【REVIEW】全てのエモ・ファンが待ってた!! アメリカン・フットボール、17年ぶりのアルバムをリリース!!

90年代エモ・シーンにおける伝説、アメリカン・フットボールが17年という時を経て、2ndアルバムをリリース!! 98年にEP、99年にアルバムを1枚ずつという数少ない作品、そして解散までに数十回という少ないライヴ本数など、いわゆる短命エモ・バンドの超代表格、神格化された存在だった彼らですが、2014年に1stアルバムの15周年記念盤をリリース後、世界各国のファンたちの声を受け、再結成。2015年には来日公演も行い、渋谷O-EASTを即完売、追加公演も行うなど、日本国内でも、彼らが多くの人に影響を与えていたことを示しました。そして2016年秋、多くの人が待ち望んでいた"あの続き"が現実に。オールド・エモ・ファン、近年のエモ・リバイバルの流れからエモを聴き始めた人はもちろん、インディーロック、歌ものファンにも是非ともチェックしてもらいたい1枚です。

American Football / American Football
【配信形態】
16bit/44.1kHz(WAV / ALAC / FLAC) / AAC / MP3

【価格】
アルバム 1,543円(税込) / 単曲 205円(税込)

【収録曲】
01. Where Are We Now? / 02. My Instincts Are the Enemy / 03. Home Is Where the Haunt Is / 04. Born to Lose / 05. I've Been So Lost for So Long / 06. Give Me the Gun / 07. I Need a Drink (or Two or Three) / 08. Desire Gets in the Way / 09. Everyone Is Dressed Up

※ファイル形式について

彼らを求める多くの声が作り上げた、奇跡の円熟エモ

ここ数年、エモ・シーンは間違いなく盛り上がっている。それは、ブレイドやミネラルなど海外のバンドはもちろん、国内でもブルービアードなど、90年代のシーンを代表するレジェンド達の再結成や、90年代エモと00年代のインディー・ロックの交差点から発生したエモ・リバイバルの流れから、国内外を問わず良質なバンドがたくさん出現し始めたからである。その中でも、新旧エモ・ファンがずっと望んでいたアメリカン・フットボールの再結成はシーンを大きくザワつかせた。


American Football - Never Meant (Live At Webster Hall,NYC,NY)

オーウェンことマイク・キンセラが率いるアメリカン・フットボールは、とても小さなバンドであった。当時残した作品はEPとアルバムの2枚、たった12曲のみであり、活動当時もショーは数十回しか行っていない。唯一残したアルバムの製作時、ほぼ解散状態にあったバンドは、リリース後のライヴもなくその活動に幕を閉じた。そんな彼らが残したアルバムは、90年代のエモ・バンド特有の性急さからやってくるエモとは一味違っていた。ミドル・テンポで、クリーン・トーンの流麗なアルペジオから鳴らされる美しいサウンドと、どこまでも伸びていく様なマイクの歌声。このアルバムに収められた9曲すべてが、唯一無二、奇跡の様な輝きを放っている。それから10数年、彼らが残したアルバムは本人達の想像を遥かに超えた存在となり、シーンにおけるマスターピースとしてはもちろん、ポスト・ロックなど他ジャンルにも影響を与える1枚となった。


American Football Reading Festival 2015

そして、1stアルバムから17年の時を経てリリースされた今作。アルバムのタイトルも、ジャケットのイメージも"あのまま"なところからまずグッときてしまうし、なんにせよ、1曲目の「Where Are We Now?」のイントロのアルペジオ、そこから入ってくるマイクの歌声でもう全エモ・ファン涙モノだ。ファーストの1曲目、「Never Meant」の感動とはまた違う円熟エモがそこにある。「My Instincts Are the Enemy」、「Desire Gets in the Way」など、あの頃の彼らのに匂いをがありながらも、技術、表現力の上昇があったからこそ生まれたであろう曲たちは、時を経た彼らにしか作れないのではないだろうか。数十人、数百人の前で、しかも数十回しか演奏することが無かったバンドが、何千というキャパの会場や、フェスに出演する時が来るとは本人たちも考えもしなかったであろうが、多くのファンからの求める声が結果として"あの続き"を聴ける未来が訪れたという意味でも、このアルバムにも奇跡は詰まっている。(高木 理太)

RECOMMEND

toe / HEAR YOU(24bit/48kHz)

もはや日本国内だけではなく、世界的な知名度を誇るポスト・ロック・バンド、toe。アメリカ国内における、90年代ハードコア・エモ・シーンから、00年代以降のポスト・ロック・シーンの流れを、日本国内でリアル・タイムで体現していたのは間違いなく彼らであろう。2016年現在、最新作である『HEAR YOU』は木村カエラ、Chara、5lackなど様々なゲストの参加や、ブラック・ミュージックへのアプローチなど新たな試みが光る1枚。

Pele / The Nudes

toeともスプリットを出すなど、インスト・ポスト・ロック、マス・ロック界の雄、Pale。そんな彼らが2000年に作り上げた『The Nude』はアメフトと同じく米国のエモ、インディー・ロック界の重鎮レーベル、ポリ・ヴァイナルからリリースされた名盤。LPのみに収録されていた7分に及ぶ名曲「Women Lifting Men」を追加収録しリイシュー。

Tortoise / The Catastrophist(24bit/44.1kHz)

キンセラ兄弟と同郷、シカゴのバンドであり、ポスト・ロック界の代表的存在とも言えるトータスの最新作。ヨ・ラ・テンゴのジョージア・ハブリーが歌う、バラードも収録。ポスト・ロックを大きな存在にし、ジャンルを確立したのは彼ら無しでは考えられないだろう。実際、キンセラ兄弟も彼らの影響下にあることを公言している。

PROFILE

American Football

オーウェンことマイク・キンセラ率いるエモ界のレジェンド、アメリカン・フットボール。98年にEP、99年にアルバムを1枚ずつリリースし、解散。しかし、それだけでエモ・シーンに決定的な足跡を残し、今なおフォロワーが絶えない伝説的バンドである。14年、奇跡のリユニオンを果たし、そして15年6月、満を持して来日。6月29日の東京・渋谷 TSUTAYA O-EAST公演のソールドアウトを受けて、翌30日に追加公演を実施するほどの大反響を呼ぶ。そして1年後の2016年秋、ついに17年ぶりとなる新作をリリース。現在のライナップは、マイク・キンセラ(vocals, guitar)、スティーヴ・ラモス(drums, trumpet)、スティーヴ・ホームズ(guitar)、ネイト・キンセラ(bass)。

American Football Official HP

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