をあげる。それに対して、研究員も客席で後ろを振り返り両手をあげる。この瞬間は、彼女達のライヴの中でももっとも美しく、もっとも胸を打たれる瞬間といってもいいだろう。BiSのメンバーが駆け抜けてきたように、研究員たちも彼女たちとともに駆け抜けてきたのだ。「primal.」にあるエモさとは、BiSと研究員の思いが一つになることから生まれるものなのである。

4th Single「豆腐」(2012年1月31日フリー・ダウンロード開始)

恵比寿リキッドルームでワンマン・ライヴのダブル・アンコール時に、ナカヤマユキコ抜きの3人で初披露された「豆腐」は、脱退するメンバーに対して私たちは続けていくという意志を表明する楽曲と言える。が、「転んでる、苦しがってる/そんなん関係ない/死んじゃえ豆腐のかどで」と、辛辣とも思える歌詞が歌われており、メロディアスな曲調とのギャップが厳しさと切なさを醸し出す。泣きじゃくるナカヤマと、ステージ上で笑顔で同曲を歌う3人を映し出した映像を見ると、残酷なようにも思えるが、続けていくものには続けていくだけの苦しみと責任があり、それを受け入れる強さというものが光って見える。BiSの楽曲で、ここまでリアルなストーリーを担った曲は今のところ他にはない。それでもBiSはBiSであることを引き受けて、進むことを表明した1曲だ。

5th Single「IDOL」(2012年4月11日発売)

メイド服を身にまとい、王道アイドル路線へ大きく方向性を変えたPV「アイドル」を公開し、研究員たちにとまどいを与えたBiSの3人。しかし、リリース日に公開されたPV「IDOL」は邪教の女神に扮したBiSを十字架に磔にして早朝の街中を練り歩くというものだった。ヘヴィ・メタル風の楽曲に悲鳴から始まるというハードな楽曲はこれまでのBiSの中でも頭一つ飛び抜けている。ライヴではモッシュとダイブが起こり続け、メンバーもダイブするという破壊的な楽曲。同封されている歌詞カードの記載を見る限り「相壊すぐわんぐわんなその眼に」など意味がないように見えるが、あきらかに英語発音が聴こえる箇所も多い。本作発売直後に、新メンバーのワキサカユリカ、ミチバヤシリオが加入。ライヴでは、「IDOL」が始まる前に研究員から「かわいい〜」という声がかかることが定番になっている。

6th Single「PPCC」(2012年7月18日発売)

BiSの記念すべき、メジャー・デビュー・シングル。ティーザー映像では、ブルマをはいたメンバーがお尻を振りながら、「GO GO DESTROY/PPCC」と叫ぶシーンが流された。PPCCとは「ぺろぺろちゅっちゅ」の略のことで、一度聴くと頭の中をくるくる回り続ける中毒性を持ち合わせている。これまでにも増してキャッチーでメロディアスなロック的な展開は、サウンド・プロデューサーとしてBiSを支えてきた松隈ケンタによって作られた、BiSの新たな代表曲と言っていいだろう。カップリングには、ワキサカユリカ作詞の「歩行者天国の雑踏で叫んでみたかったんだ」、プー・ルイ×テラシマユフ作詞の「CRACK CRACK」の他、trfの「survival dAnce〜no no cry more〜」のカバーが収められているが、どれも攻撃的でメジャーのフィールドでも勢いが衰えないということを主張しているかのようである。

BiSへのお祝いコメント

BiSさま。
つよくつよく
りんりんと

咲き乱れる
アイドル会の
デンジャラスクイーン
BiSさま。

ずーっと応援してます。

これからも
ドギマギふりまわしてくださいネ。
ふー。

有馬和樹(おとぎ話)

BiS、ホントにおめでとう!!!

これからBiSの目の前に広がる景色、全部喰らっちゃって下さい!
どんなモンも美味しく食べちゃいそうなんで
どんなフィールドにいても楽しく応援出来そうで心強い!
頼もしくも繊細な個性の集合体の今後を更に期待してます!!
そして、いつかは…

younGSounds モリカワアツシ

親愛なる新生アイドル研究会の皆様


あなた達を好きになってから私の人生が変わりました。
責任をとって売れて下さい。

僕が某りなはむさんを好きになった途端に卒業、
僕が某ユケさんを好きになった途端に卒業…

みっちぇるさんは辞めないで下さい。

あと、インストア・イベントで研究員さんが暴れ過ぎて困っています。
もう少し控える様に言って下さい。(フリとかじゃなくて)

タワーレコード新宿店 アイドル担当 古木智志