Dinosaur Jr.『Green Mind』の流れを組む極上のギター・ポップーーjohndickheadhunter3の音楽愛に溢れた1stフル・アルバムが最高だ!

90年代に福島大学で結成され、インディーズの名門Under Flowerからメジャーまで駆け上ったLOVE LOVE STRAWのヴォーカル・ギター野中斉によるソロ・プロジェクト、johndickheadhunter3。福島県にて英語教師をしながら2004年頃からチャリティ活動の一環として活動をはじめ、震災以降は復興支援にも力を入れ、各種チャリティにも参加している。全ての楽器演奏、歌、コーラス、録音、ミックス、プロデュースを全て1人でこなし、90年代の英米ギター・バンドをベースとした英詞によるポップで日本人離れした独自の野中ワールド。活動10年にして初のフル・アルバムを福島のレーベル、Nomadic Recordsよりハイレゾ配信するとともに、リード曲をフリー・ダウンロード。そして、野中にメール・インタヴューを行なった。極上のギターポップにときめこう!!

「sherry」のフリー・ダウンロードはこちらから

待望の1stフル・アルバムを1週間先行ハイレゾ配信

johndickheadhunter3 / johndickheadhunter3

【配信形態】
[左] 24bit/48kHz (ALAC / FLAC / WAV)、AAC
[右] 16bit/44.1kHz (ALAC / FLAC / WAV)、AAC / MP3
※ファイル形式について
※ハイレゾとは?

【価格】
24bit/48kHz、16bit/44.1kHz(ALAC / FLAC / WAV) 単曲 270円(税込) / アルバム 2,052円(税込)
AAC、MP3 単曲 各216円(税込) / アルバム 1,620円(税込)

【トラック・リスト】
1. sherry
2. green tambourine girl
3. it’s a beautiful sunday
4. meptin
5. ekojwols #1
6. under the moonlight
7. give fuzz a chance
8. the great escape
9. see you again
10. ekojwols #2

INTERVIEW : 野中斉(johndickheadhunter3)

本インタヴューにおける「製作期間中によく聴いていたアーティストは?」という質問に対する返答を観れば、johndickheadhunter3こと野中斉がどれだけの音楽バカ(もちろんいい意味で)かということがわかるだろう。しかも好きな楽曲は明確で、いわゆるオルタナ・ギター・ロック〜ギター・ポップに大きな影響を受けている。彼がヴォーカル・ギターを務めているLOVE LOVE STRAWもまた、海外のキラキラしたギター・ポップを体現したかのようなバンドであるが、本プロジェクトは「100パーセント野中斉がやりたいことを自由に表現する場」だという。レコーディングは手持ちのMTRで行なったというローファイで煌めくサウンドの背景に、福島にいる野中にメール・インタヴューで迫った。

質問文作成 : 小山和歌子、西澤裕郎


johndickheadhunter3 : 1st Album Trailer

絶対に彼らは波形なんか見てないですから

ーー johndickheadhunter3は現在14まであるとのことですが、ひとつひとつ名義を変えるにはどんな意図があるんでしょう?

野中斉(以下、野中) : 2002年頃、ソロプロジェクトの名称を考えていた際、大学のサークルの先輩で、私の心の師匠であるjohndickheadhunter1号(ブラウンノーズ1号)さんに「3号を名乗ってもいいですか?」と聞いたら「いいよ~!」という感じで今に至ります。因みにjohndickheadhunter2号(ブラウンノーズ2号)さんは1号の弟で、今も兄弟で「ブラウンノーズ」として活躍中です。「ジョンディックヘッドハンター~」にした理由は、恐らく「この世で一番バカバカしいネーミングにしたかったから」と記憶しています。その後、ライヴ・サポートやスタッフを次々にナンバリングしていったら現在14号まで増殖しているようです。因みに誰でも「ジョンディックヘッドハンター」の一員になれますので気軽に相談してみてください。

ーー(笑)。その中でも、johndickheadhunter3にはどんなコンセプトがあるのでしょう?

野中 : 「コンセプト」といったたいそうなものはありませんが、強いて言うなら「野中斉」の脳内で流れている音楽をアウトプットする手段かと思います。

ーーチャリティー活動の一環としてこのバンド活動なさっているそうですが、どのようなきっかけがあったのでしょう。

野中 : 「食べるために音楽をやる必要はない」「では、世のため、人のためにその音楽を捧げよう」といった流れかと思われます。始めた当初は様々なチャリティに募金したり(音源購入者も任意で)していましたが、2011年3月11日以降は、主に東日本大震災の復興支援にあてています(私も福島県在住ということもありますが…)。

ーー現在、福島県の高校で現役で英語教師をなさっていると聞き驚きました。それによってバンド活動にフィードバックされることがあるとしたらなんだと思いますか。また、東京ではなく福島で音楽活動をやることで得られるものがあれば教えてください。

野中 : その辺りは自分でもよくわかりませんが、「教育活動」も「演奏活動」も、「人前でパフォーマンスをしてお互いに何かを得る・産み出す」という共通点があるので、相互に良い影響があるかもしれません。福島にいて得られるものは… 「東京にいては得られないもの」ですかね? 私は生まれてからずっと福島県在住なので、福島県以外で生活するということが全く想像できません。自然も豊かでのんびりしていて、うまいもんもたくさんあるし… とても良い所ですよ、福島!

ーー全ての楽器演奏はもちろん、録音、ミックスまで全てお1人でやられているのは、どういう効果を狙ってのことでしょう。

野中 : まず、「普段は仕事があるので録音にあてる時間は週末とか夜中に限られてくる」「バンド録音だとメンバー間のスケジュール調整やエンジニアさんとの意見のやり取りなどに時間がかかり長期化する懸念がある」「じゃあ、全部1人でやってしまえ!」といった流れかと思われます。

ーーレコーディングの様子をお聞きしたいです。あえてMTRを使用された理由などはありますか?

野中 : レコーディングは、近くの公民館や自宅の寝室等で1人で行いました。あえてMTRを? の答えは、MTRしか持っていないから…。波形とか見なくて済むから。実際、今回波形を見たのはマスタリングの時だけです。あとは、全部「耳」が頼りです。家では1940s~1950sの音楽をよく聴くのですが、絶対彼らは波形なんか見てないですから。あとMTRと言えば、2012年当時、Klan Aileenさんが出した『astroride』はデカいです。MTRだけでここまでできるのか! と。ちなみに彼は"B"から始まるメーカーの8trのMTRですが、自分は"Z"から始まるメーカーのMTRを使用しました。

ーーTEENAGE FANCLUBをはじめとしたグラスゴーのギターポップ、8曲目は初期Weezerのような印象を受けるなど、90年代を思い起こされるようなサウンドが特徴的だと思ったのですが、johndickheadhunter3における音楽的な指標はどういうところにあるのでしょう。また製作期間中によく聴いていたアーティスト / 楽曲を教えていただけますでしょうか。

野中 : 今作の指標ですが、「全部一人でやりきる!」となった時に、高校生の時にめちゃめちゃハマって毎日聴いていたDinosaur Jr.の『Green Mind』をJ. Mascisが1人で作ったということをふと思い出し、ああいう感じのアルバム(ドラムがドカスカ鳴って、歌も演奏もすごく生々しい質感)を作ってみたいなと思いました。ちなみにレコーディング中よく聴いていたものは… Teddy Wilson『For Quiet Lovers』、Lemonheads『it's A Shame about Ray』、DINOSAUR JR『Green Mind 』、Louis Cole『Album 2 』、The Art Blakey Quintet『A Night At Birdland, Vol. 1 & 2』、Blossom Dearie『Blossom Dearie』、weezerの1stと2nd、BELLE AND SEBASTIAN『The Boy With The Arab Strap』、Charlie Christian&Dizzy Gillespie『After Hours』、Led Zeppelin 『All Albums』、Tal Farlow『Tal』、AC/DC『Let There Be Rock』、Veronica Falls『Waiting for Something to Happen』、THE WANNADIES『Be a Girl』、CHET BAKER & PAUL BLEY『Diane』、Jim Messina『Oasis』、Stan Getz『The Complete Roost Studio Sessions vol.1&2』、Teenage Fanclub『Deep Fried Fanclub』、RIDE『Smile』、the breeders『last splash』、VELVET CRUSH『IN THE PRESENCE OF GREATNESS』、Sebadoh『Bakesale』、Seapony『Go With Me』、PAINS OF BEING PURE AT HEART『PAINS OF BEING PURE AT HEART』、Dexter Gordon『GETTIN AROUND』、Julie Doiron『Heart & Crime』、NICK DRAKE『PINK MOON』、YOUNG MARBLE GIANTS『COLOSSAL YOUTH』、beverly kenney『snuggled on your shoulder』あたりです。

johndickheadhunter3は100パーセントやりたいことを自由に表現する場

ーー野中さんの原体験としての、影響を受けていると思う音楽をお教えいただけますでしょうか。

野中 : 幼い頃は、家でよくABBAを聴いて踊っていた記憶があります。ライヴでガツ~ンとやられたのは『Green Mind』リリース直後のDinosaur Jr.の渋谷公会堂です。あまりの爆音で死ぬかと思いました。

ーーアルバム全曲を通して女性とのツイン・ヴォーカルがとても心地よく印象的でした。なにか意識されているアーティストや楽曲はあったのでしょうか。またコーラスの女性はどなたでしょう。

野中 : The VaselinesとかBelle and Sebastian、The Pains Of Being Pure At Heartとか。コーラスの女性はjohndickheadhunter5さんです。

ーー10年以上活動される中で初のフル・ソロ・アルバム作品となるのとのことですが、それぞれの楽曲はいつ頃できたものなのでしょう? アルバム作品として1つにしていくうえで、構想のようなものはあったんでしょうか。

野中 : 今作に収められた10曲は全て最初期の曲です。10年ぐらい前にはありました。「今年こそは1stアルバム出すぞ!」と思いつつ、割とのんびりしているので、気づいたら10年たっていました。構想は、「2~3分の曲×10曲」で「30分以内」という縛りはありました。Lemonheadsの『It's a Shame About Ray』みたいなイメージ?

ーーマルチプレーヤーの野中さんですが、作曲は完全にお1人でなさっているんでしょうか? ある程度青地図を描いて楽曲を制作するのでしょうか。それとも閃きによるものが多いですか。

野中 : 作曲についてですが、もちろん1人です。ただ、楽器を持って「よし、曲作るぞ!」というのは全くありません。日常生活を送る中で、常に頭から離れないメロディやリズムの断片が無数に脳内を漂っているわけですが、ある時、断片Aと断片Bが「カチッ」と音を立てる瞬間があります。その時に初めて楽器を持って、歌詞をはめて、いわゆる”曲”になっていきます。

ーー現在、断続的にLOVE LOVE STRAWの活動もなさっている中で、johndickheadhunter3は野中さんにとってどのような存在でしょう?

野中 : johndickheadhunter3はバンドではなく、100パーセント野中斉がやりたいことを自由に表現する場(好き勝手にできるが、すべて自己責任)。それに対して、LOVE LOVE STRAWはバンドで、4人のメンバーの化学反応が楽しめる場(イメージの共有等で大変な時もあるが、予想外の展開も生まれたり、1+1+1+1が4以上になる喜びを味わうことができる)。それぞれ、とても大切な存在です。


love love straw「red」

ーー歌詞は英詞ですが、どのようなことを歌ってらっしゃるのでしょう?

野中 : まずは「歌いたくないこと」でなければOKです。「歌いたいこと」は特にないので、「歌いたくないこと」を歌っていなければOKです。あと言葉遊びができているか? とか、聴いていて映像が浮かぶか? とかがポイントです。マーク・ボランとかシド・バレットとかいいですね。

ーー今後、johndickheadhunter3ではどんなことをやっていきたいと考えていますか?

野中 : 特に大きな野望とかはありませんが、粛々と、野中斉の頭の中にある音像を、純粋にアウトプットしていきたいです。よって、2ndアルバムはできるだけ早く出したいですね…。

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PROFILE

johndickheadhunter3(ジョンディックヘッドハンタースリー)

90年代に福島大学で結成され、インディーズの名門Under Flowerからメジャーまで駆け上ったLOVE LOVE STRAWのヴォーカル・ギター野中斉のソロ・プロジェクト。

福島県にて英語教師をしながら2004年頃から音楽によるチャリティ活動の一環としてjohndickheadhunter3名義で活動。震災以降は復興支援にも力を入れ、各種チャリティにも参加。全ての楽器演奏、歌、コーラス、録音、ミックス、プロデュースを全て1人でこなし、90年代の英米ギター・バンドをベースとした、英詞によるポップで日本人離れした独自の野中ワールドを展開。

>>johndickheadhunter3 Official HP

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インタヴュー

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