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2015年05月23日12時00分

 

〈第4回パンダ音楽祭〉今年もゆるエモなライヴで大盛況―OTOTOYライヴレポ

 

2015年5月17日(日)上野恩賜公園 野外ステージ(水上音楽堂)にて〈第4回パンダ音楽祭〉が開催され、超満員の観客を前に個性的な出演者たちが“ゆるエモ”なライヴをおこなった。

快晴の日曜日、毎年5月恒例となった音楽イベント〈パンダ音楽祭〉が今年もやってきた。上野公園に着くと開場1時間前の12時の段階で早くも行列が。しかし当日券は無し。つまりこの列はグッズに並んでいるのだ。上野公園入口を出て道路にまで行列が伸びており、チケットどころかグッズもプレミアになっている。13時になり開場するとパンダ帽をかぶった係員に誘導されて、ゆっくりと家族連れを中心に席が埋まっていく。ステージ最前列の真ん中から埋まっていくところが良いなあと見ていると、ステージ前にあるの池の前、客席最前列の目の前で大道芸が始まった。工事現場のコーンをアゴに乗せたり、ほうきでマジックのような動きを見せたり。客席に着きながらわいわいガヤガヤ、みんな楽しげに眺めている。そうこうしているうちに、すでに客席は満席になってきた。

★オープニング~藤岡みなみ~
開演時間の13:30を過ぎると、司会を務める藤岡みなみがパンダルックで「うえのパンダ・リーリー」を連れてステージへ。「日が暮れるまでみんなで楽しんで行きましょう!」世界一本物のパンダに近い音楽祭、としてパンダ音楽祭を紹介。「シンシンとリーリー頑張れ!…頑張れというのはこの時期はパンダの発情期…いや恋の季節なんです!」と繁殖の時期であることをアピール。そして「この人たちと、パンダ音楽祭のテーマを歌いたいと思います!」と呼び込むと、パンダ帽をかぶったチャラン・ポ・ランタンが登場。軽妙なトークで笑わせ、藤岡のギター弾き語りに小春のアコーディオン、もものマラカス、3人の歌声で華やかに〈パンダ音楽祭〉が幕を開けた。

★チャラン・ポ・ランタン
もう外していいかな?とパンダ帽を脱いで正装チャランポへと戻りライヴがスタート。「お酒は飲んでも飲まれるなー!」とスーダラ節が始まり、グングン速くなるサビでは手拍子で盛り立てる観客たち。ビール、缶チューハイにワインのラッパ飲みまで。すでにお酒が入っているお客さんも多いようだ。「私たち昨日もここでやってたんだ」と小春。昨日はワンマン・ライヴ「ブタ音楽祭」をおこなっていた彼女たちにとってここのステージはまさにホーム。「明日があるさ」をステップを踏みながら歌うもも。観客の合唱を促し、自らも伸びやかで見事なボーカルを聴かせた。BSジャパンの連続ドラマ『ワカコ酒』のオープニング・テーマ曲「この先のシナリオはあなた次第」を演奏し「会場でCD売ってるよ!」という小春に客席から「買うぞー!」と男性の声がかかると「黙って買えよ!」と切り返す小春の相変わらずの毒舌ぶりに場内爆笑。「聴かせてあげようか!? 「Oppai Boogie」!」とももが叫ぶと待ってましたの一曲に盛り上がる観客(主に男の歓声)。「おっぱいコール&レスポンス」でひとしきり盛り上がると、バンド編成で9月15日16日に恵比寿リキッドルームでライヴをおこなうこと、そして昨日からファンクラブ「チャランポ王国」が始まったことをお知らせ。最後は“写真撮影OK”で「愛の讃歌」を歌い、ステージに腰掛けたり客席になだれ込んで一斉にカメラやスマホを向けられるもも。客席上段に座っていた豚のぬいぐるみを持った子供と並んで写真に収まるなど賑わせた後は、マイクなしの熱唱で確かな歌唱力を聴かせて締めくくった。

★Rei
続いて登場したのは初出演の女性シンガー・ソングライター、Rei。今年2月に1stミニ・アルバム『BLU』でデビューした新星だ。アコースティック・ギターにハーモニカ・ホルダーをぶら下げた弾き語りスタイルだが、「こんにちはReiです。楽しんでますか?」と穏やかな口調から弾きだしたギターは強烈なファズ・サウンド! エレキ楽器が使えない水上音楽堂だが、アコースティック・ギターを歪ませて、その華奢な見た目とギャップのあるガッツ溢れるブルース・ギターを聴かせると観客からはどよめきが上がった。パンダ音楽祭にこれまで登場した女性アーティストでは異色な存在だ。セカンド・ラインのリズムに乗せたブルースをハーモニカを吹きながら聴かせると、ラグタイム・ギター風の弾き語りへ。幼少期をニューヨークで過ごしたという彼女だが、ルーツはJohnny Winterの他、Blind Blake、JB Lenoirなどのラグタイム・ブルースのミュージシャンたちだそうだ。そんな名前ブルース・マニアでもなかなか出さないぞ。しかし彼女の音はホンモノ。後半では激シブなスライドまで聴かせ、自らバスドラを踏みながら手拍子を誘い、ラストはジミヘンばりの圧倒的なプレイで盛り上げてステージを降りた。弱冠22歳、末恐ろしいギタリストでありシンガーだ。ライヴ終了後は物販にCDを求める長蛇の列ができていたほどインパクト大だった。

★DJみそしるとMCごはん
お酒を飲んで盛り上がる人もいれば自前のお弁当を持ってきて食べる人も。中にはカップ焼きそばのフタを開けている人もいた。どうやって作ろうというのか。そして15時半過ぎ、おやつの時間にピッタリなアーティストが。「JASTA JISUI」と書かれた食卓(DJ卓)が置かれ、初出演のDJみそしるとMCごはんがステージに上がると大歓声! 知名度・人気の高さが伺える。1曲目「ピーマンの肉詰め」から客席はプチョヘンザの嵐。続いては「おまんじゅう」。まさにユルい部門担当という感じの彼女だが、客席の歓迎ぶりがすごい。「パンダ音楽祭盛り上がってますか? どうしてパンダは笹ばかり食べているのでしょうか? それはヒマだからです。信じるか信じないかはあなた次第!」と適当な感じにパンダネタを放り込んだ後は「キューピー3分クッキング」のテーマが流れ、ライヴ・クッキングの時間へ。アイスクリームを作る模様で、まずはレシピを説明して「パンダ音楽祭アイスクリームチャレンジ!」と制作開始。「シャカシャカしてください」とステージから降りて観客にアイスクリームの素が入った容器を渡してシェイクさせながら人から人へと回していくと、ヘドバンのように容器を振る観客も。「合言葉はジャスタジスイ!」コール&レスポンスでは観客と一体に。「あーさぼってなんかないよ~」の大合唱。ステージ前に集まり踊っているファンの姿も。「きゅうりのキューちゃん」「PIZZA」と続き、客席を回ったアイスクリームの容器を回収してみると、見事アイスクリームが完成している(結構カチカチ)! ステージ前に集まった子供たちに食べさせるおみそはん。たくさん集まりすぎて「物販においとくね(笑)」に観客爆笑。最後は「あの素晴らしい味をもう一度」で観客と共に腕を振り大合唱。「みなさんありがとうございました! さよなら~!」とステージを降りた後、物販エリアで本当に子供たちにアイスクリームをふるまうおみそはん。なんとも微笑ましい光景はパンダ音楽祭ならではだ。

★みなみ、チャランポのCMソング
藤岡みなみが再びステージへ。「ちょっとひとつ言わせて下さい! パンダが笹を食べるのはヒマだからではありませんよ!(笑)」と先ほどのDJみそしるのMCを訂正。氷河期時代に寒さに強い竹だけが残ったから笹を食べるようになったことを説明。パンダ研究家としての使命感あふれる力説ぶりに客席からも納得の声。今回〈ブタ音楽祭〉と〈パンダ音楽祭〉の共通企画「音楽祭の後も飲まナイト」がおこなわれており、リストバンドもしくは半券を持って行くと居酒屋さんから差し入れがあるとの告知。そしてチャランポもステージに上がり、上野のCMソング「上野deマンボ」を書き下ろしたとのことでマンボ調のメロディに乗せて「うぅ~!」「うえのっ! うえのっ!」と3人で観客と掛け合いながら振り付けをして楽しませた。

★AMEMIYA
軽快なSEに乗りAMEMIYAが手拍子に乗り登場。白いスーツがまぶしい。よく考えたら本日初の男性出演者だ。家が近所だというAMEMIYA。「今日のステージが楽しみ過ぎてこの衣装のまま来ました~♫」「さっきそこで狩野英孝だ! と言われました~♫」と次々に歌いながら笑わせる。3つ出たいステージがある、と「ひとつは紅白、ひとつはフジロック、ひとつはパンダ音楽祭!」と歌うと大喝采。なかなか踏み出せないあなたへ、と新曲「一歩前へ」を歌うAMEMIYAと苦笑いぎみに合唱する観客たち(要はおしっこの歌でした)。「本当にこの近くに住んでるんだ。でも本当は三ノ輪なんだ。カッコつけて上野って言ってる。」
子供にサインをプレゼントするために客席を上がっていくAMEMIYA。「クマムシとAMEMIYAどっちが好き?」に「どっちも」と答える子供。ステージに戻ると「完全に気を使われました♫」。マジ歌を含めてのステージの最後は「この歌のせいでコンビニで冷やし中華を買えなくなった!」と最大のヒット曲というかヒットネタ「冷やし中華はじめました」を歌い合唱を求めると想像以上の大合唱に。さらに「パンダ音楽祭始まってます~♫」と合唱。最後はオフマイクでなぜか「ありがとう武道館!」と絶唱、客席から男性を1人選びステージに上げて一緒に客席に挨拶して抱き合うなど、自由なライヴで大いに観客を沸かせた。

★蜜
17時になり初出演の蜜の2人がステージに登場。パステルカラーの衣装を身に纏いアコースティック・ギターと歌というシンプル極まりない編成でしっとりと「パープルスカイ」からライヴを始めると、ガラッと空気が変わる水上音楽堂。「こんにちは~! 蜜です!」とアップテンポな「悪魔のぼやき」、ボ・ガンボスのカバー「トンネル抜けて」を披露。木村ウニの伸びやかな歌、橋詰遼の叩くように奏でるギターが夕暮れて徐々に涼しさを増してきた会場に心地よい。「パンの素晴らしさを知ってほしい!」と歌いだした「Made in Jaぱん。」ではジャングル・ビート調のギターに乗せ「サンドウィッチ!」「カレーパン!」「クリームパン!」と続けて「あんあんあんぱ~ん!」とコール&レスポンス。今日はなんだかお腹が空く歌が多い。大きく両手であんぱんの丸を作り観客も一緒に盛り上がる。子供も大人も一緒になって楽しそうな笑顔になっていた。

ふと見ると、物販エリアから見える楽屋入り口付近のコンクリートの上で曽我部恵一がギターの弦を張り替えている。そこに奇妙礼太郎も通りかかり観客たちが手を振っていた。

★奇妙礼太郎
「アーユーレディ!?」と奇妙礼太郎の声が響いた。「お久しぶりです! すごいね」と笑顔で観客に語りかけながら「天王寺ガール」でライヴがスタート。ラフな歌い方がカッコいい。途中、「ナナナーナナナーナナ~」と「Games People Play」をアドリブでアカペラ合唱。新曲「また春が来た」を歌うと手拍子で盛り上がる観客。なんだか最初から奇妙のテンションがすごい。気がつけばステージ前の池の前に観客が集まり座り込んで聴いている。続いて、「まんがの歌」(松井くんと上田くんとサヨナラバイバイズ)を歌い「今出てる週刊モーニングの読み切りのやつ面白かったなあ」と独り言のように呟く奇妙に笑う観客たち。アニメーションズの「音楽を止めないで」から松田聖子「SWEET MEMORIES」と続き、グッと聴き入る観客たち。「オーイェー! ピース!」と歌い出したのは「オー・シャンゼリゼ」。サビは煽るまでもなく観客大合唱だ。「酔っ払った酔っ払った酔っ払った」「グデングデン」「でろんでろん」「フーラフラ~」「もうだめだ~」「だめだこりゃ~」とコール&レスポンスがエスカレート。チラっと腕時計を見て時間を確認しながら続ける奇妙に爆笑しながらも手拍子を止めない観客たちと延々盛り上がってライヴは終了。

★曽我部恵一
さあいよいよ今年の〈パンダ音楽祭〉もラストの曽我部恵一のライヴだ。日が暮れて暗いままのステージに曽我部が上がると大歓声で迎えられ、「晴れた日の朝には~」とサニーデイ・サービスの「恋に落ちたら」を歌い出すと早くも地鳴りのような歓声が起こりライヴがスタート。「天気良くなったね! 毎年良いよね」とのMCから続いてもサニーデイ「胸いっぱい」。手拍子をしながら体を揺らす観客たち。ギターのコードを鳴らしただけで歓声が上がった次の曲は「キラキラ!」だ。歌い出すとステージ前は総立ちに。「いつだって だれも 分かっちゃいないんだ」のシャウトには圧倒された。とにかくギターも歌もど迫力だ。「旅の手帖」でクールダウンしてから、「来月だけど、6月の歌を聴いてください」としっとりとしたメロディの「6月の歌」へ。薄暗い照明に照らされた曽我部の声に耳をすませている観客。「シモーヌ」が始まると再び体を揺らし、「一緒に歌える曲を」と「テレフォン・ラブ」を歌い出すとステージ前に集まった観客はもちろん席に座っている観客も大合唱。「ヘタでもいいんだ! カモン!」と合唱を促す曽我部。歌い終わるとすぐに「青春狂走曲」へ。曲が始まったとたんにステージ前のお客さん同士、自然と肩を組んでコーラスをはじめた。客席にいた人々も階段を駆け下りていく。毎年のエモい光景が今年も目も前で繰り広げられている奇跡。続いてサニーデイの「若者たち」へ。ステージの周囲には小さな子供を肩車している人もいる。まさに観客と共に作りあげられているライヴだ。いったんステージを降りた曽我部にすかさずアンコールを求める手拍子が。今年も満席のまま、ほとんどの人が最後まで残ってライヴを楽しんでいる。ギターを持ったまま走ってステージへ戻ってきた曽我部。アンコールは「STARS」。「上野~~~!!」絶唱する曽我部に力一杯応える観客たち。そして、ここでギターの弦を切った曽我部はその弦を引きちぎり、サビでギターを置いてハンドマイクでステージ前方へ。アカペラで歌う曽我部と観客たち。曲が終わると「サンキュー!」とマイクを放り投げステージを降りていった。今年も最高にエモいエンディングで幕を閉じた〈第4回パンダ音楽祭〉。最後に流れた藤岡みなみによる終演のアナウンスに、帰り支度をする観客から大きな拍手が沸き起こったのが印象的だった。

取材・文:岡本貴之
撮影:勝永祐介(twitter.com/yuusuke_DdL)

〈第4回パンダ音楽祭〉
2015年5月17日(日)
13時開場 13時30分開演
曽我部恵一/ 奇妙礼太郎 / 蜜 / AMEMIYA / DJみそしるとMCごはん / チャラン・ポ・ランタン / Rei
司会:藤岡みなみ(パンダ研究家)


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