煌びやかに、脳を侵食する轟音。ポスト・ロックの帝王Mogwai3年ぶりの新作!
95年に英グラスゴーで結成。轟音と静寂を自在に操るエモーショナルなサウンドで、ポスト・ロックの先駆者として後続のバンド達に多大な影響を与えたモグワイ。彼らの3年ぶりとなる8thアルバム『レイヴ・テープス』は、これまでのサウンドにポップ要素も加わった超意欲作! 挑戦を続ける重鎮バンドの痺れる轟音に振り落とされないよう気を引き締めて、2月15日のHostess Club Weekenderでの来日を震えて待とう!
ボーナス・トラックを含む全12曲を日本先行リリース!
Mogwai / Rave Tapes
【価格】
mp3、WAVともに 単曲 200円 / まとめ購入 1,500円
【Track List】
1. Heard About You Last Night / 2. Simon Ferocious / 3. Remurdered / 4. Hexon Bogon / 5. Repelish / 6. Master Card / 7. Deesh / 8. Blues Hour / 9. No Medicine for Regret / 10. The Lord Is Out Of Control / 11. Bad Magician 3 (Bonus Track) / 12. Die 1 Dislike! (Bonus Track)
圧巻のアナログ・シンセベースの貢献が光る快作(REVIEW)
2曲目「Simon Ferocious」からが圧巻。
オープニング曲「Heard About You Last Night」が静謐なアンビエンスを漂わせた後、図太いアナログ・シンセベースが地鳴りのように強力に轟き始める。バリバリと空間を振動させるその音色は、「いざ行かん!」とばかりに自信に満ち溢れた様子で進行する楽曲を、見守るように包み込んでいる。続けて、昨年10月、アルバムに先行してsoundcloud上で公開された「Remurdered」でも、4つ打ちで進行する曲の中盤、可聴域すれすれの重低音が突如押し寄せる。「耳で聴く音」というより「体で感じる波動」とさえ言えるこの音は、もはや私のショボいカナル型イヤホンやデスクトップ・スピーカーでは到底捉えることができない。こうした音作りとなったいきさつには、子供が生まれたばかりのため、作曲プロセスに関わっていなかったベースのドミニク・アイチソンが、「a little Bass Station thing(モノフォニック・アナログ・シンセサイザーであるBass Stationを小さくしたようなもの?)」を購入したことが影響しているようだ。
この方向性は、ライヴ・バンドとしてのモグワイの本質に大きな貢献を果たすことだろう。もとより、轟音ギター・サウンドで一時代を築いたインスト・ロックによって、多幸感に包まれるライヴ体験を提供し続けてきたモグワイである。そこに、ジェイムス・ブレイクばりの重低音シンセ・ベースが加わるとなると、2月に開催されるHostess Club Weekenderの1日目でヘッドライナーを務めるモグワイが、新木場Studio Coastのフロアを激震させる様子が、いまから楽しみでならない。2012年のフジロックで夜のホワイト・ステージを激震させたジェイムス・ブレイクのライヴは、掛け値なしにあまりにもショッキングな「体験・体感」であったからだ。
本作のプロデュースは、前作『Hardcore Will Never Die, But You Will』でデビュー作『Young Team』以来のプロデュースを手がけた元デルガドスのポール・サヴェージが引き続き担当している。96年のデビュー以来、オリジナル作だけでなく、数々のサウンドトラックやライヴ活動など、ポスト・ロック界の生き証人は相変わらずの働き盛りだ。ツイッターのオフィシャル・アカウントによれば、ライヴ会場の物販には本作『Rave Tapes』のカセットテープ版も数量限定で販売されている(来日するまで残っているかは不明)らしいし、アルバム・タイトルや曲名も適当(とを参照)だし、いつまで経ってもインディー精神旺盛な「恐るべき子供たち」なのであった。(text by 青野慧志郎)
RECOMMEND
KAGERO / KAGERO ZERO
ひたすら駆け抜ける究極のベスト盤『KAGERO ZERO』。萩原(Drums)の加入によって生まれ変わった12曲(再録)+新曲1曲のベスト盤! 全曲3秒で即死確実。あなたの脳天を直撃する、衝撃のJAZZ PUNK HARDCORE集団! 霊長類最強のインスト・バンド“KAGERO”が放つ新作は、キャリア初の全曲新録&新曲入りベスト盤! 他の追随を許さない圧倒的ライヴ・パフォーマンスと、メンバー個々の音楽性の高さが真空パックされた、猿も踊りだすキャッチー&衝撃度満点のJAZZ PUNKアンセムのみが集結!
LAGITAGIDA / TUTELA!!
まさにワールド・クラスの快心作!! 破格のスケール・アップを遂げたラギタギダが満を持して放つ、渾身のファースト・フル・アルバムはインスト・ロックの可能性をドラスティックに押し広げる超絶サウンド! いずれも規格外のポテンシャルとロックへの力強い情熱が宿った全10曲。表情豊かな感情的メロディ。独特の強靭なポップネス。緻密でドラマチックなアンサンブル。そして壮大な構築美。インスト・ロックの可能性をドラスティックに押し広げる快心作がここに誕生した。
65daysofstatic / The Fall Of Math
UKはシェフィールドの4人組の,自主制作の限定EP2枚のリリースを経て2004年にリリースされた1stフル・アルバム。物憂げなフレーズ~ドラマティックな轟音ノイジー・ギター、パワフルなドラミングによるポスト・ロック・マナーにそったサウンドと、プログレ・メタルのようなダークで重々しいシンセ、ゴシックなムードも演出しているピアノ、さらに張り巡らせた歪んだエレクトロニクス~乱れ打ちブロークンビートなどをミックスした、爆裂ビートのエレクトロニック・ノイジー・ポスト・ロック。Mogwai、Explosions In The Skyなどのラウドなギターと、Aphex Twin、Roni Sizeなどのビートがミックスされたようなサウンドを、時に針を振り切ったハイパーなカオティック・サウンドで、時に緩く叙情的な泣きメロで繰り広げる全11曲。
MONO / For My Parents(HQD ver.)
30ヶ国、約15万人を動員したワールド・ツアーやFUJI ROCK FESTIVALでのワールド・プレミアとなる新曲発表など、世界中が注目する日本を代表するインストゥルメンタル・ロック・バンド、MONO。彼らの約3年振りの新作『For My Parents』を、OTOTOYでは高音質のHQD(24bit/48kHzのwav)でお届けします! 本作は、レニー・クラヴィッツ、ヴァネッサ・パラディ等を手掛けるNYの伝説的プロデューサー、Henry Hirschを迎え、ハドソン川を望む大聖堂を改造したスタジオでレコーディングされたもの。レコーディングのために再び編成されたWordless Music Orchestraと共に放たれるのは「両親への愛」。繊細で緻密ながらダイナミックな珠玉の楽曲の数々を、どうぞじっくり堪能してみてください。
LIVE INFORMATION
HOSTESS CLUB WEEKENDER
2014年2月15日@新木場STUDIO COAST
w/CHVRCHES、Daughter、Asgeir、Errors
PROFILE
Mogwai
95年に英グラスゴーで結成したポスト・ロック界で現在最も影響力を持つ重鎮バンド。ポスト・ロックと呼ばれるバンドの多くは、彼らの影響なしにはありえなかったとも言われている。97年のデビュー作から現在までに7枚のスタジオ・アルバムを発表。フジロック'06ホワイト・ステージの大トリ、メタモルフォーゼ'10で圧巻のステージを披露。単独公演は常にソールド・アウトになる程の人気を誇る。
>>OFFICIAL HP
>>OFFICIAL HP(HOSTESS)