2012/02/07 00:00

たおやかで透きとおった歌声、ことばの発音の美しさから、その歌声が'ヘブンズ・ボイス'とも評される村上ゆき。そんな彼女が2011年12月24日のクリスマス・イブに西麻布の新世界で行ったスペシャル・セッションをDSDで記録しました。この日はゲストとして、現在、井上陽水のサポートなどをつとめるパーカッショニストのはたけやま裕が参加。デビュー前からの付き合いであるという2人が、絶妙のコンビネーションでオリジナル曲のほか「Time After Time」、「 飾りじゃないのよ涙は」、「Joyful Joyful」といった名曲の数々を披露。満員の会場の空気感をリアルに閉じ込めた初のLIVE音源はDSDとHQDの高音質で配信。


村上ゆき 『Special Session Night with はたけやま裕 2011.12.24』

【配信形態】
1) DSD+mp3>>>DSDの聞き方はこちらから
2) HQD(24bit/487kHz)

【価格】
各1500円(まとめ購入のみ)


【トラック・リスト】
01. Laia-La Daia / 02. Time After Time / 03. Agua de beber / 04. Mel / 05. Colours / 06. O holly night / 07. 風の通り道 / 08. 飾りじゃないのよ涙は / 09. 愛燦々 / 10. 夢にできること / 11. Joyful Joyful

<Personnel>
Vocal & piano、Keyboard : 村上 ゆき
percussion : はたけやま 裕

Recorded & Mixed & Mastering by 葛西 敏彦
Recorded & Mastering by KORG MR-2000S DSD recorder

【ダウンロードに関して】
windowsをご利用のお客さまは、標準の解凍設定、もしくは解凍ソフトによっては正常にファイルを解凍できない可能性がございます。その場合、お手数ですが別の解凍ツールを使用し、再度解凍をお試しくださるようお願い致します。7-zip(フリー・ソフト)での解凍を推奨しています。
※7-zip http://sevenzip.sourceforge.jp/
また、ファイル名が長く操作出来ない場合や、ダウンロードしたファイルに不備や不明点がありましたら、info(at)ototoy.jpまでお問い合わせください。

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2011.12.24"Special Session Night with はたけやま裕"@新世界

まるで時間が止まっているかのようだった。あの日の演奏と歌声を振り返ろうと記憶をたどると、いまなお夢の続きをみているような、そんな感覚になる。

その透明感にあふれた歌声が"ヘヴンズ・ヴォイス"とも称される村上ゆき。2004年にジャズ・シンガー&ピアニストとしてデビューした彼女だが、数々のアーティストやCMへ楽曲を提供をするなど、シンガー・ソングライターとしての活躍も目覚ましい。本作にも収録されているSHARP AQUOUSのCM曲「Colours」や積水ハウスのCMで、その歌声を一度は耳にしているという人も多いのではないだろうか。そんな彼女が、昨年の12月23日と24日に二日間連続のスペシャル・セッションを行った。初日のゲストにKAI(guitar、vocal)、そしてクリスマス・イブの二日目にはパーカッショニストである、はたけやま裕を迎えたこのセッションは両日ともソールド・アウト。会場となった西麻布にある新世界は、元々は劇場だった名残で今もステージ前には奈落があるのだが、その底にまで席が用意されていた。

今回、村上ゆきの初のライヴ音源としてリリースされる『Special Session Night with はたけやま裕 2011.12.24』は、そのタイトルから一目瞭然だが、この二日目のセッションをDSDレコーダーで収録したものだ。

開場と同時に満席になった新世界に、ほどなくして村上ゆきとはたけやま裕の2人がそろって登場。主にカバー曲を中心とした構成で、まずは村上ゆきのアカペラによる「Ave Maria」で幕を開け途切れることなく「Laia-La Daia」へ。ゆったりとした2曲から曲調をかえシンディ・ローパーの代表曲「Time After Time」が続く。時に繊細に、時に力強く、はたけやまのパーカッションが村上ゆきのピアノと絡み合って様々なアクセントを加えながら、しかし、決して村上の伸びのある歌声の邪魔をすることはない。このあたり、デビュー前からの付き合いというだけあり、またともに音大出身の一流ミュージシャンならではの阿吽の呼吸といったところだろうか。1stセットも後半、ピアノからシンセサイザーへと楽器を変えた「Mel」では観客との掛合いも。この「Mel」という曲はもともとはポルトガルの歌で、その歌詞をすべて「レ」だけに置き換えて彼女が即興で歌うフレーズを観客が追いかける。言葉として発しているのは「レ」だけなのに、これほど情感深いメロディを瞬時に紡ぎながら曲を展開していくことに驚かされた。

そして改めて音源を聴いていると、洋楽邦楽を問わず、クラシックから現代のポップスまで、レパートリーの幅広さに関わらず、どんな曲でも無理を感じさせられることがないということにも驚かされる。クリスマス・イブということで、2ndセットのスタートは「O Holly night」から。はたけやま裕が現在、サポートを務めている井上陽水の「飾りじゃないのよ涙は」に続いて、美空ひばりで有名な「愛燦燦」という昭和の名曲をしっとりと歌い上げる。かと思えば、最後のアンコールでは「Joyful Joyful」を披露し、この日もっともアップテンポで二人のエネルギーあふれる演奏に会場は大いに沸いた。

この日の二人はどこまでも自然体だった。もちろん、それは演出された自然体という意味ではない。ステージ上では淡々とこなしているようで、でも目の前の一人一人に誠実に語りかけるように歌声と演奏を届けようとしていた。そんな彼女たちの人柄が自然とにじみ出ているようなそんなライヴだった。(text by みのしまこうじ)

村上ゆき DISCOGRAPHY

LIVE INFORMATION

村上ゆき Valentine Live ~Sweet Slow Living~
2012年2月8日(水)@STB139
出演 : 村上ゆき(vo&pf)、天野清継(gt)、鳥越啓介(b)
料金 : 5,000yen(税込み/飲食代別)
開場 : 18:00 / 開演 : 19:30

Natural Woman SP
2012年2月17日(金)@南堀江Knave
出演 : 村上ゆき、Miho、城領明子
開場 : 18:30 / 開演 : 19:00

村上ゆき×村上ふみ~Snow Steps Live〜
2012年3月20日(火・祝)@SEED SHIP
出演 : 村上ゆき(vo&pf)、村上ふみ(vln)
開場 : 17:30 / 開演 : 18:​00
チケット(自由席) : 予約3,000yen /​当日3,500yen(+1D別)

湘南SPECIAL LIVE 2012~あじさい~Vol.11 村上ゆき
2012年6月17日(日)@ 鎌倉歐林洞ギャラリーサロン
出演 : 村上ゆき
料金 : 5,000yen(ワイン・紅茶・お菓子付、税込)
開場 : 16:00 / 開演 : 16:30

PROFILE

村上ゆき

福岡県飯塚市生まれ。武蔵野音楽大学ピアノ科卒業。2004年ジャズ・シンガー&ピアニストとしてアルバム・デビュー。2005年スイング・ジャーナル誌05年度ジャズ・ディスク大賞ボーカル賞国内部門3位受賞。 たおやかで透きとおった歌声やことばの発音の美しさなどが評判となり、ヘブンズ・ボイスとも評される。現在はシンガー・ソングライターとして幅広く活動し、最近では森山良子等に楽曲提供も行う。 一方で数多くのCMソングも手がけ、今や"大人のCMソング"No.1歌姫と称されるほどに。また2011年4月よりTBSラジオ「村上ゆきのスローリビング」でパーソナリティをつとめる。

村上ゆき official HP

この記事の筆者

[ライヴレポート] 村上ゆき

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