HARCO、祝20周年! そして、HARCO名義ラスト・アルバム! 独占ハイレゾ配信&メール・インタヴュー

活動20周年を迎えたシンガー・ソングライターのHARCOが、約2年ぶりのソロ・アルバム、ならびにHARCO名義ラスト・アルバムでもある『あらたな方角へ』をリリースした。OTOTOYではハイレゾで独占配信開始。山崎ゆかり(空気公団)、山田稔明、伊藤俊吾、早瀬直久(ベベチオ)、田中潤(ゲントウキ)、平野航、安田寿之、Adi Nada、石本大介、伊藤健太、榊原大祐ほかのゲスト・ミュージシャンが参加し、色とりどりの華を添えている。来年、2018年からは本名で活動を新たに開始するHARCOに、本作のこと、未来にむけての思いなどをメールでインタヴュー。

HARCO / あらたな方角へ【配信形態】
(24bit/96kHz) ALAC / FLAC / WAV / aac : 単曲 300円(税込) まとめ購入 2,700円(税込)
【Track List】
1. Monday Mornings / 2. 東京テレポート / 3. 春のセオリー / 4. 北斗七星 / 5. TOKIO -平野航&HARCO REMIX- / 6. 期待の星 / 7. Let Me Out / 8. 親子のシルエット / 9. 秋めく時間たち / 10. ロングウェイホーム / 11. あらたな方角へ
☆ハイレゾまとめ購入はブックレット+サイン入りアーティスト写真付属

MAIL INTERVIEW : HARCO

4月にHARCOのホームページ上に突如アップされたお知らせには正直びっくりして、内容を読むまでは「もしかしたら音楽活動をやめてしまうのではないか」と思ってしまった(それは杞憂だったのだが)。1997年から続けてきたHARCOとしての音楽活動を今年いっぱいで終了し、来年2018年からは本名の青木 慶則(あおき よしのり)で新たな音楽スタートさせることを発表したHARCO。そんな節目のタイミングでリリースされたラスト・アルバムは、20年分のHARCOがふんだんに詰まった、それながら新鮮さも忘れない、アルバム・タイトル通り「あらたな方角へ」踏み出す傑作となった。

インタヴュー&文 : 田尻菜穂子

原点に帰って制作してみようと考えてからは、楽しんで取り組めるように

──20周年、おめでとうございます。2017年4月21日にホームページ上で「いつも応援してくれている皆さんに大切なお知らせ」というタイトルで、HARCO名義の活動を終了するという発表をされました。本名での活動はかなり前から考えていた、ということに驚いたのですが、本名で活動していくことを決意されたタイミングがあったとしたらいつ頃だったのでしょうか。

HARCO : ありがとうございます。20年、とくに後半の10年はあっという間に経った感覚です。改名を決断したのは今年になってすぐの頃なんですが、実は半分の10年を過ぎた辺りから、名義を変えたらどうなるだろうという想いは頭にちらついていました。でもせっかく浸透した名前なので、実際の行動には移さなかった(移すつもりもなかった)のですが、1年ほど前から急激にその想いが湧き上がってきて、ときには作曲の障害になったりと、徐々に僕自身を悩ますようになってしまいました。そんな自分を救うために、そして生まれ変わるためにやむを得ず前に進んだところもありますが、世の中に発表した今では、以前よりも鋼(ハガネ)に近い心にやっと入れ替えることができたような、そんな気持ちで日々を過ごしています。

──HARCO名義でのラスト作品ということで、とりかかる姿勢も通常とは違ったと思いますし、選曲も大変だったのではないでしょうか。

HARCO : ラストの作品にすると決める前から、前述したように作曲でかなり苦労をしました。でもHARCOを始めたときにコンセプトのひとつに掲げていた「シンセポップ」が、今の海外の若いミュージシャンのあいだで再び盛り上がっていることもあって、原点に帰って制作してみようと考えてからは、楽しんで取り組めるようになっていました。そこからさらに紆余曲折を経て、結果的には前作同様のバンドサウンドを生かした曲の方が比重としては増えていくのですが、出来上がってみれば自分が歌いたいたかったものはすべて出し切った、そして最後にして最高傑作が出来た、と鼻息を荒くして言いたい気持ちで、今はいっぱいです。


──アルバム楽曲についてお伺いします。1曲目「Monday Mornings」は、1週間のはじまりの期待感にあふれた曲となっていますね。アルバムをループで聴くととてもわかりやすいのですが、11曲目から1曲目に戻ったときの声の印象が違う感じがしました。曲ごとに歌い方を変えていらっしゃるんでしょうか。

HARCO : 1曲目は実は、4年ほど前にデモで録ったときのままのヴォーカルテイクです。そのぶんだいぶ力が抜けているのですが、本番ではなかなか出せないテイクで、僕も気に入っています。強いて言えば2年前の「ゴマサバと夕顔と空心菜」に一番近いのが、録った時期と照らし合わせても、この1曲目かなという感じがします。曲ごとに変えるというよりは、僕はアルバムごとに変えてしまうタイプなので、その他は曲調に合わせるくらいで、とくに意識して細かく変えたりはしていないです。でも迷いや試行錯誤は、良い意味であいかわらずありました。ちなみにいつも歌う前は、自分の好きなヴォーカリストを5人ぶんくらい聴いて、声真似をして遊んだりしてから再度リセットをかけて、十分リラックスした状態で歌い(録り)始めます。

実は誰よりも熱い歌い方をするタイプで。

──多彩なゲストを迎えて作られた楽曲が3曲収録されています。「春のセオリー」では山田稔明さんとの共作(空気公団の山崎ゆかりさんも歌で参加)、「期待の星」ではベベチオの早瀬直久さんとゲントウキの田中潤さんとの共作、「秋めく時間たち」では伊藤俊吾さんとの共作です。普段おひとりで楽曲を作られている分、他のアーティストと共作をすることで、新たな発見などはありましたか。

HARCO : その3曲はいずれも元々、共演したイベントのアンコール・セッションとして共に書き下ろし、歌もおのおので分担した曲たちです。発見は曲の作り方というより、ひとつ前の質問と重複してしまいますが、「歌」の方に多くありました。参加してもらった歌い手たちは、皆この20年を一緒に歩んできて、勝手なから音楽性も似た部分を持ち合わせていると僕は思っている、大切な仲間たちです。でもこうやって順番に歌を並べてみると、これだけ違った個性があるんだなということに、あらためて気付かされるというか。僕がいちばん「癒し」とか「ふにゃっ」とした印象があるかもしれませんが、実は誰よりも熱い歌い方をするタイプで。それは山崎ゆかりさんもスタジオで聴いて驚いてました。

──沢田研二の「TOKIO」カヴァーは、原曲のアグレッシブなイメージとは変わり、心地よいテンポに歌詞がじっくり染み入って「TOKIOって、こういう曲だったんだ!」と新鮮な気持ちになりました。これまでにも数々のアーティストのカヴァーをされていますが、カヴァーをする際のポイントはありますか?

HARCO : この曲は去年リリースされたコラボレーション・アルバムに、純粋に歌い手として参加したのがきっかけなのですが、今回のアルバムに再収録するにあたって、平野航さんのアレンジをさらに僕の方でリミックスさせてもらいました。つまりフォークトロニカ的アプローチはどちらかというと平野さんの手腕なのですが、その時点で原曲をガラッと変えていたことに、僕はすごく好感を持てました。新しい解釈がひとつでもないとカヴァーはするべきではないと思ってますし、斬新になればなるほど歌い手や作り手が負うスリルとリスクは、想像しきれないくらいで。僕が今までアルバムでしてきたカヴァーで、ここまで音数が多いのは初めてだったのですが、またいつか自分ひとりでアレンジするときがあったら、もっと果敢に攻めてみたいと思ってます。あ、質問は「カヴァーする際のポイント」でしたね、、、。自分のライブで何度も再現したくなるくらい、自分の色に染める& 自分のものにする(もちろん敬意を表しながら)、でしょうか。

──ラストのアルバム・タイトルと同名曲「あらたな方角へ」は、作品として世に出るまでに15年以上も前から披露され、歌詞も歌い方も変わっていったとのことですが、最終的にはラスト・アルバムのタイトル曲になりました。この曲の遍歴を詳しくお聞かせください。

HARCO : 僕のソングライティングの影響はいろんなところから来ているのですが、そのなかでも根っこにあるのはかなり王道路線だったりします。ギルバート・オサリバン「Alone Again」、ビリー・ジョエル「Honesty」、10cc「I’m not in love」、この辺りは自分がまだ幼い頃にガツンと衝撃を受け、ずっと消えずに残っています。僕の楽曲「あらたな方角へ」はこの3曲のように「泣き」のコードが随所に分かりやすく入ってくるのですが、今までの僕ならわりと王道なメロディでも、ひねくれたアレンジで脱線させて遊んだりするところを、なぜだかこの曲は常に真っ向から否定してきます(笑)。だから今までのどのアルバムにも、うまく収まってくれませんでした。でもこのラスト・アルバムの、しかもラスト・ソングとして、ついにストンとハマったんです。この奇跡を奇跡と呼ばずしてなんと言おうか、まさにそんな心境です。リスナーのひとりが、12年前くらいのラジオのスタジオ・ライヴでこの曲を歌っていた様子を最近聴かせてくれたんですが、当時の歌い方でアルバムに収録していなくて本当に良かったと思いました(笑)。

──OTOTOYでは本作を独占ハイレゾで配信させていただきます。ハイレゾ向けの曲があれば聴きどころも含め教えていただけますか。

HARCO : 帯域でいうとハイの伸びが全然違うので、ドンシャリ(ローとハイを強調)傾向な音像が好みな僕にとって、ハイレゾは一度聴くとたいてい病み付きになってしまう、そんな存在です。今回のアルバムだと、エレクトロ系のM1、M2、M7でまずは違いを感じてもらうのがオススメです。いつも僕の作品を担当してくれるマスタリングエンジニアの竹中さんが、今回もハイレゾ用に、ミックス済み音源をゼロから調整してくれました。

──「HARCO LIVE TOUR 2017 20th Anniversary Special - HIKINGS -」では、20周年記念かつ、HARCOラストイヤーとしてタイトルどおりスペシャルなツアーになりそうですね。各会場で異なるゲストとのセッションも楽しみです。どんなライヴになりそうでしょうか。

HARCO : ゲストの数が各会場合わせると凄い人数になっているので、そのコラボが本当に楽しみです。ちなみに10周年のときのライブ(とベスト盤)のタイトルが「PICNICS(ピクニック)」だったので、今回は「HIKINGS(ハイキング)」なんです。ちょっと分かりにくかったかな。なんにせよGREAT JOURNEYに到達するまでには、まだまだ時間がかかりそうです(笑)。さきほど王道路線と書きましたが、HARCOの中の王道な曲たちを、あらためて大音量のバンド・サウンドで余すことなく聴いてもらいたいと思っていて、それを念頭にセットリストを組んでます。もちろんマニアックな選曲もあるので、その緩急も楽しんでもらえたら。それと久しぶりにグッズをたくさん作ってます。どれもアイデアに溢れているので、ライブ後も含めて損はさせませんよ! このツアーから発売するリトルプレス「HARCO PRESS 02」には、今回のアルバムに入らなかった未発表音源のデモがなんと約10曲付いてきます。こちらも注目!

──2018年からの活動もとても楽しみです。未来に向けて今感じていることはありますか?

HARCO : 改名を決断したり発表したときは、こういう曲にシフトしていきたいという想いがはっきりあったのですが、せっかくなのだから一度まっさらにしたいという意識もだんだん強くなってきました。誰しもがみんなそうですが、人生は一度きり。僕は年齢的に、ちょうとこれからが後半戦です。この機会に今までの時間を振り返って、今後どんな風に生きていきたいのか、どんな可能性が自分にあるのか、ゆっくり問いかける時間をなるべく持てたらいいなと思います。そういう意味で、2018年はもしかしたらスロースタートかもしれませんが、なんにせよ、「青木慶則になったHARCOは今とてもいい時間を過ごしているのだな」と信じてもらえたら嬉しいです。素早くスタートダッシュしていたら、「なんか吹っ切れたんだな」と思ってください(笑)。

HARCO DISCOGRAPHY

HARCO / ゴマサバと夕顔と空心菜

ファン待望の5年ぶりのオリジナル・フルアルバム。アルバムタイトル曲「ゴマサバと夕顔と空心菜」をはじめHARCOらしいバラエティに富んだ全11曲。参加ミュージシャン:堀込泰行、杉瀬陽子、あがた森魚、中森泰弘(HICKSVILLE)、伊藤健太(ex.ゲントウキ)、石本大介、高井亮士

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HARCO / Portable Tunes 2-for kids&family-Tiny

HARCOが歌う、子どもたちにお馴染みの楽曲集。あたたかくて優しい声の魅力がたっぷりの家族みんなで楽しめる企画アルバムが完成!

HARCO / 世界でいちばん頑張ってる君に ~Premium EP~

毎日頑張っているあなたへの応援歌「世界でいちばん頑張ってる君に」。CMソングとして話題となったこの楽曲は、世代を超え多くの方々に愛される楽曲となりました。オリジナル曲の他、マリンバでのカヴァー曲(「MARICOVER」収録)、ライヴ・バージョン(初配信)他を含むプレミアムEP。

HARCO / tobiuo piano

HARCO初のアコースティック・アルバム。オリジナル作をメインに、カヴァー・ソングを含んだ収録内容。しっとりとした空気感の中、人懐っこいピアノのメロディと独特のあたたかみのあるヴォーカルが優しく響く、 ピアノ・マンとしてのHARCOの魅力が十分に発揮されたアルバムとなっています。

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HARCO / Two Tone / ハミングライフ

「Lamp&Stool」に先駆けて先行配信。夏の終わりのメランコリックな夕焼けの風景を優しい目線で描いた「Two Tone」、スイングジャズ風なアレンジが新鮮なGOING UNDER GROUND代表曲のカヴァー「ハミングライフ」。それはまるで、日々の暮らしに寄り添うリラクシン・ミュージック。

HARCO / Lamp&Stool

様々なジャンルの音楽がクロスオーヴァーする、日々の暮らしに寄り添うリラクシン・ミュージック。スタンダードなポップスが持つ上質さとナチュラルで甘やかな、何気ない日常の断片を切りとる確かな視線は本作も健在。アレンジ、プログラミング、様々な楽器の演奏を手掛け、多彩なゲストを加えたセルフ・プロデュース作。

HARCO+カジヒデキ+河野丈洋(GOING UNDER GROUND) / 『BLUE × 5 = Musabi Live !』(Live Tracks)

ソロ活動は勿論、楽曲提供やサポート・ワークでもお馴染みのHARCO。渋谷系のオリジネイターとして、ポップでスウィートな楽曲を生み出し続けるカジヒデキ。そして、GOING UNDER GROUNDのドラマーとしてのみならず、最近ではソロでも活躍する河野丈洋。キャリアも実力も兼ね備えた彼ら3人が交わって生まれた、絶妙なポップス。甘く心地よい口当たりだが、一癖も二癖もある楽曲の数々は、たまりません。

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HARCO+カジヒデキ+河野丈洋(GOING UNDER GROUND) / ハルフェス・トライアングル(24bit/48kHz)

祝15周年を盛り上げるコラボ・ユニット、HARCO+カジヒデキ+河野丈洋(元GOING UNDER GROUND)の配信限定シングルは、3人が各々作詞・作曲・演奏を担当したコラボ曲。「BLUE×4(ブルーバイフォー)」は、作詞・作曲をHARCOが担当。「Lonesome Trip」は、作詞をHARCO、作曲をカジヒデキ。「Cookie」は、作詞:河野丈洋、作曲:HARCOとなるコラボ曲。3人の持ち味を生かしつつもその個性がひとつにまとまった楽曲群をHARCOのボーカルがよりカラフルに彩っています。春に聴きたくなる、ポップで新鮮なおどろきに溢れた3曲です。

erimba with HARCO / MARICOVER

マリンバ奏者erimbaこと大橋エリと、マルチ・プレーヤーとして知られるミュージシャン・HARCOのユニット、erimba with HARCO。耳馴染みのある洋楽・邦楽の名曲をお洒落に新解釈した、チャーミングなマリンバ・カヴァー・アルバム。歌うように響くマリンバの音色は優しくて軽快で心地よさ抜群!

V.A. / モナレコードのおいしいおんがく BEST&FINAL

これまで数多くの才能を発掘してきたにもかかわらず、リリース当時はまったく相手にされず、その後の奮起により大きく羽ばたいていったアーティストなら数知れずという何とも後味の悪いモナレコードのコンピレーション・アルバムがついに業を煮やして終焉!! 最後はそれらの栄光の軌跡を収録かと思いきや、2014年11月をもって引退を表明した初代店長ユキの思い出がたっぷり詰まったただの超個人的アルバム。

LIVE INFO

HARCO LIVE TOUR 2017 20th Anniversary Special - HIKINGS -

2017年07月01日(土)@名古屋TOKUZO
2017年07月08日(土)@渋谷duo MUSIC EXCHANGE
2017年07月09日(日)@大阪Music Club JANUS

HandMade In Japan Fes 2017

2017年07月23日(日)@東京ビッグサイト 西1、3、4ホール、屋上展示場(ミュージック&プレイエリア)

SPC 20th Anniversary event 「栗コーダーカルテットとHARCOとビューティフルハミングバード」

2017年08月30日(水)@吉祥寺 Star Pine's Cafe

PROFILE

HARCO

1997年よりHARCO(ハルコ)名義でシンガーソングライターとして活動開始。10代からドラマーとしてのキャリアを持ち、キーボード全般、マリンバなども演奏する。CM・映画・演劇の楽曲制作・歌唱・ナレーション等でも活躍。NHKみんなのうた「ウェイクアップ!パパ!」、Eテレ0655「きょうの選択」などの歌唱を担当し、幅広い年齢層に響く歌声を持ち味としている。2017年はHARCOとして活動20周年にあたると同時に、HARCO名義では最後の1年になることを宣言。2018年から本名の「青木慶則(あおきよしのり)」として再始動する。

>>HARCO Official HP

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