Recommy Award 2008 受賞式

2009年1月12日、ウリチパン郡にレコミー賞のトロフィーを渡してきました! イベントは、岸野雄一率いるワッツタワーズ主催の『FUCK & TOWN』@o-west。リハーサルとライブの忙しい時間にも関わらず、快く受け入れてくれたメンバーは、とてもとてもピースフル! イベントには話題の相対性理論も出演するとの事で解放された二階席までも超満員! そこに一番手で登場したウリチパン郡のサウンドは、パワフルで原始的なビートに人懐っこいメロディがミックスされ、とてもとても心地良いもの。架空の街をイメージしているというバンド名の通り、いつの間にか会場は一つの街になったような雰囲気に。

ベスト・テイクは「ゼノン」でした。独特のアフロ・ビートに印象的なシンセが重なると、お目当てのバンド関係なしに自然と体をゆらして踊る人が続出! そんな中『この日が現編成でのラスト・ライブ』とオールタイチがMCで突然の告白をし、場内にはざわめきが。けれど、その幅広いバック・グラウンドと色彩豊かなアイデアで、次回のライブでは更に進化したポップ・ミュージックを聴かせてくれるでしょう。そして、「次回作では2年連続のレコミー賞受賞もありえるな」と一人うなずきながら、o-westを後にしました。

授賞式

特製トロフィーとウリチパン郡のメンバーの皆さんです! トロフィーを見てとても喜んでくれていました。

ウリチパン郡

Recommy Award 2008 受賞作品決定!!

ウリチパン郡「ジャイアント・クラブ」

レコミー賞の投票に参加してくださった皆様。本当にありがとうございました! どのアルバムもハイレベルで、どれが賞をとってもおかしくない状況の中、頭一つ抜けたウリチパン郡は文句無しの最優秀アルバムです。2009年もRecommy Awardを必ず行いますので、是非1月からどの作品が受賞するのか考えながら聴いて下さいね〜

Anathallo 「Canopy Glow」

USアンダーグラウンド・ヒップホップの優良レーベル、アンチコンがあらたに契約したのが、このAnathallo。Sigur Rosの静寂と、WHY?のメロディーと、Animal collectiveの野蛮さと、Broken Social Sceneの祝祭を一挙に表現したバンド。先日行われた来日ツアーも、大盛り上がりの大フィーバーでした(外人いっぱい)。こんなバンドが現れるんだから、経済大不況のアメリカの未来はまだまだ捨てたもんじゃないですよ。

ウリチパン郡 「ジャイアント・クラブ」

2008年当初からウリチパン郡の新作が大変な事になってるって聴いてたけど、まさかここまでとは。持ち前の原始的な千住宗臣(PARA ex boredoms)の肉体ビートが、本アルバムで開花したオールタイチとYTAMOの歌と混ざりあい、既存のポップ・ミュージックを10年先まで進化させちゃいました。この凄さは、ウサイン・ボルトの100メートルの世界新と同じくらい凄い事。ミュージック・マガジンでも、10点満点でしたね。

大橋トリオ 「THIS IS MUSIC」

六本木のSUPER DELUXでのワンマン・ライブが大盛況に終わり、今後更なる飛躍を予感させる大橋トリオ。recommuniではそんな大橋トリオにいち早く注目し、大プッシュ! リニューアルをして大忙しの編集部で何度このアルバムを聞いて癒された事か…。こんな世知辛い時代だからこそ、“いい歌”を歌う大橋トリオのような存在は貴重なんです。凝ったコード進行やリズムが心地よく耳に入ってくるのも、きっと彼の人柄が表れているのでしょうね〜。

COMEBACK MY DAUGHTERS 「EXPerience」

パワー・ポップ、パンク、カントリー…様々な要素を孕んでいる彼らの音楽だが、とにかくメロディの良さが際立っている。アッパーな曲もメロウな曲も、エモーショナルでじわじわと染みてくる。結成10年目を迎えた彼らの、今までの“経験”がアウトプットされた今作。どことなく肩の力が抜け、自由になった印象を受ける。特にアルバム後半の熟成されたサウンドは必聴です。

Clare & The Reasons 「The Movie」

ジェフ・マルダーの娘のクレア・マルダーが二枚のソロ作を経て、フランス人の夫、オリヴィエ・マンションと結成したバンドのデビュー作。タイトルやジャケットからも窺えるように、映画仕立てのコンセプト・アルバムだが、その過去と未来を行ったり来たりするような感覚がスリリングかつチャーミング。アメリカン・ルーツ・ミュージックの生き字引とも言える父親から引き継いだものと、UKロックあるいはクラシックを含めたヨーロッパ的な音楽から学んだものが程よくブレンドされ、独特の浮遊感を持ったクレアのヴォーカルとあいまって、ありそうでなかったポップを生み出している。新年明けの来日公演もとても楽しみ。

KOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'S 「HAGULIFE」

2008年は、鎮座ドープネス率いるKOCHITOLA HAGURETIC EMCEE'S環ROY、NAGAN SERVER辺りのHIP HOP新世代には熱狂させられっぱなし。技術があたりまえのようにとても高くて、シリアスでなさ過ぎずにユーモア溢れるRAPをかますのがとっても新鮮。「HAGLIFE」は、毎週末に行われているMCバトルで鍛え上げた本物感と、新たなHIP HOPに向かおうとするオルタナ感が共存した名作。ボロフェスタでの名演は忘れません。

SAKEROCK 「songs of instrumental」

マリンバを使用するなど、新しい試みを取り入れた、ポップで躍動感のある作品。踊らずには居られない愉快な曲から、極上に切ない哀愁の漂う曲まで、キャッチーでありながら、センチメンタルさも兼ね備えるグッド・メロディに溢れている。古き良き時代を彷彿とさせるような、温かい懐かしさが心地良い。曲の緩急も豊かで、朝日が昇れば夕日が 沈む、そんな一日のサイクルのようなアルバムだ。

世武裕子 「おうちはどこ?」

2008年に聞いた中で1、2を争うほどの衝撃を受けたアルバム。クラシックに民族音楽が持つプリミティブな要素と、ロックの焦燥感を混ぜ合わせた作品。そんな素晴らしい作品を、日本人の若き女性が作り上げていることにまず驚きです! ジャンルを超え、国境も超えて通用する日本人アーティストがこのクラシック界から生まれるとは誰もが予想できなかったはず。この完成度で、ファースト・アルバムというそのクオリティの高さと、衝撃度は舌の肥えた音楽ファンも必ず満足させます!

Dr.Dog 「Fate」

ドクター・ドッグはフィラデルフィア出身の五人組。Youtubeに上がっているヴィデオのどうしようもない下らなさが好きで、2枚前のアルバムの頃から好きだったんだが、ここに来て、一枚向けました。ダチが集まってワイワイとやってるようなローカル・バンドっぽさはまだ抜けきれないものの、ふと気がつくと、名曲満載と言いたくなるくらい曲が良い。それもビートルズ的な王道の曲の良さ。が、よくあるビートルマニア的箱庭感、あるいはノスタルジー志向は全然なくて、今を呼吸している音楽だと思わせる。デヴェンドラ・バンハートあたりを聞いている人にもお薦めできる、最上質のアメリカン・ポップ・ロック・バンドです。

突然段ボール 「D」

結成31年目を迎えた突然段ボール。兄、蔦木栄一の死後5年がたちボーカルに弟の俊二を迎え初のアルバムとなった本作。ECD石橋英子など豪華なゲスト陣は、今なお最前線で活躍し多くのミュージシャンに影響を与え続けている証拠。ミックスはあの鬼才ジム・オルーク。世界中からのリスペクトを受けているのは、常に変化を恐れず新しいものを生み出していくその精神性。もはや、突然段ボールの存在は世界遺産レベル。そんな彼らに、尊敬と感謝の念を込めて本作を推薦します!

二階堂和美 「ニカセトラ」

馴染み深い選曲と、優しく伸びやかで時にアグレッシヴなヴォーカル。良い曲と良い唄というシンプルな構成は、彼女の魅力を発揮させるには十分である。また、涙腺を刺激する温かいうたは、日本の季節や情景、また個人の記憶を連想させる。力みや計算とは縁のない、ありのままで輝きのある音楽。自然に出てくるも のだからこそ、惹きつけられ、揺さぶられるのだと思います。

Ron Sexsmith 「Exit Strategy Of The Soul」

ポール・マッカートニー、エルヴィス・コステロ、ニック・ロウ、ロッド・スチュアート等、数々の大御所ミュージシャンに賞賛されるカナダ・トロントのシンガー・ソング・ライター、Ron Sexsmith。卓越したソング・ライティングの才能と、緩やかな歌声は本作でも健在。注目されるカナダの音楽シーンの中でも、群を抜いた実力のRon Sexsmithを聞かずして、年は越せません!



2008年は、原油高の影響を受け日本中が行く先不安なスタート。そんな状況の中着々と準備を進め…7月! recommuniが原油価格の高騰に歯止めをかけるかのように大きくリニューアルしました(笑) ニュー・リリースには毎週50アルバムを超える作品を配信、特集は週に2回のペース。フリー・ダウンロード、クローズ・アップ、sessionと「リスナーの皆様になんとか素晴らしい音楽を聴いて欲しい! 」という理念の元、スタッフ一同企画をひねり出してきました。今回ノミネートされた12作品をみるとジャンルや洋楽、邦楽に関係なく、素晴らしい作品が1年でこんなにも発売されていたという事がわかり、満足すると共に、音楽の未来はとっても明るいと信じてしまうのです。そして、今後もさらに質の高い音楽を配信出来るよう努力をしなくてはっ! と決意を新たにしました。2008年ももう残す所わずかですが、更に素晴らしい音楽に接する機会が、より多くの人に増える事を願い、挨拶とさせていただきます。

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